シューベルト 交響曲第7(8)番ロ短調D.759「未完成」 名盤 ~三大交響曲~
昔、クラシック音楽を聴き始めた頃には、いわゆる「三大交響曲」と言えば、「運命」「未完成」「新世界より」でした。この他にも一般によく知られた交響曲は幾つも有りましたが、こと「三大」と呼べば、やはりこの御三家だったような気がします。それにしても完成していない曲が堂々と入るのですから大したものですね。
子供の頃に、テレビでよく古い名作映画を放送していました。音楽家ものも案外と多かったです。それらの中で特に記憶に残っているのが「未完成交響楽」という映画です。大人になって、懐かしさからDVDで購入しましたが、1933年の作品でした。随分と古い映画だったわけです。話の内容はシューベルトがハンガリー貴族の令嬢と恋に落ちるが、実らずに終わってしまう悲恋映画です。事実を幾らかモチーフにしている面も有りますが、基本的には完全なフィクションなので、間違ってもシューベルトの歴史物語とは言えません。にもかかわらず、モノクロの映像と音の悪い背景音楽が不思議と郷愁を誘います。仮に子供のころに観ていなくても、この映画にはそのような雰囲気が一杯です。それにしても、この映画で演奏をしているウイーン・フィルの当時の音の甘さと柔らかさは、ちょっと浮世離れをしています。
未完成のままに終わってしまった音楽作品というのは、歴史上に数えられないほど存在するでしょうが、最も有名な作品は、やはりシューベルトのこの曲です。通常の4楽章形式の前半しか書かれていないのに、これほどに名曲の扱いを受けているのは驚異です。それもこれも、とてもこの世のものとは思えないような音楽の美しさからでしょう。
シューベルトが何故この交響曲を第3楽章スケルツォの冒頭のスケッチでペンを置いてしまったのかは不明です。あの美しい2楽章に続くのに相応しいスケルツォ楽章がどうしても書けなかったのは、何となく分るような気もします。しかし、もしも後半の3、4楽章が完成していたら、「グレート」にも匹敵する長大な作品になったことでしょう。但し、引き替えに「未完成」という有名なタイトルを失うことにはなりますが。
僕はもちろんこの曲は大好きです。けれどもこの曲の魅力は演奏に極端に左右されるように思います。気に入った演奏で聴くと大変な名曲に感じますが、もしも気に入らない演奏で聴くと、退屈極まりない曲に感じてしまいます。それでは、それを左右するのは何かということですが、ごく簡単に言えば、「この世のものと思えないような音」を聴かせてくれれば好き、逆に音が単なる楽器の音に聞えてしまう場合は嫌い、ということです。たとえば第1楽章のフォルテで金管が強奏したりすると、すぐに耳が拒絶反応を起こしてしまいます。弦と管がしっかりと柔らかく溶け合った音を出してくれないと駄目なのです。そこに古き良きウイーンの情緒が加われば最高ですね。第2楽章の神秘的な美しさもブルックナーやシベリウスの世界に匹敵します。古典派と浪漫派の境界の時代にこんな音楽を書いたとは全くもって驚きです。
では、そういう基準で愛聴盤をご紹介してみます。
ブルーノ・ワルター指揮ウイーン・フィル(1936年録音/EMI盤) SP盤からの復刻ですので、当然音質は古めかしいのですが、あの「未完成交響楽」で聴いた懐かしい雰囲気をそのままに味うことが出来ます。ウイーンで生まれてウイーンで死んだシューベルトの音楽を演奏するウイーン・フィルの夢見るように甘く柔らかい音は何物にも代えられません。その音は戦後のウイーン・フィルをもってしても、もはや出すことは出来ないのです。参考ですが、オーパス蔵の復刻盤よりも東芝GR盤のほうが好みの音でした。
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮ウイーン・フィル(1950年録音/EMI盤) フルトヴェングラーの「未完成」は演奏が物々し過ぎるので余り好みではありません。但し、ウイーン・フィルとの演奏はベルリン・フィルほどの激しさは有りませんし、弦楽器中心の響きですので好ましく思います。音の柔らかさは戦前のワルターほどではありませんが良く感じられます。年代を考えると同じモノラルでも、もう少し録音が良くてよいと思いますが、逆にレトロさが出ていることでもあり、良しとしておきます。
ウィルヘルム・フルトヴェングラー指揮ベルリン・フィル(1953年録音/audite盤) このベルリンでのライブ演奏はRIASボックスで持っているものです。個人的にはフルトヴェングラーが「未完成」で聞かせる強烈なフォルテやアタックはこの曲には余計だと思っています。フレージングもくどすぎて、ウイーンの洒落っ気が全く感じられません。このボックスには1948年の演奏も収録されていますが、印象は同じです。モノラル録音ですが音が良い分、こちらを取るべきです。
グィド・カンテルリ指揮フィルハーモニア管(1955年録音/EMI盤) 航空機事故により若くして他界した天才指揮者カンテッリの演奏ですが、写真のEMIのBOXセットに収められています。フィルハーモニア管は独欧系の楽団のような柔らかさこそ有りませんが、演奏に単なる造形感だけではなく、ロマンティックな味わいも感じさせるのはカンテッリの素晴らしい音楽性なのでしょう。モノラル録音ですが、当時の下手なステレオ録音よりも明瞭です。
カール・シューリヒト指揮ウイーン・フィル(1956年録音/IMG盤) DECCA音源ですが、僕はIMG盤で所有しています。この演奏はシューリヒトのファンにも滅多に取り上げられませんが、僕は素晴らしい演奏だと思っています。速いテンポで飄々と進み、フォルテもアタックも弱く軽く流しています。まるで霞のような印象なのですが、それが何とも儚さを感じさせます。2楽章も淡々として浮世離れした雰囲気ですが、儚さや寂寥感を他のどの演奏よりも感じてしまいます。録音はステレオで音は薄いですが、シューリヒトの芸風には合っています。
ブルーノ・ワルター指揮ニューヨーク・フィル(1958年録音/CBS盤) ワルターの代表盤の一つです。これがアメリカの楽団の音だとは信じられないほどに柔らかく美しい響きを醸し出しています。ロマンティックな雰囲気も最高です。ウイーン・フィル以外のオケとこれほど美しい演奏が可能なのはワルターだけでしょう。ウイーン・フィルを超えるかと聞かれれば、そうとは言えませんが、これはステレオ録音ですし、不滅の価値を持っていると思います。
ブルーノ・ワルター指揮ウイーン・フィル(1960年録音/Altus盤) マーラー生誕100年記念コンサートにワルターが招かれて指揮した時の演奏です。メインのマーラー4番の前に演奏されました。このコンサートはワルターとウイーンフィルの最後のコンサートです。マイクが近いので、楽器の分離が明確で、室内楽的なアンサンブルを楽しめます。歴史的なコンサートということを抜きにしても、素晴らしく味わいのある演奏です。モノラル録音で、以前はMusic&arts盤で聴いていましたが、その後に出たAltus盤と比較したところ「未完成」に関しては大きく改善されたようには感じていません。
ピエール・モントゥー指揮ロイヤル・コンセルトへボウ管(1963年録音/フィリップス盤) 1楽章を速めのテンポで飄々と進む中にも何かに追い立てられるような焦燥感が感じられてユニークです。コンセルトへボウの暗めで美しい響きからは自然に哀しみが滲み出ています。2楽章では更に深々とした美しさを増していて、まるで黄泉の国にでも入りこんでしまったかのようです。オーケストラの魅力も大きいと思いますが、そういえば前任だったベイヌムのシューベルトも素晴らしかったです。
イシュトヴァン・ケルテス指揮ウイーン・フィル(1963年録音/DECCA盤) 若くして亡くなる前に極めて評価の高かったケルテスでしたが、この「未完成」はいただけません。ウイーン・フィルを締め上げてダイナミックスの大きな演奏をさせているところは同郷のショルティさながらです。フォルテの音は硬く威圧的に感じられ、トロンボーンの強奏は耳をつんざき騒々しいです。弱音部ではウイーン・フィルの美しい音が聴けるのですが、前述の欠点が音楽全体を台無しにしていて残念です。
カール・ベーム指揮ベルリン・フィル(1966年録音/グラモフォン盤) ベーム壮年期の記念碑的な交響曲全集に含まれます。ウイーン風ではない、純ドイツ風の演奏ですが、当時のベルリン・フィルの暗く厚い響きがシューベルトの仄暗い抒情性に適していてとても魅力的です。金管が目立つことも無く、常に弦と木管との絶妙なブレンドを響かせています。この曲の場合は余り立派な造形性はマイナスに思えますが、ベームはそれを少しも感じさせません。個人的には同じベルリン・フィルでは「グレート」以上の名演だと思っています。
オットー・クレンペラー指揮ウイーン・フィル(1968年録音/テスタメント盤) ウイーン芸術週間ライブBOXの中に収められています。いくらか遅めのインテンポで淡々と進みます。俗世に背を向けたような趣は良いのですが、それにしては今一つ心を動かされません。録音もウイーン・フィルの美しい音が充分に再現されているとも思えません。ですので自分にとっては「普通に良い演奏」どまりです。
カール・ベーム指揮ウイーン・フィル(1977年録音/グラモフォン盤) オーストリアのホーエンエムスで行われたシューベルト音楽祭でのライブ録音です。かなり遅いテンポで、力んだところの全く見られない枯淡の境地とも言える演奏です。フォルテでも管楽器が弦と完全に溶け合っていますので、外面的な迫力は有りません。そこが素晴らしいのです。それにしても、このしみじみとした味わいはどうでしょう。黄泉の国へと誘われるかのような雰囲気は極めてユニークですが、これこそがこの曲の本質なのではないかと思えるほどです。このコンビの日本公演も美しい演奏でしたが、録音の良さも相まって、このウイーンでのライブが更に上を行くと思います。
ギュンター・ヴァント指揮ミュンヘン・フィル(2000年録音/Profile盤) ブルックナーを得意とするヴァントの音造りはこの曲にも適していると思います。管弦楽的な音よりも自然音に近い音が望ましいからです。1楽章はウイーン風の甘い情緒こそ有りませんが、繊細なフレージングと美しい響きが素晴らしいです。贅沢を言えば、金管の響きがもう一つ抑えられていれば更に満足できますが、凡百の指揮者よりはよほど優れています。2楽章はゾクゾクするほど瑞々しい美しさに包まれていて、現実離れした世界に我々を誘います。
ギュンター・ヴァント指揮北ドイツ放送響(2000年録音/RCA盤) 東京初台のオペラシティでのライブ録音です。メインのブルックナー9番の前に演奏されました。僕は、このコンサートに行ったのですが、仕事で遅刻してしまい「未完成」は聴き逃しました。同じ年の演奏なので、ミュンヘン盤と基本的解釈は変わりません。暗い北ドイツと明るめのミュンヘンとのオケの音色の違いが有るだけです。優劣は付けがたいですが、今回聴き比べた限りではミュンヘン盤のほうが良いような気がしました。
この他に、記憶に残るのはまずムラヴィンスキー/レニングラードPOです。2楽章の途中で通常フォルテで演奏する部分を逆にぐっと音量を抑えて、まるで地獄の淵を覗かせるような緊張感を感じさせました。しかしシューベルトとしてはエクセントリックに思うので好みません。ケルテス/ウイーンPOも定評有りますが、情緒に溺れない指揮ぶりがやはり好みでは有りません。Cクライバーも同じように好みでは有りません。カラヤン/BPOは最初のDG盤をLP時代に聴きましたが、曲の良さを全く感じませんでした。ジュリーニ/シカゴ響なんてのも有りましたが、オケの迫力ある音が曲に不釣り合いでした。
ということで、この曲の自分の好みは余り一般的では無いかと思います。最も好きなのがワルター/ウイーン・フィルの1936年盤。2番目がベーム/ウイーン・フィルの1977年ライブ盤。3番目がシューリヒト/ウイーン・フィルの1956年盤。以上となります。恐らくは皆さんの好みと、だいぶ異ってしまうのではないでしょうか。
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コメント
ハルくんさん、こんにちは。 私がクラシック音楽を聴きはじめた頃(35年以上前・・・笑)は 交響曲第8番「未完成」でしたが・・・。やはり名曲です。儚く、ほの暗く、なにより美しい! そんなこの曲が大好きです。 CDは ウィーン・フィルや、SKドレスデンのような 弦の美しいオケで聴きたいですね。私が持っているのは シューリヒト盤、ワルター/ウィーン(EMI)盤、ニューヨーク盤、クリップス盤、ブロムシュテット盤、ヴァントの日本ライブ盤です。どれも素晴らしいですが、やはり シューリヒトが一番、儚く、美しいと思います。
投稿: ヨシツグカ | 2012年7月 7日 (土) 12時54分
ヨシツグカさん、こんにちは。
僕もクラシックを聴き始めたのは、大体同じころですが、レコード店に行くと、よく「三大交響曲集」なんてLPが有りました。(たいていはカラヤンでしたが)
弦の美しいオケで行きたい・・・全く同感です。
それにしてもシューリヒト盤がお好きでしたか!
本当に儚い夢か幻を見ているかのように美しい演奏ですよね。
投稿: ハルくん | 2012年7月 7日 (土) 13時39分
ハルさん。お久しぶりです。
以前に「展覧会の絵」の記事などにコメントさせていただいたものです。覚えていらっしゃいますか?
コメントさせていただくのは久しぶりですが、ハルさんの記事を教科書に今も音楽は聴き続けています。
最近では、交響曲の壁をようやく越えて、ヴァイオリン協奏曲にチャレンジしているところです。
中でもシェリングのベートーヴェンやブラームスのヴァイオリン協奏曲にすっかり魅了され、日々繰り返し繰り返し聴いています。
今回、前々から、いつ取り上げていただけるのだろうと心待ちしておりました、シューベルトの記事を拝見して、「待ってました!」と久しぶりにコメントさせていただいた次第です。
私がシューベルトの「未完成」に興味を持ちましたのは、やはりハルさんにお勧めいただいたヴァント/ミュンヘンフィルのブルックナー交響曲8番のCDに収められた演奏を聴いてからです。
それから、様々な演奏を聴きましたが、私が気に入っている演奏は、ベーム/ベルリンフィルの全集に収められている演奏です。
ハルさんの好きな演奏ではありませんか?
それでは、ぜひとも「グレイト」の記事も楽しみにしております。
最後にいつも素晴らしい音楽をご紹介いただいて、本当にありがとうございます。
投稿: nori6969 | 2012年7月 8日 (日) 19時17分
nori6969さん、こんにちは。
お久しぶりです。もちろん覚えていますとも!
SKDの響きが大のお気に入りでしたよね。
最近は、シェリングのベートーヴェン、ブラームスのヴァイオリン協奏曲を楽しまれているのですね。僕もいまだに聴くたびに素晴らしさに魅了されますよ。
ベームのシューベルトはどれも大好きです。素晴らしい全集ですよね。
ただ「未完成」に関しては、記事中で書いたウイーン・フィルとのライブのほうを愛聴しています。この曲は余り造詣が明確で無い方が好きなんですよ。
「グレートは」次に記事アップしようと思って聴き直し始めました。どうぞよろしくお願いします。
投稿: ハルくん | 2012年7月 8日 (日) 21時43分
LP時代はワルター・NYPが名盤とのことでよく聴いた覚えがあります。現在は、わざわざ未完成が聴きたいわけではありませんが、ベーム・BPOのザ・グレイトやジュリーニ・CSOのマーラー第9番を聴くついでに同じCDにカップリングされてることもあってよく聴いちゃいますね。どちらも重かったりうるさかったりで貴殿の好みじゃないようですが(笑)。
追伸 ザハーロワの美しさにはやられましたね(笑)。
次は、ジゼルかラ・バヤデールを観たいと思ってますが、お勧めのDVDあったら教えてください、もちろん美人が希望ですが(笑)。
投稿: シーバード | 2012年7月 9日 (月) 08時43分
お久しぶりです。忙しい最中ですが久々のステージ(真夏の第九)に向けて準備中です。
ベームのライブを取り上げてくださったのですね、これいいですよね。それこそ35年余り前には(笑)なぜかバーンスタインNYフィルのレコードを聴いていました、その前に入手した「新世界から」があまりに素晴らしかったからでしょう。今から思えば決して標準的な推薦盤ではありませんでした。
シューベルトの国籍はオーストリアではなく天国なんだな、と思うことがよくあります。「黄泉の国」という評と通じるものがあるでしょうか。和声で言えばdurとmollの交錯やシンプルで自然だが大胆な転調、そして息の長い旋律。夭逝したというより帰郷したのかもしれません。
弦の美しい演奏でなければならないのはもちろんですが、例の如く管楽器奏者の立場からすると、とてつもなく難しい曲なのでそこを上手く吹いた演奏でなければ、聴いていて肝心のところでずっこけてしまいます。ウィーンフィルだとそういう心配は無用です。
例えば1楽章第2主題の裏で伴奏する木管のシンコペーション、旋律を遮らず軽く吹くのは難しい。2楽章の第2主題、Oboeなら一息で吹ける旋律もKlでは息継ぎする演奏が多く、ブレスが下手だと悲しくなるので、聴いていて身構えてしまいます。同じ旋律をTrbが強奏する箇所も問題です。強弱の交錯については評してくださっていますが、fになる瞬間、あまりに衝撃的な音を出してはいけないわけで、金管やTimpaniの力量が問われます。(それでもTrb奏者にとってはかなり魅力的な曲らしいです。)
スケルツォ楽章の作曲が中断された理由についてはいろいろ推測がありますが、こういう楽章二つ書いた後で「スケルツォは無理だろう」と私は思います。Allegroでも合わないかもしれない、むしろここで止めて「二楽章形式の曲です」と主張する方がよいかもしれない。シューベルトの真意はわかりませんが・・・
投稿: かげっち | 2012年7月 9日 (月) 13時04分
シーバードさん、こんばんは。
ワルター/NYPの演奏は、LPで聴いていた時の方が音が柔らかく感じて良かったように思います。この曲にはアナログの音が適していたのでしょう。
僕はバレエを見る場合、音楽が優れているものを選ぶようにしています。そうすると、やはりチャイコフスキーの三大バレエやプロコフィエフの「ロミオとジュリエット」とかが好きなんです。ドリーブの「コッペリア」もいいなあ。
逆に「海賊」「ドン・キホーテ」のようにバレエのプログラムとしては有名なものでも、音楽には退屈してしまいます。
「ジゼル」「ラ・バヤデール」については、残念ながらお薦めできるような知識は有りません。申し訳ありません。
せっかくですので、僕がとても気に入っているDVDをご紹介しますと、ライプチヒ・バレエ団の「春の祭典」です。以前、記事にもアップしましたが最高に面白いですよ。https://harucla.cocolog-nifty.com/blog/2009/06/post-ad22.html
投稿: ハルくん | 2012年7月 9日 (月) 23時14分
かげっちさん、こんばんは。
ご無沙汰しました。
暑さの中を第九に向けてご苦労様です。頑張ってください。
シューベルトのこの曲、もちろん「黄泉の国」を「天国」に置き換えても構わないのですが、全体に寂寥感を強く感じるので、あえて前者の表現にしました。
いや失礼しました。管楽器の美しさも、弦楽と同等の重要要素でしたね。
この曲を大学で演奏した時に、管楽パートの人達が苦労していましたっけ。
この曲はブルックナーの9番と同じで、この後に続く音楽は無い方がいい、とまで思わせます。特にシューベルトは、どうしても書けなかったのでしょう。
投稿: ハルくん | 2012年7月 9日 (月) 23時38分
ハル様 返事有り難うございます。
春の祭典の主役が美人みたいなので興味が湧いてきましたよ(笑)。
デイヴィス・ACO盤は、学生時代に初めて買ったLPで懐かしいですね。その後は、旧ブーレーズ盤、ドラティ・DSO盤、新ブーレーズ盤なんかを聴き比べしました。最近はショルティ・CSO盤を展覧会の絵と通しで聴く事が多かったかな。それと一部で話題になったPALEXAの72年・カラヤン・BPOライヴもベートーヴェン第7番と一緒に聴きますね。賛否両論の燃えに燃えた爆演(よく使われる妙な文句ですが・笑)だそうで、貴殿の趣味じゃないでしょうね(笑)。ゲルギエフ盤は気になっていますが、オーケストラが荒っぽそうでスルーしてました。一度聴いてみたいと思っています、偏見や食べず嫌いはよくないですから。失礼しました。
投稿: シーバード | 2012年7月10日 (火) 21時05分
シーバードさん、どういたしまして。
「春の祭典」は20世紀最高の名曲ですからね。色々な演奏が楽しめますね。
バレエも古典から現・近代ものまで多種にわたりますので、色々と見比べると面白いと思います。僕もまだまだ観てみたいものが沢山あります。
投稿: ハルくん | 2012年7月10日 (火) 22時59分
ハルくんさま 応答ありがとうございます。そうです、寂寥感です。シューベルトの人生そのものかも。だからこそ私は、いま彼は天国にいるのだと思いたくなるのかもしれません。
特にこの曲は、ブルックナーやシベリウスにも通じる宇宙的な余韻を、こんなに薄いオーケストレーションで達成しているところが凄いと思います。2楽章冒頭、天空に弧を描くようなホルンに呼応して、チェロの対旋律が黄泉まで降りて戻ってくる。これだけで既に宇宙が描けていますね。第2主題、クラが梯子を登るように天まで上がり、Aの吹き延ばしで気が遠くなりかけた頃、宇宙の彼方から降りて戻る。まるで彗星が冥王星の彼方まで行って戻ってくるようです。
投稿: かげっち | 2012年7月11日 (水) 12時47分
かげっちさん、再びコメントをありがとうございます。
とにかくこの曲は宇宙的・天国的・神秘的なことで極まっていますよね。
素晴らしい曲の解説もありがとうございます。記事本文に、そのまま掲載したくなるほどです。(笑)
投稿: ハルくん | 2012年7月11日 (水) 23時14分
私は「未完成」と言えば、やはりワルターの1958年のニューヨークフィルとの録音を愛聴していますが、その次にはベームがベルリンフィルを指揮した1966年のスタジオ録音が好きですね。
当時のベルリンフィルの底力のある響きに魅了されます。この響きが現在のベルリンフィルから聴けなくなったのは本当に残念です。
投稿: オペラファン | 2012年7月12日 (木) 17時48分
こんにちわ
シューベルトの音楽の中に一箇所は、恐怖を抱かさせる旋律がある。というのが私の印象ですが、未完成には、そういう箇所がなく平和と安寧を感じさせてくれます。
皆さん、多数の指揮者によるCDをお持ちのようですが、私は、バーンスタイン指揮ニューヨークフィル(1963年録音)1枚しか手にしていません。
若かったバーンスタインの絶頂期の演奏に不満はありません。
音楽自体がすばらしいですからネ。
他の指揮者の演奏は聴き込んでいませんので、バーンスタインの評価はいかがでしょうか?
このCDお持ちの方など、御好評をいただければ幸いです。
投稿: たつ | 2012年7月12日 (木) 20時32分
オペラファンさん、こんばんは。
ワルター/NYP、ベーム/BPO、どちらも時を超えた定番と言えますね。
60年代までのベルリンフィルの厚く暗い響きは本当に魅力的でした。特にベームが指揮したときには尚更でしたね。
70年代になり、団員が多国籍化するにつれて、アメリカのシカゴやNYPと少しも変わらない音色に変化していったのは返す返すも残念な事でした。
投稿: ハルくん | 2012年7月12日 (木) 21時44分
たつさん、こんばんは。
「未完成」にも怖い部分は随分多いように感じています。1楽章もそうですが、特に2楽章では、まるで黄泉の国へ入ってゆくような寂寥感と怖さを感じます。それは幸福感とは少々異なるように思うのですが。もちろん明るいそれを感じさせる部分もありますよ。
僕はバーンスタインのこの曲の演奏は、昔聴いたことがあるのかもしれませんが、全く覚えていません。改めて聴いてみたい気はします。
投稿: ハルくん | 2012年7月12日 (木) 21時51分
ワルター・ニューヨーク、これが私に刷り込まれた「未完成」です。
聴くたびに胸がキュンとするような青春の音楽・・。ここにはシューベルトが最晩年に到達した、現世からの決別の音楽(例えば、最後の3つのピアノソナタ。とくに20番の2楽章にそれを強く感じます。)とは違う寂しさがありますね。
ワルター・ニューヨークのほかにはベーム・ウィーンフィル盤が好きです。
最近ジンマン指揮チューリッヒ・トンハーレ盤を聴きましたが、あまりの演奏スピードの速さにびっくり!。
何かに追われているようで、大いに疑問が残る演奏でした。
投稿: hot | 2012年7月14日 (土) 11時41分
hotさん、こんにちは。
この曲、個人的な「この世との惜別」と言うよりも、もっと普遍的な「寂寥感」を感じます。
「無常感」とでも言うのでしょうか、ブルックナーに通じるものを感じます。
ワルター/NYP、ベーム/VPO、どちらも大好きです。シューリヒトは別にしても、この二人のシューベルトは本当に素晴らしいです。
最近の演奏家は、ピリオド奏法を意識する余り、極端に速いテンポで駆け抜ける演奏が多いですね。それはそれで良いのですが、むしろ遅いテンポでじっくりと演奏する少数派?のティーレマンやエッシェンバッハのほうが逆に新鮮に感じます。
投稿: ハルくん | 2012年7月14日 (土) 12時22分
やはりベーム&ウィーンが一番好きです。
悲しいを通り越した哀しさを感じます。
ベームのライヴ録音をもっと出してほしいです。
亡くなる寸前のモーツァルト3大交響曲
(オケはバイエルン放送響?だったかな)
をFMで聴いて感動した記憶があるからです。
投稿: 影の王子 | 2013年8月 8日 (木) 23時27分
影の王子さん
この曲の僕の好みは少々変わっていると思いますが、ベーム/ウイーンPOも好きですよ。
ベームはバイエルンRSOとの相性は抜群でしたね。モーツァルトであればウイーンPOとの演奏も大好きです。
投稿: ハルくん | 2013年8月 8日 (木) 23時38分
ワルターとシューリヒトはすばらしい演奏だと私も思っています。ここに上がっていないのだと、モントゥーACOとフルトヴェングラーVPOが個人的には印象的です。
モントゥーは珍しく力強い一方で曲の造形が崩れておらず、感銘を受けました。ワルターはグレートもそうですが、アメリカのオケを振ってもオーストリアの演奏にしてしまうのがすごいですね。
投稿: ボナンザ | 2014年3月13日 (木) 17時08分
ボナンザさん
>ワルターはグレートもそうですが、アメリカのオケを振ってもオーストリアの演奏にしてしまうのがすごいですね。
全くもって同感です。アメリカに移った他の指揮者とはそこがちょっと違いますね。
モントゥーACOは聴いていませんが、フルトヴェングラーVPOは特に印象には残っていません。しばらく聴いていないので違って聞こえるかもしれませんが。
記事中、ベーム/ベルリンPOがもれていたので追記しました。改めて聴いたら良かったです。ただ、ウイーンPO盤ほどではありませんけれど。
投稿: ハルくん | 2014年3月13日 (木) 23時47分
こんにちは。
ワルターの「未完成」はゴールデンレコードと銘打って「新世界」と抱き合わせで売られていた記憶があります。未完成はたぶん1958年の演奏で、今から思えばLP時代の売れ筋だったのではないかと思います。未完成はシューベルト特有の暗さが魅力的で、やはり不滅の名曲ですよね。
最近、シューベルトのピアノソナタを聴いています。シューベルトのピアノ曲は構成・書法が甘いという意見もあり、確かにそれは事実なのですが、晩年の作品はかなり晦渋で、理解が難しい面もあると思います。21番(D960)などは長いのを辛抱して何回も聴かないとわからないですね。
投稿: NY | 2014年8月14日 (木) 23時28分
ハルくんさま~、ご無沙汰しています。
こちらも、お盆休みですがお元気でしょうか?
さて、シューベルトのこの未完成交響曲は、私にとって忘れ得ぬ名曲・名盤です。実を言うと~この一曲、私がまだクラシック音楽に、殆ど興味関心がなかった小学3年生の頃に、母親が私の為に「この曲は名曲だから、聞いた方がいい!」と、買ってくれた初めてのレコードでした。
その当時は~、曲を聞くのに精一杯で、指揮者やオーケストラに関しては、全く関心がなかったのですが~、後日解説文を読み返してみると、何と!シューリヒト指揮ウィーンフィルの演奏だったのですよ!そして、解説文を書かれたのは、ハルくんさんご存知の宇野功芳先生!(笑)運命的なクラシック入門盤だったのですね!
さて、演奏の方は~、淡々としてオケの盛り上がりも、いまひとつ物足りなさを感じて、当初はあまり印象に残らなかったのですが、聞き込むにつれて~、弦楽器の深くそして微妙な美しさ、絶妙にブレンドされた木管金管楽器の意味深い響きに次第に魅了され、これほど浮世離れした?この世のものとは思われない儚く神秘的な音楽の虜となって、クラシック音楽ひいては~シューベルトの音楽に開眼したのでした!
しかしながら~、その後の私の興味関心は~、ベートーヴェンやブラームス・R.シュトラウスを経由して、ブルックナーとマーラーに完全に移行してしまって、シューベルトは忘却の彼方~?になっちゃってましたので、シューリヒト&ウィーンフィルの他は殆ど聞いていませんでしたが、丁度あのベームが来日公演した際の’77年ライヴを聞いて、大いに感動・感銘~これこそ!シューリヒト&ウィーンフィルの名盤に匹敵するぞ!と欣喜雀躍したものでしたよねぇ~。
この二つの名演に接すると~、ジュリーニ&シカゴ響の演奏は、いかにも大味で金管楽器が強すぎ人工的な印象が否めず、最近のピリオド奏法による演奏は~、どうもテンポが早急に過ぎて情緒もへったくれもありません。むしろ、ティーレマンに期待が持てるのかな?
さて、余談ですが~私は、シューベルトの弦楽四重奏曲もとても好きで、第14番「死と乙女」を筆頭として~、第13番「ロザムンデ」・第15番をしばしば聞きますが、実はこれ以上によく聞くのは~、第12番ハ短調断章~。この1楽章だけのデモーニッシュで神秘的で啓示的な音楽。これこそシューベルトの特長・特異性がいかんなく発揮された逸品だと思うからなんです!
初めて、中学1年の時に~FM放送で聞いた夜には、一瞬にしてこの曲の虜になったのですが~、LPやCDでは未だにこれは!という演奏には巡り会っていません。ハルくんさんお薦めの名盤・名演がありましたら、是非ご教示下さいませ~!
投稿: kazuma | 2014年8月15日 (金) 08時31分
NYさん、こんにちは。
ワルターの「未完成」は名盤として人気が高かったと思います。僕のLPは「運命」とのカップリングでしたが、大好きで良く聴きました。
未完成作品で、これほど完成品扱いされるのはブルックナーの9番と双璧ではないでしょうか。
後期の作品の長大なピアノソナタやシンフォニー「グレート」なんかには、ちょっとブルックナー的な聴き方が合うようですね。形式や構成を気にするよりも、雰囲気に身を委ねてゆっくりと味わうような感じかな。
「長い」ことが「快感」になれば本物なのでしょうが、やはりソナタ21番は長いです。(笑)
投稿: ハルくん | 2014年8月15日 (金) 10時45分
kazumaさん、お久しぶりです!
お盆帰り?それはちょっと違いますね。失礼しました。(笑)
「未完成」で盛り上がりますね!
子供の頃に聴かれたのがシューリヒト盤とは驚きです。演奏は超個性的ですが、シューベルトの音楽の本質を突いた素晴らしい演奏だと思います。
シューベルトの弦楽四重奏は普段それほど聴かないのですが、演奏はレトロなタイプが好きなのでいまだにウイーン・コンツェルトハウスSQ愛聴しています。「未完成」もそうでしたが、浮世離れした演奏が肌に合うようです。余り参考にならなそうですね。
投稿: ハルくん | 2014年8月15日 (金) 10時58分
こんばんは。
フルトヴェングラー&ウィーン・フィル盤を初めて聴きました。
録音が予想より良く、ウィーン・フィルの弦の美しさを味わえます。
解釈としては至極真っ当ですが、「呼吸の良さ」といいますか
曲がすんなりと耳に入ってきます。
フルトヴェングラーはライヴの激烈さだけの人ではありません。
やはり「芸達者」です。
投稿: 影の王子 | 2016年3月23日 (水) 19時10分
影の王子さん、こんにちは。
フルトヴェングラーの呼吸の良さは単なる「芸」の領域を超えた「神業」ですよ。あれだけテンポを動かしていても自然なまとまりがあるのですね。ブルックナーやブラームスのそれは個人的には好みませんが、やはり凄いです。
「未完成」もウイーンフィルとの演奏は好きです。これはオーケストラの適合性も大きいと思います。
投稿: ハルくん | 2016年3月24日 (木) 12時56分
たいそうごぶさたしています。何しろ猛烈に忙しくて、昼休みのんびりPCの前に座る時間など取れない日々が続いておりました。しかし私はあきらめません、この夏も出演を決めてしまいました(笑)お盆休みに高校オケのOBが集まって、何と「未完成」「新世界から」というプログラムをいたします。管楽器にはパート割という作業があるので自分がどこを吹くのかわかりませんが、未完成がまわってくる可能性は割に大きいと踏んでいます。先日TV放送されたネーメ・ヤルヴィの演奏も刮目すべきものだったと思います。トロンボーンのffとヴァイオリンの天国的なppを比べながら気づきました。1楽章にはレクイエムの「怒りの日」みたいな部分があり、2楽章には「アニュス・デイ」みたいなところがあると。やっぱり二つの楽章で完結していて、これ以上の楽章を付け加える必要はなかったんじゃないかという感想です。↑なぜ2曲だけのプログラムなのかと思われるかもしれませんが、この後アンコールに続いて、高校生が堂々の三曲プログラムを上演するので(入場券は共通)時間の都合上年寄りは早く退散して打ち上げようという計算なのです。
投稿: かげっち | 2016年7月29日 (金) 12時18分
かげっちさん、本当にお久しぶりです!
でも今年もまたコンサートへご出演とのこと、素晴らしいですね!
まぁ、短いと言っても、カラヤン/ベルリン・フィルなら標準的なプログラムですしね。それに演奏を早く終えて、まだ明るいうちから打ち上げ開始・・・OB演奏会であれば皆さんのお気持ちはよーく分ります!(笑)
「未完成」は本当に完結された曲ですよね。
ブルックナーの9番もしかりで、この後に楽譜が続かなかったのも、すべて神様の思召しということでしょう。
では演奏会楽しんでください。もちろん、打ち上げも!(笑)
投稿: ハルくん | 2016年8月 1日 (月) 12時39分
http://www4.nhk.or.jp/ongakukan/
10/23(日)ウィーン・フィルの来日公演の録画、放送です。
投稿: 影の王子 | 2016年9月 7日 (水) 21時40分
影の王子さん、お知らせありがとうございます。
メータも小澤もムターも出るガラ・コンサート楽しそうですね!
投稿: ハルくん | 2016年9月 8日 (木) 12時50分
こんばんは。
ウィーン・フィルの来日公演の録画ですが
10/1、2同じプログラムで、収録日が両日となっていました。
曲ごとに収録日が異なるのか?
同じ曲でも2日の演奏を編集したのか?
分かりません。
第一部の「フィガロの結婚」序曲、「未完成」
第二部の武満、「海」まで聴きました。
メータも小澤もすでに80歳以上ですから覚悟していましたが
やはり音楽に躍動感が感じられませんでした。
これは音だけ聴くとまた印象が変わるかもしれませんが?
小澤指揮の「未完成」、立派ですが新鮮味はなく重苦しいです。
初めて武満作品を聴いたのですが、自分には理解不能でした。
メータ指揮の「海」、オケが神経質そうに演奏してました。
音楽が平板といいますか?「うねり」がありません。
ウィーン・フィルなら何でも良いワケではありませんね。
第三部のウィンナ・ワルツは日をあらためて観ることにしました。
これが若手のフランツ・ウェルザー=メストあたりの指揮だったら
愉しめたかもしれません。
文句ばかり書いてしまいましたが
「超一流の」オケ、指揮者でも「常に最高」とは限らない
というのが偽らざる感想です。
投稿: 影の王子 | 2016年10月24日 (月) 22時59分
影の王子さん、こんにちは。
>「超一流の」オケ、指揮者でも「常に最高」とは限らない
それはそうだと思います。ウイーンPO、ベルリンPOのCDでも面白くないものは山ほどありますよね。
今回の放送はじっくりとは観ていませんが、小澤さんの「未完成」は、小澤さんらしくなくて(??)意外と楽しめました。
いよいよ芸風が変わってきたのでしょうか。でも指揮ぶりは少しも変わりませんね。なんか聞こえてくる音楽とアンバランスな印象を受けてしまいました。どうでも良いことですが。
投稿: ハルくん | 2016年10月25日 (火) 11時52分
こんにちは。
名古屋グランパスのTV中継をこれ程真剣に観たのは久しぶりでした。仕事柄、関係者に近い人の話を聞けるので、内部では昨年から色々と在ったのを知っていました。営業収益4位、人件費も昨年2位。でも落ちる。異常です。別の友人は、トヨタが関与を強めてからおかしくなったと言っています。
そんな、やれやれな昨夜、(貴blogで取り上げられる以前、別曲で質問して教えて頂いて)ようやく入手できたシューリヒト/VPOを。
自分には早くは感じませんし、2楽章の序盤までは弦楽器を、残りは木管の音色に集中して追ってしまう程、美しさから儚さまで感じさせてくれます。EMI特有の乾いた録音が際立たせているようにも思います。
続けて、クラシックを聴き始めた頃に未完成を調べて世評が高くて買っておいたハイティンク/ACOを改めて。ACOなのか録音場所の残響なのかフィリップスの録音技術なのか、The交響曲な合奏を感じさせてくれるのは良いのですが、やはり何も印象に残らないのです...。
ここまで感想が違うと、聴き比べた甲斐が在ります苦笑。
ワルター/36年、ベーム/77年も探しているのですが、まだ縁が在りません...。
入手したシューリヒト/VPOはご紹介のIMG盤ですが、カップリングのブルックナー8番は強奏で音が割れて残念。EMIドイツ盤ではそんな印象がなかったのですけど。考えてみれば、未完成ではそこまでの強奏は無いからか...と。再生装置との相性でしょうか。
ワンコインでしたし、未完成だけで満足できました。マスタリング担当のポール・ベイリー氏に感謝です。
投稿: source man | 2016年11月 4日 (金) 09時21分
source manさん、こんにちは。
名古屋グランパス残念でしたね。
私のひいきの柏レイソルもJ2降格後、復帰1年目で劇的な優勝をしたことがありました。
また良い年も有りますよ!
シューリヒト盤お気に入られたとのこと。嬉しく思います。僕は「オーケストラの音」がする未完成は駄目なのですよ。ブルックナーなんかもやはりそうですけどね。
しかしそのブルックナー8で音割れですか。僕は気になったことがありませんが、今度チェックしてみます。
投稿: ハルくん | 2016年11月 4日 (金) 12時53分
予告だけで報告をしていませんでした。今夏の「未完成」まだ録音が届いていませんが、一緒に乗っていた先輩(Vnプロ)からお褒めをいただきました。2楽章のソロにわずかな傷はあるものの、オーボエとの息も合って、かなり満足のゆく演奏になりました。
ところで今週、広島へ出張して夜な夜なふらついていたところ、「一楽章 f 未完成」という名前の店を見つけました。いわゆる名曲喫茶でドリンクの他にカレーが美味しい店、壁には上のような往年の未完成LPのジャケットが何枚も貼ってあり、コントラバスやチェロも置いてあって(たまにライブをやるそうです)譜面台には未完成の楽譜という凝りようです。スタッフのお姉さんはエリザベート音大の方だそうです。年一回は出張があるので、楽しみが増えました。
投稿: かげっち | 2016年11月11日 (金) 12時11分
かげっちさん、こんにちは。
「未完成」は学生時代に演奏しましたが、管楽器のメンバーが難しいと言っていた記憶が有ります。ハッタリの効かない曲は難しいですよね。
名曲喫茶「一楽章 f 未完成」ですか?
広島はこのブログに時々来られる”いぞるで”さんの地元ですし、外で演奏もされているので、多分ご存知かもしれませんね。
機会あればお尋ねしてみますね。
投稿: ハルくん | 2016年11月11日 (金) 16時59分
ハルくん様
やはり1958年収録のワルター&NYフィルですね。
第1楽章の劇的な楽想の毅然たる振りっぷり、流麗な第2主題の歌わせ方。第2楽章の超スローテンポによる、情緒溢れるロマンティシズム。やはり、これだよ!と、思っておりますよ。
音質の不満な実況録音でなしに、当時の最先端テクノロジーのステレオ録音で、このような演奏が遺された事が有り難いです。
投稿: リゴレットさん | 2018年2月28日 (水) 12時57分
リゴレットさん、こんにちは。
ワルター/NYフィルやはり定番ですね。
最初に買ったLPレコードでしたし何度も何度も聴いたものです。
私のベストスリーはややイレギュラーですので普通に選べばこれになることでしょう。
投稿: ハルくん | 2018年2月28日 (水) 14時53分
お早うございます。
ワルター/VPO/東芝GR盤、ベーム/VPO/'77年ライヴを入手。
前者は、冒頭から予想外に充分な音で高まります。第2楽章に入ると高音で録音が貧弱になりますが持ち直しますし、弦も管も甘く響き、コレが戦前のVPOなのか...と。
続く「田園」では、冒頭からノイズの増し具合がアレですが苦笑、気にならなくなる位に善き時間でした。素晴らしい組み合わせで商品化してくれた新星堂×EMI。
後者ベームは、会場の響きも加わってなのか音も最高だし心が持って
行かれます。生で聴いていた人々が羨ましい。ヒトに推すなら絶対コレです!世界遺産。
投稿: source man | 2018年10月 4日 (木) 10時24分
source manさん、こんにちは。
”未完成ざんまい”というところですね。
それにしてもどちらも本当に素晴らしいですね。正に世界遺産というところです。
もちろんワルターのニューヨークフィル盤やウイーンフィルとのフェアウェルコンサート盤というやはり歴史遺産もありますので、あとはお好みでチョイスするしか無いです。嗚呼、何という贅沢でしょう!
投稿: ハルくん | 2018年10月 4日 (木) 14時21分