ラフマニノフ(交響曲)

2017年11月19日 (日)

ウラディーミル・フェドセーエフ指揮チャイコフスキー・シンフォニーオーケストラの演奏会

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今週15日のこと。ウラディーミル・フェドセーエフ指揮チャイコフスキー・シンフォニーオーケストラの演奏会を聴きにサントリーホールへ行きました。この団体はやはり以前の「モスクワ放送交響楽団」の名前に馴染みが深いです。前任のロジェストヴェンスキー時代から数々の名演、名盤に親しんできたので。

フェドセーエフはもう85歳とは思えないほどのエネルギッシュな指揮ぶりでラフマニノフの交響曲第2番という大曲を楽しませてくれました。このオケのおおらかで馬力の有る音は昔と変わりません。

サブメインのチャイコフスキーの協奏曲を弾いた三浦文彰君については今更何をいわんやというぐらい人気があるので今日も会場には女性ファンが凄く多かったです。熱く激しくこの稀代の名曲を見事に弾き切っていましたが、曲の中で一転して軽く優しく変わる部分などでは表情にまだまだ余裕や洒落っ気が足りない印象を感じてしまいました。しかし無理に往年の大家の真似事をする必要も無く、いずれ余裕が生まれてきた時に更に更に輝きを増してくれることでしょう!

帰りはアークヒルズに飾られたツリーがとても綺麗でした!そういえばもうじき「くるみ割り人形」の季節だなぁ。チャイコフスキー、ラフマニノフ、ロシア、万歳!(笑)

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2015年3月13日 (金)

ラフマニノフ 交響曲第2番ホ短調op.27 ヴァレリー・ポリャンスキーの名盤

Rachmaninov_chan9665ラフマニノフ 交響曲第2番ホ短調op.27 ヴァレリー・ポリャンスキー指揮ロシア国立交響楽団(/1997年録音シャンドス盤)

毎年恒例となっていた「暖炉にあたった気分で聴く冬のロシア音楽特集」ですが、今年は暖冬だったせいか(といっても北日本はいまだに大雪で大変ですが)、特集をしないうちに早春を迎えてしまいました。(汗)
そこで「早春のロシア音楽特集」??に切り替えです。

ということで、まずはラフマニノフの交響曲第2番です。
ラフマニノフの交響曲では第3番が通好みというイメージですが、ポピュラーなのはやはり第2番ホ短調op.27ですね。この曲は確かに昔のハリウッド映画音楽に似た部分も多いですが、実際は映画音楽の方がラフマニノフの音楽を取り入れたというのが正しいでしょう。あの、身も心もとろけてしまうほどに甘く美しい旋律の第3楽章アダージョが典型です。

もっとも僕は最近では第1楽章を非常に好んでいます。というのも、あのシベリウスの後期の曲に通じるような「永遠」という趣を感じずにはいられないからです。それはもちろん以前の記事で紹介したスヴェトラーノフやマリス・ヤンソンスのCDの演奏からもある程度は感じ取れるのですが、新たに愛聴盤に加わったヴァレリー・ポリャンスキーのCDからは最もシベリウス的な”静寂”が感じられるのです。情緒綿々とオーバーに歌い回すのがラフマニノフの音楽だと思っていると、認識を大きく覆されます。ポリャンスキーの演奏は”常識的な”ラフマニノフの演奏スタイルからは最も遠いところに有ります。

それにしても、この演奏は何と美しいのでしょう。静かに、心の奥にゆっくりとゆっくりと浸みこんでくるような、いじらしいほどの美しさです。表現に虚飾が無い分、時間は余計に掛りますが、内面に浸透して到達する深さは計り知れないほどです。その点、特に魅力を感じるのは第1楽章と第3楽章です。第2、第4楽章ではたとえばスヴェトラーノフの豪放な迫力には及びませんが、第2楽章の緩徐部分の美しさにはやはり胸を打たれます。

ところで、ポリャンスキーの手兵のロシア国立響ですが、これはかつてスヴェトラーノフが率いた楽団とは別のものです。あのスヴェトラーノフの分厚く鳴り響く音には及びません。金管の上手さや全体の音の切れの良さなども僅かに劣る印象です。けれどもポリャンスキーの音楽性はそのハンディを物ともしない素晴らしさなのです。このコンビのチャイコフスキーの後期三大交響曲のCDの演奏と全く同じ類の素晴らしい満足感を得られます。それに、未聴ですが大半の交響曲を録音しているグラズノフの演奏なども、さぞや美しいのではと想像させます。

これほど実力のある指揮者がこれまで日本でほとんど無名の存在だったのは信じられないことですが、嬉しいことに今年の7月、ついに日本の聴衆の前に姿を現してくれます。それもチャイコフスキーの三大交響曲を一夜で演奏するという離れ業を行なってくれるのです。それまであと4か月。待ち遠しくて仕方が有りません。

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2011年1月29日 (土)

ラフマニノフ 交響曲第2番ホ短調op.27 名盤 ~ロシア音楽紀行~

本当に毎日寒いですが、寒い寒いとばかりも言ってはいられませんので、寒さに負けずに「暖炉にあたった気分でロシア音楽を聴きましょうシリーズ」の第6回と行きましょう。前回に続いてラフマニノフです。今回はシンフォニーです。と、ここまで読めば、もう皆さんは「ハハん、あの曲ね。」と察しがつくでしょう。そうです、交響曲第2番です。

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ラフマニノフというとピアニストのイメージが強いですが、管弦楽作品も書いていますし、自作の演奏のために指揮台にも立っています。交響曲は3曲を残しましたが、その中で最も人気の高いのが第2番です。個人的には色々なモティーフが絡み合っていて近代交響作品として更に優れているのではないかと思う第3番も好きなのですが、やはり第2番の甘い旋律でロマンティックに迫られると抵抗できずに身も心も奪われてしまいます。

この曲はまるで映画音楽のような暗く甘いムードを持って情緒綿々と歌われます。いきなり第1楽章からそんな雰囲気でいっぱいです。第2楽章はアレグロ・モルトですが、このリズムは馬の駆けるイメージですね。雪原を疾走する馬でしょう。第3楽章アダージオはこの曲の白眉である甘くとろけるような旋律で延々と歌われる楽章です。第4楽章アレグロ・ヴィヴァーチェは非常に活力が有りますが、なんだかクラシックというよりはブロードウェイ・ミュージカルみたいです。

この曲は長大なので、以前は短縮版で演奏されるのが普通でした。現在は完全版で演奏されていますが、それを世に広めた功労者はアンドレ・プレヴィンです。但し完全版での演奏をプレヴィンに助言したのは他でもないムラヴィンスキーだったそうです。

この曲を余り好きでない方からは「映画音楽みたいだ」とケチをつけられますが、それぐらいにムードの有るのがラフマニノフの音楽の魅力ですので、理屈抜きで楽しめば良いでしょう。けれどもさすがにこの曲を幾つもの演奏で聴き比べてはいません。現在手元に有るのは2種類のみです。

417vxknth3l__sl500_aa300__2 マリス・ヤンソンス指揮サンクトペテルブルグ・フィル(1993年録音/EMI盤) 今では非常に人気のあるマリス・ヤンソンスですが、以前に全曲録音を行っています。この演奏はことさらに過剰に歌い上げていないところが、好みの分かれ目だと思います。ムード的で無い、映画音楽を感じさせない演奏とでも言いましょうか。サンクトぺテルブルク・フィルの優秀さも際立っていて、非常に聴きごたえが有ります。個人的には、とても好きな演奏です。但しEMIの録音が後述のスヴェトラノフ盤と比べて少々くすんだ印象で聴き劣りがするのがマイナスです。このCDには名曲「ヴォカリーズ」が管弦楽版で入っているのは大変嬉しいです。

560 エフゲニ・スヴェトラーノフ指揮ロシア国立響(1995年録音/ワーナーミュージック盤) ロシアものとくればやはりこの人が登場しないわけには行きません。緩徐部分はずいぶん遅いテンポでたっぷりと歌い上げます。その割に1楽章の中間部は大迫力なので、リムスキー・コルサコフのようでもあります。聴きものの3楽章は期待通りに雰囲気いっぱいに歌ってくれます。うーん、ラフマニノフ!終楽章も期待通りに派手なミュージカルさながらです。録音も優秀ですのでオーケストラの美しい響きをふんだんに味わえます。オリジナルのキャニオン盤は現在廃盤ですが、ワーナーミュージックから同じものが再発売されています。僕は全集で持っていますが、第2番単独でも出ています。 

ところで、この曲を世に広めたアンドレ・プレヴィンも何回か録音を残していますが、最初のロンドン響との演奏(EMI盤)を聴いた限りでは正直言って少々生ぬるくBGM的な印象と記憶しています。えっ、この曲はそれで良いって?いや、決してそんなことは・・・・

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