ドイツ・オーストリア音楽

~後期ロマン派交響曲作曲家の巨人~ マーラーとブルックナー

Brumar226058822 ブログを初めてから1年3ヶ月が過ぎましたが、これまで一度も記事を書いていない作曲家が居ます。グスタフ・マーラーです。その理由は決して興味が無いからでは無くて、大好きだからなのです。どうしても気軽には書けないのです。アントン・ブルックナーについてもやはり同じです。第4番「ロマンティック」だけは記事にしましたが、それはむしろ気楽に書けるからであって、4番より好きな曲は他に幾つも有ります。それが正直なところです。同じような意味で、ベートーヴェンやモーツァルトもほとんど記事にしていません。名作が余りに多過ぎて一体どこから手をつけて良いのか見当がつかないからなのですね。

ともかくはマーラーとブルックナーの記事をしばらく続けようと思っています。2人は同じ後期ロマン派の交響曲作曲家として並び立つ存在ですが、作風はまるで正反対です。教会のオルガニストであり、俗世間を超越して森羅万象を音にしたような作品を神様に捧げようとしたブルックナー。コンサートオーケストラの指揮者であり精神分裂的と思えるほどに人間の喜びや悲しみ、あるいは厭世感を音楽にしたマーラー。しかし両者はどちらも真の大作曲家です。

なにせ多忙のサラリーマンの身ですので、これまでの「名曲名盤案内もどき」のスタイルでは書くのに結構時間がかかってしまい、週一ペースではとても更新が出来ないかもしれません。そこはどうぞ気長にお付き合い頂ければと思います。そして気軽にコメントを頂けることを楽しみにしていますので、どうぞ宜しくお願いします。

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ドレスデン国立歌劇場管弦楽団 日本公演

Cci00028 ドレスデン国立歌劇場管弦楽団が日本に来ています。関西公演を終えて現在は東京公演中です。今日はハルくん、サントリーホールでのオール・リヒャルト・シュトラウス・プログラムを聴きに行ってきました。指揮はイタリア人の音楽監督ファビオ・ルイジです。

この楽団は言わずと知れた世界最古のオーケストラです。もともとは宮廷楽団として発祥しましたが、以来、古都ドレスデンの歌劇場の専属オーケストラとして今年で461年という実に長い歴史を刻んで来たのです。元々は酒場の楽団であったベルリンフィルが正式にオーケストラとしてスタートしたのが130年ほど前ですから、いかにこのオーケストラが長い歴史と伝統を持つかが分かりますね。とは言いましても音楽は生きた芸術です。美術品ならば適正に保存されていれば良いのですが、構成団員は命に限りが有りますから常にメンバーが交代します。変わらずに歴史を受け継ぐのもそう簡単なことではありません。

彼らは2年前にオペラハウスとして来日して、私はその時には東京文化会館で「タンホイザー」を観に行きました。あれほど質の高いドイツオペラの音を聞かせることが出来るのは他にはウイーン歌劇場とベルリン歌劇場、次いでバイエルン歌劇場ぐらいではないでしょうか。

今日の曲目は「ドン・ファン」「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」「英雄の生涯」です。もちろん2年前の文化会館でのワーグナーも素晴らしいものでしたが、今回のオーケストラコンサートの音は圧倒的でした。といってもキンキラ輝くような音とは全く異なる、実に深々と落ち着いた音なのです。管楽器や弦楽器の全てがまろやかに溶け合っていて、昔からよく言われる「いぶし銀の響き」、まさにそれです。アンサンブルも優秀ですが、機械的な冷たさは微塵も有りません。このような伝統的なドレスデン・サウンドが何年経っても変わらずに継続されているのは奇跡でしょう。特に後半の「英雄の生涯」はルイジの指揮とメンバーの気迫が一段と増して圧巻でした。アンコールはウェーバーの歌劇「オベロン」序曲。かっちりと厳しく統制されたマルカート奏法で推進力に満ち溢れた演奏はこの楽団の真骨頂。まさに最高でした。このような純正ドイツの音を出させたら、やっぱり世界一の楽団だと思います。

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