音楽(ジャズ)

2009年8月30日 (日)

~恋人に捧げるコンチェルト~ 「ラヴァーズ・コンチェルト」 サラ・ヴォーン

Cci00016 今日は天下分け目の総選挙。政権交代が決定的な情勢です。そんな日本列島には台風が近づいていて夕方からは大雨。正に嵐の一日でした。それにもう直ぐ夏も終わりを遂げようとしています。今日は何となくクラシックと言う気分では有りません。そこでお気に入りのCDを取り出しました。ジャズ・ヴォーカルの女王(と僕は思っている)サラ・ヴォーンのスタンダード曲のベストアルバムです。

実はこのアルバムの1曲目の「ラバーズ・コンチェルト」は僕の大好きな曲なのです。半分はこの曲が聞きたくてこのアルバムを買ったようなものです。原曲はJSバッハの「メヌエット」ですが、よもやこれがバッハとはとても思えないほどの名曲に化けています。恐らくはクラシック曲のアレンジとしてはベートーヴェンの「エリーゼのために」がザ・ピーナッツの「情熱の花」(あるいは後年の「キッスは目にして」)に化けたのと双璧では無いでしょうか。

このアルバムには名曲が目白押しです。順に紹介しますと、1.ラバーズ・コンチェルト 2.スターダスト 3.酒とバラの日々 4.ムーン・リバー 5.いそしぎ 6.セプテンバー・ソング 7.イエスタデイ 8.ミスティ 9.オール・オブ・ミー 10.マイ・ファニー・バレンタイン 11.煙が目にしみる 12.誰かが誰かを愛してる 13.イパネマの娘 14.シャレード 15.ラヴ 16.ミッシェル 17.ダニー・ボーイ 18.思い出のサンフランシスコ 以上です。

もちろんこれらが全て他の歌手の持ち歌よりも優れた歌唱であるなどと言うつもりは毛頭有りません。「イパネマの娘」なんかは、あのアストラッド・ジルベルトのポワ~ンとした歌い方がやはり最高ですし、「イエスタデイ」や「ミッシェル」はビートルズの方が断然好きです。ですが、実力派サラ・ヴォーンが余裕を持って歌うスタンダード曲をまとめて味わうのも本当に楽しいものです。

いやー、それにしてもジャズ・ボーカルはイイですね。こんな風に歌の上手な女性に近くで歌われたら最高でしょうね。きっと僕はイチコロです。

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2009年8月14日 (金)

~JAZZの帝王~ 「カインド・オブ・ブルー」 マイルス・デイヴィス

アメリカという国はとても広大であり、そこには様々な人種や文化が存在していることは誰でも知っていますね。そんなこの国で最も「アメリカらしい」音楽とは何かと考えてみました。

008_3 僕は仕事で何度かアメリカへ行きましたが、南部の広大な台地のどこまでも一直線で続く道路を車で走り続ける時にはカントリー&ウエスタンが一番しっくりきました。カントリー・ミュージック専門のラジオステーションでは、一日中そればかりを流しているので何時でも聞けるのです。と言っても現代のC&Wはテンポがたいてい速くて、やはりハイウェイ・ドライブ向きです。古いC&Wの曲だとテンポがずっとゆっくりで、あたかも馬の背中に乗って歩いている風情なのです。やはり時代の変化ですねぇ。話は逸れましたが、田舎ならばカントリー&ウエスタンこそが最もアメリカらしい音楽だと思います。

0065_md_stand2 それでは都会ではどうでしょう?ニューヨークやシカゴでカントリー?ちょっと違いますね。ブルース?ゴスペル?ソウル?ロック?僕ならやはりジャズだと思います。白人と黒人が混在して暮らす都会。そんな都会の夜の音楽といえばジャズを置いて他に無いと思うのです。それでは古今のジャズミュージシャンの中で最も代表的なプレーヤーは誰でしょう?たぶんこの質問には100人中99人はマイルス・デイヴィスと答えるのではないでしょうか。この人は昔から「帝王」と呼ばれていますが、モダンジャズを自ら確立させて更に比類なく進化させた正に「キング・オブ・ジャズ」です。この人にジャズのエッセンスが有るのではなく、ジャズのエッセンスがこの人そのものなのです。随分偉そうなことを言いましたが、僕は実はジャズについてはほとんど素人です。そんな素人ですら自信を持って言えるほどマイルスは偉大なのですね。

41ym8bq03xl__ss500__2 さて僕はマイルスの膨大な作品群は代表的な作品しか聴いていません。理由は余りに多すぎるからです。ですがその中でも最も惹かれるアルバム作品であり、専門家に聞いても同様に評価が特に高いアルバムが「カインド・オブ・ブルー」なのです。即興演奏が命のジャズはどんなに名曲を演奏してもミュージシャンが良くなければ何の魅力も有りません。そこがクラシックとはだいぶ違います。その点で、このアルバムでマイルスが集めているミュージシャンは最高のメンバーです。「最高」というよりも「奇跡的な」メンバーですね。常に最高のメンバーを揃えたマイルスの作品の中でも特に素晴らしいメンバーと言えるでしょう。パーソネルをご紹介します。

マイルス・デイヴィス(トランペット)、ジョン・コルトレーン(テナーサックス)、ビル・エヴァンス(ピアノ)、ポール・チェンバース(ベース)、ジミー・コブ(ドラムス)ですが、一部の曲にキャノンボール・アダレイ(アルトサックス)とウイントン・ケリー(ピアノ)が入ります。

収録曲は全部で5曲。いずれも夜の都会のしじまに染み入るような音楽です。これほどまでに静けさと美しさを湛えた繊細なジャズの演奏って他に有るのでしょうか?それは決して神経質ということでは無く、優しくも孤独な大人の男の背中に滲み出るような雰囲気ですね。ブラームスの最良の室内楽演奏を聴いている感じでしょうか。マイルスのトランペットはもちろん無類の素晴らしさですが、ビル・エヴァンスのピアノがもう美しさの極みです。コルトレーンもさすがです。何より凄いのはメンバー全員の音が一体と成り切っていることです。それはやはりマイルスのリーダーシップなのでしょうね。

とにかく、夜聴くのにこれほど相応しい音楽は有りません。昼間にボサノヴァやカントリー&ウエスタンを楽しんだ後にも、夜更けになったら、ウイスキー・グラスを傾けながらマイルスを聴きましょう。あ~素晴らしいなぁ。うーんマイルス!

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