聴き初め2023 再臨「桑田歩の英雄」 ”歩夢DREAM ORCHESTRA”
実は年末に酷い腰痛に襲われた為に正月三が日はほぼ自宅待機。4日が出初式となりました。鎮痛剤をバッグに入れながらの恐る恐るの外出でしたが、それというのも目黒パーシモンで写真のコンサートが有ったからです。12月8日に急遽開催が決まり、数日後にSNSで情報が発信されて僅か1日で予約が一杯となったという話題の公演です。チケットは直ぐにGETしました。
指揮の桑田歩さんは本職はチェロ奏者で2020年にN響を退団され、長く病気療養された後に現在は新日フィル団員です。演奏したのは”歩夢DREAM ORCHESTRA”というオーケストラで、N響、新日を中心に様々なメンバーが集結していて、メンバー表の通りの超豪華メンバーです。
プログラムは「英雄」1曲だけかと思ったら、その前に「鳥の歌」が弦楽アンサンブルをバックに桑田さんの独奏チェロで演奏されました。奏者たちが独奏者に本当に”寄り添う”という良い雰囲気でした。
そして「英雄」ですが、桑田さんは指揮台に上がるまでは身体を動かすのも幾らか辛そうでしたが、いざ演奏を開始すると情熱的な指揮ぶりでまるで別人のようになりました。
1200席の会場にオーケストラが16型の編成(但し8-7-6-7-4プルトというやや変則的)なので、舞台一杯の奏者が壮観です。しかもあの演奏者の陣容ですので、全体の熱気と音圧が凄まじかったです。これだけ弦の音がぶ厚いベートーヴェンはそうは無いですね。
今回のリハーサルが何時間行われたかは分かりませんが、短かめではと想像します。それでもベテランばかりなのでアンサンブルはツボを押さえた見事なものでした。全員がスフォルツァンドなど決め所、キメ方を知り尽くしています。もう何も言うことは有りません。
と言っていながら、言ってしまうと(笑)、いくら優秀メンバー揃いでもフェスティバルオーケストラでこの大編成はどうしても大味となります。畳み掛ける迫力は圧巻でも、柔らかな部分での表情が更にデリケートに聞こえて欲しかったです。弦楽のスタッカート部分なども幾らか不揃いに感じられました。むしろヴァイオリンやチェロはもう1プルトか2プルト少なくて良かったようにも思ったりして。。
しかしフェスティバルオーケストラとしてはこれで良かったのかもしれませんね。
当然ながら終演後の拍手は凄かったです。全員が引っ込んだあともステージに桑田さんと篠崎マロ・コンマスが出てくると皆さんが総立ちとなり拍手を送りました。
今年の聴き初めレポートでした。
本年もどうぞ宜しくお願い致します!
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コメント
ハルくん様
遅まきですが、2023年度明けましておめでとうございます。今年もハルくん様そしてこのブログに集う皆様方に、御多幸な一年でありますように。ベートーヴェンの弦楽四重奏曲、新年度の聴き初めには、どうかな‥(笑)と一考のジャンルでして、そこに新年のご挨拶の投稿は些か場違いなのですけれども、貴ブログ中屈指の人気コーナーなので、お目に触れやすいかと思いまして、踏み切らせて戴いた次第です。
因みに当方の実演聴き初めは、8日に大阪・大淀南のザ・シンフォニー・ホールで催された、高橋直史 指揮大阪交響楽団の第125回名曲コンサートして『ニューイヤー・コンサート/J・シュトラウス二世プログラム』、盛り沢山のプログラムで、最後はウィーン・ムジーク・フェラインザールの新年演奏会ばりに、『美しく青きドナウ』&『ラデツキー行進曲』で、締め括る華やかさで、ございました。
投稿: リゴレットさん | 2023年1月 9日 (月) 17時18分
リゴレットさん
明けましておめでとうございます。
本年もどうぞ宜しくお願い致します。
せっかく熟慮された上でのご投稿でしたが、弦楽四重奏とは何の関連性も無い内容でしたので、「聴き初め」という内容から勝手ながらこちらに移動掲載させて頂きました。何卒ご了承くださいませ。
ウインナワルツによるニューイヤーコンサートは鉄板中の鉄板ですので、良い新年を迎えられましたね!
投稿: ハルくん | 2023年1月 9日 (月) 17時24分