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2020年11月26日 (木)

ベートーヴェン ピアノ・ソナタ第8番「悲愴」ハ短調 Op.13 名盤 ~三大ソナタ~

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今年も残りひと月余りとなりました。コロナ禍で明け暮れた大変な年となってしまった為に、ベートーヴェンの生誕250周年どころではなくなりました。しかし、それではいけないと思い、これまで楽聖の曲を特集して来ました。

ベートーヴェンが大変なピアニストであったことは良く知られています。故郷のボンから音楽の都ウィーンに移り住んで間もない若きベートーヴェンは、まずピアニストとしてその演奏でウィーンの聴衆を驚かせました。まだ22歳の時です。既に“学生”ではなく“楽聖”?

そのベートーヴェンが生涯を通して作曲を続けた32曲のピアノ・ソナタは“旧約聖書”と称されるバッハの『平均律クラヴィーア曲集』に対して“新約聖書”と呼ばれます。若くして手がけた習作ソナタから、最後の第32番まで作曲は約40年にも渡ります。そんなジャンルはピアノ・ソナタのみです。

もちろんベートーヴェンの作品群において交響曲も弦楽四重奏曲も不滅の領域ですが、こと楽器との結び付きの深さの点ではやはりピアノを置いて他には有りません。そのピアノ・ソナタをこともあろうにこれまで1曲も記事にしたことが有りませんでした!

32曲のピアノ・ソナタを作曲の順に追ってみると、ベートーヴェンが次々と新しい世界を切り開いてゆく様や作曲の進化ぶりが解かります。
その中で俗に「3大ソナタ」と呼ばれる「悲愴」「月光」「熱情」が有り、続いて「テンペスト」「ワルトシュタイン」「告別」を加えて「6大ソナタ」とも呼ばれます。「3大」は、その名の通りの傑作揃いで文句は有りません。自分の好みで言うと「ワルトシュタイン」を加えて「4大」としたいところですが、キリが悪くなるのでやむなしです。

一方、最後の第30番、31番、32番は「後期3大ソナタ」と呼ばれますが、これはピアノ・ソナタの孤高の領域に到達しています。ただただ畏敬の念を持つばかりです。

これらを今年中に記事にするには、もう時間が足りませんが、ともかく初期のピアノ・ソナタの頂点である「悲愴」を取り上げます。ベートーヴェン自身がその標題を付けたかどうかは不明ですが、初版譜に標題が付けられていたことから、本人が認めていたことは確かです。

古典的な形式をしっかりと保ち、劇的であり且つ気品を失わない楽想が本当に魅力的です。その名の通り悲愴感を一杯に湛えて疾走する第1楽章、稀代の美しい主旋律を持つ第2楽章、そして走りゆく哀しみを湛えた第3楽章と、聴きどころが満載で聴き手を一瞬たりとも飽きさせません。
後年の深遠さとは異なる若きベートーヴェンの魅力に満ちていて、初期ピアノ・ソナタの頂点と言わしめます。

楽曲構成
第1楽章 グラーヴェ ― アレグロ・モルト・コンブリオ ハ短調 ソナタ形式
第2楽章 アダージオ・カンタービレ 変イ長調 ロンド形式
第3楽章 ロンド・アレグロ ハ短調

さて所有CDのご紹介ですが、まとめて聴くことが無い為に、CD棚から集めるのに苦労しました。

51rgdgm0fll_ac_ ヴィルヘルム・バックハウス(1954年録音/DECCA盤) 後年のステレオ録音が定番として知られますが、その6年前のモノラル録音の旧盤です。テクニックで唸らせようとする煩悩や飾り気を全く感じさせない男性的で朴訥としたスタイルがベートーヴェン自身のピアノのイメージと重なり合います。良く聴くと決してインテンポでは無く微妙なテンポの浮遊性を持ちます。切れの良さで旧盤を好む声も有りますが、自分は録音も加味して新盤を好みます。

R800 ハンス・リヒター=ハーザー(1955年録音/DECCA:フィリップス原盤) バックハウス以上にドイツ的で1980年辺りまで現役で活躍したにもかかわらず商業的な理由で知名度が低いのは残念ですが、ベートーヴェンのソナタをモノラル期からステレオ期にかけて結構な曲の録音を残しているのは嬉しいです。この曲も骨太の音で、ゆったりとスケールの大きい演奏が素晴らしく、同時期のバックハウスと充分に渡り合います。

51wjxhhn5l_ac_ イーヴ・ナット(1955年録音/EMI盤) ベートーヴェンのソナタの全曲録音を行っていて根強い人気の有るナットはフランス人で、同時期のドイツ系のピアニストよりは演奏にしなやかさや即興的な閃きが有る印象を受けますが、音のタッチは明確でベートーヴェンの音楽の威厳というものを案外と感じさせます。モノラル録音ですが良好で同時期のDECCAと遜色は有りません。

81v4ermuo1l_ac_sl1500_ アニー・フィッシャー(1958年録音/EMI盤) 導入部のグラーヴェが正にその通り“重々しく、荘重に“弾かれます。主部もがっちりと男性的な演奏であり、打鍵も重いので非常に聴き応えが有ります。第2楽章も遅いテンポで荘重さを保ちますので段々と胃にもたれて来ます。更にそれが第3楽章にも続くので気分まで重くなります。え、”悲愴”だから良い?いや、もう少しすっきりした古典的な軽みが有っても良さそうです。所有はBOXセットです。

811tspiultl_ac_sl1500_ スヴャトスラフ・リヒテル(1959年録音/ビクター盤:メロディア音源) 古いモスクワ録音でマスターテープに僅かに劣化した部分も散見されます。しかしステレオ録音で気にはなりません。それよりも壮年期のリヒテルの音楽への没入度の凄まじさに圧倒されます。ある意味でフルトヴェングラーのライブ的です。第1楽章主部はかなり速いですが、グールドは速く弾くこと自体が目的ですが、リヒテルは音楽に没入して速く弾かずにいられないという大きな差が有ります。ですので、第2楽章は速めに流れますが、情感がひしひしと感じられて惹きつけられます。そして第3楽章も気迫に溢れ切っています。

996 ヴィルヘルム・バックハウス(1960年録音/DECCA盤) もちろん昔から定番中の定番として知られる演奏で、男性的で朴訥としたスタイルがベートーヴェン自身のピアノを感じさせるのは旧盤と同じですが、よりスケール感を感じます。テンポの浮遊性もいよいよ神業の域に入り、どこまでも自然に感じさせます。DECCAの優れたステレオ録音で、バックハウス愛用のベーゼンドルファーがこれほど美しく聞こえるのにも感嘆するばかりです。所有するのは全集ですが、三大ソナタ単独でも出ています。

71ppjemblql_sl1500_ ルドルフ・ゼルキン(1962年録音/CBS盤) これはあくまでも自分の感覚なのですが、この当時のゼルキンには最も古典的な造形感を感じます。それでいて溢れ出るパッションをも同時に感じられるという言うなれば稀有な演奏です。颯爽としたテンポで駆け抜けますが決して軽くなり過ぎずに、しっかりとした音楽の手応えが有ります。

4158hes8gml_ac_ アルトゥール・ルービンシュタイン(1962年録音/RCA盤) 比較的ゆったり気味のグラーヴェから主部に入りますが、疾走感は無く、おっとり刀で旋律線を強く意識しているように感じられます。第2楽章では逆に朗々と歌い上げるというよりも静寂感に包まれています。第3楽章にしても常にゆとりが有り、“ドラマティックな”演奏とは対極に位置する印象です。

6189bgv0xl_ac_ ウラディーミル・ホロヴィッツ(1963年録音/CBS盤) スタジオ録音ですが、ベートーヴェンの音楽への敬意からか、とてもオーソドックスな演奏です。もちろんドイツ的な朴訥としたスタイルでは無く、この人らしいインパクトのある音とデリカシーの有る音とで紡ぎ出されるスマートな演奏ですが、聴いていて自然に引き込まれます。

21k0ktk0nsl_ac_ul320_ クラディオ・アラウ(1963年録音/フィリップス盤) アラウの壮年期の録音ですが、既に普通の奏者の最晩年の趣です。テンポは遅めで間をたっぷりと取り、一音一音に念を押すような重量感が有ります。両端楽章などは聴き応え充分です。但し第2楽章の遅過ぎるテンポは少々胃にもたれます。これは指揮者で言えばさしずめクレンペラーの演奏で、好きな人には応えられないかもしれません。

71wykr2aukl_ac_sl1400_ ヴィルヘルム・ケンプ(1965年録音/グラモフォン盤) 昔の定番ということではバックハウスと双璧でした。両者に共通して感じるのは、極めて自然に音楽の素晴らしさに引き込まれることです。技術偏重でもなく、威圧的でもなく、神経質でもなく、しかし威厳も味わいも失わずにただただ聴き惚れてしまいます。これがドイツの伝統というものでしょうか。しかし、その中でも抜きん出た一握りの巨匠による演奏。そんな気がします。所有するのは全集ですが、もちろん三大ソナタ単独で出ています。

7116u6m7akl_ac_sl1500_ グレン・グールド(1966年録音/CBS盤) やってくれるね、グールド!という感じの強烈な演奏です。第1楽章のアレグロは疾走感どころでは無く、猛スピードであれよあれよと駆け抜けます。第2楽章もすっきり速めですが、第3楽章がまたしても超スピードでかっ飛ばします。現代に流行りの快速ベートーヴェン演奏の先駆けだったのかもしれません。また、ある意味ロマンティシズムを排除したバロック的だとも言えるのかも。

412cmdz5gjl_ac_ フリードリヒ・グルダ(1967年録音/アマデオ盤) グルダは若い頃にアマデオに全曲録音を行い、DECCAの協奏曲全集と共に新時代のベートーヴェン像を打ち立てました。それ以前のドイツ系巨匠ピアニストの重厚さとは異なる、ほとばしる生命力と若い躍動感を強く感じさせるものです。この曲でも同様なのですが、それでいてウィーンの伝統の上に立った一種の安心感も与えるところが大きな魅力です。

492 エリック・ハイドシェック(1967年録音/EMI盤) ハイドシェックが若い頃に録音した全集盤からです。この人は後年にわが国でちょっとしたブームを巻き起こしましたが、個性が強過ぎて好みからは逸れています。しかし若い頃の自由奔放なモーツァルトなどは大好きです。このベートーヴェンも個性は強く、古典的にきっちりした演奏では有りません。けれどもそれがこの人のインスピレーションから出ているからか、それほどの抵抗は感じません。むしろ洒脱なフランス人の弾くベートーヴェンを楽しむならお勧めかもしれません。

230051167 エミール・ギレリス(1973年録音/グラモフォン盤) 感情が激流のごとく迸るリヒテルの演奏に比べるとずっと客観的ですが、それでもこの演奏は中々に情念の高まりを感じます。それでいて造形性をしっかりと保っているのが、この初期の曲ではプラスしています。ただ、第2楽章がやや平板に感じられるのは残念です。

51x095kohl_ac_ クリストフ・エッシェンバッハ(1975年録音/グラモフォン盤) 今では指揮がメインのマエストロですが、録音当時は若手ピアニストとして注目を浴びていました。冒頭グラーヴェの遅さはトップクラスですが、アレグロに入ると標準的な速さと成ります。しかしテンポの速さとは別に音そのものに重量感が有るのが印象的です。第2楽章もかなり遅いテンポで身体と感情を引き摺るようであり、哀しみと諦めに包まれているのがかなりユニークです。第3楽章は重量感は有るものの標準的な速さです。小股の切れ上がったスマートさとは無縁の重い聴き応えのある演奏です。

100000009000828373_10204 ラザール・ベルマン(1979年録音/SONY盤) 当時のソヴィエト出身で西側の国際コンクールで優勝して一躍センセーションを巻き起こし、カーネギーホールで行ったリサイタルのライブ録音です。“森の熊さん“然とした顔つきですが、演奏は質実剛健そのものでした。この曲の演奏も、打鍵にも演奏にも重量感が有りますが、気をてらわない極めてオーソドックスなものです。師でもあるリヒテルの若い頃とはタイプがだいぶ異なり、むしろギレリスに似たタイプだと言えます。

71tckqlt5ml_ac_sl1200_ ダニエル・バレンボイム(1983年録音/グラモフォン盤) バレンボイム二度目の全曲録音からです。この人の中核レパートリーはベートーヴェンとモーツァルトですが、より才能が輝いているのは後者の方だと思っています。この「悲愴」の演奏はとても美しく、オーソドックスで安心して聴いていられますが、反面、情念の高まりに不足するように感じられます。少なくとも自分にはです。

412kpwv2cgl_ac_ クラディオ・アラウ(1986年録音/フィリップス盤) アラウは23年前の旧録音でも晩年の趣を持ちましたが、こちらは正真正銘の晩年録音であり、テンポは更に遅くなり、巨大なスケール感と聴き応えを感じさせます。楽聖の若き青春の日の音楽が、まるで後期の音楽のごとく聞こえてきます。第2楽章のテンポについては旧録音と余り変わらないにもかかわらず、感覚上はむしろもたれません。これはアラウの芸格がついに神域に入ったということだと思います。

51m2ven1xl_ac_ ブルーノ=レオナルド・ゲルバー(1987年録音/DENON盤) アルゼンチン生まれながらドイツ物を中心とした王道レパートリーを得意としたゲルバーは40代後半の円熟期に全曲録音を行いました。インテンポで堅牢な造形を保つわけではなく、あちらこちらで微妙なルバート、間、アッチェランドを駆使しています。けれどもそれらが決して煩わしさを感じさせないのは自然に湧き起こるインスピレーションに従っているからかもしれません。

71qlzzgwgel_ac_sl1050_ スタニスラフ・ブーニン(1993-4年録音/EMI盤) ブーニンがまだ20代のときに日本で録音した演奏です。後の2007年に再録音を行いますが、そちらは未聴です。第1楽章は速めのテンポで焦燥感が出ていて良いと思います。第2楽章はやや詰めが甘く含蓄やロマンティシズムが不足しているのが残念です。第3楽章も淡々とし過ぎで気迫不足に感じられますがとても綺麗です。

Eyjidwnrzxqioijwcmvzdg8ty292zxitaw1hz2vz アルフレッド・ブレンデル(1994年録音/フィリップス盤) ブレンデル全盛期の演奏は非常に細かくディナーミクの変化やアゴーギグを行っていて一見気づき難いのですが、そのコントロールが自然にというよりも理知的に頭で考えているように感じてしまいます。
その為に、音楽に中々没入して行きません。とりたてて欠点ということでも無いのですが、ベートーヴェンの魅力を余り感じ取ることが出来ません。

716wmdys7ul_ac_sl1400_ マウリツィオ・ポリーニ(2002年録音/グラモフォン盤) いかにもポリーニらしく、テンポもディナーミクも完ぺきに統率が取れていて、そこには情に流されるようなことは寸分も有りません。聴いていて頑丈な高層ビルディングを仰ぎ見るような印象を受けます。
さて、それでベートーヴェンの音楽に感動できるかと言えば首をかしげます。むしろ座り慣れない高級ソファに座らせられたような窮屈さを感じてしまいます。これは2枚組CDのお得盤です。

ということで、世に知られたピアニストが弾けば、聴いていられない演奏などは有りませんが、個人的に楽しんで聴ける演奏と言えば、リヒテル、バックハウスの新盤、ゼルキン、ケンプ、ラザール・ベルマン、そしてアラウの新盤。というところです。

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コメント

ハルくん様

寒くなり、想像通りコロナが大暴れ。ハルくん様のお住みの神奈川県、僕の住む兵庫県でも連日感染者が増える一方です。どうかお身体に十分御注意下さい。

さて、ベートーヴェンのピアノ・ソナタはベートーヴェンの全作品の中でも絶対に無視できない存在で、ピアノ音楽の無限の可能性を後世に残しました。
そこで、ハルくん様がご紹介された以外の録音を紹介させていただきます。
それではレディーファーストということで女性ピアニストから・・・

➀ アニー・フィッシャー(1977年~1978年 スタジオ録音)
アニー・フィッシャーの全集録音(!!)からの抜粋です。これはフンガロトンのプロデューサーの執拗な要求に負けて、録音されたものと伝えられています。
しかしスタジオ録音を嫌っていた彼女の許可が出ず、1995年の彼女の死後、遺族の許可により世に出たという録音です。
ちょうど彼女の全盛期に録音されただけに、「これがスタジオ録音か」と疑いたくなるような鬼人が乗り移った壮絶な「悲愴」です。もしライヴで実演を聴いたら、僕は失神していたと思います(笑)。

② イリーナ・メジューエワ
美貌のロシア人ピアニストで、日本人と結婚し日本を拠点として活躍している異色のピアニストです。
まず音の美しさに驚きます。僕の偏見だと思いますが、旧共産圏のピアニストはテクニックは凄いがガサツな演奏に辟易することが多いのですが、彼女は対照的に強弱を丁寧に扱い、アニー・フィッシャーのような線の太さはありませんが、詩的な「悲愴」を聴かせてくれます。
ただ、ややペダルの踏み方に難があり、時々和音が濁ってしまうのが残念です。
資質は良いが、未完の大器と言ったところでしょうか。

③ パウル・バドゥラ=スコダ(1969年~1970年録音)
これも全集からの抜粋です。バドゥラ=スコダと言えば、グルダ、デムスと並ぶ「ウィーン三羽烏」と呼ばれた人です。
日本ではグルダばかりが高評価を受けていますが、ウィーンではグルダと同等、あるいはグルダ以上の評価を受けています。
実際、彼のモーツァルト、ベートーヴェン、シューベルトの研究・録音はEUでは高く評価されています。
「悲愴」を聴くと、所々「おや?」と思う箇所があり、楽譜を確認してみるとベートーヴェンの指示通りの演奏です。この辺り、楽譜を逆手に取った面白さがあります。

以上、最後までお読みいただき、ありがとうございました。

投稿: motosumiyosi | 2020年11月26日 (木) 23時07分

motosumiyosiさん

男性以上に男性的なフィッシャーは大したものですが、ライブ録音も含めて聴いてみて自分の好みとはやや外れているように感じてはいます。
もう少し聴いてみたいですが、お薦めのソナタ全集は入手性が余り良くないのが残念ですね。

バドゥラ=スコダはアンサンブルで素晴らしい演奏が有りますが、ソロではどうも外れることが多いです。こちらのソナタもやはり入手性が良くないのが難点です。
デームスは個人的には大好きですが、ウイーン三羽烏でもソロではグルダのテクニックが群を抜いていましたね。日本で人気の有る理由はよく分かります。

投稿: ハルくん | 2020年11月27日 (金) 00時59分

おはようございます。

ところで、ハルくん様は以前、仲道郁代さんが大好きとおっしゃっていませんでしたっけ?(笑)

私は彼女のベートーヴェン・ピアノソナタ全集のCDをちゃんと持っていて、今も時々その日の気分で所々聴いて楽しんでいます。演奏も正統的で新しい研究成果も生かされた、素晴らしい演奏だと思います。

クラシック音楽の面白い聴き方には「楽器聴き」「歴史聴き」など色々ありますが、もう一つの聴き方は、なんてったって「アイドル聴き」ですね!

「ねえブーニン、こっち向いて!。。。 」

投稿: 犍陀多 | 2020年11月27日 (金) 08時40分

犍陀多さん、こんにちは。

仲道郁代さん、以前は大ファンでした。今はそれなりです。
いや、ソナタ全集のCDお持ちでしたか!
私はこの方のシューマンの演奏に一番魅力を感じます。とてもお優しい性格(お付き合いしたことは有りませんが。。)(笑)にピッタリなのでしょうね。
残念ながらベートーヴェンは一部しか聴いておらず、シューマンほどには惹かれませんでした。
クラシックにも「アイドル聴き」が有って良いと思いますよ。
所詮は『好み』の世界です。リスナーは音楽評論家ではありませんので。

投稿: ハルくん | 2020年11月27日 (金) 15時18分

またまたお邪魔します。

内田光子さんはケンプが弾くベートーヴェンのことを生演奏でも高く評価されていて、一方でバックハウスの演奏は実演を聴いても退屈で実につまらなかったと言っていましたが、これだけ取ってみても、その道超一流のプロでさえ、人の感性はみんな違ってみんないいということですよね!!

投稿: 海の王子 | 2020年12月 7日 (月) 15時11分

海の王子さん

やはり往年のリリー・クラウスいわく「バックハウスはただ誠実に弾くだけで、普通はあのような弾き方はつまらなくなります。しかしあの人はそうはなりません」というような事を言ったみたいです。

私はバックハウスは退屈するどころか何時聴いても素晴らしいと思いますが、内田さんのピアノには余り魅力を感じません。これって何か関係が有るように感じますよね。

投稿: ハルくん | 2020年12月 9日 (水) 23時16分

またまたお邪魔します。

CDで聴く内田光子さんは僕も嫌いです。
ですが、チェルビダッケやチョン・キョンファと一緒で生演奏を聴かなきゃ本当のところは語れないです。僕は全員生演奏を聴いたことが無いから深くは語れません。だから、バックハウスのことも、生演奏を聴いた内田光子さんみたいには語れません。

投稿: 海の王子 | 2020年12月10日 (木) 10時07分

そうそうたる音盤体験と聴き巧者の人々が集っておいでなので、コメント資格が在るかどうか‥。
バレンボイムが二十代の頃にEMIヘいれた全集(50999-7-04421-2-0,10CD)から、屡々聴いております。第1楽章の序奏がやや思い入れが過ぎ仰々しく、『おやっ‥?』と感じるものの主部に入ると、力強さにスムーズな流れを併せ持った演奏、第2楽章も切々と歌って下さいます。終楽章も過度の力みを排した堂々たる、締めくくりぶりでございます。この全集今聴き直されても宜しいのでは‥?とも、感じます。

投稿: リゴレットさん | 2020年12月11日 (金) 12時12分

海の王子さん

生演奏を聴かなきゃ本当のところは語れないというのはどうでしょう?
理想はそうでしょうが、故人や聴ける環境が得られない場合も有ります。
たとえレコードでも個人の好みや感想を語るのは自由だと思います。
私はムラヴィンスキーもベームもカラヤンもバックハウスも生演奏には接していませんが好き勝手に感想を述べています。

投稿: ハルくん | 2020年12月12日 (土) 21時16分

リゴレットさん

コメントはどなたでも歓迎です!資格などということはございません。

バレンボイムが若い頃にEMIヘ録音したモーツァルトやベートーヴェンの協奏曲全集は今も愛聴しています。
ベートーヴェンのソナタについては当時LPで何曲か聴きましたが、その時はそれほど心惹かれなかったのです。
グラモフォンへも再録音しましたが、こちらも全集を買おうかというまでには至りませんでした。
ただ時間を経て聴き直すと印象が変わるということはよく有りますからね。
時間が許せば改めて聴いてみたいです。

投稿: ハルくん | 2020年12月16日 (水) 23時28分

お返事にどうしても納得できなかったため、またお邪魔します!!

> 私はムラヴィンスキーもベームもカラヤンもバックハウスも生演奏には接していませんが好き勝手に感想を述べています。

しかし、ムラヴィンスキーやベームやカラヤンやバックハウスの実演を実際に聴いたことがある人と同席したら、楽しく対等に語りあうのは無論自由ですが、経験値の質的な差だけはいかんとも埋め難いですよね!!

> 私はバックハウスは退屈するどころか何時聴いても素晴らしいと思いますが、内田さんのピアノには余り魅力を感じません。これって何か関係が有るように感じますよね。

それは関係ないでしょう!? 第一、内田さんはケンプのことはこの上なくお好きなのですし、少々論理飛躍や偏見が過ぎるのではないでしょうか? それを言いだしたら、作曲家の中でブラームスが嫌いでベートーヴェンが最高に好きなクラシックファンや演奏家は世の中にいっぱいいても、性格や音楽性は十人十色ですが、どう理屈に折り合いをつけるのですか??

投稿: 海の王子 | 2020年12月28日 (月) 11時19分

海の王子さん

>ムラヴィンスキーやベームやカラヤンやバックハウスの実演を実際に聴いたことがある人と同席したら、楽しく対等に語りあうのは無論自由ですが、経験値の質的な差だけはいかんとも埋め難いですよね!!

もちろん仰る通りです。しかし実演を聴いた人がその演奏家を理解できて、録音だけしか聴いたことのない人間が理解できないとは言えないと思います。

『バックハウスは退屈するどころか何時聴いても素晴らしいと思いますが、内田さんのピアノには余り魅力を感じませんこれって何か関係が有るように感じます。』
これは私の個人的な感想ですね。内田さんのファンには大変申し訳ありませんが正に十人十色のものです。
ちなみに私はケンプは大好きですが、バックハウスの方が更に好きです。ケンプと内田さんはスタイルは違いますが、「情緒」に関する感性では何となく共通するものがあるような気もします。

投稿: ハルくん | 2020年12月28日 (月) 15時43分

お忙しいところ、何度もお返事ありがとうございます!!

ムラヴィンスキーの実演を聴いた人はよく、
「あの身の毛もよだつようなピアニシモはどの録音でも捕らえられていない」と言いますし、吉田秀和さんは「実演を聴いたことが無い若手ピアニストをレコードだけで評価すると、後で実演を聴いた時、あんなに大きい音を出すピアニストだったのか!!とか、しばしば音量の判断間違いに気付く。オーディオのボリュームの設定には悩むことが多い」といったことをおっしゃっていましたね!!

内田光子さんのCDで感動したことはありませんが、ああいう(おそらく)憑依型の演奏家は、実演でしかその真価は分からないかもしれないです!!

更に、その実演にしたって、特に世界ツアーなんかやっている大物演奏家にとって会心の名演は、何回かに一回しかできないのではないかとも思います。フィギアスケートや野球などスポーツの選手と同じで、当たり外れ、乗る乗らないは、体調や会場や聴衆との相性などにより、人間ですから絶対あるはずで、乗らない外れの回をたまたま聴いた聴衆は失望するのではないでしょうか?

音楽って本当に奥が深いですね!!

僕も今年はここまでといたします!!
ハルくんさま、今年はありがとうございした!!

では、どうかよいお年を!!

投稿: 海の王子 | 2020年12月28日 (月) 17時11分

バックハウスと内田さんの件、どうしても追加コメントしたくなりました!! ルール違反ごめんなさいごめんなさい。

つまりは、おじいちゃんバックハウスの実演を、まだ視野が狭い小娘だった内田光子さんが聴いたわけで、今現在の内田さんが聴いたら、全く異なる感想をお持ちになるのではないでしょうか??

また、おじいちゃんバックハウスも、たまたま調子が悪い時の演奏会に内田さんと出くわした可能性があります。バックハウスだって昔気質な芸術家だったわけで、ライブでは乗る乗らないがはっきりした、少なからず気分屋さんだったと想像します!!

この話、こんな落しどころでいかがでしょうか??

投稿: 海の王子 | 2020年12月29日 (火) 09時26分

海の王子さん

とどのつまりは実演では、演奏者の出来不出来は有るでしょうし、たまたま聴いたレパートリーが自分の耳に合わなかったり、あるいは会場の音響、座った席の位置などの要素が複合的に絡み合います。
録音にいたっては加工品ですし、あとからどうにでもなりますし、最近のデジタル音源では別録りならば音程ズレの修正さえ可能です。
なので正当な「評価」などは中々に難しいです。
そうなると接することの出来た限られた演奏、音源から、自分が好きか嫌いかを判断するしかありませんね。もっともそれとて自分の好みは時と共に変化しますので、普遍的とは言えないかもしれません。
音楽、芸術の奥行きの深さは、一個人がそう簡単に到達出来るものでは無いですよね。

どうぞ良いお年をお迎えください。

投稿: ハルくん | 2020年12月29日 (火) 13時48分

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