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2017年12月28日 (木)

クリストフ・エッシェンバッハ指揮NHK交響楽団の「第九」演奏会

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今年もいよいよ暮れとなりましたが、そんな昨日27日のこと。今年最後のコンサート鑑賞です。

クリストフ・エッシェンバッハ指揮NHK交響楽団の「第九」をサントリーホールで聴きました。もう10年以上も前に、同じこのサントリーでエッシェンバッハがドイツのシュレスヴィヒ・ホルシュタイン祝祭管弦楽団を指揮したブラームス第4番を聴いてから、”指揮者”としてのこの人が大好きになったのですが、それ以来の実演でした。 

それにしても昨日の「第九」は凄い演奏でした!最近流行の速いテンポによるスマートな演奏とはまるで異なり、要所要所で大胆なアクセントを効かせたり、テンポに一瞬の間を置きながら音を溜めてはガツーンといく非常に聴きごたえのある演奏でした。けれども、そこにはわざとらしさや違和感は皆無。それは恐らくはマエストロの虚飾の無い音楽性から生まれて来る表現意欲に基づいているからではないでしょうか。どことなく昔の大巨匠フルトヴェングラーを連想してしまいます。
第三楽章全体や終楽章の「歓喜の歌」が登場してからしばらくの部分などはテンポも非常にゆったりとしていて、心から慈しむように奏でる弦楽がそれは美しく感動的でした。 
マエストロに率いられたN響は非常な熱演でしたが、東京オペラシンガーズ約100名による合唱がまた美しくかつパワフルで圧巻でした。
N響の第九の実演は東日本大震災の年のチャリティーコンサートをズービン・メータの指揮で聴いて以来ですが、これまで何度も聴いてきた第九の中でも特に強い感銘を受けました。

こういう第九が毎年聴けたら良いのですが、中々そうは参りません。優れた指揮者とオーケストラ、合唱団、音響の良いホールで条件の良い座席、それらが上手く組み合わさらないとお目にはかかれません。そういう意味でも正に今年を締めくくるに相応しい曲と演奏のコンサートでした。

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ベートーヴェン(交響曲第7番~9番)」カテゴリの記事

コメント

22日と24日NHKホールの公演とはまったく別だったのですね。
大晦日の放送は22日ですね。
サントリーホールで聴けたとは羨ましいです。

投稿: 影の王子 | 2017年12月28日 (木) 23時07分

影の王子さん、こんにちは。

サントリーホール公演は1回だけですのでチケットを購入するのは大変でした。こうして聴きに行けたのはラッキーです。

今回毎回出演された知り合いのN響団員さんに聞いた話では、エッシェンバッハの指揮はテンポなどが毎回異なるらしいです。27日は3楽章など特に遅かったとか。ですので放送もとても楽しみにしています。

それにしても、毎回同じように振るメカニカルな指揮者で無いところがまた良いですよね!

投稿: ハルくん | 2017年12月29日 (金) 10時28分

おはようございます。

サントリーホール公演があるのなら、これを放送して欲しいですが
時間の関係や万が一の失敗に備えての22日の収録なんでしょう。
いずれにせよ今日の放送が楽しみです。

僕の拙いコメントにいつも丁寧な返信をくださりありがとうございます。この場をお借りして、お礼申し上げます。
どうかよいお年をお迎えください。

投稿: 影の王子 | 2017年12月31日 (日) 07時56分

こんばんは!

たった今放送を聴き終えました。
曲がブラームスではなく「第9」だけに、個性的とはいかずとも
一言で言うと「硬派な」演奏だったと思います。
これ以上遅くするとダレる寸前の絶妙なテンポな気がしました。
やはり感銘深いのは終楽章でした。
特に合唱が素晴らしかったですが、独唱の4人が負けじと
声を張り上げてる感じ(特にソプラノ)が残念無念。
しかし、力強く締めくくり、不快なブラボーもありませんでしたが
なんか余韻に浸る間なく番組が終わったのは編成ミスか?
いずれにせよブルーレイ保存します。

とりあえず、「この曲は合唱が良いのが大前提だ」と学びました。
当たり前のこと書いてすみません・・・

投稿: 影の王子 | 2017年12月31日 (日) 21時34分

影の王子さん、明けましておめでとうございます!
昨年中は本当に沢山のメッセージを頂きましてありがとうございました。中々お返事が遅れることが多かったことをお詫びします。

元日に録画で放送を観ましたが良かったですね!
団員がインタビューで「こんなに巨大とも思える第九は久しぶりです」とか「こんな演奏が出来るのは天才です」と話していたのが印象的でした。
実は帰り路で知り合いのN響団員さんと話せたのですが、昨年、一昨年のパーヴォやブロムシュテットとはまるで違うと好意的なご感想でした。

エッシェンバッハの顔はなんだか昔のマタチッチを連想させますし、演奏はフルトヴェングラー的な大きさを感じさせます。長生きしてくれると良いですね。

ソリストが声を張り上げる感じになるのは、会場が広いNHKホールですのでやむをえません。TV収録ではソリストの前にそれぞれマイクが立っているのでそのまま拾われてしまいます。
逆に合唱はマイクから遠いので、実演よりも(あれでも)こじんまりと感じました。実演の合唱は時にオケをかき消すほどの迫力でそれは凄かったです。それもベートーヴェンの意図だったかもしれませんね。

投稿: ハルくん | 2018年1月 2日 (火) 18時51分

たいそうごぶさたしております。何とか生きています(笑)
あの第九よかったですよね。指揮者が団員の心を捉えていることが、インタビューだけでなく弾き方からもビジュアルにわかりました。納得して弾いている感じでしたね。
私としては、全体が遅いことよりも、ここぞというフレーズの終わりでがっつり「ためて」いたのが印象的でした。もっとも、あのテンポだと木管・ホルンは(倍管にしなければ)3楽章は窒息してしまいます。

投稿: かげっち | 2018年1月 5日 (金) 16時03分

かげっちさん、こんにちは。
ご無沙汰しております。

「第九」本当に良かったです。最近の演奏と比べれば全体を通して随分遅いですね。しかし印象的なのは、
>ここぞというフレーズの終わりでがっつり「ためて」いた

仰る通りこの点ですね。しかも下手にやればわざとらしさが出てしまうところを全く違和感を感じさせないのは本当に凄いことです。

本年もどうぞよろしくお願いします。

投稿: ハルくん | 2018年1月 8日 (月) 01時16分

投稿: 影の王子 | 2018年2月 4日 (日) 16時20分

影の王子さん、こんにちは。

これはシェーンブルン宮殿で開かれたコンサートですね。でしたら是非映像で観てみたいものですね。

投稿: ハルくん | 2018年2月 5日 (月) 12時40分

水戸室内管弦楽団の第9 無料配信で視聴

指揮
1・2楽章 バボラーク(3楽章からオケ入り)
3・4楽章 小澤

う~ん、いくらなんでも指揮者の力量に差があり過ぎ!
小編成だし、第3楽章までは指揮者無しの方が良かったのでは?

三宅理恵(ソプラノ)の「おうちに帰りたい」態度がモロ過ぎ(隣の藤村さんは凛としてただけに)

トップ奏者のオケだけに演奏そのものは悪くないけど
曲のように「人が一つになる」演奏ではありませんでしたね。

レコ芸での小澤の人気の無さが判りました。

彼もこのままフェードアウトするだけですが。

投稿: 影の王子 | 2020年5月13日 (水) 10時48分

影の王子さん

それは聴いていませんが、いつの演奏でしょう。
小編成の第九がどうこうとは思いませんが、小澤さんが全曲を振らなかったのは体力的な問題だったのでしょうかね?
であれば引退する潮時なのでは。
暗譜が完ぺきでは無くなったからと言って引退したトスカニーニの何と潔いことでしょう。

投稿: ハルくん | 2020年5月14日 (木) 11時01分

今年は戦後初「第9の無い師走」になりますね。
この前のN響演奏会(無観客)では奏者の距離が
弦は1.5ⅿ、管楽器は2mとのこと。
しかし、合唱はどうしょうもない。

でも思考停止に「師走に第9」はやめたほうがイイ。
そもそも日本以外ではそんな軽々しく演奏されていないのですからね。
「演奏史を塗り替える」ぐらいの気概がないなら演奏すべきではない!

投稿: 影の王子 | 2020年7月26日 (日) 08時27分

影の王子さん

今年は第九は難しいですね。
ただ歌手が不安なく歌えるように色々と対策も考えられているようですし期待したいです。

「師走に第九」は悪くないと思いますよ。
普段クラシックを聴かない人まで聴きに行きたくなる「音楽のお祭り」は、国民にとっても演奏家にとっても音楽業界にとっても貴重です。
それに海外でも、日本を真似して年末に第九をやるように少しづつ広がっているそうです。

投稿: ハルくん | 2020年7月26日 (日) 12時12分

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