ヴァイオリンを愛奏したアインシュタイン
ドイツの物理学者アルベルト・アインシュタインがモーツァルトの音楽を熱烈に愛好していたことは良く知られた話ですが、彼はピアニストであった母親から幼少時代に音楽の教育を受けました。アインシュタインの妹のマヤはピアノを習い、アインシュタインはヴァイオリンを6歳の頃から習いました。
そうしてアインシュタインは音楽好きに成りましたが、好きな作曲家はモーツァルトの他には、バッハ、ヴィヴァルディ、シューベルトなどであり、ベートーヴェンの重く劇的な音楽はそれほど好きではなく、ブラームスやワーグナーは嫌いであったそうです。
アインシュタインはヴァイオリンを奏でるのが大好きでしたので、公の場でもしばしば演奏をしていました。日本を訪れた際にもヴァイオリンを持参して演奏会を開き「クロイツェル・ソナタ」を弾いたそうです。アマチュアとしては中々の腕前だったと言われています。
もっとも、友人のピアニスト、アルトゥール・シュナーベルとアンサンブルを行った際に、何度も拍の勘定を間違えるため、シュナーベルから「君は数も数えられないのか」と呆れられたという話が有ります。自分も昔、ヴィオラを弾いてアンサンブルをしていた時には、拍の数え間違いがしょっちゅうでしたが、アインシュタイン並みかと思うと安心します。(笑)
そんな話を聞くにつけ、実際の演奏を聴いてみたいとかねがね思っていましたが、アインシュタインが演奏しているというモーツァルトのヴァイオリン・ソナタ第34番変ロ長調K.378の第2楽章がYouTubeに投稿されています。なんとも味わいのあるヴァイオリン演奏ですが、問題は投稿が偽物で、実際の演奏はカール・フレッシュであるとかユーディ・メニューインであるとかいう意見が寄せられているようです。確かに音楽センスが有り過ぎますし、私見では恐らく偽物かなとは思います。もっとも本物を聴いたことが無いので、本当のところは分かりませんが。
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