マーラー 交響曲第5番 続・名盤
これまでの人生で一番聴いた回数が多い曲は、マーラーの第5番かもしれません。マーラーなら曲そのものは第9番が最高ですが、滅多やたらには聴けないので、回数としては第5番がトップになります。他にもブラームスの1番、3番、4番やベートーヴェンの「エロイカ」、「第九」、あるいはドヴォルザークの「新世界より」やチャイコフスキーの5番、「悲愴」と思いつく曲は多々有りますが、おそらくはマラ5ではないかと思うのですね。
まあ、この曲はそれぐらい良く聴いたわけです。愛聴盤もバーンスタイン、テンシュテット、クーベリック、コバケン、ベルティーニなどなどと色々有りますが、最近は昔よりも好みの巾が広がる傾向にあり、以前なら興味を示さなかったものでも聴いてみたくなり、それを実際に聴いてみると案外気に入ってしまうのです。そこで、マラ5の愛聴盤の続編として3つほどご紹介します。
エーリッヒ・ラインスドルフ/ボストン響(1963年録音/RCA盤) ラインスドルフを愛聴したことは無かったのですが、バイエルン放送響との第6番が非常に良かったので、ボストン響時代のマラ5も聴いてみました。ラインスドルフはウイーン出身のユダヤ系ですので、マーラーを得意にするのも何ら不思議ではありません。しかしこのマラ5はなかなかユニークでした。まず冒頭のトランペットが随分と派手なのです。これから闘牛?でも始まるような明るさです。主部は速めのテンポでほぼイン・テンポですが、楽器の出し入れやバランスに気が配られているので、決して無味乾燥ではありません。ことさら悲劇の主人公のように深刻ぶらないマーラーも悪く無いですね。楽章を通してトランペットがずっと目立つので、トランペット協奏曲のようです。これはラインスドルフの解釈なのでしょうか。第2楽章も速めのテンポで嵐のように吹き荒れます。シャルル・ミュンシュの後を継いで間もないボストン響は非常に優秀ですが、神経質では無くどことなく大らかさを感じます。これもミュンシュ譲りなのかもしれません。とにかく音楽に勢いを感じます。アメリカのオケらしく音色は明るいですし、ラインスドルフもバーンスタインのようなしつこいほどのユダヤ色は出していません。但し、それでも同じ血を持つマーラーへの共感というものはやはり感じられます。第3楽章のテンポも速めで、この楽章では元々ホルンがオブリガート・ソロを吹きますが、それが非常に目立ちます。これは第1楽章でのトランペットとペアに考えているのかもしれません。中間部の各楽器の歌い方は実にチャーミングですし、後半の高揚感も見事です。そして面白いのは、続くアダージョです。速いテンポで歌い方の起伏が大きいので、まるで「アイ・ラブ・ユー」と何度も繰り返しているようです。この曲はマーラーが愛妻アルマに愛を捧げたのだということが、初めて実感させられたような気がします。第5楽章は解放された明るさで躍動しており、自然な高揚感に惹かれます。録音は年代が古い割には明瞭で優れています。
ズービン・メータ/ロサンゼルス・フィル(1976年録音/DECCA盤) メータのロス・フィル時代はとにかく勢いが有りました。当時のDECCAのマーラー演奏の看板はショルティ/シカゴ響でしたが、パワー溢れるサウンドの割にクールなショルティとは対照的な、若き血潮を感じさせる演奏が魅力的でした。このマラ5も一言で称すると「若々しい」演奏です。ユダヤの粘り気は皆無で、足早に進みます。第2楽章が典型で、速いテンポで颯爽極まりないです。ただ、彫の深さとダイナミズムが有るので聴きごたえは充分です。ロス・フィルの性能は最高レベルではありませんが、メータの意図に忠実に応えた豊かな表現を聞かせます。第3楽章もほぼ同様で、軽快なリズム感が実に心地よいです。中間部も極めてチャーミングです。マーラーがこんなに楽しくて良いのかなぁとも思いますが、まあ良いでしょう。4楽章アダージョは、比較的速めのテンポであっさりしています。綺麗ですが少々BGM的に聞こえます。第5楽章も軽快で楽しさの極みですが、曲が曲だけに余り後に残るものは多く無いように思います。全体的に少しも深刻で無く楽天的ですので、マーラーの音楽は暗くドロドロしていて嫌だとか、バーンスタインの演奏はしつこくて嫌だと言う方に対してはまっさきにお勧めしたいと思います。優秀なDECCAの録音が最新リマスターで更に明瞭な音質になっているのもプラスだと思います。
ピエール・ブーレーズ/ウイーン・フィル(1996年録音/グラモフォン盤) ブーレーズのマーラーは決して嫌いなわけでは無く、ウイーン・フィルとの第6番やクリーヴランド管との第7番などは一頃良く聴いていました。反面「大地の歌」なんかは気に入らなかったので、それほどは熱心な聴き手では無かったです。ウイーン・フィルを指揮した録音には第5番が有って、これは考えてみればブーレーズ向きの曲のような気がしたので聴いてみました。そうしたら凄く良かったのです。もちろんブーレーズがバーンスタインのような演奏をするはずは有りません。あくまでもブーレーズ流の演奏です。それにしても、マーラーゆかりのオーケストラであるウイーン・フィルの醸し出す美しい音は何物にも代えがたいです。弦も管もその音色を聴いているだけですっかり魅了されてしまいます。現在のウイーン・フィルは、その美音に加えて、非常に優れた機能も持ち合わせているので、ブーレーズのコントロールするアンサンブルは非の打ちどころが無いほどに完璧です。これはマラ5を演奏する場合には、非常にアドヴァンテージになります。往々にしてヴィルトゥオーゾ・オケが完璧ではあっても無機的に聞こえるようなことがよく有りますが、そう感じさせないのはウイーン・フィルの美徳です。この録音は音質が優秀で、極めて力強く迫力あるフォルテを響かせますが、騒々しく感じることは一度も有りません。本当に綺麗なハーモニーです。ブーレーズはバーンスタインの劇場(激情)型の演奏のように、テンポを大きく揺らすことは無く、イン・テンポに近いです。そんなマーラーは嫌だと仰られる方には向きませんが、この美しい響きを味合わないのは余りにもったいないです。アダージョの美しさも並みではありません。静かな水面に小さなさざ波がゆっくりとゆっくりと広がりゆく様な豊かな詩情に溢れています。これはウイーン・フィルの力も大ですね。そして第5楽章も輝かしい響きが実に素晴らしいです。あくまでもクールに、しかし無機的な冷たさでは無い充実仕切った音を高らかに響かせています。
というわけで、この3つはどれも個性を表していますが、特にお薦めしたいのはブーレーズ盤です。このウイーン・フィルの充実した響きはちょっとやみ付きになりますよ。
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コメント
ハルさんお久しぶりです。
ラインスドルフのマーラー5番があるのは知らなかったです。さっそく買ってみようと思います。
ラインスドルフは日本では人気のない指揮者ですね。何故でしょうか?個人的にはかなり好きな部類なんですが。マーラー1番、3番、あとドミンゴと共演の第九、パールマンと共演のチャイコン等、最高です。
マーラー5番は楽しみです。ユニークそうですがそれもありかなと思っています。 それではまた。
投稿: DICK | 2013年6月30日 (日) 23時57分
DICKさん、こんにちは。
ラインスドルフは当時のRCAではミュンシュの陰に隠れた感がありますね。評論家がフルトヴェングラー、トスカニーニ、カラヤン、ワルターなどを判で押したように推薦していたせいもあるでしょうね。
このマラ5は個性的でとても良いと思いますよ。ご感想を楽しみにお待ちしています。
投稿: ハルくん | 2013年7月 1日 (月) 23時00分
ハルくん様
morokomanです。
私はマーラーの良い聴き手ではありません(最近この言葉ばかり使ってますね)。
手持ちのお金は1にシベリウス。2にブルックナー。3に北欧の知られざる作品。4にイギリス音楽に費やしています。
なので、マーラーにまでエネルギーを費やす余裕がありません。
(ちなみに、私が最も聴いた回数の多い交響曲はシベ5になりました。なにせ昨秋この曲の魅力に再度開眼してから毎日3~4種類聴いているからです。優れた作品は、本当に毎日聴いても飽きがこないものだと実感します)
そんな私ですが、世の中にはとってもありがたい施設-図書館があり、そこでCDが借りられます。
近くの図書館にあったのはノイマンの旧盤。シャイー盤、マーツァル盤、それからハイティンク盤です。
ノイマン旧盤は私のような初心者むけですね。変な細工は一切しないので、曲の良さをそのまま堪能できる内容です。ノイマン新盤の方が評価は高いでしょうが、私のような初心者には却って旧盤のほうが良いかも。
シャイー盤は、やや上級者向けかも知れません。コテコテの感じがします。よりこの曲に、人間の「情念」を感じたい人には魅力的に聴こえるかもしれません。私がこの演奏の良さを理解するにはまだまだ時間がかかりそうです。
マーツァル盤は、世評は高いのですが、私にはどこが良いのかわかりませんでした。完全に上級者向けなのかもしれません。ハルくん様はお聴きになったのでしょうか。
意外やハイティンク盤が自分には最も楽しめました。オーケストラはベルリン・フィル。聴く感じでは、ハイティンクは全体の統率こそすれ、細かいところは「お前ら勝手にやれ!」と突き放している感じです。
そのため、それぞれのプレーヤーがのびのびと演奏し、結果として美音を連発しているかのようです。
「ベルリン・フィルの卓越したオーケストラの機能美」を堪能できます。
以前持っていた、ショルティ/シカゴ響に近い演奏だと思います(これは個人的な災難時に失ってしまいました。)
ただハイティンク盤に対する私の聴き方は、マーラーの5番を媒介にした「オーケストラの響き」のみを楽しむものであって、この曲の本質を味わうこととは違うかもしれません。
ハルくん様はこれらの演奏をお聴きになったことはありますでしょうか? もしそうなら差支えのない範囲で感想をいただければ幸いです。曲の理解の一助になると思いますので……。
投稿: morokoman | 2013年7月 3日 (水) 22時08分
morokomanさん、こんばんは。
お金も時間も限られていますので、自分の優先度に応じてエネルギーをつぎ込めばそれで良いと思いますよ。
ノイマン旧盤、シャイー盤、マーツァル盤、ハイティンク盤、それにショルティ盤、ですが、いずれも正式に聴いたことは有りません。自分は、どんな演奏も全て聴いてみるタイプではありません。聴く演奏を選ぶ基準は何かと言えば、「勘」でしかありません。はなはだいい加減なのですが、長年の経験(成功体験および失敗体験)から結構当たる(というのは、あくまでも「演奏の良し悪し」では無く、「自分が気に入るかどうか」です)ことが多いようです。
投稿: ハルくん | 2013年7月 3日 (水) 23時44分
最近、ヴァーツラフ・ノイマン指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団による1966年の録音を手に入れました。
オーケストラを鳴らしまくる派手な演奏では、ありませんが、ゲヴァントハウス管弦楽団の、どっしりとした響きによる演奏は、チェコフィルとの録音の先駆けとしても、一度、聴いてみる価値があると思います。
投稿: オペラファン | 2013年7月 4日 (木) 14時50分
ハルくん様。
レスどうもありがとうございました。(^^)
>ノイマン旧盤、シャイー盤、マーツァル盤、ハイティンク盤、それにショルティ盤、ですが、いずれも正式に聴いたことは有りません。
そうなのですか……。経験豊富な方のご意見が伺えれば、自分が気付かなかった視点が得られるかと思ったのですが。
でも、現在マーラーの録音はそれこそ膨大な分量ですので、お聴きになっていない録音があって当然のことです。
図書館には他にラトル/ベルリン・フィルの全集があったのですが、EMIのあの毒々しい赤のマークを見ると、なんとなくげんなりしてしまって聴く気になりません。
EMIはエンジェル・ラベルの時代の方が良かったです。例外的に『Classic名盤999シリーズ』は評価していますが、これとて昔の録音が現在の技術でリニューアルされ、音質が見違えるほど向上しているからです。
なぜか現在の録音は劣化しているように感じるのですが……そう思うのは私だけなのでしょうか。
田舎の図書館ですが、マーラーやブラームスの録音は結構揃えていて、お金のない私には助かります。係りの方ががんばっておられるようで、感謝感謝です。
ブラームスはヴァントの全集を最後に、これ以上お金を出してブラームスの交響曲全集を買う必要は無い、と思っていました。
図書館には結構ブラームスの録音があるし、違う演奏を聴きたくなったら、図書館を利用すれば良い、という思惑からです。
でも、反面図書館ゆえの限界も感じます。やはり「資料」として購入しているので、決定盤的演奏を聴きたくても、聴くことはできません。
現在、シベリウス以外に別の交響曲を聴きたいな~、と思った時、ついつい手が伸びてしまうのは先日購入したザンデルリンク/ドレスデンSKのブラ1です。(やはりハルくん様やここのブログに集う方々がことごとく推薦するだけのことはあります。)
結局優れた名盤は、自分の身銭を切って購入する以外になさそうです。マーラーも、最終的にはそうなると思います。バーンスタインの新盤あたりを狙っています。
でも、図書館で購入してくれないかな~、と虫の良いことを考えています。一応、要望書は提出しようと思うのですが、聞いてもらえるかなぁ。
投稿: morokoman | 2013年7月 4日 (木) 21時22分
すみません、ちょっと誤解を招きかねない文があったので、訂正いたします。
「でも、反面図書館ゆえの限界も感じます。やはり「資料」として購入しているので、決定盤的演奏を聴きたくても、聴くことはできません。」
の文には言葉が足りませんでした。
「でも、反面図書館ゆえの限界も感じます。やはり「資料」として購入しているので、決定盤的演奏を聴きたくても、係りの方がその盤をご存知なくて、購入していない場合は聴くことはできません。ザンデルリンク/ドレスデンSKのブラームス全集は図書館にはありませんでした。」
として読んでいただければ幸いです。
長々と失礼いたしました。m(_ _)m
投稿: morokoman | 2013年7月 4日 (木) 21時54分
オペラファンさん、こんばんは。
ノイマンのゲヴァントハウス時代の演奏は、昔ブラームスのハンガリア舞曲とドヴォルザークのスラヴ舞曲の抜粋盤を聴いて非常に気に入っていました。
マーラーについては晩年のチェコフィルとのセッション録音が非常に素晴らしいので、あえて旧盤にまでは手を出していませんでしたが、やはり素晴らしいでしょうね。
「オーケストラを鳴らしまくる派手な演奏」は僕も苦手ですので、結構気に入りそうです。
ご紹介ありがとうございました。
投稿: ハルくん | 2013年7月 4日 (木) 21時57分
morokomanさん、こんばんは。
>マーラーの録音はそれこそ膨大な分量ですので、お聴きになっていない録音があって当然のことです。
それはもう当然です。マーラーの音楽のみに集中するのなら別ですが、他にも聴きたい作曲家は大勢居ますので、限界が有ります。
バーンスタインの新盤には素晴らしい演奏も数多く含まれているのですが、自分にとって曲によってはベストとは言えないものも有ります。全集盤で平均点の高いのはむしろベルティーニあたりのような気がします。
全集盤を一つ選んで購入するも良し、あえて1曲づつ揃えるのも良しではないでしょうか。
投稿: ハルくん | 2013年7月 4日 (木) 22時09分
ハルくん様
morokomanです。
先週は本当に実り多い週で、先日コメントさせていただいたザンデルリンク/ドレスデンSKのブラ3はそのひとつでした。
そして……とうとう入手しました! マーラー全集。
今まで図書館のものを借りて聴いていたのですが、だんだんこのスタイルに限界を感じるようになりました。
聴きたいと思ったときに、図書館だとすぐに聴けない、という限界です。手持ちの全集が欲しくなりました。当初予定していたバーンスタインの新盤にしようかどうしようかと思いましたが、上記の
>全集盤で平均点の高いのはむしろベルティーニあたりのような気がします。
というご指摘から、ベルティーニも視野に入れました。
でも、正直ベルティーニなんて知らないや、と思っていました。。この人のシベリウスがあれば良いのですが、どうも(日本では)マーラーに特化しているように聞こえますし。
そこで、このブログの評論をまず読んでから、そのほかのブログのレビューなどを参考にしました。
調べてみると、どうもこの方、ヴァントと同じようなタイプらしい、とのこと。ヴァントのような「経験に裏打ちされた、音楽に対する自分の『哲学』を持っている方」なのでしょうか? だとしたら自分好みです。
あと、ケルン放響が担当オーケストラだというのも私好みでした。
ヴァント/ケルン放響のブルックナー全集にはだいぶ(今でも)お世話になりました。このオーケストラは時々はっとするほど「北欧に通じる透明感と冷たさを感じさせる音」を出していました。北欧音楽マニアの私にはこの音はたまらなく魅力です。
他の方のレビューも好意的で「美しいマーラー」という言葉が散見されました。
当初購入しようかと思っていたバーンスタイン新盤ですが、だんだんためらわれてきました。
バーンスタインは、それこそブダペスト四重奏団のベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集のように、上級者が最後にたどり着くべき盤のように思えてきたのです。
私自身は、マーラーに関してはたかだか初心者に毛の生えたようなもの-自分の身の丈を考えて、そして演奏者のスタイルの好みから、ベルティーニ盤にしました。
結果は-大正解!
確かな「美的感覚」に終始一貫、支えられたマーラー。ベルティーニもまた、自分自身の確固たる「哲学」を持っている方でした。
マーラーの音楽の病的なところを一切見せない、実に「健康的」とも言える音楽。物足りない、という方は、おそらくかなりの上級者なのではないでしょか。
「初心者に毛の生えた」程度の私には、逆にマーラーの素晴らしさを心ゆくまで堪能できました。
シベリウス&北欧の音楽とは違い、マーラーは基本テリトリーではないため、そうそう多くの録音は望めない自分としては、これひとつで他の指揮者のものを数人分所有したにも等しいほどの、価値がありました。
感謝、感謝!!
投稿: morokoman | 2013年10月31日 (木) 22時31分
morokomanさん、こんばんは。
全集盤とは言っても「大地の歌」が入っていないものも多いですね。その点、ベルティーニ盤には素晴らしい「大地の歌」が入っているのが魅力です。
録音、オケの音色、優秀性なども含めて平均点が非常に高いという気がしています。
これを「極端な解釈に偏らないリファレンス」として聴いて、後から個別に単独CD集めてゆくのはとても良い方法だと思います。
まずはお気に入られて良かったです!
投稿: ハルくん | 2013年10月31日 (木) 23時11分