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2012年12月 2日 (日)

大河ドラマ「平清盛」 ~遊びをせんとや生まれけむ~

今日は日曜日。毎週楽しみにしているNHKの大河ドラマ「平清盛」の放送の日です。いよいよ最終回に近づいてしまったのが残念でならないのですが、何でも視聴率は低迷しているらしいですね。僕は、今まで観てきた大河ドラマの中でも特に良く出来た放送だと思っているのですけれど・・・。

確かに放送開始の頃によく出てきた、荒れた京の都の庶民たちの姿が非常に汚らしく描かれたりするのを嫌う知人もいましたし、大勢登場する人物がよく見ていないと誰が誰だか判らなくなったりもしました。

でも、それだけリアリティを大切にした演出なわけですし、歴史的に濃い内容が含まれてるということです。もともとホームドラマ仕立てのほうが視聴率は良い傾向にあるらしく、それはそれで嫌いではありませんが、今回の見ごたえのある演出は非常に素晴らしいと思っています。

それに音楽を担当している吉松隆氏も実に素晴らしいです。1970年代のプログレッシブ・ロック・バンドのエマーソン・レイク&パーマーの「タルカス」をオーケストラ編曲して効果的に使ったと思えば、一方では重要な登場人物である後白河法皇の編纂した庶民の歌を集めた「梁塵秘抄」の中の「遊びをせんとや生まれけむ」の歌を随所で印象的に使っています。この歌は、子供は無心で元気に遊ぶためのみに生まれ来たのだという内容なのですが、なんでも、平清盛の生涯が走馬燈のように走り抜ける音楽にしたかったのだそうです。

ドラマでは後白河法皇の庶民文化への傾倒ぶりも非常に上手く描かれていますし、登場してくる平家や源氏、あるいは公家たちの各人の心理描写にはただただ感心するばかりです。安っぽいホームドラマでは無い素晴らしい出来栄えの「平清盛」は、第1回の放送からノーカットで見直したいと思うほどです。

さぁ、源頼朝がついに伊豆で挙兵して平家追討に攻め上がる今回も本当に楽しみです。

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映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

こんにちは。
>視聴率は低迷しているらしい

よく見聞きします。でも毎週しっかり眼を見開いて観たのは、中井貴一「武田信玄」以来かも知れない位、とても面白いです。

「デスノート」で松山ケンイチを知り、憑依型の演技に唖然とし、「デトロイト・メタル・シティ」で大好きになりました。

清盛の若かりし頃は何も知らないのでアレですが、出家後から彼が抜擢されたのが分かった気がします。

中井貴一もハマってたと思いますし、公共放送なのだから視聴率を考えず、人気でなく実力から全ての配役を決めて欲しいです。

投稿: source man | 2012年12月 3日 (月) 14時01分

おおっ、source manさんもファンだったのですね。

それにしても昨夜の清盛は凄かったですね。確かに何物かに憑依されたかのような演技でした。

平家軍が遊女たちと戯れるシーンもNHKにしては実にリアルでしたね。薄汚れた女たちが足をあらわにして乱れる演出は見事!画面に釘づけでした。(笑)

あと2回?3回?で終わってしまうのが残念でなりません。

投稿: ハルくん | 2012年12月 3日 (月) 21時54分

ハルくん、こんばんは

大河ドラマ『平清盛』メチャクチャ有名ですね(^з^)-☆Chu!!私の父親は毎週日曜日の夜20:00になると、「平清盛みるぞ」って言って観てますよ(*^▽^*)8月24日の四国へ向かう途中で西ノ宮サービスエリアで平清盛のイラストが発見しちゃいましたよ私は思わず、「日本のヴィヴァルディみたい」っと思ってましたね髪が長くてメチャクチャカッコイイナァって感じました私はあまり見てませんが、両親は毎週大河ドラマ観てますよ(*^▽^*)

投稿: 上原よう子 | 2012年12月 3日 (月) 22時30分

よう子さん、こんばんは。

お父上は「平清盛」をご覧なのですね。
これは本当に面白いので、見なければ損ですよ。と言ってももうじき終わってしまいますが。
せめてエンディングを観てから、総集編を観られてはいかがでしょう。

投稿: ハルくん | 2012年12月 4日 (火) 22時33分

ハルくんさん、こんにちは。
私は、じっくりとドラマを楽しむ時間がなかなかないので「平清盛」は見ていませんでした。でもオープニングの舘野泉さんのピアノを聴きたくてたまに、はじめだけ見ていました。ハルくんさんがこんなにおすすめなので、せめて総集編は見てみたいなと思いました。

投稿: オンディーヌ | 2012年12月10日 (月) 15時09分

オンディーヌさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。

音楽にピアノがとっても生かされていますよね。館野泉さんのピアノがとても素晴らしいです。

総集編をご覧になれるとよいですね。
僕も、もう一度観るつもりですよ。

投稿: ハルくん | 2012年12月10日 (月) 19時32分

明日入院です。最終回だけ手術後で見られないです。

舘野泉さんのピアノいいですよね。「あそびを~」の旋律、最初は「当時こんな旋律なかっただろ!」と突っ込んでいたのですが、ドラマの進行とともにいろいろ使い回されていくうちに納得してきました。

投稿: かげっち | 2012年12月15日 (土) 15時32分

かげっちさん、こんにちは。

明日入院なのですね。治療が上手くゆくことを陰ながらお祈りしています。

「あそびを~」は、当時は楽譜というものが有りませんでしたから、どういう旋律だったのかは分りませんね。でも音楽として非常に上手く使われていますよね。吉松さん、いい仕事をしています。

投稿: ハルくん | 2012年12月15日 (土) 16時34分

『平清盛』終わってしまいましたねぇ……。
morokomanも毎週欠かさず見ていました。


>僕は、今まで観てきた大河ドラマの中でも特に良く出来た放送だと思っているのですけれど

私もそう思います。なぜか評判が悪いですね。私の周囲も「画面が汚い」と敬遠していました。ですが、例えば平安時代の京って、あんな感じなのではないかと思うのですが。

源平時代については、ほとんど源氏の視点から見てドラマが作られることが多かったため、やはり源平時代後期がドラマとしてはメジャーになっています。

それはそれで良いと思うのですが、源平時代は日本の「枢軸時代」です。つまり、貴族社会から武家社会になるという時代の転換点ですね。ですからやはり源平時代前期にも光を当てるべきだと常々考えていました。

「時代の転換点」の主人公として、清盛を取り上げたのは極めて妥当だと思いますし、ナレーションを頼朝に担当させたのは、清盛の業績を受け継ぎ、「武士の世を造る」という悲願を現実のものにした真の後継者として彼を位置づけるためだったのだと思います。また、ドラマを作成する側も源平時代を今までの「後期のみ」ではなく、一括して捉えようと考えていたことが伺えます。

とりわけ今回のドラマは、貴族社会の没落を描いている点で、今まであまりドラマ化されていなかったところに光が当てられています。私にとっては願ったりのことでした。


「保元の乱」で藤原家に代表される貴族の凋落を、「平治の乱」で平家の台頭を、後白河法皇の幽閉で清盛の覇権の確立を描きますが、その後肝心の清盛達が武士から離れ、貴族化していったところに凋落が始まる-絶頂が没落への準備となるというところに「後世への教訓」というか、私自身も汲み取るべきものの多いドラマだったと思います。

投稿: morokoman | 2012年12月23日 (日) 23時57分

続きです。

話が変わりますので、欄を改ました。

ハルくん様は音楽で吉松様を評価されていらっしゃいますが、シベリウス・ジャンキーの視点で一筆書かせていただきますと……。


音楽の吉松様は、morokomanのようなジャンキーにとっては非常にありがたいお方です。なぜならこの方はシベリウスの交響曲第6番を


    宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』


のイメージにつなげて評してくださったから、


    お陰様で、シベ6が人気曲に!!


morokomanにとってはまさに「ありがたや、ありがたや」と両手を併せて拝みたいほどの功績を作ってくださったお方なのです。

そうです、このブログをご覧になっている皆様、


    2番だけがシベリウスじゃないぜ!!!


というわけで、シベ6に興味を惹かれた方、吉松様の指摘に従い、『銀河鉄道の夜』に想いを馳せながら、是非お聴きください。ベルグルンド/ヘルシンキ・フィルがmorokomaのお薦め盤です。

投稿: morokoman | 2012年12月24日 (月) 00時05分

morokomanさん、こんにちは。

朝廷による貴族政治から武家政治に変わってゆくのは、もちろん平忠盛、清盛、源頼朝への流れが有ったからですが、中でも清盛が一時的にでも実権を奪ったのは凄いことですね。もし病死をしなければ、どのような歴史となっていたのかは分りません。
どうしても勝利者側から見た歴史が後年残されますので、平家は悪役のように描かれてしまいますが、その点でも今回の描き方は非常に公平で好感が持てます。

吉松氏がプログレ、シベリウス好きなのは知っていましたが、今回は音楽センスの良さに、つくづく感心しました。

2番ばかりがシベリウスではありませんし、1番から7番までは全てが傑作です。

確かに交響曲第6番についてはベルグルンド/ヘルシンキ・フィルは第一に上げるべき名盤ですね。最高です。

投稿: ハルくん | 2012年12月24日 (月) 15時40分

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