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2012年10月 4日 (木)

ストラヴィンスキー バレエ音楽「春の祭典」 名盤 ~ハルの採点~

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ストラヴィンスキーの書いた三大バレエ音楽は、各曲それぞれの個性的な書法や性格の違いが楽しめるので大好きです。複雑な管弦楽法の面白さだけではなく、音楽の内容が真に素晴らしいです。そのうちの「火の鳥」「ペトルーシュカ」も大変な傑作ですが、やはり頂点に位置するのは「春の祭典」ですね。ストラヴィンスキーの最高傑作、そして20世紀の屈指の名曲、それが「春の祭典」です。

___images_articles_stravinsky_27012この曲は、作曲者本人の空想が基に成りました。それは「一人の乙女をいけにえとして、ハルの神(じゃなかった”春の神”)に捧げる、異教徒の儀式」です。この話をパリでロシアバレエ団のディアギレフにしたところ、彼はすっかり夢中になり、ストラヴィンスキーにバレエ音楽の作曲を頼んだそうです。

曲は第1部と第2部に分かれていて、第1部「大地への賛歌」では、若い男女や、春の祭りのために競う諸部族の踊りが大地への祈りのために捧げられます。第2部「いけにえ」では、若者たちによっていけにえになる乙女が選ばれ、長老たちが円座になって見守る中で踊り狂い、ついには息絶えたその乙女を長老たちが神様に捧げます。

三大バレエに共通しているのは、非常に革新的、斬新な書法で書かれているにもかかわらず、聴いていて少しも難しい気がしないことです。特に「春の祭典」は粗暴なまでのリズムと迫力を持つ一方で、大地の神秘的な美しさと抒情を曲一杯に湛えています。この曲はよく、変拍子のリズムの複雑さや音楽の持つ迫力が語られますが、決してそれだけではありません。それが真の名曲たる所以です。ですので、演奏を鑑賞する場合も、それらをどれだけ表現出来ているかという点を評価のポイントとしたいです。

この曲は、以前ライプチッヒ・バレエ団のDVDをご紹介した時に、CDの愛聴盤についても一部を紹介しましたが、なにしろこの曲には名盤が目白押しです。そこで、今回は改めて愛聴盤をご紹介し直したいと思います。前回ご紹介のディスクについては、おおよそ同じ内容ですが、採点は改めて付け直しました。

それでは順にご紹介してゆきます。推薦CD「ハルの採点」です。

Cci00042b レナード・バーンスタイン指揮ニューヨーク・フィル(1958年録音/SONY盤) ヤング・レニーのかつてのベストセラーですが、何故かCDは後年のロンドン響との再録音のほうばかりが販売されていてニューヨーク盤は廃盤状態が続いています(僕のはレニーのエッセンシャル盤です)。なんでやろね?NYP音楽監督就任直後の演奏は荒削りではあっても、若々しい情熱に溢れていて実に魅力的です。彼こそは本物の「青春の巨匠」ですよ。この演奏も始めのうちは安全運転ですが、「春のロンド」あたりから突然アクセルがかかってノッてきます。そういえば、このあたりは曲が「ウエストサイドストーリー」みたいですものね。いや、影響を受けたのは作曲家レニーのほうなのでした。これはやっぱり時々聴きたくなる演奏です。75点。

4108081088ズービン・メータ指揮ロサンゼルス・フィル(1967年録音/DECCA盤) 当時30歳そこそこのメータの才能が光り輝いています。「春のきざし」は超快速で飛ばして爽快この上ありません。速い部分が際立つので、遅い部分が実際以上に遅く感じます。ロス・フィルの音はキレが有りますが、フォルテでも音の柔らかさを失わず、騒々しく刺激的にならないのは素晴らしいです。第2部も非常に美しい響きですが、神秘感と終結部の迫力はいま一つかもしれません。全体を通して、楽しいことこの上なく非常に素晴らしい演奏です。90点。

41spkgnk6sl__ss500_ ピエール・ブーレーズ指揮クリーヴランド管(1969年録音/Sony盤) セルがまだ現役時代の名器クリーヴランド管を使って録音を行った、一世を風靡した歴史的名盤です。よく言われる、各楽器の音がレントゲン写真のように聞こえる演奏は、録音技術の功績も大であって、生のステージではちょっと有り得ないでしょう。切れ味の鋭い演奏ですが、それだけでは無いある種の「落ち着き」や「風格」を感じさせます。ブーレーズはずっと後にベルリン・フィルと再録音をしていますが、聴いていて面白いのは断然このクリーヴランド盤のほうです。前半は文句無しですが、後半の迫力がいま一つなので85点。

51s68tcedgl__ss500_レナード・バーンスタイン指揮ロンドン響(1972年録音/SONY盤) 旧盤から14年後の再録音盤ですが、旧盤の若々しさに比べて、ずっと大人の印象に変わりました。テンポは遅めでスケールが大きく重量感が増しています。その分、旧盤の切れの良さは失われた感じです。前半よりも後半が良く、深みが有ります。管楽器のソロはNYPのほうが上に思いますが、全体のまとまりは新盤のほうが上です。どちらを好むかは人によって分れそうです。75点。

5111kaaeapl__ss500_ コリン・ディヴィス指揮アムステルダム・コンセルトへボウ管(1976年録音/Philips盤) このCDはアナログ録音でありながら非常に音が良いです。というか逆に優秀なアナログ録音だからこそコンセルトへボウの分厚い音の響きを充分に捉えられたのかもしれません。まさに圧倒されるようなパワーなのですが少しもうるささを感じません。これはデイヴィスの指揮と楽団の優秀さのせいでしょう。弦楽や管楽の各パートの上手なことはまさに特筆ものです。ただし前半はややおとなしめ。「春のロンド」あたりから音の厚味を増して本領発揮は後半です。100点。

Aa017878wリッカルド・シャイー指揮クリーヴランド管(1985年録音/DECCA盤) 当然オケは優秀ですし、リズムの切れも良く、現代的な演奏と言えます。迫力は充分に有りますが、非常に健康的でスタイリッシュ、オケの響きは明るく、土俗感や神秘感を余り感じさせません。そのあたりが聴き手の好みの分かれるところではないでしょうか。評論家筋には評価の高い演奏なのですが、自分としては、この曲にしては楽天的過ぎるので、もっと原始的な荒々しさや神秘感が欲しいと思えてしまいます。80点

Stravinsky71eniuaoftl__sl1084_マイケル・ティルソン・トーマス指揮サンフランシスコ響(1996年録音/RCA盤) トーマスはロシア系の血筋を持ちます。また若いころにストラヴィンスキー本人からこの作品について詳しく伝授されました。ですので曲への思い入れは相当強いと思います。この曲の二度目の録音であり完成度が非常に高いです。第一部から集中力の高いアンサンブルを聴かせますが、第二部に入ると更に集中力と熱気を増してゆきます。非常にダイナミックですが雑な部分が無く各楽器のソロもアンサンブルも非常に優秀です。録音も優秀で分離の良さが見事ですが、演奏そのものが熱いので分析的には聞こえません。100点。

Cci00042ワレリー・ゲルギエフ指揮マリインスキー劇場管(1999年録音/Philips盤) もう10年近く前ですがこのコンビの「春の祭典」は東京で生演奏を聴いています。その時はどちらかいうとスマートな印象(席が遠かったせいかも)だったのですが、その頃に録音されたCDでは随分と荒々しさを加えて素晴らしい出来栄えです。精緻さとバーバリズムの共存というこの曲の理想的な演奏となりました。いたるところでロシアの大地の雰囲気を感じさせるのもやはり自国の楽団ならではです。現在も非常に気に入った演奏です。100点

51sq7hjv7blロバート・クラフト指揮フィルハーモニア管(2007年録音/NAXOS盤) ストラヴィンスキーと親交が深く、長くアシスタント指揮者を務めてロシアツアーなどにも同行したロバート・クラフトは、作曲者の意図を恐らく最も理解した指揮者だと思います。この前にもロンドン響との録音を残していますが、僕は新盤のほうで聴いています。複雑な楽譜を目の前に示されるような演奏ですが、最近の指揮者のように、曲を無理やり味付けて料理してやろうというようには感じません。ハッタリや演出が無いので一聴すると面白みに欠けるようですが、実は非常に風格の有る演奏です。ストラヴィンスキーの生誕125周年を記念したこの録音は、やはり聴いておきたいと思います。85点

これ以外の演奏では、ストラヴィンスキー本人の指揮でコロムビア響盤を聴きましたが、正直面白く無かったです。作曲者の演奏ということで過剰な期待は禁物です。イーゴリ・マルケヴィチ/フィルハーモニア管も古くから評判が良かったですが、さほど気に入りませんでした。アンタール・ドラティ/デトロイト響は一時期よく聴いたのですが、オケの響きがドライでキンキンすることもあって現在は余り好んでいません。

というわけで、3年前にはゲルギエフ盤を一番に上げましたが、現在はコリン・ディヴィス盤、ティルソン・トーマス盤、ゲルギエフ盤がトップスリーです。

次点としてはメータ/ロス・フィル盤を上げたいですが、ブーレーズ/クリーヴランド盤とロバート・クラフト盤も外せません。

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ストラヴィンスキー」カテゴリの記事

コメント

ハルくん様

morokomanです。

おお~今回は『春の祭典』ですね。
(^o^)

いつもいつもブログを拝見していて思うのですが、ハルくん様は今までの生涯で、何万枚のレコードやCDをお聴きになったのでしょうか? 取り上げる演奏の種類の多さに、いつも圧倒されています。

また、これほどのCDを所有できるとは、きっと大変なお金持ちなのだと推察致します。

貧乏なmorokomanは、入手できるCDなど限られているので、シベリウスに集中せざるを得ません。

なので、ハルくん様が挙げられた演奏の中で、所有しているのはドラティ盤のみです。

しかし、そんなmorokomanが「ぜひお聴きになってください」と紹介したいCDが……。

それは

シクスティン・エーリンク指揮スウェーデン放送交響楽団(BIS)

によるもの。

世界初のシベリウス交響曲全集を出した、あのエーリンクです。

だいぶ年齢をお召しになった時の演奏ですが、北欧のオーケストラを使っての演奏で、音楽がものすごく冴えざえとしています。

冷たい音色と全体的に音の切れ込みが鋭いのが特徴で、いわゆるスタンダードな演奏ではありません。まさに「北欧の祭典」。ちょっとない演奏です。私の大のお気に入りで、私にとってはまさに極北の『春の祭典』で、これで満足しきっています。

一風変わった演奏をお求めの方は、ぜひどうぞ。BISはとても良い仕事をしていますよ~。(^o^)

投稿: morokoman | 2012年10月 5日 (金) 00時49分

ハルくん様
おはようございます! ハルの採点、うまい! 目が覚めました。笑

投稿: よーちゃん | 2012年10月 5日 (金) 07時56分

ハルくん様

morokomanです。続きです。大事なことを忘れていました。記事に関するコメントを付けていませんでした。
我ながら何をやってるんだ。(^_^;)A

>アンタール・ドラティ/デトロイト響は一時期よく聴いたのですが、オケの響きがドライでキンキンすることもあって現在は余り好んでいません。(ハルくん様)

これわかります。でもmorokomanは初めて聴いたとき、「おおっなんという乾いた響き!これが現代人が求める演奏なんだろうな」と脳天気に捉えていました。お金がないこともあり、先程のエーリンク盤を買うまで、これで満足していました。

エーリンク盤は、たまたま入手したBISのサンプラーCDにその一部が収録されており、耳にしたとき「ドラティよりも良いのでは……」と思ったのがきっかけです。

購入して大満足でした。ドラティ盤はレコ芸などでさんざん宣伝されていたり、評論家の評価が高かったりするのに煽られて購入したのです。それはそれで良いのですが、こうした「サンプラー」を通じて自分の耳で確認したうえで「購入か否か」を決められたらなお良いでしょうね。エーリンク盤を褒め称えるような評論は、商業誌ではまずありえないでしょうし。morokomanの耳の好みも、一般の愛好家の方とはかなり変わっているかもしれませんので。

ハルくん様が100点をお付けになったディヴィス盤とゲルギエフ盤。いずれ聴いてみないなぁ。地元の図書館にあれば良いのですが。もしなかったなら、いつになったら聴けるのやら……(涙)

でもハルくん様のブログで、「世の中には沢山の名演があるのだなぁ」と思いました。考えて見れば当たり前のことなのですが、いくつも並べられたジャケットの写真など見ると、改めて実感しますね。

それから、クロフトと言う方も初めて知りました。さすがナクソス。morokomanにとっては、メジャーなレーベルよりも、こうした「知られざる名手」を紹介してくれるナクソスやBISの方がありがたい存在です。機会があればこの方の演奏も聴いてみたいです。

>推薦CD「ハルの採点」です。

うまい! 座布団1枚!! (^^)

投稿: morokoman | 2012年10月 5日 (金) 09時34分

訂正です。上記の記事に間違いがありました。

× クロフト
○ クラフト

でした。
ごめんなさい。m(_ _)m

投稿: morokoman | 2012年10月 5日 (金) 09時36分

morokomanさん、こんばんは。

>これほどのCDを所有できるとは、きっと大変なお金持ちなのだと推察致します

いえいえ、それは間違いです。購入するのはもっぱらディスカウントや中古店のバーゲンです。それにCDの数が多くなると、1枚を聴ける回数が減るという弊害が有りますので良し悪しだと思っています。昔は1枚を擦り減るほど(アナログ盤でしたので)聴き返したものです。

morokomanさんも、乾いた音を好まれなくなったのでしたら、特にお薦めはCディヴィス/ACOです。なんと言ってもオーケストラの響きに潤いが有って美しく、他のオケの音とは一線を画しています。

シクスティン・エーリンクはシベリウス全集が余り気に入らなかったので、興味が有りませんでしたが、「春の祭典」は晩年の録音なのですか。それでしたら印象が変わるかもしれませんね。

商業誌の推薦盤と言うのは往々にして、大手レコード会社に贔屓目の記事が多いので、余り信用はしていません。むしろ熱心な音楽ファンのレヴューのほうが参考に成ることがありますね。

投稿: ハルくん | 2012年10月 5日 (金) 22時18分

よーちゃんさん、こんばんは。

オヤジギャグをお褒めにあずかりまして、どうもありがとうございました。

投稿: ハルくん | 2012年10月 5日 (金) 22時22分

私はLPレコードの時代、ドラティ指揮デトロイト響の録音がお気に入りでした。その前はショルティ指揮シカゴ響の録音をよく聴いていましたが、ドラティ盤の方が、力ずくなショルティ盤よりも落ち着いた演奏で好きでした。
そしてCDの時代になって、やはり「火の鳥」と同様、コリン・ディヴィス指揮アムステルダム・コンセルトへボウ管の録音が一番!
やはりオケの底力のある響きが最高です。
ところで昨年、NHK・BSでゲルギエフ指揮でマリインスキー劇場でのバレエの公演の放送があり、今も録画をよく見ています。バレエ公演としての「春の祭典」の映像(「火の鳥」もあり)を見ていると、やはり、この作品はバレエ音楽であるということを実感できるものがあります。

投稿: オペラファン | 2012年10月 5日 (金) 22時49分

オペラファンさん、こんばんは。

ドラティをLPでは聴いていませんが、CDで聴くとどうも乾いた響きでいただけません。アナログ盤の方が良いかもしれないですね。

それにしてもCディヴィス指揮コンセルトへボウの演奏は素晴らしいですね。オケの音楽的な上手さと、潤いのあるヨーロッパサウンドには惚れ惚れします。第二部での底知れない重量感も圧巻です。

ゲルギエフのバレエの公演の映像は観ていませんが、やはりバレエ音楽は舞台の映像つきで観ると一味も二味も変わりますね。

投稿: ハルくん | 2012年10月 5日 (金) 23時03分

おはようございます。ハル採、いいですね!

曲の演奏録音は、最初アンセルメ、次にブーレーズのものを聴いていました。
CDや中古LPが割と安く入手できるので、いろいろ聴けますね。モントゥーやカラヤン等も聴きました。コリン・デイヴィスも、いいですね。ゲルギエフは、TV放送で聴きました。
誰の演奏が特別好き、と言うことではないのですが、最近は、マルケヴィチ/フィルハーモニアのLPを聴くことが多いです。この指揮者のちょっと独特の響きがしますが、リズムやテンポの感じが面白く聴いています。
バーンスタインのを聴いていなかったので、中古LPの入手手配をしました。NPOの方です。

投稿: HABABI | 2012年10月 6日 (土) 11時14分

HABABIさん。こんにちは。

中古LPは(かさ張るので)滅多に買いませんが、ショップには意外に多くの掘り出し物が有って、見ているだけでも楽しいです。

最近の演奏はスマートで洗練されているか、ダイナミズムの明確なものが多いように感じますが、一昔前の演奏が案外と味が有って面白かったりもします。
バーンスタイン旧盤なんかも、そのひとつだと思います。好みの問題なので、新盤とどちらが良いと言うことではありませんが。

投稿: ハルくん | 2012年10月 6日 (土) 16時34分

ハルくんさん、こんばんは。 「春の祭典」は LPで コリン・ディヴィス盤を聴いていましたが、CDになって なかなか ディヴィス盤を越える演奏は出てこなかったのですが、数年前に スヴェトラーノフ/ソヴィエト国立響のCDを聴いて以来、この演奏を聴くようになりました。 素晴らしいです。 やはり この曲は「ロシアの大地」から沸き上がって来るエネルギーを感じたいですからね。これに比べれば ドラティ盤は なんだか コンクリートや アスファルトの上で踊っているように聴こえるのですけど・・・(笑)。いかがでしょうか?

投稿: ヨシツグカ | 2012年10月 8日 (月) 20時51分

ヨシツグカさん、こんばんは。

スヴェトラーノフのロシアものは素晴らしいですからね。正に「ミスターロシア」という雰囲気です。

”ロシアの大地”いいですねぇ。
実は「春の祭典」の演奏は気にはなっていましたが未聴です。次に購入するとすればこのディスクかなと思ってはいます。
ありがとうございました。

投稿: ハルくん | 2012年10月 8日 (月) 23時16分

ハルくん様

morokomanです。

図書館のHPを検索してみたら……な、なんと……ありました!!


ゲルギエフ盤が……。(^0^)


残念なことにディヴィス盤はありませんでしたが、それでも嬉しい奇跡! HPに手配して、家近くの公民館に配送してもらいました。今日CDが公民館に届き、借りる手続きをして持ち帰って聴いて見ました。

感想ですが……


ハルくん様の目は(耳は)実に高い!!!


と言うのが率直なところです。(^^)

本当に素晴らしい! 「ハルの採点」100点がうなずける内容です。どこがどう……と並べると枚挙にいとまがないので端折りますが、ナタや斧で一刀両断するかのようにつんざく強奏。地の底からエネルギーが吹き上げるようなオーケストラ全体の響き……。ちょっと今まで聴いた演奏とは

「次元が違う」

と思わざるを得ませんでした。

特に第二部「いけにえ」の「いけにえの讃美」を告げるティンパニの連打からは鳥肌が立ちっぱなしで、時に息を飲み、時に気が高揚し、静かな緊張と興奮をずっと保ちながら最後まで一気に聴き惚れてしまいました。

素晴らしい演奏を紹介して下さってありがとうございました。お陰様でとても良い演奏に巡り会うことができました。

いずれ、ディヴィス盤を聴きたいものです。「ハルの採点100点」への期待は大きいですね。(^_^)

投稿: morokoman | 2012年10月 9日 (火) 21時54分

morokomanさん、こんばんは。

ゲルギエフ盤聴かれたのですね。
とても気に入られたとのことで嬉しいです。

中々これだけ、荒々しさとデリカシーの両方を絶妙なバランスを保って両立させている演奏は珍しいでしょうね。そこにロシアの民族的な味わいが加わるのが大きな魅力です。

デイヴィス/ACO盤は熟し切ったオーケストラの音の魅力が最高です。オーケストラの音楽的な上手さではキーロフ以上だと思います。
こちらのほうも是非聴かれてみてください。

投稿: ハルくん | 2012年10月 9日 (火) 23時49分

 ハルくんさん、こんばんは。
 数か月前に突然現代音楽の魅力に目覚め、それから主に近代~現代の音楽を主に勉強しています。以前は徹底的に毛嫌いしていたのに、不思議なものです。
 以前の僕が現代音楽に戸惑っていたように、「春の祭典」を初めて聴いた当時の人々も戸惑いを隠せなかっただろうと思います(初演時のエピソードはあまりにも有名)。それでも、今では20世紀最高の傑作の1つと認められています。新しいものを理解し受け入れようとする当時の聴衆の力は凄いです。僕たちももっと同時代の音楽に目(耳)を向けなければならないな、と最近痛切に思い始めました。
 ただし、「春の祭典」に関しては聴いていると妄想の世界に飲み込まれてしまいそうになるので、自分から進んで聴くことはまずありません。1回聴くと、もう1年くらいは聴かなくてもいいかな、と思ってしまいます(笑)。なのでCDを買う必要性をあまり感じず、そのまま現在に至ります。実は1枚も持っていないんです。それほど強烈かつ優れた書法を駆使できたストラヴィンスキーは、やっぱり天才です。

投稿: ぴあの・ぴあの | 2013年8月14日 (水) 01時51分

 連続で失礼します。
 そういえば、僕が初めて聴いた春の祭典はコリン・ディヴィス&コンセルトヘボウ管だった気がします。あれは衝撃でした。こんな物凄い音楽があったのか、と。それで、ほとんど聴かなくなってしまったんですよね…。
 ブーレーズ&クリ―ヴランド管なら、正気を保ったままでいられるでしょうか…(笑)。

投稿: ぴあの・ぴあの | 2013年8月14日 (水) 02時06分

ぴあの・ぴあのさん、こんにちは。

初演当時の聴衆にすれば「春の祭典」は衝撃だったのでしょうが、いまでは現代音楽というよりは近代音楽といっても良いのではないでしょうか。事実、CDで何度でも聴ける我々には非常にメロディアスな名曲に聞こえます。ただ、確かにコリン・ディヴィス/コンセルトヘボウ管の演奏は衝撃的な名演奏で日常的に聴くのには向かないかもしれません。そういう点ではブーレーズ盤も良いですが、メータ/ロスフィル盤なんかはとても良いのではないでしょうか。爽快、快感この上ありません。

投稿: ハルくん | 2013年8月14日 (水) 08時52分

 ハルくんさん、再び失礼します。
 おっしゃる通り、ストラヴィンスキーや新ウィーン楽派(シェーンベルクなど)は「近代音楽」ですね。現代と当時とのスタイルの違いは、今を生きる作曲家の作品をいくつか聴くとよく分かります。以前はケージ以降(厳密には「4分33秒」以降)の音楽は大まかに「現代音楽」と言っても良いと考えていたのですが、今となってはケージも古典の仲間入りを果たしています。
 メータ&ロス・フィルは爽快ですか。この曲の魅力は何と言ってもリズムなので、あまりさらさらと進まれるのも困るのですが、和声や音進行に潜む異常性を排除して上手くリズムの面白さのみを抽出してくれていたら、僕にも聴くことができそうです(この聴き方のほうが異常と言われそう?)。図書館にあるかどうか、探してみたいと思います。

投稿: ぴあの・ぴあの | 2013年8月17日 (土) 00時02分

ぴあの・ぴあのさん、こんにちは。

ひと頃の「現代音楽」は、単に聴衆を驚かせるだけのようないわば冗談のようなものが多かったように思います。いかに「普通でないもの」に仕立て上げるかに注力して、「音を楽しませる」という音楽の原点を捨て去っていたようにしか思えません。もちろんそうでないものも多く有るとは思いますが、大半のものがそういう印象だったので、どうしても近代までの音楽を聴くのがほとんどになってしまいます。近代までの音楽を聴き飽きたら、新しいものに向かうかもしれませんが、いつのことになるやら、ならないやら、予測がつきません。

メータの演奏は、さらさらということもありませんが、ドロドロでは無いのは確かです。実際に聴いていただくしかないですね。

投稿: ハルくん | 2013年8月17日 (土) 09時28分

ハルくんさん、こんばんは。

私はこの曲が大好きで何種も聴いています。

録音でいえば、テラーク・レーベルの
マゼール&クリーヴランド管がベストではないでしょうか?
ただ、演奏は「フツー」ですが…

バーンスタイン(ニューヨーク)
メータ、デイヴィス…
いずれも大好きです。

作曲家バーンスタインは確かにストラヴィンスキーの影響を受けていますね。
映画音楽「波止場」あたりは「春の祭典」に似ています。

個人的には、作曲家バーンスタインも好きなので
もっと演奏されてほしいと願っています。

投稿: 影の王子 | 2014年2月27日 (木) 22時54分

影の王子さん、こんにちは。

テラークの録音は非常に優秀ですよね。マゼール/クリーヴランド盤は聴いていませんが、演奏は”普通”ですか。

「波止場」確かに「春の祭典」に似ているところが随所にありますね。
クラシックを聴き出す前に「ウエストサイドストーリー」の映画を観て、なんて素晴らしい音楽だろうと感動したことがありました。あとからバーンスタインの作曲だと知ってまた驚きました。クラシカルな曲も良いですが、ポップな音楽も素晴らしいという正に天才でしたね。

指揮者としてはマーラーなどの演奏で聴かせる凄さは言うまでも有りませんが。

投稿: ハルくん | 2014年2月28日 (金) 17時32分

こんにちは。

バーンスタイン盤は
1958年ニューヨーク・フィル
1972年ロンドン響
1982年イスラエル・フィル
の3種がありますが
ダントツでニューヨーク・フィル盤が素晴らしいです。
あらためて聴きましたが、力ずくではないのに
自然に盛り上がる迫力があります。
録音も拡がりの良さ・分離の良さがあり
演奏の素晴らしさを伝えてくれます。

これは今後も愛聴盤になりそうです。

投稿: 影の王子 | 2015年1月 1日 (木) 15時30分

影の王子さん、こんにちは。

記事にも書いてはいますが、自分は若々しいNYP盤と重厚感のあるLSO盤の両方を好んでいます。中々甲乙は付け難いところです。
ちなみにイスラエルPO盤は聴いていません(確か記憶では)。

投稿: ハルくん | 2015年1月 1日 (木) 23時31分

こんにちは。

メータ&ロス・フィル盤を久しぶりに聴きました。
第1部終結の「大地の踊り」
まさしく大地が揺れているかのようです!
この部分を聴くだけでも価値のある名盤ですね。
しかしDECCAの録音は本当に良いです。
若きメータとオケ、優秀録音の勝利といえ、聴いて幸せになります。

なお、録音は正しくは1969年です。

投稿: 影の王子 | 2017年1月 2日 (月) 10時40分

影の王子さん、こんにちは。

メータ/ロスフィル盤は良いですね。聴いていて本当に楽しいです。録音も優秀ですし、このディスクが世の中から忘れられては非常に勿体ないです。

1969年録音ですね。訂正します。
ペトルーシュカの録音と間違えたようです。ありがとうございました。

投稿: ハルくん | 2017年1月 2日 (月) 18時06分

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