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2012年8月13日 (月)

ザ・フー 「ライヴ・アット・リーズ」 (25周年エディション)

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ロンドン・オリンピックの閉会式でトリを飾ったのが、かつてビートルズ、ローリング・ストーンズと並ぶブリティッシュ・ロック・グループとして人気の有ったザ・フーです。Who(だれ)だなんて、とぼけたバンド名ですが、さすがはユーモアの国英国のグループですね。

彼らの活動のピークは1960年代末から1970年代にかけてですが、当時ロック少年だった自分は当然熱中したものです。なんといってもステージの上でのパフォーマンスが凄く、ギタリストのピート・タウンシェンドはギターを床に叩きつけて壊すわ、火をつけて燃やすわと、当時としては驚きでした。破壊パフォーマンスの元祖ではないでしょうか。

とはいえ、ライブ演奏の迫力も並みでは無く、スタジオでの整理された音による演奏とはまるで異なりました。フルトヴェングラーのスタジオ録音とライブの違いと同様です。

演奏の実力で言えば、ビートルズ、ローリング・ストーンズとは比較に成らず、ギターのピート・タウンシェンドはリードギターとリズムギターを同時にかき鳴らすとてもユニークな奏法で、速弾きこそ出来ないものの、重低音を主体にした飛行機の爆音のような音が快感でした。ベースのジョン・エントウィッスルもまたとてもユニークで、高音主体でギンギンと速弾きをして興奮させました。要するにベースのようなギターと、ギターのようなベースの絡まり合いが最高なのです。どっこいドラムスも負けていません。キース・ムーンという素晴らしくパワフルなドラマーは、レッド・ツェッぺリンのジョン・ボーナムと双璧だったと思います。そしてボーカルのロジャー・ダルトリーのやはりパワフルな歌声。映画「ウッドストック」での熱唱する姿が今でも忘れられません。さすがにオリンピックではパワーが落ちていましたが。

彼らの本領はライブにあるので、当然代表盤もライブです。愛聴盤はただ一つ、「ライヴ・アット・リーズ」です。1970年にイギリスのリーズ大学の狭い学生食堂で行なわれたライブ録音なのですが、演奏の内容が最高だからです。なまじ大きな会場でなかったので、スタジオ・ライブのような緻密さと熱気の両立が可能になったのかもしれません。

このディスクは最初にアナログLP盤で発売された時には、収録曲はわずかに6曲でしたが、非常に興奮して聴いたものです。「サマータイム・ブルース」は洋楽のヒットチャートに上がりましたので、当時洋楽を多少でも聴かれた方なら覚えていることでしょう。

けれども現在は、この時のライブから25年後に、「25周年エディション」として発売されたCD2枚組で愛聴しています。会場での演奏が全て収められていて、CD二枚目にはロック・オペラ「トミー」がカットなしで入っています。その中の一曲が、ロンドンオリンピックの閉会式で歌われた「シー・ミー・フィール・ミー」ですね。会場で続いて歌われた「マイ・ジェネレーション」も入っています。

普通は、昔のアルバムがCDリマスターをされる時に、オリジナル盤に無かった曲がボーナス曲として数曲加えられて編集されるのは好みませんが、このCDは例外で、文句なく完全版を聴くべきです。

当時のアルバムジャケットはボール紙にスタンプされただけのようなシンプルなもので、これがまた妙に魅力だったのですが、さすがにCDでは普通にケースに収められています。ジャケット写真は同じですけれどもね。

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音楽(ロック)」カテゴリの記事

コメント

こんばんは。
「Tommy」が愛聴盤にまではいかず、「Who's Next」や当盤に気持ちが伸びませんでした。
オリジナルで聴きたくて6曲ver.を。録音自体が良くないという世評ですが、Boot耳には無問題。この楽器だけ異常に良く音が録れてるのもあるのでしょうが、何と言ってもギター!こういう音が大好き。♪My Generationの長尺演奏は最高!Liveの醍醐味。Small Facesよりも、むしろZeppelin寄りな演奏に驚きました。

投稿: source man | 2012年10月12日 (金) 20時21分

source manさん、こんばんは。

ありがとうございます!
これは嬉しい記事へコメントを頂きました。

スタジオ録音とは異なりますが、音が悪いとは思わないですね。当時のLIVE録音としては水準以上です。それよりも彼らのスタジオ盤との音の迫力の違いには圧倒されてしまいます。

もちろんオリジナルの6曲バージョンは知っておくべきですが、完全バージョンは「絶対に」聴くべきですよ。「TOMMY」も丸まる収録されていますが、迫力が凄くてスタジオ盤の存在が消え去ります。もっとも「シーミーフィールミー」はウッドストックでの演奏が一番なのですが。

投稿: ハルくん | 2012年10月12日 (金) 20時43分

ハルくんさん、こんにちは。

The Whoは、ドラムスのキース・ムーンが早世したのが惜しまれます。彼がなくなった時僕は子供でしたが、イギリスの新聞に大きく載ったので日本でも、記事になったと聞きます。

それから、しばらくしてカンボジア難民救済コンサートがハマースミスオデオンで行われ、僕はNHKの放送をビデオに録り、レコードも買って、The Whoの演奏にはまりました。シーミーフィールミーのピートタウンゼントのギターのフィードバックは、今聴いても感動します。

僕は子供の頃はクラシックを聴いていましたが、家にあったLPレコードを聴いていましたので、自ら選んだLPレコードは少ないですね。

その中の一枚はフルトヴェングラーのベートーヴェンの第7番でした。解説は宇野功芳先生でしたが、世の中には、ロックのようなクラシックもあるのです。VPOの演奏の疑似ステレオ盤でしたが、カップリングのワーグナーのニュールンベルグのマイスタージンガーの前奏曲と共に何十回も聴きました。

投稿: kum | 2017年9月23日 (土) 11時25分

kumさん、古い記事へのコメントありがとうございます。

このころはまだこんな記事を書いていたのですね。現在はほぼクラシック専門のブログには成りました。ロックに関しては姉妹ブログ「ハルくんのハードロックカフェ」を立ち上げたもののほとんど休眠化しています。(汗)
いずれまた投稿する時間が増えたら記事をアップしたいとは思っています。

『ロックのようなクラシック』の最右翼はやはりストラヴィンスキーの「春の祭典」でしょうか。その迫力には度肝を抜かれますね。

投稿: ハルくん | 2017年9月24日 (日) 09時41分

ハルくんさん、コメントしてくださり、ありがとうございます。

春の祭典は、高校生の頃に吹奏楽部の同級生がさんざん騒いでいましたけど、僕には難しくて理解できませんでした。でも、凄いリズムを持った曲ですよね。今後はハルくんさんの名盤案内を指針にクラシックのCDを探して行きたいと思います。

投稿: kum | 2017年9月24日 (日) 23時35分

kumさん、こんにちは。

「春の祭典」は傑作中の傑作の名曲だと思います。しつこく聴かれればきっと気に入りますよ。
少なくともROCK好きの方なら間違いありません。

投稿: ハルくん | 2017年9月25日 (月) 12時50分

ハルくんさん、こんにちは。

今は昔のLPレコードの時代と違って様々なメディアがありますし、僕も春の祭典は最初はyoutubeで聴いてみます。それから、ハルくんさんのblogを見てみますね。

投稿: kum | 2017年9月28日 (木) 12時31分

kumさん、こんにちは。

ご感想を楽しみにしております。

投稿: ハルくん | 2017年9月28日 (木) 14時36分

ハルくんさん、こんばんは。

なかなか、春の祭典を聴くに至りませんけど、キングクリムゾンの太陽と戦慄を思い起こさせる曲ですね。まとまった時間がある時に聴いてみます。

僕は小学生の頃からクラシック音楽に挑戦して最初は大作を聴くのは無理でしたが、だんだんと長い曲が聴けるようになったので、何回かダメでも、また挑戦してみます。

投稿: kum | 2017年9月28日 (木) 18時27分

ハルくんさん、こんばんは。

春の祭典は、youtubeでレナード・パーンスタイン指揮、NYフィルハーモニックのLPレコードを聴いてみました。確かに聴いたことのある曲でしたけど、一体何処までが春の祭典かわからなくなりました。この手の曲は僕には、マーラーよりも聴き易いです。もしも手に入るならば、ワレリー・ゲルギエフのCDを聴いてみますね。

投稿: kum | 2017年9月28日 (木) 21時01分

kumさん、こんばんは。

ゲルギエフの「春の祭典」のCDは一二を争う名盤だと思いますので是非じっくり聴かれてみてください。損は無いはずです。

投稿: ハルくん | 2017年10月 2日 (月) 00時13分

ハルくんさん、こんばんは。

ゲルギエフのCDをご推薦ありがとうございます。

投稿: kum | 2017年10月 3日 (火) 19時24分

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