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2012年8月19日 (日)

グリーグ 「ホルベアの時代から」(ホルベルク組曲)op.40 ~フィヨルドに吹く風~

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グリーグの音楽はどの曲でも、澄み切った空気感と民族音楽的な旋律がベースに有り、その上にノスタルジックな抒情性が覆っているのが魅力だと思います。

そんなグリーグの曲の中で、管弦楽曲よりも静かな曲が聴きたいなぁ、と思う時には、僕はよく「ホルベルク組曲」作品40を取り出します。

これは、元々はピアノ独奏曲「ホルベアの時代から」として作曲されました。ホルベアというのはノルウェーのベルゲンに生まれた18世紀に活躍した文学者です。その時代のバロック音楽の形式に基づいた曲集なのですが、それを後からグリーグ自身が弦楽合奏用に編曲したのです。現在では、その弦楽版のほうが広く親しまれています。また、タイトルもドイツ語版の「ホルベルク組曲」とも呼ばれます。

この曲は、技術的にもそれほど難しくないので、アマチュアの合奏団が良く取り上げますが、中々に侮れない名曲だと思っています。

第1曲 前奏曲 曲はアレグロ・ヴィヴァーチェで疾走しますが、まるでフィヨルドに吹く一陣の風のように爽やかです。抒情味も備えていて非常に魅力的です。

第2曲 サラバンド 穏やかで抒情性に溢れた美しい曲です。

第3曲 ガヴォットとミュゼット 軽やかな舞曲です。

第4曲 アリア 沈んだ暗さを持ちますが、時に情熱的に盛り上がります。

第5曲 リゴドン 北欧風の舞曲となっています。非常に生き生きとした雰囲気が魅力的です。

それでは、愛聴盤をご紹介します。
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テリエ・トンネセン(Vn&指揮)ノルウェー室内管弦楽団(1979年録音/BIS盤)

この団体は常設では有りませんが、1977年にヴァイオリニストのテリエ・トンネセンをリーダーとしてノルウェーの優秀な奏者を集めて結成されました。現在ではトンネセンともう一人イザベル・ファン・クーレンを音楽監督として国際的に活動しています。

彼らが2年前に来日した時に、僕は初台のオペラシティのコンサートで、この曲の生演奏を聴きました。それはもう、本当に「お国もの」の魅力としか言いようの無い、どこまでも自然で美しい演奏でした。

結成された翌々年に録音されたこのディスクでは、14人の小編成で演奏されたようですが、どちらかいうと一回り大きな編成で演奏されることの多い「ホルベルク組曲」が、非常に室内楽的な極め細やかな表情で聴くことが出来ます。

このCDには「ホルベルク組曲」以外にも、グリーグの弦楽合奏の為の小品である、「二つのメロディ」作品53、「二つのノルウェーのメロディ」作品63、「二つの悲しいメロディ」作品34などが収められていますが、そのどれもが北欧の空気と抒情を一杯に感じさせる佳曲と演奏ばかりです。

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コメント

ハルくんさん、こんにちは。 「ホルベルク組曲」、いいですねぇ~。聴いていると 夏の北国の広大な緑の草原と、そこを吹く爽やかな風をイメージします。大好きな作品です。 CDは N・ヤルヴィ盤とシルヴァイ盤を聴いています。どちらも 爽やかで 美しい演奏です。(ノルウェー室内管弦楽団のものは 現在、廃盤のようですね・・・。残念です。)

投稿: ヨシツグカ | 2012年8月19日 (日) 12時20分

ヨシツグカさん、こんにちは。

この曲は良いですよね。僕もホントに大好きです。

N・ヤルヴィとシルヴァイどちらも聴いていませんが、とても良さそうですね。聴いてみたいです。

ノルウェー室内管盤は、AmazonあるいはAmazonUKで購入できると思いますよ。特にUKは入手困難の多くのものが普通に出回っていますので。

投稿: ハルくん | 2012年8月19日 (日) 14時24分

ハルくんさん、こんにちは

この曲は、マリナー指揮、アカデミー室内管弦楽団録音のLPで聴いています。モーツァルトの初期のディヴェルティメントのような爽やかな響きで始まりますが、第4曲のアリアでは、とても哀しい表情になり、作曲の背景に何があったのだろうかと思ってネットで調べても、特に情報は得られませんでした。
マリナー達は、さすがに聴かせ上手です。

投稿: HABABI | 2012年8月19日 (日) 14時56分

HABABIさん、こんにちは。

イギリスの団体は北欧の音楽をよく演奏しますね。
やはり地理的にも近く、爽やかな音造りがドイツやフランス、イタリアの音とは異なり、北欧に非常に似ているからなのでしょう。
マリナーの演奏もきっと良いでしょうね。一度聴いてみたいですね。

投稿: ハルくん | 2012年8月19日 (日) 15時12分

田部京子さんのピアノ独奏版がとても素敵ですよ。演奏が素晴らしい上に美人ですね。ファンも多いと思います。

http://www.youtube.com/watch?v=syq7Ybx7XRw

私はピアノ版しか聴いたことがありませんでした。弦楽のほうが有名らしいですね。弦楽合奏も動画で見たのですが、楽しそうでいいなあと思います。

投稿: NY | 2012年8月20日 (月) 19時29分

NYさん、こんばんは。

ピアノ版は余り聴いていませんでしたが、弦楽よりもずっとバロック的な音楽に聞こえますね。
田部さんの演奏はとても躍動感が有って良いのですが、個人的にはもう少し「静けさ」を感じるような演奏、たとえば、
http://www.youtube.com/watch?v=f20Cs9JBNpo&feature=related
Joel Hastingsとかいう、この人の演奏なんか良いなぁと感じてしまいます。あくまで好みなのですが。

投稿: ハルくん | 2012年8月20日 (月) 23時15分

この前奏曲のピアノ版はシューマンの影響を受けているのではないでしょうか。ノベレッテン2番や「道化」の終曲を思わせます。古典風な形式は意図的なものでしょうけど、そういう意味ではかなり凝った作りの曲集だと思います。

グールドが一時期、グリーグやシベリウスの小品を録音していましたが、北が好きな人らしいので妙に納得するものがありました。スナフキンみたいですね。

投稿: NY | 2012年8月24日 (金) 19時29分

NYさん、こんばんは。

ノベレッテン2番、「道化」の終曲とも、確かに似ているかもしれません。特に後者にそのように感じます。
グリーグがホルベアの時代(すなわちバロック時代)を意識して書いたのは当然でしょう。

カナダ人のグールドが北欧の音楽を好むのに不思議は有りませんね。似ている自然を持ちますから。
おっしゃるとおり、自由と孤独と音楽を愛するスナフキンは本当にグールドみたいですね。

投稿: ハルくん | 2012年8月24日 (金) 22時38分

いい曲ですよね・・・(しみじみ)
あんな時代もあった、と回想することが多くなった年代としては、感慨深い曲です。よく聴いているのはマリナー盤です。

ところで決してお奨めするものではありませんが、この曲の木管五重奏版があります(中川良平編曲)。弦楽合奏版に嫉妬した木管奏者が手慰みにする座興(酔狂)だと思っていうださい。特に一曲目はタンタカというリズムがみっともないです。

投稿: かげっち | 2012年8月29日 (水) 12時21分

かげっちさん、こちらへもコメントりがとうございます。

この曲ホントに良い曲ですよね。
木管五重奏版の存在は知りませんでしたが、酔狂ですかぁ。
前奏曲の伴奏はやはり弦向きのように感じますね。でも聴いてみたいですね。

投稿: ハルくん | 2012年8月29日 (水) 22時35分

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