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2012年8月

2012年8月31日 (金)

シベリウス 弦楽四重奏曲全集/シベリウス・アカデミー四重奏団 ~内なる声~

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シベリウスの書いた弦楽四重奏曲は全部で4曲有ります。但し、そのうちの3曲は若い時代の作品で、作品番号が付けられたのは2曲しか有りません。

①変ホ長調(1885年作曲)
②イ短調(1889年作曲)
③変ロ長調 作品4(1890年作曲)
④ニ短調 作品56「親愛の声」(1909年作曲) 

それぞれの曲について、もう少し詳しく触れてみます。

弦楽四重奏曲変ホ長調1885年作曲) ヘルシンキ大学時代の記念すべき第1作です。と言ってもシベリウスは最初、法律を学んでいたので、音楽の専門教育を受ける前の作品です。それにしては中々良く出来ていますが、まだウイーン古典派の作風ですし、鑑賞用としては少々物足りません。

弦楽四重奏曲イ短調(1889年作曲) 大学で法律と並行して音楽を学び、卒業した年の作品です。フィンランド国内では「期待の新星が現れた」と大きな反響を呼びました。当時シベリウスは、この曲を弦楽四重奏曲第1番とするつもりだったようです。大きな反響を呼んだだけのことは有るチャーミングな作品だとは思いますが、作品番号が付けられなかったのは、シベリウス本人にとっては幾らか満足出来なかったのではないでしょうか。

弦楽四重奏曲変ロ長調作品4(1890年作曲) 卒業の翌年にはベルリンへ行ってドイツ音楽を学びますが、その時の作品です。この曲は弦楽四重奏曲第2番とするつもりだったようです。作品番号を付けただけのことは有って、前作と比べても音楽の充実感がグンと増しています。既にシベリウス特有の内省的な雰囲気を大いに感じます。4楽章とも魅了的ですが、民謡のような抒情感をたたえた第2楽章アダージョ、第3楽章プレストのスケルツォ、伸び伸びと高揚する第4楽章アレグロのフィナーレと、どれも親しみ易く、それでいて飽きさせません。シベリウスの弦楽四重奏曲の傑作は、決して「親愛の声」だけでは有りません。

弦楽四重奏曲ニ短調作品56「親愛の声」(1909年作曲) 作曲年代から言えば、交響曲第3番と第4番の間に位置する円熟期の作品です。ラテン語のタイトル「Voces Intimate」は、日本語では「親愛の声」や「親愛なる声」あるいは「内なる声」と色々と訳されています。完成度が最も高く、以前の作品に比べて、風格が一段も二段も上になりました。同じ国民楽派のヤナーチェクの作品に共通した雰囲気も有りますが、シベリウス特有の澄んだ空気感に強く惹かれます。この曲は変則の全5楽章構成ですが、単なる室内楽作品の枠を超えて、非常にシンフォニックな印象を受けます。交響曲のモチーフによく似た部分が頻出します。けれども咽喉に腫瘍が出来て、「死」や「自己の内面」を意識した時代の作品ですので、第4交響曲と共通した暗さや内向性を強く感じずにはいられません。ですので、個人的には曲のタイトルは「内なる声」と訳するのが一番ふさわしいのではないかという気がします。

4曲の中では当然、最後の「親愛の声」を何を置いても聴かなければなりませんが、作品4も非常に素晴らしく必聴の曲ですので、やはり全曲盤で揃えておいたほうが良いと思います。そこで僕の愛聴盤をご紹介します。

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シベリウス・アカデミー四重奏団(1980、84、88年録音/FINLANDIA盤)

1stヴァイオリンのトゥキアイネン、2ndヴァイオリンのカントラ、ヴィオラのコソネン、チェロのノラスの4人全員がシベリウス・アカデミーの教授達で編成されています。この中では、チェロのアルト・ノラスは独奏者としても知られています。4曲を収めた全集盤というのは決して多くは有りませんが、このメンバーによる演奏には、何かとても安心して身を任せられる雰囲気が有ります。テクニック的に更に優れた団体が主要曲を録音していますが、全ての曲を聴いて心からシベリウスの音楽を聴いたという満足感を得られる点では、やはり最右翼なのではないでしょうか。メンバー全員にとって、シベリウスの音楽は彼らの体の血であり肉であり、日常的に使う言葉だからなのでしょう。

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2012年8月27日 (月)

日本の領土を守れ その3

イ・ミョンバク大統領宛ての親書を受け取るだの、受け取らないといった茶番劇には、余りの馬鹿馬鹿しさに、呆れかえるばかりでしたが、このところ中国との尖閣問題よりも、韓国との竹島問題の方がエスカレートしています。
政府が竹島問題を国際司法裁判所に提訴するのは大いに結構なのですが、そちらのほうに力が入ってしまって、尖閣諸島防衛の対策が疎かになるのには危機感を感じます。元々、尖閣の防衛意識の低い野田政権は相変わらず中国との友好関係重視などと言って、弱腰で歯がゆい行動をとろうとしています。今日、東京都の尖閣調査目的のための上陸申請を許可しないとの発表を行いましたが、どうしてでしょう。石原都知事の英断に邪魔立てをして、あくまでも自分たちが買い取りたいからでしょうか。それとも中国の反日の機運に気兼ねをしているからでしょうか。いずれにしても、これでは尖閣の防衛準備が停滞するだけです。このような緊急時には、国と都の一体となった協力体制で速やかに進めるべきなのに、野田政権は本当に愚かだと思います。

既に韓国に長年実効支配されている竹島の提訴を、今更早めたところで大勢に影響は有りません。それよりも、「極めて脆弱な実効支配」をしている尖閣の警備体制を一日も早く整えるべきです。前回もコメントしましたが、海上保安庁では、中国の武装ゲリラ侵入を阻止するのは無理です。自衛隊の尖閣への駐留を一日も早く実現させるべきです。竹島の問題はひとまず置いてでも、尖閣対策を優先させてほしいです。韓国と茶番劇をしている間に、中国に尖閣を奪い取られたら取り返しがつきません。
僕は本当に危機感を感じています。お願いだから、我が国の領土を守ってください。

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2012年8月24日 (金)

シベリウス 交響詩「クレルヴォ」 ヨルマ・パヌラ/トゥルク・フィル ~隠れた手~

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まだまだ暑い日が続いていますので、爽やかな北欧音楽特集で行きましょう。グリーグに続いてはシベリウスです。

シベリウスの記事は、ずっと書いていませんでしたが、実は相変わらず良く聴いています。やはり7つの交響曲が中心となりますが、特に神秘的な4番、6番、7番の持つ音楽の魅力には、聴けば聴くほどに虜になってゆくように思います。1番、2番、3番、5番ももちろん大好きなのですが、聴き易い反面、深みという点では幾らか劣るかもしれません。

そして「クレルヴォ交響曲」という通称を持つものの交響曲では無い、シベリウス初期の大作も本当に魅力的な曲です。この作品は、以前の記事で一度取り上げていますが、その時にはオスモ・ヴァンスカの素晴らしいCDをご紹介しました。ヴァンスカ盤は今もって最高の演奏として愛聴していますが、最近それに匹敵する素晴らしいCDに巡り合いました。指揮をしているのはヨルマ・パヌラという人です。

ヨルマ・パヌラという名前は指揮者を目指す人以外にはほとんど知られていないと思います。フィンランド生まれですが、パーヴォ・ベルグルンドがヘルシンキ・フィルの音楽監督に就任する前の監督だと聞けば、「なーるほど」と思われるかもしれません。但し演奏の録音は極端に少なく、シベリウスの交響曲第5番の記事でご紹介したCDの他には目ぼしいものは有りません。

というのも、この人はヘルシンキ・フィルの音楽監督を退いてからは、もっぱらフィンランド、スウェーデン、デンマークの音楽院で教授としての仕事を主体にしているからです。その教え子には、エサ=ペッカ・サロネン、ミッコ・フランク、サカリ・オラモ、ユッカ=ペッカ・サラステ、オスモ・ヴァンスカといった現代の層々たる指揮者たちが居ます。そこで、人はパヌラを「隠れた手」と呼んでいます。

ただ、上記の第5交響曲の録音では、後輩のベルグルンドやヴァンスカたちの素晴らしい演奏に比べて特別に優れているようには思いませんでした。ですので、この人はマエストロではなくプロフェッサーなのだろうなと、思っていました。ところが、今回「クレルヴォ」のCDを聴いて、その認識を完全に覆されてしまいました。この人は大変なマエストロです。


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ヨルマ・パヌラ指揮トゥルク・フィル/シベリウス「クレルヴォ」(1996年録音/NAXOS盤)

このCDは廉価レーベルのNAXOSから出ていますが、このレーベルには時々珠玉の演奏が含まれています。演奏しているオーケストラはトゥルク・フィルハーモニー管です。こちらも、ほぼ無名と言って良いでしょうが、思えばトゥルクはフィンランドの古都であり、ヘルシンキに移る前までの首都でした。日本で言えば、さしづめ京都のような都市です。文化への傾倒も高く、優秀なオーケストラが存在していて何ら不思議はありません。このトゥルク・フィルは、これまで知っていたフィンランドのヘルシンキ・フィル、ラハティ響、フィンランド放送響と比べても遜色無いほどに優れています。美しく澄んだ響きは、やはり北欧のオーケストラです。

パヌラの指揮はハッタリやこけおどしの全く感じられない非常に実直なものですが、純粋そのもののシベリウスの音楽は、それでこそ生きます。もちろん民族的な旋律は雰囲気豊かに歌わせますし、壮大な部分は充分に盛り上げています。けれども、決して過剰には成らないのです。特に素晴らしいと思ったのは、第1曲「導入部」、それに終曲「クレルヴォの死」です。美しい旋律がしみじみと歌われて胸に深くしみこんで来ます。なんという美しい音楽なのでしょう。

シベリウスは晩年に、ある人に書いた手紙の中で、こう書いています。
「・・・・自分の青年時代のこの作品に、私は今でも強い愛着を持っています。クレルヴォに秘められた民族精神は、現代の空気とはかけ離れていると思います。この作品が外国で演奏されることを私が望まないのはその為です。未熟なところもありますが、それを含めて私の貴重な歴史なのです。」

フィンランド人でなければ、この曲を理解できないとは思いませんが、それでは「本当に理解出来るのか?」と聞かれても、中々イエスとは言えません。それでも、それを頭の隅に置いたうえで敢えて言えば、この曲は若きシベリウスが書いた、フィンランド民族の歴史や文化、風習に根付いた本質を持っている、かけがえのない名曲だと思います。

このような音楽を忠実に演奏するのに、ヨルマ・パルマとトゥルク・フィルハーモニーは理想の組み合わせだと言えるでしょう。ヴァンスカ/ラハティ響盤は表現が、より明確で音楽が解りやすいのですが、しみじみとした感情はパルマ盤が更に良く伝えているように思います。

このような凄い指揮者を「隠れた手」にしておくのは実にもったいない気がします。トゥルク・フィルとシベリウスの交響曲全集を録音してくれたら、実に嬉しいのですが、実現の可能性は低いかもしれません。

最後に余談になりますが、パルマさんはチェーンソーを持ってフィンランドの木を切ることを趣味にしているそうです。さすがは森と湖の国の指揮者ですね。

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2012年8月21日 (火)

U20 女子ワールドカップ 2012を盛り上げよう!

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現在、日本でワールドカップが開催されています。と言っても、女子のU-20、すなわち20歳以下が対象です。でもFIFAが主催する正真正銘のワールドカップ大会なのです。もちろんサッカーファンはご存じのことでしょうが、当初開催が予定されていたウズベキスタンが施設面の準備が整わなかったために、急遽日本での代替開催となったのです。

我が日本のチームは、なでしこジャパンにあやかって”ヤングなでしこ”と呼ばれていますが、この世代は現在のなでしこたちが同じ年代の頃と比べても、世界での実力は上を行っています。ボールのパス回しの速さはまだまだ遅いですが、ドリブルやキックの精度には非常に見るものが有ります。彼女らは数年後には、なでしこジャパンの主力メンバーになっているのは間違いありません。そしておそらく現在のなでしこ以上の強いチームになることでしょう。今から観て知っておくのは大いに楽しいですよ。

既に一次リーグの初戦が終わりましたが、気になるのは観客動員数です。日本チームの試合の観客は約1万人とまあまあですが、外国チーム同士の試合は2500人程度と少々寂しいです。

原因は、全国テレビ放送を行っているフジテレビ以外の放送局が全く取り上げないからでしょう。NHKはスポーツニュースで日本チームの試合結果すら取り上げません。他の局も同じです。

国民の関心度が、さほど高くないのは無理ありません。だからこそニュースで取り上げて盛り上げる必要が有ります。FIFAの関係者が日本の会場やメディアの視察を行っているのは明らかです。ユースの大会でも大いに盛り上がる結果となれば、本大会の日本開催の実現にも必ずプラスに働くことでしょう。

信じられないのは某スポーツメディアが、日本の試合をゴールデンタイムに生放送するフジテレビに批判的であったことです。「オリンピックとなでしこの柳の下のドジョウを狙っている」とか、「視聴率が取れなくて当て外れになる」という内容です。情けないったらありません。我が国として盛り上げる必要がある大会をテレビで放送して孤軍奮闘するフジテレビをどうして応援しないのでしょうか。

僕は全試合の放送を観ようと思っています。出来れば試合会場にも行きたいと思います。皆さんも是非彼女たちを、そしてこの大会を応援してください。

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2012年8月19日 (日)

グリーグ 「ホルベアの時代から」(ホルベルク組曲)op.40 ~フィヨルドに吹く風~

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グリーグの音楽はどの曲でも、澄み切った空気感と民族音楽的な旋律がベースに有り、その上にノスタルジックな抒情性が覆っているのが魅力だと思います。

そんなグリーグの曲の中で、管弦楽曲よりも静かな曲が聴きたいなぁ、と思う時には、僕はよく「ホルベルク組曲」作品40を取り出します。

これは、元々はピアノ独奏曲「ホルベアの時代から」として作曲されました。ホルベアというのはノルウェーのベルゲンに生まれた18世紀に活躍した文学者です。その時代のバロック音楽の形式に基づいた曲集なのですが、それを後からグリーグ自身が弦楽合奏用に編曲したのです。現在では、その弦楽版のほうが広く親しまれています。また、タイトルもドイツ語版の「ホルベルク組曲」とも呼ばれます。

この曲は、技術的にもそれほど難しくないので、アマチュアの合奏団が良く取り上げますが、中々に侮れない名曲だと思っています。

第1曲 前奏曲 曲はアレグロ・ヴィヴァーチェで疾走しますが、まるでフィヨルドに吹く一陣の風のように爽やかです。抒情味も備えていて非常に魅力的です。

第2曲 サラバンド 穏やかで抒情性に溢れた美しい曲です。

第3曲 ガヴォットとミュゼット 軽やかな舞曲です。

第4曲 アリア 沈んだ暗さを持ちますが、時に情熱的に盛り上がります。

第5曲 リゴドン 北欧風の舞曲となっています。非常に生き生きとした雰囲気が魅力的です。

それでは、愛聴盤をご紹介します。
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テリエ・トンネセン(Vn&指揮)ノルウェー室内管弦楽団(1979年録音/BIS盤)

この団体は常設では有りませんが、1977年にヴァイオリニストのテリエ・トンネセンをリーダーとしてノルウェーの優秀な奏者を集めて結成されました。現在ではトンネセンともう一人イザベル・ファン・クーレンを音楽監督として国際的に活動しています。

彼らが2年前に来日した時に、僕は初台のオペラシティのコンサートで、この曲の生演奏を聴きました。それはもう、本当に「お国もの」の魅力としか言いようの無い、どこまでも自然で美しい演奏でした。

結成された翌々年に録音されたこのディスクでは、14人の小編成で演奏されたようですが、どちらかいうと一回り大きな編成で演奏されることの多い「ホルベルク組曲」が、非常に室内楽的な極め細やかな表情で聴くことが出来ます。

このCDには「ホルベルク組曲」以外にも、グリーグの弦楽合奏の為の小品である、「二つのメロディ」作品53、「二つのノルウェーのメロディ」作品63、「二つの悲しいメロディ」作品34などが収められていますが、そのどれもが北欧の空気と抒情を一杯に感じさせる佳曲と演奏ばかりです。

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2012年8月16日 (木)

日本の領土を守れ その2

夜のTVニュースによれば、日本政府は尖閣諸島に上陸した中国人たちを強制送還するつもりのようだ。そんな馬鹿な!

中国政府からは「尖閣は中国の領土であり、全員を即時無条件送還するように」と要求されているらしいが、そんな時に言われる通りにしたら、中国がますます付けあがるのは目に見えている。野田内閣は中国漁船の船長を釈放した愚行をまたしても繰り返そうとしているのか。民主党はどこまで外交音痴なのだろう。

不法侵入、上陸しても直ぐに帰してもらえると判れば、今後も何度も同じことが起きるだろう。可能な限り拘留して、刑事事件として裁判を行うべきである。自民党は石破茂が中心となり、野田内閣に刑事事件への対応検討を要請した。最近の自民党は民主党と同じようにヒドイけれど、このような外交姿勢はさすがだと思う。

お願いだから、近隣職国に、もうこれ以上は舐められないでもらいたい。

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2012年8月14日 (火)

グリーグ ピアノ協奏曲イ短調 隠れた名盤

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ロンドン・オリンピックの間は何となくブリティッシュ・ロックを聴いていましたし、毎日暑いのでクラシックにも今一つ触手が伸びませんでした。でも、そろそろクラシックを聴こうかなぁということで、爽やかなグリーグの音楽にしました。

グリーグの作品の中で僕が最も好きな曲というと、ピアノ協奏曲イ短調です。同じ北欧の作曲家でも、シベリウスの曲から感じるフィンランドの空気ほどには冷気を感じませんが、清涼感溢れる音楽が何とも心地良いからです。

この曲の愛聴盤については、かなり以前に「ぶらり北欧の旅」という記事で、グリーグの母国ノルウェー出身のピアニストのエヴァ・クナルダール(Pf)、インゲブレッセン指揮ロイヤル・フィル(BIS盤)と、レイフ=オヴェ・アンスネス(Pf)、キタエンコ指揮ベルゲン・フィル(EMI盤)をご紹介しました。どちらも、北欧の空気感がたっぷりと味わえる素晴らしい演奏なのですが、実は最近両盤を凌駕するほどの素敵な演奏に出会いました。

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それは、イェンス・ハーラル・ブラトリという1948年生れのノルウェーのピアニストの演奏です。(レーベル:ノルウェーNkf)
この人は日本ではまず無名と言って良いですが、本国では演奏家としてよりも、むしろノルウェー音楽院の教授としての仕事が中心のようです。演奏録音もノルウェーの作品が幾らか存在するだけですので、グリーグの協奏曲を録音してくれているのはせめてもの救いです。この録音は1988年頃のものですが、伴奏を務めているのはマリス・ヤンソンス指揮のオスロ・フィルハーモニーです。

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ブラトリの演奏は、音楽の素朴さや土俗感という点では、クナルダールに一歩譲りますが、確かなテクニックは彼女よりもずっと上で、アンスネスと比べても聴き劣りしません。何よりテンポが常にゆったりとして呼吸が深いので、音楽のしみじみとした情緒が如何なく表現し尽くされています。一音一音に念押しをしている感じですが、もちろん決して音楽がもたつくわけではありません。

それにしても世界には素晴らしい演奏家が隠れているものです。この人はベートーヴェンやブラームスをどのように演奏するのかと思うと興味が尽きません。

そして、オスロ・フィルハーモニーの音の、まぁ何と素晴らしいこと!世界のどんな名オーケストラでも、この曲のこれほど美しい伴奏は不可能だと思います。単に技術の問題では無く、長い年月をかけて練り上げられた母国の音楽への敬愛が基盤に有るからでしょう。アンスネス盤のベルゲン・フィルの音も素晴らしいですが、このオスロ・フィルの音はそれを更に越えています。

グリーグのこのコンチェルトを、何となく物足りなく感じておいでの方には、是非とも聴いて頂きたい演奏です。但し、日本では入手が難しそうですので、アマゾンのUK(英国)から購入されるのが早いと思います。英語ですが、日本のアマゾンとほぼ同じ構成ですので解りやすいです。

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2012年8月13日 (月)

日本の領土を守れ

ロンドンオリンピックで浮かれている間に事件が起こりました。韓国のイ・ミョンバク大統領の竹島(断じて独島などでは無い)への訪問です。国家元首の訪問と滞在中の行動と発言は極めて重いです。

戦後の混乱期に付け込んで韓国に盗み取られて以来、韓国によって実行支配されている現実を日本人は改めて思い知らされたことと思います。この島は日本が戦争でも起こさない限りは取り返す手立ては有りません。ということは、もう戻っては来ないのです。

北方四島も同様ですが、こちらはプーチンが大統領のうちに2島返還を条件に譲歩する可能性が僅かに残されているかもしれません。しかし四島返還なんてのは夢のまた夢です。

長年日本政府は、どちらも「日本固有の領土です」と国内では言い続けて来ましたが、対外的に充分アピールしてきたとは言い難いです。いや、「対外的に」控えて来たのです。領土保全は国家を維持する根源ですが、島国の日本にはこのことが非常に希薄に考えられています。自民党政権時代には、韓国もロシアも日本の顔色をまだ窺っていた印象ですが、外交能力にまるで稚拙な民主党政権に対しては、どちらもやりたい放題、言いたい放題です。それもこれも、沖縄基地問題でアメリカとの関係をギクシャクさせ、中国の漁船問題で自らなめられるような対応をしてきた日本政府の能力の無さです。

個人的には竹島も北方四島も、もう諦めるしかないだろうと思っていますが、尖閣諸島だけは早急に実行支配を強化するべきです。具体的には、一日も早く自衛隊を駐留されるべきだと思います。でないと、中国が何をするかわからないからです。もしも中国が上陸侵犯したときに、果たして日本は武力行使をしてでも取り返そうとすると思いますか?僕には判りません。そこまで政府に勇気が有るとも信じられないからです。民主党には恐らく無いのじゃないでしょうか。せっかくの東京都の石原知事の行動に、自分たちの点数稼ぎのために横から邪魔立てするような真似は止めてもらいたい。日本国内で内輪もめをしていれば、それこそ中国を利するだけだからです。お願いだから、日本国の領土をしっかりと守ってください。手遅れにならないうちに。

<参考記事>石原慎太郎「総理は尖閣に行ってほしい」

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ザ・フー 「ライヴ・アット・リーズ」 (25周年エディション)

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ロンドン・オリンピックの閉会式でトリを飾ったのが、かつてビートルズ、ローリング・ストーンズと並ぶブリティッシュ・ロック・グループとして人気の有ったザ・フーです。Who(だれ)だなんて、とぼけたバンド名ですが、さすがはユーモアの国英国のグループですね。

彼らの活動のピークは1960年代末から1970年代にかけてですが、当時ロック少年だった自分は当然熱中したものです。なんといってもステージの上でのパフォーマンスが凄く、ギタリストのピート・タウンシェンドはギターを床に叩きつけて壊すわ、火をつけて燃やすわと、当時としては驚きでした。破壊パフォーマンスの元祖ではないでしょうか。

とはいえ、ライブ演奏の迫力も並みでは無く、スタジオでの整理された音による演奏とはまるで異なりました。フルトヴェングラーのスタジオ録音とライブの違いと同様です。

演奏の実力で言えば、ビートルズ、ローリング・ストーンズとは比較に成らず、ギターのピート・タウンシェンドはリードギターとリズムギターを同時にかき鳴らすとてもユニークな奏法で、速弾きこそ出来ないものの、重低音を主体にした飛行機の爆音のような音が快感でした。ベースのジョン・エントウィッスルもまたとてもユニークで、高音主体でギンギンと速弾きをして興奮させました。要するにベースのようなギターと、ギターのようなベースの絡まり合いが最高なのです。どっこいドラムスも負けていません。キース・ムーンという素晴らしくパワフルなドラマーは、レッド・ツェッぺリンのジョン・ボーナムと双璧だったと思います。そしてボーカルのロジャー・ダルトリーのやはりパワフルな歌声。映画「ウッドストック」での熱唱する姿が今でも忘れられません。さすがにオリンピックではパワーが落ちていましたが。

彼らの本領はライブにあるので、当然代表盤もライブです。愛聴盤はただ一つ、「ライヴ・アット・リーズ」です。1970年にイギリスのリーズ大学の狭い学生食堂で行なわれたライブ録音なのですが、演奏の内容が最高だからです。なまじ大きな会場でなかったので、スタジオ・ライブのような緻密さと熱気の両立が可能になったのかもしれません。

このディスクは最初にアナログLP盤で発売された時には、収録曲はわずかに6曲でしたが、非常に興奮して聴いたものです。「サマータイム・ブルース」は洋楽のヒットチャートに上がりましたので、当時洋楽を多少でも聴かれた方なら覚えていることでしょう。

けれども現在は、この時のライブから25年後に、「25周年エディション」として発売されたCD2枚組で愛聴しています。会場での演奏が全て収められていて、CD二枚目にはロック・オペラ「トミー」がカットなしで入っています。その中の一曲が、ロンドンオリンピックの閉会式で歌われた「シー・ミー・フィール・ミー」ですね。会場で続いて歌われた「マイ・ジェネレーション」も入っています。

普通は、昔のアルバムがCDリマスターをされる時に、オリジナル盤に無かった曲がボーナス曲として数曲加えられて編集されるのは好みませんが、このCDは例外で、文句なく完全版を聴くべきです。

当時のアルバムジャケットはボール紙にスタンプされただけのようなシンプルなもので、これがまた妙に魅力だったのですが、さすがにCDでは普通にケースに収められています。ジャケット写真は同じですけれどもね。

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2012 ロンドンオリンピック閉幕 ~ブリティッシュロックからサンバへ~

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ロンドンロンドン楽しいロンドンでのオリンピックが閉幕しましたね。
世界の若者が持てる力の全てを出し尽くして競い合う姿には本当に胸を打たれます。毎日感動させられました。

今回は開催地がロンドンということもあって、開催式も閉会式も実に楽しいものでした。イギリスと言えばなんといってもブリティッシュロック。閉会式にも多くのアーティストや歌が登場しましたが、一番印象的だったのはやはりジョン・レノンの「イマジン」です。大スクリーンに映された映像で、生前のジョンが歌いました。

想像してごらん 国なんて無いんだと
そんなに難しくないだろう?
殺す理由も死ぬ理由も無く
そして宗教も無い
さあ想像してごらん みんなが
ただ平和に生きているって

僕のことを夢想家だと言うかもしれない
でも僕一人では無いはず
いつか君もみんな仲間になって
きっと世界はひとつになるんだ

平和の祭典のステージにこれほど相応しい曲は有りませんからね。
音楽が流れる中、ステージの上で創り上げられたモニュメントは、「イマジン」のアルバム・ジャケットの裏側のジョンの顔でした。真上を向いて青い空を見ている顔です。

個人的には最後に登場したザ・フー(といってもヴォーカルのロジャー・ダルトリーとギターのピート・タウンシェンドだけ?ですが)も印象的でした。有名なロックオペラ・アルバム「トミー」から「シー・ミー・フィール・ミー」を聴かせてくれました。精神的ショックから三重苦になってしまったトミー少年が「お願い、僕を見て、僕を感じて、僕に触って、声を聞いて!」と心の内の声で訴えかけるという内容の歌詞の名曲です。あの、ウッドストック・フェスティバルでも歌われていました。
ステージの最後を締めくくるのが、ビートルズとローリングストーンズに次ぐブリティッシュロックの雄、ザ・フーであれば納得です。

強いてもう一人上げれば、元クイーンのギタリスト、ブライアン・メイが、かつてのメンバー、ドラムスのロジャー・テイラーと演奏した(歌ったのはジェシーJ)「ウィー・ウィル・ロック・ユー」も印象的でした。誰でも知っているこの曲の本人達の演奏なんて、ちょっと他では聞けませんからね。)

他にも大勢登場しましたが、さすがはブリティッシュ・ロックの国だと改めて感心しきり。次回の開催地はリオ・デ・ジャネイロですから、本場のサンバ一色で堪能できるのではないでしょうか。今から楽しみですね。しかし2020年が東京になったら、どういう人が出てくるのだろう?ちょっと考えてしまいますね。

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2012年8月11日 (土)

ロンドンオリンピック ~祝・銅メダル 女子バレーボール~ 

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男子サッカー敗戦のうっぷんを晴らさんと、女子バレーボールチームが宿敵韓国を破って銅メダルを獲得しました。これは、なんと28年ぶりのメダルなんですね。この競技における日本の弱さには近年諦めにも似た感覚を持っていましたし、今回の大会も出場さえ不安視されていたほどでした。それがいざ大会本番になってみれば、予選を通過して、更にアジアの強豪中国と韓国を破っての銅メダル獲得です。勝利直後に見せた選手たちが涙をにじませて喜ぶ姿には、こちらも思わず目がうるんでしまいました。「銅」という字は「金と同じ」と書くんだと誰かが言っていましたが、本当にそれだけの価値ある銅メダルだと思います。

おめでとう!素晴らし哉、ニッポン女子バレーボール!

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ロンドンオリンピック ~メダル獲得ならず 男子サッカー~ 

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サッカー男子のメダル獲得は成りませんでした。惨敗とも言える内容にはがっかりです。但し、韓国は同じベスト4に勝ち残った強いチームです。日本は大会前には出場すら不安視された弱小チームでしたから、銅メダル争いの舞台に登れただけでも大活躍だったのは間違いありません。けれども、最後の試合、しかも因縁の韓国戦ですから、もっと良い試合が観たかったです。

細かいパスをくるくる回して敵陣に入り込むまでは良いが、最後の詰めに工夫も迫力も無く全て跳ね返されてしまい、絶好の機会を得ても決めきれないという、かつての日本代表の姿に重なりました。エジプト戦で負傷していらい永井がスピードと切れを失っては、攻め手を欠いても仕方ありません。それにくべて韓国選手のここ一番での迫力と強さ。えげつないほどむき出しにする闘争心。すべて日本を上回っていました。

昨日の竹島問題の直後だけに、韓国国民の踊り喜ぶ姿は余り見たくなかったです。しかし、それもこれも日本チームと日本政府の弱さということで諦めるしか無いのでしょう。

けれども、ここまで頑張って敗れた経験は貴重です。無駄になる経験などは一つも有りません。何としてもこれを将来の財産に変えて欲しいです。それが出来ないのであれば、やめてしまった方が良いでしょう。頑張れニッポン!

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2012年8月10日 (金)

ロンドンオリンピック ~祝・銀メダル なでしこジャパン!~ 

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サッカーの聖地ウエンブリー・スタジアムで行われた決勝戦。早起きしてテレビの前で声援を送りましたが奇跡は起こらず。昨年のワールドカップの再現とはなりませんでした。けれども、この1年間テレビやメディアに引っ張りだこの大ブームのなかで、この決勝戦までたどりついたことが、既に奇跡だったかもしれません。カナダ、スウェーデン、ブラジル、フランスと競合国と渡り合って栄光の舞台に立てたことは彼女らの誇りです。このブームの中で、今は小さな日本の少女たちがサッカーという競技に憧れて、十何年か後に未来の「なでしこ」を立派に支えることでしょう。ですので、現在の彼女らの偉業は大変な価値を持つと思います。

どうして、サッカーが世界で最も人気のあるスポーツなのかということですが、競技そのものの面白さは確かです。スケールが大きく、かつ繊細さ、緻密さを持つという良くできた競技なのは間違いありません。それが長い歴史の中で世界中に広がって、欧州も南米も、さらに北米、アジアでさえ大変な人気競技となっているので、正に国を挙げての戦いを感じるからですね。この競技を「国技」だと言ってはばからない国のなんと多いことでしょう。

そんな競技で、今回男子も女子もベスト4に勝ち上がったのは日本だけでした。もちろん個人個人の技術、速さ、強さでは世界のトップにはまだまだ見劣りしますし、パスミスの多さも目につきますが、それでもここまでやれたということが素晴らしかったです。

試合後のインタヴューで、佐々木監督が米国選手のハンドでレフェリーがPKの笛を鳴らさなかった点について、ひとことも不平を言わないのも立派です。

おめでとう、なでしこジャパン。準優勝、銀メダル獲得!

男子にはまだライバル韓国と銅メダル争いがあります。勝っても負けても全てを出し切って悔いのない試合をしてほしいですね。

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2012年8月 8日 (水)

ロンドンオリンピック ~祝・銀メダル!女子卓球チーム~ 

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ロンドン、ロンドン愉快なロンドン、楽しいロンドン、感動のロンドンです。昨夜もドラマが多過ぎて一晩で観戦するには勿体無い位でした。

祝・女子卓球チーム!史上初のメダル獲得ですね。決勝戦で中国には敗れて金ではありませんが立派な銀です。AKBならぬAKS(Ai、Kasumi、Sayaka)の実力をもってしても、中国の力はそれ以上。彼女らもそれを分かっているのでしょう。現時点での持てる力を出し切ったベストの結果だからこそ、涙を流してあんなに喜んでいるのだと思います。特に3人のチームワークの良さを感じるのはダブルスですね。3人のうち、誰と誰が組んでもベストの力を発揮できます。本当におめでとう!

女子バレーボールも素晴らしいです。サッカーやその他の競技に隠れがちの今大会ですが、ベスト4に進んだのは本当に久しぶりなのですね。弛まぬ練習、努力の結果でしょう。無心になって次の準決勝も頑張って欲しいです。

男子サッカー準決勝敗退は残念でした。が、実力は誰が見てもメキシコの方が上でした。決して単なるミスだけで負けたわけでは有りません。これは仕方が無いところです。でも、正直、男子チームがここまで活躍してくれるとは思いませんでした。ここまで勝ち進んだのも実力なら、ここで敗れたのも実力です。願わくば韓国との銅メダル争いには是非勝って欲しいところです。まだまだ熱いゼ!

サッカーは一昨日のなでしこの勝利も嬉しかったです。思えば昨年のワールドカップのときには、初めのうちはテレビ放送が無いばかりか、ニュースにさえ余り取り上げられませんでした。それが今回は男子以上の人気ですし、決勝戦を再びアメリカと闘えると言うのはさすがです。ちょっとパスミスが多過ぎるのが気になりますが、決勝戦では修正して是非とも今回も優勝して欲しいです。そして皆でアイーダの凱旋行進曲を聴きましょう!

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2012年8月 4日 (土)

ブログ開設4周年記念御礼!

Manekinekoあー、ロンドンロンドン楽しいロンドンで熱くなっていて、すっかりブログ記念日を忘れていました。8月3日が開設4周年記念日だったのですが、お友達のSeikoさんにメッセージを頂いて思い出す始末です。そういえば昨年の記念日にも、やっぱりSeikoさんに言われるまで忘れていました。度々のケア・サービスにとても感謝します。しかし、これではデイ・ケア―が必要だ??

それにしても、4年間よく続いたものだと我ながら感心します。1週間に最低一度は更新を目標にしていますが、諸事で多忙の時には結構しんどいです。でも、そんな時には、どんな内容でも出来る範囲でと割り切って、無理しないようにしています。

これまでに取り上げた名曲の数も随分と増えましたが、まだまだ取り上げたい曲は沢山あります。これからも、決して無理をせず、細く長く続けて行きたいなと思っています。いつもお寄り頂いている皆さんには感謝の気持ちで一杯ですが、今後も変わらぬお付き合いをよろしくお願い致します!

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「ヘイ・ジュード」 ポール・マッカートニー ~柔道がんばれ~

ロンドン・オリンピックの柔道で、男子が金メダルゼロに終わったことが今朝のニュースで大きく取り上げられていました。でも、日本柔道の弱体化は何も今回始まったことではないのですね。過去の大会でも何度も危機が有りましたが、たまたま回避出来ていただけなんです。

日本の柔道界は「柔よく剛を制す」という日本の柔道の伝統を守れば、力の強い外国選手にも勝てると考えていたようです。でも、それって東京大会で、オランダの巨漢ヘーシンクに神永選手が敗れた時から誤りだと判っていたのじゃないんでしょうか?にもかかわらず、日本の柔道の神話を信じて闘ってきたわけですから、これでは弱体化しても当たり前です。

ただ、個人的には日本の柔道は好きですよ。なんと言っても組み手が美しいです。武道としての美しさが有ります。外国選手同士の対戦を見ていると何となくレスリングみたいで余り美しくは感じません。特に、ルール改正前のいきなり足を取りにゆくことが許されていた頃には、全くレスリングみたいでした。それに比べれば多少は良くなりましたが、やはり美しくは有りません。でも、それが今や世界基準なのですね。で、あれば、日本も技だけでなく、筋力、パワーの強化を図って、力技を積極的に導入すべきです。世界大会に参加するなら、それが必要だと思います。

逆に、どうしても美しい日本の伝統的な柔道を守りたいなら、日本国内だけで「日本式柔道大会」を開けばいいです。「柔道」と「JUDO」は似て異なる競技だと知らしめれば良いのです。僕はそれも一つの方法だと思います。

勝てるはずもない方法で練習させられて厳しい大会に参加して、「金が取れない」と連盟もマスコミも大きく騒ぎ立てて嘆くのでは、変なプレッシャーの中で頑張って闘った選手達が気の毒です。こんな逆境、雰囲気の中ではメダルが取れなくても当たり前、何色でもメダルが取れれば大変な殊勲です。帰国する選手たちは、皆で温かく迎えましょう。

大会開会式の中で元ビートルズのポール・マッカートニーが「ヘイ・ジュード」を歌いました。この歌は、当時のビートルズのメンバー、ジョン・レノンが離婚をするときに、ポールになついていたジョンの息子を励ます内容だったのですね。ジュード(Jude)というにはレノンの息子の愛称です。決して日本の柔道の応援歌ではありません。

「Hey、Jude(ヘイ・ジュード)」
歌詞の一部

So let it out and let it in, hey Jude, begin
You're waiting for someone to perform with
And don't you know that it's just you, hey Jude, you'll do
The movement you need is on your shoulder  
 

全てを捨てて受け入れよう
ヘイ、ジュード はじめよう
君は誰かが助けてくれるのを待っているけれども
それは君がやることなんだよ
ヘイ、ジュード 君ならできるさ
君に必要なことは君にしかできないんだ

でも、そうなのです。「Jude」を「Judo」に置き換えてみると、苦しい日本柔道への応援歌になってしまうのですね。

目を覚ませ日本柔道界!頑張れ、ジュード―・ニッポン!

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