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2012年7月15日 (日)

「タルカス(TARKUS)」 エマーソン・レイク&パーマーおよび吉松隆編曲版

NHKの大河ドラマは好きで、これまでも大抵の放送を観てきています。今年の「平清盛」は、放送開始前にはどうかと思っていましたが、実際に始まってみると、これが実に面白い。毎週欠かさずに観ています。

ところで、番組の緊迫した部分でバックに流れる音楽には驚かされました。なんと、かつてのプログレッシブ・ロックの雄、EL&Pことエマーソン・レイク&パーマーの音楽がオーケストラ編曲されて聞こえるからです。

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そのEL&Pは、このブログでも以前記事にした、ムソルグスキーの「展覧会の絵」をロックにアレンジして世を驚かせたプログレッシブ・ロック・バンドです。その彼らが1971年に発表したアルバムが「タルカス」です。タルカスとはアルバムジャケットに描かれている、戦車のキャタピラの上にアルマジロみたいな体が乗っている架空の怪獣のことで、バンド・リーダーのキース・エマーソンによるアイディアが元になっています。これは彼らの3枚目のアルバムであり、バンドとしても最も勢いが有った頃の作品ですが、変拍子を駆使した鋭いリズムに興奮させられる素晴らしい傑作でした。

その「タルカス」をフル・オーケストラに編曲したのは吉松隆氏です。氏がプログレッシブ・ロックのファンなのはよく知られていて、昔、音楽之友社の「クラシックの名盤大全」の現代音楽の中で、堂々とピンク・フロイドの「原子心母」を取り上げていました。であれば、今回の編曲も納得です。

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そのフル・オケ編曲版は、藤岡幸雄指揮東京フィルハーモニーにより実際にコンサートが開かれて、またCD録音も行われました。ほとんど同じデザインのジャケットなのが笑えます。

更には、そのオーケストラ編曲版を更にウインド・オーケストラに編曲したものも登場して、佐渡裕の指揮により、やはりCD録音されました。

というわけで、ちょっとした「タルカス」ブームです。昔、「タル(樽)カス」をもじって「オケ(桶)カス」というジョークが流行り(?)ましたが、まさか本当のオケ・カスになってしまうとは夢にも思ってはいませんでした。これで「風が吹けばオケ屋がもうかる」となって、オーケストラの方々の収入が少しでも潤えば良いですね。

かつて高校生時代に(現在は無くなった)後楽園球場でライブパフォーマンスを観たEL&Pの再ブームとなれば嬉しいです。キース・エマーソン本人も、このオーケストラ版のCDを聴いてみて、大いに気に入ったそうです。僕はWEB試聴しかしていませんが、EL&Pのオリジナル盤と比べると、ちょっとなぁというのが実は正直な感想です。でも大河ドラマでは中々に効果的に使用されていますよ。

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コメント

ハルくんさん ご無沙汰してます。
ここでムシムシした暑さになってきて、ハルくんさんのお住まいの辺はちょっとは涼しいのかなぁ
なんて思ったりします。

私は大河ドラマは結婚してからは見てないです。
スポーツヲタのダンナにチャンネル権を奪われてしまうのが原因なんです。
ここ数年大河ドラマは面白いとの評判なのでちょっと興味出てきました。

EL&Pは「展覧会の絵」を一度しか聴いたことないですが、ちょっとココですっごーーく興味出てきました。

投稿: はるりん | 2012年7月15日 (日) 23時55分

はるりんさん、こんばんは。

毎日暑いですがお元気ですか?

この辺りは東京よりは涼しいかもしれません。周囲に森や野原が多いので夜になると温度が下がってくる気がします。

大河ドラマ、ホントに面白いですよ。特に今回は面白いです。途中からでも是非。
EL&Pも良いですよ。「展覧会の絵」は最高です。「タルカス」は相当ハードですが。

投稿: ハルくん | 2012年7月16日 (月) 00時30分

小生は高校時代から今もってプログレ・ファンですよ。特に好きなのは、イエスとジェネシスですね。EL&Pも展覧会の絵・タルカス・恐怖の頭脳改革はよく聴きましたが、やはりイエスが好みでしたね。こわれもの・危機・イエスソングス・リレイヤーは今でもよく聴きます。ライヴであるイエスシングスのオープニングにストラヴィンスキーの火の鳥のフィナーレが流れてシベリアン・カートゥルに突入するところは痺れますよ。

ラウンド・アバウト
危機
シベリアン・カートゥル
錯乱の扉

以上は小生にとって永遠の名曲ですね。プログレの話になるとテンションが上がってしまい失礼しました(笑)。

投稿: シーバード | 2012年7月16日 (月) 15時20分

シーバードさんもプログレ・ファンでしたか。
僕もイエスは大好きでしたよ。スタジオアルバムのバランスの取れた演奏も良いですが、「イエスソングス」のスリリングな演奏が大のお気に入りでした。「シベリアン・カートゥル」最高ですね!「危機」はライブ、スタジオどちらも素晴らしいです。

投稿: ハルくん | 2012年7月16日 (月) 17時03分

なるほど、タルカスについては何も知らずにおもしろがっていました。
また。主題の旋律を最初に聴いたときは「平安時代にあり得ない」と不審に思ったのですが、だんだん作者の意図がわかってきました。
新聞で読んだところでは吉松氏は、シベリウスを師と仰ぐということでしたね。

投稿: かげっち | 2012年7月23日 (月) 12時47分

かげっちさん、こんばんは。

吉松さんは、無調音楽に反抗して、「世紀末抒情音楽」とやらを提唱してるんだそうですね。さすれば、シベリウスを師と仰ぐと言うのは良く判ります。
そういえば「クレルヴォ」なんて、「タルカス」よりもよほどNHK大河ドラマ音楽みたいですものね。

投稿: ハルくん | 2012年7月23日 (月) 19時50分

確かに。話自体が大河ドラマみたいです。

投稿: かげっち | 2012年7月24日 (火) 13時26分

はい、大河ドラマ以外の何物でもありません。(笑)
でも良い曲ですよ。

投稿: ハルくん | 2012年7月24日 (火) 23時35分

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