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2012年7月14日 (土)

シューベルト 交響曲第8(9)番ハ長調D.944「ザ・グレート」 名盤

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「グレート○○」と言えば、直ぐに思い浮かぶのが、グレート東郷、グレート草津、ザ・グレート・カブキと、昔のプロレスラーたちです。何故かリング・ネームに良く使われました。やはり、強そうなイメージが有るからですね。
と、いきなり脱線してスミマセンでした。(苦笑)

さて、シューベルトの「ザ・グレート」という呼び名は、第6番ハ長調と区別するために6番を「小ハ長調」、8番を「大(Great)ハ長調」とイギリスの楽譜出版社が付けたことから始まったそうです。ですので初めは単に「大きい」程度の意味合いだったのが、楽曲そのものが長大で優れていることから「巨大な」「偉大な」という意味を持つようになりました。あのシューマンが、この曲を「天国的な長さ」と呼んだのも適切です。古典派と浪漫派の境目の時代に、後期ロマン派に匹敵する大シンフォニーとなったのはこの曲とベートーヴェンの「第九」だけですね。もっともシューベルトはピアノソナタも長大な曲が多いので、元々長いのが好きだったのでしょう。

実はこの曲も「未完成」と同様に、演奏によって曲の印象が大きく変わります。好きな演奏であれば、曲の長大さが「天国的」に感じられますが、嫌いな演奏では、延々と続く同じような音楽が苦痛になります。

表情を変えながら段々と盛り上がりを見せてゆく第1楽章も素晴らしいですが、僕が好むのは第2楽章です。木管による、いかにもシューベルトらしい哀愁漂う旋律と、威厳の有るフォルテが何度も交互に現れるのが魅力的です。中間部の静けさと美しさにも心惹かれます。第3楽章のスケルツォは、まぁ普通に楽しいですが、素晴らしいのは中間部です。突然、広々とした天空に漂うかのような浮遊感を感じます。ここは実は全曲で最も好きな部分です。終楽章も決して悪くは有りませんが、繰り返しが長すぎて少々くどさを感じます。よほど良い演奏で聴いても、どうも長いなぁと感じてしまいます。

ということで、僕の愛聴盤のご紹介です。現在はそれほど多く有りません。

B0056240_2085326ウイルヘルム・フルトヴェングラー指揮ベルリン・フィル(1951年録音/グラモフォン盤) 僕がフルトヴェングラーのブルックナーを余り好まないのは、演奏に熱中し過ぎてしまい客観性を失ってしまうからです。ベートーヴェンの場合の強みが逆に弱点となります。シューベルトにもやや同じことが言えます。ただ、この演奏はスタジオ録音ですので、他の指揮者のライブ以上の高揚はしますが、ぎりぎりの許容範囲です。音質は標準的レベルで、更に良ければ、演奏の印象が高まったと思われます。

41uvmjpcql__sl500_aa300_ウイルヘルム・フルトヴェングラー指揮ベルリン・フィル(1953年録音/RIAS盤) RIAS放送協会の録音ですが、1951年盤よりも音質が優れます。解釈に大きな差は感じませんし、演奏の安定感もスタジオ録音に比べて、それほど劣りません。従って個人的には、こちらをフルトヴェングラーの「グレート」のファースト・チョイスとしたいです。但しグラモフォン盤を聴いている方には、無理にお勧めする必要も無いと思います。

Arc2_11カール・シューリヒト指揮シュトゥットガルト放送響(1956年録音/archiphon盤) シューリヒトの「未完成」はオケがウイーン・フィルということもあって、儚い夢のような演奏でしたが、「グレート」の場合には古典的な造形性が非常に良く出ています。幾らか速めのテンポできりりと進むオーソドックスな演奏ですが、この人特有の”閃き”は有りません。放送局のライブでモノラル録音ですが、非常にしっかりした音で、後述の1960年ステレオ盤よりも優れていると思います。

226ブルーノ・ワルター指揮コロムビア響(1959年録音/CBS盤) 冒頭から、歌い方の柔らかさに魅了されます。オケの響きの薄さも、必要以上にカロリー過多にならずに好ましく思えます。ゆったりとした落ち着きと推進力のバランスも自分には丁度良く感じられます。スタジオ録音なので楽器の分離は良いですが、金管を常に抑え目に吹かせて、弦と溶け合わせるのはウイーン・スタイルでしょう。曲のどの部分をとっても表情に意味が有るので、この長い曲を少しも飽きさせません。特筆すべきは3楽章の中間部で、これほど浮遊感を感じさせる演奏は有りません。さすがに終楽章では音の薄さがマイナスに思えないことも有りませんが、騒々しいよりは好ましいので、これで充分満足です。

Img_1229640_38249975_0カール・シューリヒト指揮南ドイツ放送響(1960年録音/Scribendum盤) 原盤がコンサートホールなので、音質が余り優れません。特にフォルテで音が割れ気味です。演奏解釈は1956年ライブと同じですが、加えてスタジオセッションらしいきめ細かさを感じます。特に後半の2楽章は単調になりがちなこの曲を、リズムを生かした名人芸で味わい深く乗り切っています。音質さえ良ければ、ランクがぐっと上がる、素晴らしい演奏だと思います。

41jhx1wpgvl__sl500_aa300_カール・ベーム指揮ベルリン・フィル(1963年録音/グラモフォン盤) ベーム壮年期の全集は記念碑的な名盤だと思います。ベルリン・フィルの当時の暗く厚い響きは本当に魅力的でした。この曲の場合も、堂々と立派な造形性が見事ですが、それでいて無機的に感じさせないのが素晴らしいです。弦楽と木管のしっとりとした音色や表情にはとても惹かれますが、金管が目立ち過ぎる点が自分の好みからは幾らか外れます。このあたりは恐らく好みの問題だと思います。

Schubert_great_bohmカール・ベーム指揮ウイーン・フィル(1975年録音/グラモフォン盤) 日本ツアーのNHKホールでのライブ録音です。オーケストラの音色で言えば、シューベルトはやはりウイーン・フィルが一番です。金管、木管、弦楽の全てが柔らかく溶け合って、極上にブレンドされた響きを聴かせるからです。録音もオフ・マイクなので会場で聴いているような臨場感が感じられます。その分、逆に楽器の分離、バランス的に少々のっぺりとした感じになるのは仕方が有りません。テンポは3種の中で一番ゆったりしていて重量感を感じます。

Bohm_sch8カール・ベーム指揮シュターツカペレ・ドレスデン(1979年録音/グラモフォン盤) 晩年のライブですが、演奏には驚くほどの若々しさを感じます。テンポは日本ライブよりも速めで、響きは引き締まって迫力が有ります。弦や木管の柔らかい音色はこのオケらしい魅力なのですが、金管が少々張り出し過ぎに感じられます。これは演奏の気迫と裏腹ですのでやむを得ないところかもしれません。「晩年のベームは年寄り臭い」とお思いの方は、きっと認識が覆される演奏でしょう。

この曲の演奏においては、余りに感情移入が激しいものは好みません。例えばフルトヴェングラーが第二次大戦中に指揮した壮絶な演奏が有りますが、個人的には余り好んでいません。クナッパーツブッシュ/ウイーン・フィルのライブ盤(グラモフォン)もクナ・ファン曰く「片手で地球をひっくり返したような凄演」として大変に人気が有りますが、僕は違和感を感じます。期待して聴いたクレメンス・クラウス/ウイーン交響楽団(テルデック)の演奏もさほど良い印象が残っていません。フランツ・コンヴィチュニーが珍しくチェコ・フィルを指揮した演奏(スプラフォン)は、金管のド迫力が自分には論外でした。イシュトヴァン・ケルテス/ウイーン・フィル(DECCA)、それにウイーン子のヨーゼフ・クリップス/ロンドン響(DECCA)も、さほど良い印象が有りません。

そうしてみると、好むのは結局のところワルターとベームの二人に絞られます。特にワルターの演奏は奇跡的な素晴らしさだと思います。ウイーン、ベルリン、ドレスデンと世界に冠たる名楽団を三つ指揮したベームが、アメリカのセッション・オーケストラを指揮したワルターに敵わないのですから、これは驚くべきことです。

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コメント

ハルくんさん、こんばんは。 「ザ・グレイト」は 初めて聴いたLP(バルビローリの廃価盤)の第1楽章のコーダでの まるでオルガンを思わせる和音にシビれてから 今日に到るまでずっと愛聴し続けている、私のテーマソングの様な曲です。心に染み込んで来る第2楽章、ベートーヴェンとブルックナーの架け橋の様なスケルツォ、「歌」と「リズム」が溢れ出す第4楽章。私は全て大好きです。そんなわけで今まで聴いたLP、CDの数、15種類と私のコレクションの中でダントツの曲です。良く聴くものは ベートーヴェン側から演奏している様な、フルトヴェングラー51年盤、ブルックナー側に立っている ヴァント/ミュンヘン盤、私の大好きな SKDを振っている ベーム盤とブロムシュテット盤です。この曲は確かに 好き嫌いが分かれる曲ですが、初めて聴く方にオススメなのは ブロムシュテット盤です。これは本当に素晴らしい演奏だと思います。
ところで、この曲の第2楽章を聴いていると 所々に、パッヘルベルの「カノン」が聴こえてくるのは私だけでしょうか?(笑)

投稿: ヨシツグカ | 2012年7月14日 (土) 18時55分

ヨシツグカさん、こんばんは。

この曲の大ファンでいらしたのですね。

ヴァント/MPO、ブロムシュテット/SKD、いずれも聴いていませんが、良さそうですね。機会有れば是非聴いてみたいと思います。

第2楽章のパッヘルベルの「カノン」、分かりました!
なるほど、今までそう聞こえたことは有りませんでしたが、確かに似ていますね。

投稿: ハルくん | 2012年7月14日 (土) 23時50分

ザ・グレート・カブキとは懐かしい。
どんな試合をしていたかは、すっかり忘れてしまいましたが、独特のペイント、そしてリングに登場した時に毒霧を吹いたり、ヌンチャクを使ってのパフォーマンスは忘れられませんな。
テレビでは「東洋の神秘」と紹介されていました。
シューベルトから脱線してしまいました。
こちらの方は日を改めて。

投稿: オペラファン | 2012年7月15日 (日) 23時01分

オペラファンさん、こんばんは。

いえ、最初に脱線したのはこちらのほうです。

「カブキ」なんてのは東洋的なイメージを強調するために名付けたのでしょうね。歌舞伎メイクのペイントが派手でした。
同じように「ジュードー〇〇」とか「ケンドー〇〇」なんてレスラーもいましたっけ。
ケンドーナガサキというレスラーも顔に派手なペイントをしていました。

投稿: ハルくん | 2012年7月16日 (月) 00時04分

毎度ワンパターンで申し訳ありません。
これもジュリーニ・CSOが初めて買ったLPで愛着がありますが、CD化になってもリマスターされないようで音の情報量がイマイチで残念です。録音の古いベーム・BPOやセル・COが良くて最近はセル盤をよく聴きますね。第4楽章のオーボエが好きなのですがベルリンのローター・コッホ(?)よりシカゴのレイ・スティルが最高ですねえ。ワルターは定評ある名盤とのことですが、いつもながらオケに偏見があって聴いてません。食わず嫌いは直さないといけないですねえ(笑)。

投稿: シーバード | 2012年7月16日 (月) 15時00分

シーバードさん、こんにちは。

ジュリーニには、このような長大な曲は向いているかも知れませんね。ただ、こちらにもCSOというオケへの偏見が有って聴いていません。いけませんねぇ(苦笑)

音楽に何を求めるかによって、好きな演奏も変わるでしょうから、とにかく自分で色々と聴いてみるしかないですね。かといって全てを聴けるわけも無いので、結局のところは食べたり食べなかったりで仕方ないと思いますよ。

投稿: ハルくん | 2012年7月16日 (月) 16時55分

ハルくんさん、こんばんは。初めての投稿です。2年程前から、毎回楽しく読ませていただいております。
今回の「ザ・グレイト」ですが、指揮者の解釈を暴き出してしまう恐ろしい作品だと思います。初めて聴いてから数十年間、第一、第二楽章までは聴けても、それ以後はカット・・・・という演奏がほとんどでした。まぁ、長い曲で、時間の関係もあったりもしましたが。ワルター/コロンビア、ケンペ/ミュンヘン、セル/クリーブランド、ヴァント/ミュンヘン等は最後まで聴けた演奏です。
昨年、非正規盤ではありますが、ザンデルリンク/ケルン放送響(EN Larmes ELS 01^109)を入手し、これが私にとっての最高の「ザ・グレイト」となりました。ゆったりとしたテンポで、すべてが自然体の表現と言うか、ただただ身をまかせて音に浸るのみの演奏です。私にとって苦手だった第三、第四楽章も、実に細やかなニュアンスで奏され、まったく退屈しません。もし未聴でありましたら、ぜひ聴いてみてください。
ザンデルリンクのこの演奏が取り上げられてないので、思い切って投稿してみました。
なお、最近発売されたスウェーデン放送響とのものは、解釈に大きな差はないものの、残念ながらケルン盤には太刀打ちできません。

投稿: CHEF | 2012年7月16日 (月) 22時55分

CHEFさん、始めまして。随分以前からご覧いただいていたのですね。コメントを頂けて大変嬉しく思います。

僕も文中に書きました通り、この曲は終楽章が鬼門のため、特別熱心に聴き込んできたとは言えません。ですので、ケンペ、セル、ヴァント、いずれも聴いていません。(汗)

ザンデルリンクはとても好きな指揮者ですが、ケルン放送響とのこの曲の演奏は存在すら知りませんでした。これは是非とも聴いてみたいですね。非正規盤では聴けるチャンスがいつになるか分かりませんが探してみます。

大変貴重な情報を誠にありがとうございました。これを機会に他の色々な情報も教えて頂ければ有りがたいと思います。
どうぞまた何なりとお気軽にコメント下さい。楽しみにお待ちしております。

投稿: ハルくん | 2012年7月16日 (月) 23時17分

早々のコメント、ありがとうございます。
ザンデルリンク/ケルン放送響盤、未聴とのことなので、少し追加情報を・・・・。
まずは昨日の訂正から。CDの番号はEN Larmes ELS 01^109 ではなくEN Larmes ELS 01-109 です。(つまらないミス)
この盤の存在を知るまで、非正規盤は購入したことはありませんでした。ネットでいろいろ検索するうちに以下の2つのショップを発見、購入に至ったわけです。
①爆演堂(http://www.bakuendo.com)
②アリアCD(http://www.aria-cd.com)
ザンデルリンクの「ザ・グレイト」のCD-Rに関しては、①2100円、②1700円ですが、②は会員になる必要があり、2200円かかります。ただ、扱う商品は豊富です。そう何点も買うのでなければ①でしょうか。こちらのサイトの方が検索しやすく便利です。
ハルくんさんのサイトで知ったザンデルリンク指揮のブラームスのピアノ協奏曲No.1 & No.2はここで入手、私の宝物になりました。
さらに、ブラームスのヴァイオリン協奏曲(Vn:ミリアム・フリード)とベートーヴェンの「田園」(バイエルン放送響)も購入、これらも至高の名演です。彼の「田園」は数種出ていますが、この演奏が最高でしょう。
ザンデルリンクは、どうも非正規盤の方に長名演があるようですね。
以上、ご存知かもしれませんが、紹介させていただきました。お役にたてれば幸いです。

投稿: CHEF | 2012年7月17日 (火) 23時07分

CHEFさん、色々と詳しく教えて頂いて有難うございます。

ザンデルリンクの「田園」は何かで聴いた記憶が有るのですが、感銘具合はいま一つでした。バイエルンRSOのものが良いですか。相性も良いのでしょうね。

ザンデルリンク指揮のブラームスのピアノ協奏曲No.1&No.2の非正規盤は素晴らしかったですね。お気に入られて大変嬉しいです。

投稿: ハルくん | 2012年7月18日 (水) 23時22分

なるほど、英国の出版社だから英語でグレートなのですね。

この曲、学生時代に首席を吹いたなつかしい曲です。実は昨夜、TVでレハールをやっていたので「金と銀」を聴きたくなり音源を探したのですが、グレートを演奏した時のアンコール(つまり自分たちの演奏)しか見つからず、ついでにシューベルトも全曲を久々に聴いたところです。個人的には悔いの残る演奏だったのですが、久しぶりに聴くとまんざらでもないような気がしました。批評基準が甘くなっているのかもしれません。

この曲とベートーヴェンの3番との近縁性を指摘する人もあり、2楽章を葬送行進曲と理解する人もいますが(そうした解釈の是非は問わないとして)、行進曲なのに2/4拍子を4/8拍子のように遅く演奏することが多いのはなぜだろうと不審に思っていました。ところがサヴァリッシュの快速演奏を聴いて「耳からウロコ」でした。「なるほど多くの演奏者はとんでもない勘違いをしていたのかもしれない」と思ったのです。Andanteに「遅く」という意味はありませんから、ぜひ2楽章を2拍子で数えて「歩いて」みてください。

投稿: かげっち | 2012年7月23日 (月) 12時55分

かげっちさん、僕はこの曲は演奏したことがありませんが、首席を吹かれたのでしたら思い出の曲ですね。

「アンダンテ=歩くような速さで」と捉えるとすれば、人によって歩く速さは相当異なりますよね。青年であれば速めでしょうが、シューベルトの旋律美を味わおうとすると、余り速いのもどうかという気がします。
好みで言えば、やはりベームあたりのテンポが好きなのですが・・・。

投稿: ハルくん | 2012年7月23日 (月) 21時55分

わたしの師匠の説明によれば、Andanteは「楽しげに歩く」ことなのだそうで、単に「歩く速さで」ではないのだそうです。また、シューベルトの交響曲は(未完成は例外)ハイドンの系譜に連なり、2楽章を比較的速く設定することと、1/4楽章の再現部を提示部より早めに奏くことがポイントなのだそうです。サヴァリッシュの2楽章のテンポには異論もあるかもしれませんが、わたしは有力な解釈の一つとして推しますよ。

投稿: かげっち | 2012年7月24日 (火) 13時25分

かげっちさん、こんばんは。

速度記号の「アンダンテ」の意味合いとしては判りましたが、果たしてこの楽章が「楽しげ」かどうかというと、どうなのかなぁと感じます。どちらかいうと、寂しさ辛さに負けまいとして背筋を正して歩こうとする気構えのようなものを感じます。さすれば、それほど速く演奏しなくても良いのじゃないかという気もするのです。
これはあくまで個人的な感覚ですので、速く演奏するのが有力な解釈の一つという考えには確かに賛同しますよ。

投稿: ハルくん | 2012年7月24日 (火) 23時32分

交響曲第8(9)番の面白さは何か熱病にうかされているようなシューベルトに、持って生まれたメロディが湧き出てくる、そんな感じ。
ですから私は逆らうようですが感情移入が激しい演奏を好んでいます。申し訳ございません。
好きな演奏は、どうしてもフルトヴェングラーの激しいライブ演奏になってしまいます。
1953年のライブ録音も当然持っていますが、あまり好まないということですが1943年の録音の方が好きです。最終楽章はやはり狂っていますな。
なお、私は、この作品ではヴァント指揮ミュンヘンフィル、スウィトナー指揮ベルリン・シューツカペレによるライブ録音のCDも持っていますが、なかなか聴かせてくれます。

投稿: オペラファン | 2012年7月26日 (木) 17時03分

オペラファンさん、こんばんは。

フルトヴェングラーの1943年録音を支持される方は多いですよね。自分も人後に落ちぬフルトヴェングラーファンでなのですが、どうしても曲によってはフルトヴェングラーのスタイルに違和感を感じることはあります。ですので大変に凄い演奏であることを認めたうえで、ワルターやベームのスタイルを好んでいるというだけです。

ヴァントやスウィトナーの演奏は聴いていませんが、きっと良いでしょうね。

投稿: ハルくん | 2012年7月26日 (木) 21時50分

ハルくんさん、こんばんは。 やはり 皆さん,こだわりの演奏を持っていらっしゃいますね。即発されて 手持ちのCDを改めて聴き返してみました。今回 聴いた限りでは クリップス/コンセルトヘボウ盤 ケンペ/MPO盤 ワルター/NYP(46年ライブ)盤 なども 中々良かったです。ちなみに 第2楽章アンダンテのテンポは 泉から清水が沸きだして来るようなものが、私の好みです。(ワルター/コロンビア響のものは 若干、遅いかな・・・と) (笑)

投稿: ヨシツグカ | 2012年7月26日 (木) 22時10分

ヨシツグカさん、こんちは。

コメント遅れて申し訳ありません。
アンダンテを流れるようにというのは、かげっちさんのご意見と共通しますね。
それぞれの演奏の良さを理解したうえで、好みのものを楽しめば良いのでしょうね。

投稿: ハルくん | 2012年7月28日 (土) 10時39分

ハルくんさま、ヨシツグカさま

上のやりとりから4カ月の亀レスです。

来月手術を受けて1月末まで入院予定なので、病床でどんな曲を聴くか考えているところです。週末こんな体で東京出張があったので、超久しぶりに仕事場近くの銀座ヤマハへ行きました。ずいぶん模様替えしましたね。

サバリッシュの録音は現在売られていないそうです。ただ廃盤にはなっていないので将来復刻される可能性はあるとのこと。

私はヨシツグカさまご推薦のブロムシュテットを新たに買いました。序奏は遅めです。2楽章は決して速くない(やや速め?)ですが、中間部のdurになるとかなりテンポアップするのが特徴です。まさに「溢れるように、流れるように」です。全体に演奏時間は短くないですが「長さを感じさせない演奏」であることは確かです。ドレスデンの低弦の響きが気に入りました。管楽器目線ではホルンが秀逸です(森の音がする)。クラリネットも、いかにもドイツ的な輪郭のくっきりした音色。

投稿: かげっち | 2012年11月21日 (水) 09時42分

かげっちさん、こんばんは。

仕事で東京出張とは大変でしたね。お疲れさまでした。でもヤマハに寄る元気がおありと聞いて安心しました。

ブロムシュテット/SKD盤のご感想ありがとうございます。中々に良さそうですね。一度聴いてみたいです。

投稿: ハルくん | 2012年11月21日 (水) 22時40分

ハルくんさん、 かげっちさん、こんばんは。かげっちさん、体の自由が きかないのは 本当に辛いものですね。私は 実を言うと 物心ついた時から体に障害があり、現在は車イスの生活です。ですので 気軽に「がんばってください。」などとは言えませんが 手術の成功を 心から祈っています。       ブロムシュテット/SKD盤、聴かれたのですね。好評価だったので嬉しく思います。この当時のSKDの録音は 本当に素晴らしいものばかりですね。まさに「黄金時代」という感じです。     サヴァリッシュ盤は HMVに在庫があったので 早速注文しました。(笑) ハルくんさん、ブロムシュテット盤、ぜひ聴かれてみて下さい。もしかしたら、この曲に対する評価が変わるかも知れませんよ。(笑)

投稿: ヨシツグカ | 2012年11月22日 (木) 19時07分

ヨシツグカさん、おはようございます。

「グレート」は好きな演奏で聴くと余り「長い」とは感じませんよ。いつまでも浸っていたい気分になります。
ブロムシュテット盤ですね。ご紹介頂きありがとうございます。

投稿: ハルくん | 2012年11月23日 (金) 09時19分

私はグレートはCDはヴァントのBPOとMPOしかないのですが非常に名演ですので満足しています。特に MPOは柔らかく余裕綽々で得難い演奏でしょうね。BPOもさすがに優秀です。今は手放しましたがレコードのクレンペラー/POクーベリック/ロイヤルフィルも個性的ながら忘れ難いです。

投稿: 薄暮の旅人 | 2013年4月30日 (火) 01時52分

薄暮の旅人さん、初めまして。
コメントを頂きましてありがとうございます。

ヴァント/ミュンヘンPOは愛聴されてる方が多いですね。実は僕はまだ聴いていないのですが、やはり聴いてみないわけにはいきませんね。

どうもありがとうございました。

投稿: ハルくん | 2013年4月30日 (火) 22時42分

初めまして。毎回楽しく読ませていただいております。
私はこの曲はフルトヴェングラーの戦中BPO盤と戦後のザルツブルグでのVPO盤を双璧と考えています。確かに狂気じみた演奏なので抵抗ある人も多いようですね(笑)。
ベームは聞いたことがないので一度聞いてみたいと思います。
オリジナル楽器に抵抗がなければインマゼール盤は楽しい演奏だと思いますよ。

投稿: ボナンザ | 2014年3月13日 (木) 01時09分

ボナンザさん、はじめまして。
コメントを頂けて大変嬉しく思います。

フルトヴェングラーのザルツブルグ盤というのは聴いていませんが、ウイーン・フィルですし一度聴いてみたいですね。

自分が古楽器演奏で抵抗が無いのはハイドンまでです。モーツァルトでもどうかなというところですので、シューベルトとなると難しいかもしれません。

色々とありがとうございました。
今後とも何でもお気軽にコメントください。
楽しみにお待ちしておりますので。

投稿: ハルくん | 2014年3月13日 (木) 10時41分

フルトヴェングラーのこの曲の録音は五種類ありますが、ザルツブルグ盤はフルトヴェングラーらしいパワー(U野先生はカロリー過多とおっしゃいます)とVPOの音色が合体した名盤だと思います。
ただし、よいCDがないのが玉に瑕。EMIのものは例によって例のコンビによるものなのでほとんど低域が聞き取れません。
個人的にはseredade盤を愛聴しています。

投稿: ボナンザ | 2014年3月13日 (木) 17時03分

ボナンザさん

ちょうど来月、平林さんのGrand Slamレーベルから初出LPからの復刻盤が出るようですね。
これは良いかもしれませんね。期待したいです。

投稿: ハルくん | 2014年3月13日 (木) 23時33分

お早うございます。

昨夜ワルターを聴きました。コノ曲、どの演奏か忘れてしまったのですが、全く良いと感じなかったので避けていました。

>演奏によって曲の印象が大きく変わります

同感で、こんな曲だったか??と苦笑。長さも全く感じない位の演奏です。サッカーと同じで、つまらない試合は長くて苦痛です。

曲としては2楽章に引き込まれました。どうも自分は、ベートーヴェンの第2、第5、第9もそうですけど、2楽章好きのようです。

投稿: source man | 2015年10月 7日 (水) 10時09分

source manさん、こんばんは。

この曲でのワルターの演奏は正に神業ですね。
響きが厚ぼったくないのもシューベルトにピッタリです。少々浪漫的に過ぎるかもしれませんが、この魅力の前には全て吹き飛んでしまいます!

投稿: ハルくん | 2015年10月10日 (土) 00時27分

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