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2011年7月23日 (土)

モーツァルト ピアノ協奏曲第14番変ホ長調K.449

Img_osomatsu さて、モーツァルトのピアノ協奏曲特集も第14番までやって来ました。彼の残したピアノ協奏曲は全部で27曲ですので、ちょうど真ん中の折り返し地点ということになります。ウイーンに乗り込んできて3年目のモーツァルトは、第14番から第19番まで続けて6曲のピアノ協奏曲を書きました。第11番から13番までが「だんご3兄弟」ならば、今度はさしずめ松野家の「6つ子兄弟」というところでしょうか。それでは曲の紹介だよ~ん。

この第14番は、モーツァルト自身が初演を行ないましたが、曲そのものは弟子のバルバラ・フォン・ブロイヤー嬢のために書いたものです。モーツァルトの初演の後にブロイヤー嬢も客の前で演奏しています。この曲は第13番と次の第15番という傑作に挟まれてしまい余り目立たない存在ですが、どうしてどうして中々に魅了的な曲だと思います。

第1楽章アレグロ・ヴィヴァーチェは、とても華麗な出だしで始まりますが、次々とドラマティックに展開されるあたりはモーツァルトの作曲テクニックの飛躍的な進化を感じます。

第2楽章アンダンティーノは、淡々とした流れの中に深いロマンティシズムを湛えています。正にモーツァルトの音楽の至福の時です。

第3楽章アレグロ・マ・ノントロッポは、二つのロンド形式です。とてもチャーミングなテーマが変奏されてゆき、いっぱいの幸福感に心がうきうきしてきます。

それでは、僕の愛聴盤のご紹介です。毎回同じ演奏家で申し訳ありません。

671 ザ・アンダ独奏/指揮、ザルツブルク・モーツァルテウム室内管(1966年録音/グラモフォン盤) 全集盤からの演奏です。冒頭は幾らか煽り気味ですが、アンダ指揮のオケ伴奏が子気味良いので惹き付けられます。ピアノも煽り気味なので、安定感よりも気分の高揚が前面に押し出されています。そして、それは幾らか即興的であるとも言えます。第2楽章のロマンティックな雰囲気は素晴らしく、思わず惹きつけられます。

2edebf2ef962870ed7a190d588ced904ダニエル・バレンボイム独奏/指揮、イギリス室内管弦楽団(1968年録音/EMI盤) EMIの全集盤に含まれています。この演奏もウイーンらしい柔らかさや甘さがこぼれるようで、ロマンティックな味わいが充分です。第2楽章の沈滞する雰囲気などはとてもユニークです。全体に堅苦しさの無い自在さを感じさせるので、それがモーツァルトにとても良く似合います。反面、この曲の持つ古典性が薄れているので、評価は聴き手の好みに左右されると思います。

Fi2546314_0e アンネローゼ・ シュミット独奏、マズア指揮ドレスデン・フィル(1976年録音/独edel盤) 全集盤からの演奏です。相変わらず格調の高い演奏です。マズアの率いるオケ伴奏が充実しています。すこぶる堅牢でいて柔らかさを失いません。ここではドレスデン・フィルが第一級の響きを醸し出しています。シュミット女史のピアノも堅実で安定感を感じます。1楽章のきりりと引き締まった古典的な風情も素晴らしいですが、2楽章では逆に遅めのテンポで淡々と歌わせます。3楽章の立体的な造形も素晴らしく、全体に知情のバランスの取れた秀演です。

というわけで、この曲については、古典性とロマン性のバランスが非常に良いシュミット/マズア盤に一番惹かれています。

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コメント

こんばんは

この曲は後期のピアノ協奏曲と比べると劣るのかも
知れませんが、私は結構好きでよく聴きます。
バレンボイム盤とブレンデル盤を愛聴しています。

投稿: メタボパパ | 2011年7月24日 (日) 21時58分

メタボパパさん、こんばんは。

20番以降の曲と比べれば、充実度で劣るのは確かですが、このころの作品も魅力は充分ですよね。全部の曲が好きと言っても決して嘘ではありません。

バレンボイムはとても好きですよ。ブレンデルはちょっと堅苦しさを感じるのでいま一つなのですが。

投稿: ハルくん | 2011年7月24日 (日) 23時13分

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