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2011年1月16日 (日)

ボロディン 弦楽四重奏曲第2番ニ長調(ノクターン) ~ロシア音楽紀行~

毎日ほんとうに冷え込みます。北陸や日本海側では大雪とのニュースが伝えられています。皆様お気を付けて下さい。それにしても昨年のあの長く暑い夏がなんだかとても懐かしく感じられますね。さて「暖炉にあたった気分でロシア音楽を聴きましょうシリーズ」も第4回です。前回はチャイコフスキーの三大交響曲と派手に行きましたので、今回はずっと静かな曲を聴きましょう。ボロディンの弦楽四重奏曲第2番です。

Ab_b01 ボロディンはムソルグスキーやリムスキー・コルサコフと同じ時代に活躍した作曲家ですが、作品は決して多くは有りません。歌劇「イーゴリ公」からの「ダッタン人の踊り」が有名ですが、あとは交響曲と管弦楽曲などが有ります。この人の作品は余りロシアの土俗感を強く感じません。冬の寒さというよりもむしろ夏のロシアの屋外の温かさを感じさせます。そんな作品の中で僕が昔から大好きなのが、弦楽四重奏曲第2番です。第3楽章の「ノクターン(夜想曲)」は単独でも「ボロディンのノクターン」として知られています。NHKの深夜のラジオ番組のエンディング・テーマとしてよく流れていました。この曲も寒さを感じないので、温かい室内で夜更けに一人ソファに座って聴くのにこれほどうってつけの名曲はありません。

この曲は4楽章構成です。第1楽章はアレグロ・モデラートですが、第1主題はとてもゆったりとした味わいでロマンティックです。ノクターンならずとも夜更けに聴くには既に最高です。途中で闊達になりますが、この楽章も僕は大好きです。第2楽章はスケルツォですが、やはりとても甘い雰囲気を持っていて魅力的です。第3楽章が有名なノクターンで、夜のしじまが遠く聞こえてくるような本当に夢見る様に静かな名曲です。こんな曲を聴きながら暖炉にあたることが出来たら本当に素敵でしょうね。第4楽章はアンダンテ・ヴィヴァーチェで、最後は闊達に曲を締めくくります。

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この曲のCDはたった1枚しか所有していません。学生時代にLP盤で愛聴した演奏を今はCDで聴いています。ボロディン弦楽四重奏団が1962年にDECCAへ録音した演奏です。この当時は第1ヴァイオリンをロスティスラフ・ドゥヴィンスキーが弾いていて、まだコぺルマンには変わっていません。ドゥヴィンスキーのほうが全体的にアクセントが強めで歌いまわしもダイナミックです。一方しなやかな美しさでは後のコぺルマンのほうが上だと思います。二人とも素晴らしいヴァイオリニストなのですが、コぺルマン時代には彼らはこの曲を何故か録音していません。ですのでいまだに自分の愛聴盤は変わっていません。もちろん他のメンバーも上手いですし、ロシアの雰囲気いっぱいのこの演奏は何物にも代えがたいです。

カップリング曲はLP時代と変わらず、ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲第8番ですが、これも素晴らしい演奏です。現在のCDには、更にヤナーチェク弦楽四重奏団の演奏するドヴォルザークの「アメリカ」も収められています。第1ヴァイオリンのイジー・トラーブニーチェクを中心に土俗的でダイナミックな演奏で楽しめます。僕はもちろんスメタナ四重奏団の演奏が一番好きなのですが、この演奏も中々に好きです。

というわけで、ボロディンをもう一度聴きながら寝ます。おやすみなさい・・・(Zzzzz)

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ロシア音楽(ムソルグスキー、ボロディン、カリンニコフなど)」カテゴリの記事

コメント

ハルくんさん、こんにちは

私も、やはり深夜放送で聴き、後にLPを買いました。この第3楽章ノクターンはまさに夜、遠い昔、遠い国のことなどを想う...そんな雰囲気にあふれていますね。さっき引っ張り出して聴き、寝てしまいました。
ラジオのテーマ曲としては他に、ヴォーン=ウィリアムスの「グリーンスリーヴスの幻想曲」や、グリークのピアノ協奏曲を聴いたことがあります。HABABI

投稿: HABABI | 2011年1月16日 (日) 17時22分

HABABIさん、こんにちは。

「ノクターン」という言葉を直訳すると「夜の」ですので、「夜曲」と訳しても間違いでは無かったのですが、そこを「夜想曲」と訳した人は素晴らしいです。「ナハトムジーク」との違いがでますからね。
ですので、夜更けにさまざまなことに想いを巡らすのにぴったりの音楽なのでしょう。

グリークのピアノ協奏曲はルーテルアワーというキリスト教会の放送で良く聴きました。曲にとても惹かれた記憶があって懐かしいです。

投稿: ハルくん | 2011年1月16日 (日) 17時42分

ハルくん、こんにちわ

この曲、いいですよね。特に、ノクターンが。ノクターンと言えば、パッと思いつくのはショパンですが、ショパンの曲と同様に素晴らしいと思います。

確か、持っている筈だと思って、リストを調べたところ、とりあえず、ハリウッドSQ.によるものと、レナーSQ.によるノクターンのみの録音が見つかりました。

投稿: matsumo | 2011年1月16日 (日) 18時07分

matsumoさん、こんにちは。

ショパンのノクターンもいいですよね。
ボロディンのこの四重奏曲では、僕は1楽章もとっても好きなんです。是非あらためて全曲でお聴きになられてみてはいかがでしょう。

投稿: ハルくん | 2011年1月16日 (日) 18時38分

こんばんわ。今夜も寒いですねえ。この曲、大好きです。私は、NHKFMの23時からの『夜の調べ』という番組のテーマに使われていたのを、毎夜ベットの中で聴いていたことを憶えています(まだ少年だったので早寝だったのですー笑)。スメタナSQをレコードではよく聴いていましたが、CDではプラハSQのものしか持っていません。この演奏、昔聴いていたイメージと少し違うのが残念です。

投稿: mikotomochi58 | 2011年1月18日 (火) 22時41分

mikotomochiさん、こんにちは。

あの放送を聴いていた者にとっては本当に懐かしく感じますね。
当時使用されていた演奏が誰のものかは知りませんが、ボロディンQの演奏は自分の中ではイメージそのもののような気はしています。

投稿: ハルくん | 2011年1月19日 (水) 08時08分

ボロディンのノクターンと言えばヴィオラですよね!ヴィオラの先輩がこの曲を好きだったので教えられました。「夜の調べ」の演奏が誰だったのか検索してもわかりませんでしたが、「あの曲は何だったのだろうと探していた」「聴いて不意にあの番組を思い出した」とブログに書いている人がとても多いのに驚きました。
ちなみにこの楽章をクラリネットとピアノに編曲した楽譜を見つけました。レコーディングしている奏者がいるかどうか知りませんが、ひそかに練習はしています(笑)

投稿: かげっち | 2011年1月20日 (木) 12時31分

かげっちさん、こちらにもコメントありがとうございます。

ボロディンのノクターンはヴァイオリンもチェロもヴィオラも楽器の魅力が皆よく出ていると思います。それにあの魅惑の旋律は独特ですよね。

クラリネットとピアノによるノクターンとは面白いです。でも雰囲気を出すのは相当に難しそうですね。

投稿: ハルくん | 2011年1月21日 (金) 01時12分

音域はほとんど同じですけれど、華やかになりすぎないのがむずかしいですね。編曲ものを吹く時には、原作とは別の曲なのだと割り切って0から考えることにしています。アルペジオーネとかバッハの無伴奏チェロ、無伴奏ヴァイオリンパルティータとか。

投稿: かげっち | 2011年2月 1日 (火) 22時20分

かげっちさん、こんばんは。

アルペジオーネ・ソナタは昔よく練習しました。ヴィオラですから、まあ似たようなものですけれども。(笑)
バッハの曲はどんな楽器で奏しても曲の良さが失われませんよね。凄い音楽です。

投稿: ハルくん | 2011年2月 1日 (火) 22時48分

とある資料によりますと ボロディンの ダッタン人の踊り は 偏頭痛をやわらげる と記載されています。本当だろうか。私は今動画で 吹奏楽で ダッタン人の踊りを 聞いています。いいムードの曲ですね。音楽というのは 特に クラッシックは 教養なのだろうか?受験科目ではないですね。内心点。音楽と健康法?
音楽同好会(名前検討中

投稿: 村石太マン&ロックン・ローラー | 2011年7月10日 (日) 20時56分

村石太マン&ロックン・ローラー さん、コメントを頂きましてありがとうございます。レスが大変遅くなり申し訳ありません。

「ダッタン人の踊り」はボロディンのオペラ「イーゴリ公」の一曲なので、本来は合唱が入っています。これは本当に素晴らしいですよ。機会ありましたら是非お聴きになられてみてください。

音楽は、教養であり娯楽であり、生活必需品でもあります。しかも、あるときは魂を揺さぶられるほどの感動も得られますね。クラシックもロックン・ロールもみな同じです。

どうぞまた、お気楽にコメントをよろしくお願いします。

投稿: ハルくん | 2011年7月14日 (木) 21時48分

「夜の調べ」は私も大好きな番組でした。

エンディングに使われていたボロディンのノクターンは、オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団の演奏でした。

一応ネットで探してみましたが、残念ながらその演奏を試聴することはできませんでした。

ただ、現在も発売されている「トッカータとフーガ / オーケストラ名曲集」など、何枚かのCDには収録されています。1965年?録音のかなり古い音源です。

ゆっくりめの演奏はとてもすばらしく、今聴いても36年前の「夜の調べ」の世界に戻してくれるようです。

投稿: waltz0924 | 2013年11月29日 (金) 22時51分

waltz0924さん、こんばんは。

「夜の調べ」本当に懐かしいですね。
この美しいメロディを聴くと、そのまま青春時代へタイムスリップするような気分になります。

そうでしたか。あれはオーマンディの演奏だったのですね。聴いてみたくなり、早速アマゾンしてしまいました。
正に「夜の調べ」のようなコメント書き込みを頂きました。ありがとうございます。

投稿: ハルくん | 2013年11月30日 (土) 00時22分

ハルくん様
当方のこの曲の秘蔵盤?は、ブルガリアのディモフSQがフランス・ハルモニア・ムンディにいれた、日本コロムビア・OS2901と言うLPです。
実はサンプル盤が中古店に出回っていたのですが、白レーベルでなく市販品と同様の青いデザインのそれでしたので、帰ってから気付きました(笑)。
日本では殆ど話題にならなかったSQですが、特にヴィルトゥオジティや音色の美感で、現今の一線級グループと張り合えるほどではないのですが、核心のノクターンの情緒てんめんたる節回しが、堪りません。
レーベルの関係上、KINGインターナショナルが再発してくれるかな…と、心待ちにしておりましたが、どうやら無理なようです。併録曲はショスタコーヴィチの、第1番ハ長調作品49です。

投稿: リゴレットさん | 2018年5月13日 (日) 19時22分

リゴレットさん

ディモフSQという名前は記憶に有りませんが、東欧出身であれば情緒的な演奏が楽しめそうですね。ご紹介ありがとうございます。

投稿: ハルくん | 2018年5月14日 (月) 16時29分

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