« ラフマニノフ ピアノ協奏曲第3番ニ短調op.30 名盤 ~ロシア音楽紀行~ | トップページ | ラフマニノフ 交響曲第2番ホ短調op.27 名盤 ~ロシア音楽紀行~ »

2011年1月24日 (月)

N響アワー 堤剛さんのドヴォルザーク チェロ協奏曲ロ短調

201008270018_b

今夜のN響アワーに堤剛さんがゲスト出演していました。対話の後に放送されたのが、ドヴォルザークのチェロ協奏曲ロ短調です。昨年10月のN響定期公演での収録です。僕はこの番組を毎回観るということでは無いのですが、今回は我が国のチェロ界の重鎮の登場なのと、チェロの不朽の名曲という内容だったからです。堤さんの話の中では、若いときに留学してヤーノシュ・シュタルケルに技術だけではなくプロとしての心構えを叩き込まれたというくだりがとても興深かったです。

後半のコンサートの録画ですが、非常に貫禄が有る演奏ぶりだなぁという印象でした。但し、何しろチェロの難曲ですので、年齢の衰えとライヴの難しさからか、音の怪しい個所が随分有りましたし、かなり辛そうでした。特にあの困難な第3楽章では目立っていました。それでも年輪を重ねた音楽の深さ、大きさにはやはり惹かれるものがあります。

190_2

レーベル:ソニー   品番:SRCR-1528

このコンサートの実演を聴かれた人や、今日のN響アワーを観られた人が、どのような感想を持たれたかは知る由も有りませんが、堤さんにはずっと若いころにドヴォルザークの祖国チェコのプラハでレコーディングをしたこの曲の素晴らしい演奏が有ります。チェコの名指揮者ズデニェック・コシュラーが指揮するチェコ・フィルハーモニーの伴奏という理想的なサポートでした。ここでのオーケストラは僕が知る限りこの曲の最高の演奏です。そして全盛期の堤さんの素晴らしいチェロを聴くことができます。実は一般的に人気の高いロストロポーヴィチ、フルニエ、ヨーヨー・マ、デュ・プレといった幾つもの名盤よりも、個人的にはずっと好んでいます。但し繰り返しますが、その魅力の半分か、あるいはそれ以上はコシュラーとチェコ・フィルの素晴らしさです。この演奏は現在は廉価CDで出ていますし、この曲を愛する人には是非一度は聴いてほしいと思います。

<旧記事はこちら> ドヴォルザーク「チェロ協奏曲ロ短調」の名盤

|

« ラフマニノフ ピアノ協奏曲第3番ニ短調op.30 名盤 ~ロシア音楽紀行~ | トップページ | ラフマニノフ 交響曲第2番ホ短調op.27 名盤 ~ロシア音楽紀行~ »

ドヴォルザーク(協奏曲)」カテゴリの記事

コメント

こんばんは。
私は、テレビは最近めったに観ないので、N響アワー見逃してしまいました。残念。私もこの作品は大好きなので、堤剛さん、聴いてみたいです。
うちには、シフ/プレビン、ロストロポーヴィチ/小澤、マイスキー/バーンスタインのCDがありますが、見識のない私は、つい有名演奏家のCDを買ってしまいます。もっと見分を広く持ちたいです。技巧や名声ばかりが音楽の質を決める訳ではないですしね。
番組を見てもいないのにコメントしてすいません。

投稿: sasa yo | 2011年1月24日 (月) 01時13分

sasa yoさん、こんにちは。

有名演奏家のCDは確実性は高いですが、確かに技巧や名声と音楽の質は結びつかないですね。もっとも聴き手が音楽に何を求めるかでも変わりますが。

堤さんのCDは決してソロのみの魅力では無く、あくまでオーケストラと一体になった全体の演奏として好んでいます。機会あればぜひお聴きになられてください。

投稿: ハルくん | 2011年1月24日 (月) 06時10分

ハルくん、こんにちわ

堤剛氏ですか、以前は結構、名前を観ましたが、最近は観たことがないと思っていましたが、アマゾンをチェックしてみたところ、昨年もCDを出しているのですね。

私にとっては、この曲は、録音で聴くよりはコンサートで聴きたい曲です。と言うことで、この録音では、FM放送で聴いたロストロポービッチ・カラヤン盤は圧倒的な演奏だと思いましたが、カラヤンでしたらオペラと思っている私はCD等は持っていません。CDで持っているのは、セル・フルニエ以外は、フォイヤマン・バーキン、カザルス・セル、ジャンドロン・メンゲルベルク、ロストロポーヴィッチ・ハイキン等の古いものばかりです。

投稿: matsumo | 2011年1月24日 (月) 20時46分

matsumoさん、こんばんは。

僕の場合は、この曲を今まで実演で聴いた限りでは大抵厚い管弦楽の響きに独奏チェロの音量が負けていました。なので僕はCDが聞きやすいかなと思っています。

ロストロポービッチ/カラヤン盤は確かに凄いのですが、両者の凄さが少々嫌味に感じられないでもありません。その点、凄くてストレートに聞けるのはデュプレです。フルニエもとても好きですよ。

投稿: ハルくん | 2011年1月24日 (月) 22時11分

ハルくん、こんにちわ

どなたかも書かれていましたが、ピアノ協奏曲以外の協奏曲って、コンサートで聴くと、独奏楽器が聞こえないことがよくありますよね。また、「大地の歌」や歌劇等でも歌手の歌が聞こえない箇所もよくありますし。

ここら辺はコンサートと録音の大きな違いですね。また、オーケストラもコンサートでは個々の楽器の位置はハッキリしませんし。私は録音も、もう少し、コンサートの客席で聴くような感じになってもよいのではと思っています。

投稿: matsumo | 2011年1月25日 (火) 18時52分

matsumoさん、こんにちは。

ソリストの音や声が埋もれてしまうのは作曲家の書法が原因な場合も有りますが、指揮者とオケの音量バランスが問題である場合も多々ありますね。
逆のパターンとしてはレコーディングで、ソリストの音が異常に大きいケースです。聴き易さと過剰なのとは全く異なります。そういう意味ではコンサート会場で聴いているような自然な音量バランスの録音は好きですね。ライブ録音では割にお目にかかれます。

投稿: ハルくん | 2011年1月25日 (火) 23時22分

こんにちは

デュ・プレ好きとしてはやはりこの曲もデュ・プレで聴く
ことが多いです。
バレンボイムは平凡な気がしますが、デュ・プレを体感
するようなEMIの録音も素晴らしいと思います。
本当はもっと色々と聴かないといけないのでしょうけど、
どうしても古い演奏ばかりに偏っています。

投稿: メタボパパ | 2011年1月27日 (木) 10時25分

メタボパパさん、こんにちは。

デュ・プレは素晴らしいのですが、EMI盤のバレンボイムはやはり魅力に欠ける気がします。その点ではチェリビダッケ盤のほうが上ですし、ライブのせいでデュ・プレの演奏にも一層の気迫を感じるので好んでいます。

投稿: ハルくん | 2011年1月28日 (金) 00時01分

ハルくんさま、今晩は。本当に寒い日が続きます。今日は東京にも雪が降った様ですね。暖炉の暖かさは仲々、体験出来ませんが人の暖かさには触れる事が出来る自分は幸せ者と思います。(ハルさまの心遣いも含めです)
撮りだめしていたN響アワーで、堤さんも以前記事にされたピアニストのユリアンナさんも、拝聴しました。ユリアンナさん、珍しいパンツスーツでしたね。カッコいいって、先ず思っちゃいました。そのスタイルから男性的な演奏か?なんて思っていたら繊細で素晴らしく美しいピアノでしたね。アルゲリッチさんが会場にいらしてたんですね。奇しくも元夫のデュトア氏が指揮で思わず笑ってしまいました。
堤さんの演奏での、年齢的な衰えやミスタッチなど、私の耳は判別出来るレベルではないので、ハルさまの記事を読んで、感心しきりでございましたよ。いづれにせよ、とても魅力的な二人の演奏でした。

投稿: From Seiko | 2011年1月30日 (日) 23時44分

Seikoさん、こんばんは。

東京で雪が降ったという話ですが、家の周りには降りませんでした。
でも、もうこれ以上は寒くならないですから、これからはだんだんと温かくなっていくことでしょう。

ユリアンナさんは、かっこがよくて演奏も素敵ですよね。すっかりファンになりました。本当はコンサートに行きたかったのですが、次回のお楽しみというところです。

堤さんも良かったですね~。あの貫禄はさすがです。こちらもコンサートに行けばよかったです。でも録画しておけばいつでも鑑賞できますからね。雪の日などは暖かなお部屋でじっくり楽しんでください。

投稿: ハルくん | 2011年1月31日 (月) 00時22分

デュ・プレは愛聴盤です。うちの近所の歯医者さんに行くとなぜかいつも3楽章がかかっています(延々とリピート)。

投稿: かげっち | 2011年2月 1日 (火) 22時24分

かげっちさん、こちらへもコメントありがとうございます。

ご近所の歯医者さんは変わっていますね。普通歯医者さんのBGMといえば、モーツァルトと相場が決まっていますけれども。
この曲の3楽章で「痛みに負けない勇気を出せ」と言いたいのでしょうかねぇ。(笑)

投稿: ハルくん | 2011年2月 1日 (火) 22時52分

昨日、札幌市民ホールでドボルザークのチェロ協奏曲を聞いてきました。
この曲にめぐり合ったのは、若い頃に今は無い札幌市民会館で堤 剛さんの演奏でした。目をつぶり朗々と演奏する姿にすごい人がいると感動したものです。
それで検索するとここに出会いました。今、コシュラー指揮のこのCDを聞いています。
何回聞いても聞き飽きません。

投稿: そよ風 | 2012年5月28日 (月) 22時49分

そよ風さま

コメントを頂戴致しまして大変ありがとうございました。

昨日は札幌フィルの演奏会だったようですね。
実は私は今から30年以上前に、もう一つのアマチュアオケの札幌市民オーケストラに参加したことが有りました。僅か1年未満という短い転勤期間の間だけのことでしたが。
その時に札幌市民会館で演奏会が有ったように思います。ですので札幌には非常に懐かしい想い出が有ります。

堤さんとコシュラーのこの演奏は聴けば聴くほどに味わいが深まる本当に素晴らしい演奏だと思います。お気に入られたとのご様子ですので大変に嬉しく思いました。

また、いつでもお気軽にお立ち寄り下さい。よろしくお願い申し上げます。

投稿: ハルくん | 2012年5月29日 (火) 00時26分

ブルーレイに保存していたので視聴しました。
ご指摘の通り、技巧的に苦しい箇所が多く不満ですが
恰幅の良い演奏であり
サンティの確かな伴奏が素晴らしく、聴きごたえありました。

ご指摘のCDは図書館で検索しましたがありませんでした。

投稿: 影の王子 | 2018年3月21日 (水) 01時02分

影の王子さん

堤さん/コシュラー盤はSONYから普通に出ていると思います。我が国のチェロの歴史に残る巨匠ですし、全盛期の録音ですので技巧的にも満足できます。良かったら是非聴かれてみてください。

投稿: ハルくん | 2018年3月26日 (月) 10時31分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: N響アワー 堤剛さんのドヴォルザーク チェロ協奏曲ロ短調:

« ラフマニノフ ピアノ協奏曲第3番ニ短調op.30 名盤 ~ロシア音楽紀行~ | トップページ | ラフマニノフ 交響曲第2番ホ短調op.27 名盤 ~ロシア音楽紀行~ »