« ベートーヴェン 交響曲第3番「英雄」 ~フルトヴェングラーの名盤~ | トップページ | ベートーヴェン 交響曲第3番変ホ長調「英雄」op.55 名盤(ステレオ録音編) »

2010年9月 4日 (土)

ベートーヴェン 交響曲第3番「英雄」 名盤(モノラル録音編) ~指揮者の英雄たち~

フルトヴェングラーと同じ時代を生きた指揮者たちは本当に個性が豊かでした。現代であれば間違いなく巨匠と呼ばれたであろう人たちでさえも(たとえばルドルフ・ケンぺとか)、当時の大勢の巨人たちの間にあってはただの中堅指揮者程度にしか見られませんでした。もちろんフルトヴェングラーの振るベートーヴェンは神様の領域でしたが、彼以外にも指揮者の「英雄」は何人も存在します。正に巨匠の時代だったわけです。そんな人たちの演奏をあらためて聴いてみましょう。まずはモノラル録音期の演奏からです。

Toscanini_beethoven_3_4 アルトゥーロ・トスカニーニ指揮NBC響(1953年録音/RCA盤) 陰影の深いフルトヴェングラーとは正反対の演奏です。速いイン・テンポでぐんぐん進む推進力は爽快ですが、余りに陰りの無い健康的な音楽は自分の好みとは言えません。けれどもこの生命力に溢れる演奏は、決して好き嫌いで片付けられない圧倒的な存在感を示します。激しいスタッカートと明るいカンタービレもトスカニーニならではです。この人に鍛え抜かれたNBC交響楽団が手足の如く統率されて、豪快に骨太の演奏を聴かせるので正に圧巻です。録音は明快ですが、残響の少ないデッドな音なので耳には優しくありません。

630 ブルーノ・ワルター指揮シンフォニー・オブ・ジ・エア(1957年録音/MUSIC & ARTS盤) シンフォニー・オブ・ジ・エアというのはトスカニーニの手兵だったNBC交響楽団のことで、これはトスカニーニの追悼コンサートをワルターが指揮したものです。トスカニーニのスタイルを意識したのかは分かりませんが、ワルターにしては速めのテンポで贅肉の少ない演奏です。とは言え、ところどころにやはりワルターらしい、柔らかい表情や一瞬の間(ま)が現れるのが面白いです。録音は特に良いわけではありません。歴史的な演奏を聴けるだけで喜ぶべきでしょう。

Schu_bet_758 カール・シューリヒト指揮パリ音楽院管(1957年録音/EMI盤) シューリヒトのEMIへの全集の中の1曲です。この人のエロイカの録音は多いのですが、これは唯一のスタジオ録音です。トスカニーニよりも早いテンポで一気苛成に進みますが、熱い情熱がほとばしるようです。しかもこの速いテンポで一画一画に深いニュアンスが込められているのは本当に凄いことだと思います。切れの良いスタッカートの切迫感もトスカニーニ並みです。オケの音は明るいですが、演奏スタイルがドイツ的で無いので違和感は感じません。録音もモノラル末期で非常に明快です。

550 カール・シューリヒト指揮ウイーン・フィル(1961年録音/オルフェオ盤) ザルツブルク音楽祭のライブです。表現的には速いテンポで一気苛成に進むパリ音楽院管盤と変わりません。テンポが僅かにゆっくりになりましたが、生命力は相変わらずです。それにやはりウイーン・フィルですので、音には柔らかさと甘さを感じます。完成度ではスタジオ録音のパリ音楽院盤に及びませんが、ウイーン・フィルの音には捨て難い良さを感じます。録音は年代的には標準レベルだと思いますが、音質が硬く分離が悪いのが気になります。

Mahcci00045 カール・シューリヒト指揮フランス国立管(1963録音/PECO盤) シャンゼリゼ劇場でのライブで、これは演奏が素晴らしいうえにステレオ録音です。テンポは'61年ウイーンPO盤よりも更に僅かにゆったり気味です。生命力は全く失われていませんが、一気苛成に進む印象はかなり薄れました。第2楽章だけは逆に速めですが、音楽の流れの勢いが凄まじいです。全体的にシューリヒトらしい一画一画のニュアンスのこだわりがスタジオ録音並みの精度なのには驚かされます。これほどの素晴らしい演奏が優秀なステレオ録音で聴けるのは実に幸せです。初出の仏ディスク・モンターニュ盤は非常に入手が困難ですが、PECO盤でも聴くことができます。

494 カール・シューリヒト指揮ベルリン・フィル(1964年録音/テスタメント盤) ベルリンでのライブです。録音はモノラルですが明快です。シューリヒト晩年の「エロイカ」はここに挙げた4種の中では最もテンポが遅くなっています。決してもたつくわけでは有りませんが、それ以前の生命力と気迫は明らかに後退しています。更にはこの人特有の一画一画のニュアンスのこだわりも余り見られません。その理由はドイツの名門オケなので逆に徹底できないのかもしれません。普通の意味ではとても良い演奏なのですが、もしも名前を伏せればシューリヒトと分からないと思います。

Cci00015 ハンス・クナッパーツブッシュ指揮ウイーン・フィル(1962年録音/伊メモリーズ盤) ウイーンでのライブです。巨人クナのベートーヴェンは、実は個人的にはそれほど好みません。遅いインテンポで悠々と進むスケールの大きさは凄いのですが、聴いていてもたれます。また、この演奏には人間的なドラマを感じません。僕は苦しみ歓喜を爆発させる(だけでは困りますが)ベートーヴェンを感じたいと思うのです。クナには'50年代の録音も幾つか有りますが、どうせ微動だにしない「英雄」を聴くならば、やはり晩年の演奏が良いと思います。この演奏はLiving Stage盤とかでも出ていますが音質が劣るので、伊メモリーズ盤がお勧めです。但し相当に入手は困難です。

この他では、カルロス・クライバーの実父エーリッヒ・クライバーがウイーンPO、コンセルトへボウと残した2種の演奏がLP時代に印象深い名演奏でしたが、現在CDは所有していません。

これらの今では伝説ともいえる英雄たちの演奏を、ここで良いの悪いのなどと言う気は起りません。すべてが個性的で真に素晴らしい演奏ばかりだからです。我々音楽ファンは、それらになるべく多く触れる機会を持って、自分の気に入った演奏を味わえば良いだけではないでしょうか。

次回はステレオ録音期の演奏を聴いてみます。

<関連記事>
フルトヴェングラーの「エロイカ」の名盤

|

« ベートーヴェン 交響曲第3番「英雄」 ~フルトヴェングラーの名盤~ | トップページ | ベートーヴェン 交響曲第3番変ホ長調「英雄」op.55 名盤(ステレオ録音編) »

ベートーヴェン(交響曲第1番~3番)」カテゴリの記事

コメント

こんにちは。

ワルター/シンフォニー・オブ~は、3回聴いても、演奏も曲もsign02で売却。

クナッパーツブッシュ/MPO'53/Green Hill盤で開眼confident、フルトヴェングラーへ。

3番は、インパクトが強い5,9番とは違い、聴く度にハマってきて、今やイチバン聴くClassic曲になっちゃいましたhappy01

シューリヒト聴かねば。拝読する限り、'63フランス国立管を気長に探しマス。

投稿: source man | 2010年9月 4日 (土) 13時50分

source manさん、こんにちは。

今日は名古屋は38℃ですって?
猛暑の中コメントをありがとうございます。(^^)
ワルター/SOAは確かに、トスカニーニ風とワルター風の正反対の表現がまだら模様の雰囲気があるために何となく落ち着かない印象は有りますね。これはまあ追悼演奏会ということで納得するしかありません。
シューリヒトのフランス国立管ですがPECO盤であれば割と見かけますよ。

投稿: ハルくん | 2010年9月 4日 (土) 17時16分

すみませんm(_ _)m

先ほど、フルトヴェングラーの項にコメントさせて頂きましたが、題名忘れてしまいました。すみませんm(_ _)m

フルトヴェングラーは素人ですが、シューリヒトの方は得意です。仏蘭西贔屓の私は、巴里音楽院とのパテ盤を好みますが、あの快速な1楽章などまるでワルツのような快速感が好きです。あと、円やかな管楽器。ほわぁんほわぁんとしたHrnとか。ベートーヴェンかどうかは別としてウットリですね。まぁいいか!英雄といってもナポレオンらしいし。でも、演奏自体には
軽いけど骨がある。さすがはシューリヒト!その風貌そのものですね。
シューリヒトには、40年代の怪しい録音ありますが、占領下の巴里音楽院と伯林との混成チームとか。ホントなら凄いケド、まだチャンと聴いていません。
ディスクモンターニュあります。のんびりしていますよね。英雄ナポレオンの昼寝の趣きであります。
私も寝てしまったり(^。^)。

投稿: シャルリン | 2010年9月 6日 (月) 01時16分

シャルリンさん、
コメント沢山ありがとうございます。

編集機能が無くてすみません。修正しておきました。
シューリヒトの「エロイカ」も大好きです。パリ音楽院管のEMI盤は軽みと熱気のある物凄い演奏ですね。
フランス国立盤もやはり凄いですよ。ナポレオンでもおちおち昼寝はできないんじゃないですか。

投稿: ハルくん | 2010年9月 6日 (月) 06時23分

フルトヴェングラーのベートーベンといえば、
第九しか持ってません。
でもすごいと思いました。
エロイカでは、朝比奈センセとパーヴォ・ヤルヴィしか
持ってません。
フルトヴェングラーだけで、こんなにあるとは!

奥が深くて、タメイキが出ます。

焦りはしません。
コツコツと・・・・・・

投稿: 四季歩 | 2010年9月 6日 (月) 20時14分

四季歩さん、こんばんは。

フルトヴェングラーの「エロイカ」はこの他にも幾つか有るので全部で10種以上になると思います。僕もさすがにそこまでは手が出ませんが、一度ハマると魔力のような魅力に惹きつけられます。
仰られる通り、焦られず代表的なものをひとつづつ聴かれてみてはいかがでしょうか。

投稿: ハルくん | 2010年9月 6日 (月) 20時51分

早速の修正ありがとうございました
シューリヒトのベートーヴェン全集は、キリリと引き締まった演奏としては最右翼ですね。
3番を始めとして全曲のレベルが高く、巴里音楽院管弦楽団に特別な思い入れがある私としては大好きな全集です。Second Choiceとして皆んなに勧めています。
ベートーヴェンのSymの骨格がハッキリと分かりますね。
フルトヴェングラーでも話題になった擬似ステですが、第9以外は仏トリアノン盤が擬似ステでなかなかイイ音しています。やはりCDだと音が硬いですよね。
もっと仏蘭西ぽい演奏としては、エウィット指揮のDFのレコードがありました。昨今では、メイエルの伴奏くらいしか知られておりませんが、ベートーヴェンやバッハも一揃い録れています。
こちらもキビキビしてはいますが、シューリヒトより一段とほんわかした雰囲気が、たまらないです。

投稿: シャルリン | 2010年9月 7日 (火) 12時48分

シャルリンさん、こんばんは。

シューリヒトのベートーヴェン全集は以前は重圧さに欠けるのとパリ音楽院管の音が明る過ぎるので余り好みませんでした。しかし最近ではあの軽さ速さの中に千編万化のニュアンスと気迫が込められているのが大好きです。
伝統的なドイツのオケ相手では実現しなかった可能性のある、隅から隅までシューリヒト的な名全集だと思います。もっともっと多くの人に聴いてほしいですよね。

投稿: ハルくん | 2010年9月 7日 (火) 21時04分

ハルくんさん、こんばんは

聴き応えのある演奏録音が沢山ありますが、ある時、最初の二つの和音の響きに関心を持ってCDを集めたことがあります。素晴らしい切れ味の、思い切りのよい響きを探し、巡りあったのがフリッツ・ライナー指揮シカゴ交響楽団のモノラル録音でした。パ-ン、パ-ン、と少し甲高く、しかし完璧に音の揃った響きです。後は各声部の弦がそれぞれ細部まで全く同じ弾き方をしている様に感ずる、弾むような完璧な合奏が続く凄い演奏です。特徴のある演奏として、参考まで。

ところで、私が一番多く繰り返し聴いて来たのは、トスカニーニ指揮NBC交響楽団の録音です。あのダイナミックな演奏には、常に圧倒されます。

投稿: HABABI | 2010年9月10日 (金) 21時37分

HABABIさん、こんばんは。

ライナーのベートーヴェンは、運命、皇帝ぐらいしか記憶が有りませんが、器楽的に究極まで突き詰めた音の凄みを感じますね。ただ、少々窮屈な印象も残りました。個人的にはベートーヴェンは、劇場&激情型が好みなんです。でも、3,5,7番あたりはじっくり聴いてみたいですね。

トスカニーニも本当に凄いですね。音そのものの熱気と迫力に圧倒されます。フルトヴェングラーとは全く違うスタイルですが、どちらも凄いことには変わりません。

投稿: ハルくん | 2010年9月10日 (金) 23時46分

こんばんは。

シューリヒト/フランス国立管'63/Disques Montaigne盤ついに入手!

1楽章は推進力も在るし、軽くナイ、速くナイ。聴き応え充分。最後まで適度な緊張感が在り、途中sleepyならず聴き終えました。全体として速く感じないのが、らしくなくてボクにはgood

音質の面からも、誰かにオススメを訊かれたらコレを選びます。

コノ人によく在る軽く速い演奏、実は苦手sweat02。期待以上の演奏だった時は、聴き終えるといつも少し笑ってしまいます。

投稿: source man | 2010年12月16日 (木) 20時55分

source manさん、こんばんは。

Disques Montaigne盤をGETされましたか。貴重盤がよく手に入りましたね。

シューリヒトは全般的には速いテンポが多いのですが、ウイーンPOのブル5とか、ブラームスの2番とか遅い場合も有るのでくせものです。でも僕はこの人のモーツァルトやベートーヴェンの快速テンポは結構好きですよ。


投稿: ハルくん | 2010年12月16日 (木) 22時34分

最近レコ芸もめったに買わなくなったので情報に疎くなってるのですが、シューリヒトのフランス国立放送Oの63年ライヴがアルトゥスより発売されてるのを遅ればせながら昨日知ったしだいです。在庫のあるアマゾンは高価なのでHWVに注文しました。オルフェオのウィーンPO盤とテスタメントのベルリンPO盤は持ってますが、待ち度しいですね。仏DM盤と比べて音質はどうなんでしょうかね?ちなみに小生がお気にでよく聴くのはセル・クリーヴランドOの演奏ですが。

投稿: シーバード | 2012年6月26日 (火) 15時40分

シーバードさん、またまたコメントを頂きましてありがとうございます。とても嬉しく思います。

フランス国立放送Oの63年ライヴは元々素晴らしい音質ですからAltus盤も期待できるのではないでしょうか。
僕はPECO盤でよしとしてはいますが、Altus盤にはグリュミオーのメンコンが入っていますので聴きたいなぁとは思っています。

セル/クリーヴランドはスタジオ録音だと少々クール過ぎるように感じることが多いです。その点、ライブだと熱く燃えるので非常に好きなんですけど。エロイカのライブ録音なんて無いんでしょうかね?

投稿: ハルくん | 2012年6月26日 (火) 22時59分

ハルくんさん、こんばんは。 セル/クリーブランドのライブですが、1970年の日本ライブがNHKに残っているはずですが ソニーが探した所、まだ見つかってないようです・・・。当日の演奏については 先日、亡くなられた吉田秀和氏が大絶賛されていたそうです。是非、聴いてみたいですね。現在入手できるものは 1963年に チェコ・フィルを振った ザルツブルク音楽蔡のライブ盤がソニーから出ています。私は未聴なので 今度 購入しようと思っています。

投稿: ヨシツグカ | 2012年6月27日 (水) 20時15分

ヨシツグカさん、こんばんは。

セル/クリーブランドの日本ライブが有るのですか。ということは当日生で聴かれた方がいらっしゃるということですね。

チェコフィルのライブはどうでしょうね。63年ザルツブルクのライブならばモノラル録音でしょうけど。

やはり興味を惹かれるのは70年ライブです。
NHKはよう見つけんかい!と言いたくなりますね。

投稿: ハルくん | 2012年6月27日 (水) 23時22分

流石にそうそうたる顔ぶれですが、やはりシューリヒトが一歩抜け出た存在かと思います。シューリヒトの英雄は第四楽章出だしのトランペットの音が独特に感じます。本当にシューリヒトがこの曲が好きなんだなぁ、と思ってしまうのです。
BPOの演奏は確かにシューリヒトらしい軽快さには欠けますね。この時期のBPOの英雄はケンペ、ベーム、フリッチャイ、カラヤン、クリュイタンスと豊富にあるのが興味深いところです。
クライバーの二種類は両方優れていますが、コンセルトヘボウ盤がオケの魅力を引き出した名盤かな、と思います。
ワルターエア盤は鬼気迫る演奏と聞いていたのですが、そこまでかな?というのが素直な印象です。

投稿: ボナンザ | 2014年6月15日 (日) 21時56分

ボナンザさん

「エロイカ」に関しては、フルトヴェングラー以外ではシューリヒトを一番よく聴きました。オーケストラが様々ですので違いがとても楽しめますね。

父クライバーは良かったです。コンセルトヘボウ盤は名盤ですが、ウイーンPO盤のほうも結構好きでした。

ワルターはステレオ盤のみを聴いているとイメージがかなり限定されるので、シンフォニー・オブ・ジ・エア盤の存在はワルターファンにとっては非常に意味が有ると思います。

投稿: ハルくん | 2014年6月16日 (月) 13時26分

こんばんは。

宇野氏が推すワインガルトナー盤、期待せず聴きました。
ただし、宇野氏身贔屓のオーパス蔵ではなくナクソスですが。

結論から書くと、今まで聴いていなかった自分を恥じました。
演奏時間を見ると、現在の古楽器奏法なみに速い。
これはSPの収録時間の短さを意識したのかもしれませんが?
1936年のSP録音とは思えない音の素晴らしいです。
いや、演奏が素晴らしいからでしょう。
当時のウィーン・フィル、弦の合奏が半端なく迫力があります。
ウィーン・フィルの素晴らしさ+指揮者の統率力
そしてなにより指揮者が曲を知り尽くしている強さ
これは決して回顧主義などでない
むしろ現代的な引き締まった名演です。

投稿: 影の王子 | 2016年7月22日 (金) 21時03分

影の王子さん、こんにちは。

ワインガルトナーのベートーヴェンで聴いたのは5番ぐらいでしょうか。戦前のウイーンフィルの魅力ときたら言葉にはできませんね。あのような演奏が現代では聴けないのは何故でしょうね。ソリストもオケも皆演奏スタイルが変わってしまった(あえて否定的な言い方をします)ということでしょう。
もっと言えば、人間そのものさえ変わってしまったのかもしれません。最近の世の中の不条理な出来事を見聞きしているとそんな気がしてなりません。

ワインガルトナーを改めて聴きこんでみたいですね。
ありがとうございました。

投稿: ハルくん | 2016年7月27日 (水) 13時05分

こんばんは。

クナッパーツブッシュ指揮ウィーン・フィルの1962年録音
オルフェオ盤で聴いてみました。

聴きやすい音ですが、整音され過ぎて迫力が無い気がします。
オルフェオの復刻の評判の悪さを目にしているから?
演奏前と終了後の拍手は収録しているのに
各楽章間のはカットしているのは興醒め。

演奏はとても立派です。
が、感動したか?といえば微妙・・・
同じ遅いテンポの「英雄」でも
チェリビダッケやジュリーニでは感動するのに
ここでは「年寄りの話は黙って聞け」のような感じです。
クナッパーツブッシュといえば、ワーグナーの名演を連想してしまうのでどうしてもハードルが上がってしまいます。
「こんなものではないはずだ」と・・・

クナッパーツブッシュを神のように称え、なんでも誉める評論家
(宇野氏ではありません)もいますが?

投稿: 影の王子 | 2016年11月 5日 (土) 23時06分

影の王子さん、こんにちは。

記事中にも書きましたが僕もクナのベートーヴェンやそれにブラームスは基本的に好みません。ワーグナーやブルックナーには手放しで感動するのですけれども。
これはやはり作曲家の書法と合わないのだと思います。

投稿: ハルくん | 2016年11月 8日 (火) 12時44分

ハルくん様

前回の僕の駄文に丁寧なコメントを戴き、ありがとうございました。

今では歳のせいか、捻くれてあまり口にしませんが、若い頃は「好きな交響曲は?」と聞かれると最初に指折ったのは、ベートーヴェンの「英雄」でした。
伯父のレコードコレクションでこの交響曲を聴いたとき、「いい曲だなぁ」と子供ながら感動し、以来このレコードを擦り切れるまで聴き(本当に擦り切れてしまい、第三楽章など何をやっているのか分からなくなってしまったくらいですが)ベートーヴェンの虜になってしまいました。
今の僕の愛聴盤を三つ挙げるとすれば以下の通りです(僕の趣味ですのでかなり矮小かつ偏狭ですが、御笑読頂ければ幸いです)。

① ワルター/ニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団(1949年録音  88765484522)

② フルトヴェングラー/ウイーン・フィルハーモニー管弦楽団(1952年録音 GS2158)

③ テンシュテット/北ドイツ放送交響楽団
(1979年録音 PH16022)

①は僕が初めてこの曲を聴いたレコードのCD盤です。ニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団はヨーロッパのオーケストラのような典雅さはありませんが、暴れ馬のような勢いがあります。その長所を活かしたワルターは流石だと思います。なお、このCDには第5番も収録されていて、そちらも名演だと思います。

芸術家の岡本太郎さんによると、芸術家は自分でも「何だ、これは!?」というものこそ創造しなければならないのだそうです。フルトヴェングラーやクナッパーツブッシュはまさに「何だ、これは!?」と言いたくなるような名演を残しました。
数あるフルトヴェングラーの英雄の中では②が最も気に入っています。

ハルくん様もテンシュテットと北ドイツ放送交響楽団のコンビのマーラーの交響曲第5番を紹介されていましたが、③も同じコンビによるライヴ録音です。これまで僕のステレオ録音による愛聴盤は、バーンスタイン/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団でしたが、このテンシュテット盤はそれを凌駕するものです。これからの愛聴盤になりそうです。

以上、また長文になってしまいました。例によって、この駄文を掲載するかどうかはハルくん様にお任せ致します。

投稿: motosumiyosi | 2017年4月26日 (水) 14時27分

motosumiyosiさん、こんにちは。

またまた楽しいお話をありがとうございました。
概してNY時代のワルターはLP時代には聴きましたが最近は余り食指を動かされずにいます。

フルトヴェングラーの1952年GS盤というのはEMI録音ですか?であれば私も特に好きな演奏です。

テンシュテットは1982年のウイーンフィルとのライヴがステレオ録音の「英雄」のマイベストです。ですのでNDRとのCDについては急いで聴いてはいません。むろんいずれ聴くことと思いますが。
思えばテンシュテットの演奏を始めて耳にしたのが1970年代のFM放送で「英雄」の海外ライヴでした。ところがオケの記憶が無いのです。ベルリンフィルかNDRだとは思うので、もしかしたらこのCDの演奏かもしれません。
このNDRシリーズからはもっと色々な演奏を聴きたいですね。

投稿: ハルくん | 2017年4月26日 (水) 15時56分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1080200/36452321

この記事へのトラックバック一覧です: ベートーヴェン 交響曲第3番「英雄」 名盤(モノラル録音編) ~指揮者の英雄たち~:

« ベートーヴェン 交響曲第3番「英雄」 ~フルトヴェングラーの名盤~ | トップページ | ベートーヴェン 交響曲第3番変ホ長調「英雄」op.55 名盤(ステレオ録音編) »