« 新国立劇場 ビゼー 歌劇「カルメン」  | トップページ | ビゼー 歌劇「カルメン」 名盤 »

2010年6月27日 (日)

映画「アルゼンチンタンゴ 伝説のマエストロたち」

Cafe_de_los_maestros_2 渋谷の東急文化村ル・シネマで映画「アルゼンチンタンゴ 伝説のマエストロたち」を観てきました。昨日は公開初日でしたので、僕が観た3時の回も上映40分前にはチケットは売り切れとなりました。この映画は予告編を見たときから観たいなぁ~と思っていたのです。1940年代から50年代にタンゴの母国アルゼンチンで黄金時代を築いた演奏家達は既に70歳から80歳代ですが、彼らの多くは現在でも現役で、正に人間国宝級です。そんな国宝マエストロが総勢22人、タンゴの聖地ブエノスアイレスのコロン劇場に一堂に会して一夜のコンサートを開いたのです。この映画の前半は、その時に行われたレコーディング風景、後半がコンサートのドキュメントです。ですがその中で、出演者の現在と昔の映像、あるいはブエノスアイレスの街やタンゴ・カフェの現在と昔の映像、はたまたサッカースタジアムの風景などがふんだんに盛り込まれていて、時代の変化を強く感じさせます。その映像の切り替えがまるで魔法のような素晴らしさなのです。そして、タンゴといえばあの情熱的なダンスですよね。音楽に合わせて、老いも若きも大勢の踊る姿が映し出されます。とりわけ美人が美しい足を見せて激しく情熱的に踊る姿には魅了されました。

僕はタンゴといってもせいぜいアストル・ピアソラぐらいしか聴いていませんでしたが、この黄金時代のマエストロ達の演奏を観て聴いて心底圧倒されました。バンドネオンというのは、アコーディオンに良く似たタンゴの中心的な楽器ですが、名人達の音の変化、表情の変化は正に千遍万化です。この楽器とヴァイオリンがタンゴ・オーケストラの主役ですが、それがピアノ、ベース、ギターと一体となった演奏の、それはまあ素晴らしいこと。タンゴの音楽の持つ「情熱」と「哀愁」を心の底から味合わせてくれます。歌手も何人か登場してきますが、これがまた人生の年輪をひしひしと感じさせられて実に素晴らしいのです。でも驚く事に、彼らの演奏に「老い」や「衰え」は全く感じられません。逆にルービンシュタインのピアノやミルシテインのヴァイオリンのように老いてますます魅力を放っているのです。

演奏家や歌手については、これまで全く知らなかったので、ここに詳しく書くことはできませんが、知識が無くても映画は充分に楽しめます。なぜならどんな音楽でも、本物の素晴らしさは耳にするだけで分かるからです。それはきっと音楽好きな方なら、誰でも同じだと思います。クラシック・ファンでもJAZZファンでも、ROCKファンでも楽しめると思います。マエストロたちは演奏の合い間に、昔の思い出話をたくさん語ってくれますが、それがまたとても味わい深いのです。

アルゼンチン・タンゴの映画ということで、昨日の観客はほとんどが60歳以上の方たちでした。若者の街渋谷のル・シネマにこんなに年配者ばかりが集まったことってあるのかなあ。この映画は若い人にも是非観てほしいと思います。

ちなみにこの時にレコーディングされた演奏が2枚組みのCDアルバム「CAFE DE LOS MAESTROS」として販売されています。なんでも2006年のラテン・グラミー賞の最優秀アルバムだそうです。さっそくオーダーしましたので、聴いた後の感想はいずれ記事にしたいと思います。

|

« 新国立劇場 ビゼー 歌劇「カルメン」  | トップページ | ビゼー 歌劇「カルメン」 名盤 »

映画(音楽映画)」カテゴリの記事

コメント

私も、映画は文化村で見ます。

インターネットでチケットを買っておいて
観ます。
ル・シネマでところどころ白いカバーがかけて
あって、指定席になってますが、あれが
ネットで買われたところです。

もし、まだそういう方法でなかったら、
ぜひ試してください。
便利ですよ。

ところで、この映画良さそうなんで、
私もぜひ観たいなと思ってました。

先越されちゃいましたね(笑)

投稿: 四季歩 | 2010年6月28日 (月) 19時52分

四季歩さん、こんばんは。

僕は文化村は滅多に行かないんです。渋谷の人の多さに目が回ってしまいます。齢ですかね。(笑) でも、今度行く時にはネット予約にしてみます。

すみません。またまた先を越してしまいましたね。(笑)
この映画最高ですよ。特にJazz好きな四季歩さんには絶対のお薦めです。

投稿: ハルくん | 2010年6月28日 (月) 23時13分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 映画「アルゼンチンタンゴ 伝説のマエストロたち」:

« 新国立劇場 ビゼー 歌劇「カルメン」  | トップページ | ビゼー 歌劇「カルメン」 名盤 »