マーラー 交響曲「大地の歌」 名盤
マーラーはアルマと結婚したのちの5年間に、「5番」「6番」「7番」「8番」の交響曲、幾つかの歌曲、そしてこの「大地の歌」のスケッチと、作曲活動に驚くべき成果をあげていました。
けれどもマーラーは、この「大地の歌」に交響曲としての番号をつけることを避けました。というのも過去のベートーヴェンもブルックナーも10番目の交響曲にたどりつけなかったことから、第9交響曲という観念にひどくおびえていたからです。マーラーは「大地の歌」を最初は本来の第9番のつもりで書き始めましたが、あとからこの番号を消してしまいました。
その後、現在の第9交響曲にとりかかっていたときに、アルマに「これは本当は10番なんだ。『大地の歌』が本当の9番だからね。これで危険は去ったというわけだ!」と言いました。
偉大な交響曲作曲家は9番以上は書けないという迷信におびえて、この作品を交響曲と呼ぶ勇気がなかったのです。そう呼ばずにおくことで、彼は運命の神様を出し抜いたつもりでいたのです。でも結局、彼は9番の初演には生きて立ち会うことができず、10番はついに完成にも至りませんでした。やはり迷信の通りになってしまったという、いかにもマーラーらしい逸話ではありませんか。
マーラーは1908年の夏に、熱に浮かされたように中国の詩集をテキストにしたこの作品の創作に没頭しました。自分の苦悩と不安の全てをこの作品の中に注ぎこみました。
それが「大地の歌」なのです。当初の表題は「大地の嘆きの歌」でした。第一楽章に引用された李太白の詩の中の「天は永遠に青みわたり、大地はゆるぎなく立って、春来れば花咲く。けれど人間はどれだけ生きられるというのだ。」という節から来ています。
曲は全部で6楽章で構成されていますが、最後の「告別」が全体の半分近くを占める最重要な楽章です。
第1楽章「大地(現世)の悲しみを歌う酒の歌」
第2楽章「秋の日に独りありて」
第3楽章「青春について歌う」
第4楽章「美について歌う」
第5楽章「春の日に酔える者」
第6楽章「告別」
この曲ではテノールとアルト(またはバリトン)の独唱が重要な役割を占めています。奇数楽章をテノールが、偶数楽章をアルトが交互に歌います。いかにもマーラー的な交響曲である一方で、完璧な声楽曲でもあるわけです。
この曲をマーラーの交響曲の中で一番好きだという友人も居ます。ですが僕としては6番、9番、あるいは2番、5番の方が好みかもしれません。もちろん全部大好きなのですけれど。
それでは僕の愛聴CDを順にご紹介していきます。この曲の演奏はオーケストラ、歌唱の出来栄えはもちろん重要ですが、聴き手にとっては歌手の声そのものが好みであるかどうかがとても大切だと思います。
ブルーノ・ワルター指揮ウイーン・フィル(1952年録音/DECCA盤) マーラーから高く評価されていたワルターは、マーラーの死の半年後にこの曲を初演しました。この録音はモノラルですが、優秀なDECCA録音で驚くほどに色彩的、立体的に鑑賞することができます。演奏もマーラーが監督を務めていたウイーン・フィルという最高の組み合わせです。これは単に歴史的な演奏というだけでなく、楽譜の隅々まで本当に血の通った素晴らしい演奏です。テノールのパツァーク、アルトのフェリアーともに声の質、歌唱共に曲にぴったりと適していて最高です。なお、最新の24bitリマスタリングは音がやや薄く感じられるので、むしろ旧盤の栄光のロンドンサウンドシリーズもしくは西ドイツ製の旧盤を選ぶ方が良いと思います。
ブルーノ・ワルター指揮ウイーン・フィル(1952年録音/TAHRA盤) これはDECCA盤の録音が終わった翌日に開かれた実際のコンサートの記録です。歌手も同じパツァークとフェリアーです。当時のライブ録音としては比較的良い音で残されているので、ワルターのファンは一度は聴かれるべきです。実演なので演奏に時々はキズがありますが、反面、彫りがより深い部分も有ります。終曲の「告別」では、さすがに、どんどんと音楽が深まってゆき、感動の大きさでDECCA盤を上回ります。ただ、DECCA盤は演奏も録音も素晴らしいので、日常的にはDECCA盤を聴きたいと思います。どちらか一つならやはりDECCA盤です。
ブルーノ・ワルター指揮ニューヨーク・フィル(1960年録音/SONY盤) これは1960年のマーラー生誕100年記念としてニューヨークで開かれたマーラー・フェスティヴァルの直後に米コロムビアによりマンハッタン・センターで行われたセッション録音です。ワルターのステレオ録音が残されたのは意義が有りますが、DECCAのウィーン・フィル盤がモノラルとは言え極上の音質であることから、それだけで上回るほどの魅力は感じません。オーケストラの音の魅力はウィーンには及びませんし、歌手についてもヘフリガー、ミラーともにDECCA盤の方が上です。
オットー・クレンペラー指揮ニュー・フィルハーモニア(1966年録音/EMI盤) クレンペラーもまたマーラーの弟子の一人でしたが、2番、4番、9番と「大地の歌」を頻繁に演奏していたようです。録音に残された中では7番が最高だと思いますが、この「大地の歌」も非常に素晴らしい演奏です。ゆったりとして立派なのですが、脂ぎらない達観した表情が、逆に虚無感を感じさせて心に染み入ります。オーケストラの響きの色彩が鮮やかでなく淡色的なのも曲に向いています。テノールのヴンダーリッヒ、アルトのルートヴィッヒもともに素晴らしい歌唱です。
レナード・バーンスタイン指揮ウイーン・フィル(1966年録音/DECCA盤) バーンスタインが60年代にウイーンに登場した頃の録音なので、とても若々しい演奏です。さすがにウイーン・フィルは音色と味わいが素晴らしいのですが、問題はアルトパートをバリトンのフィッシャー=ディースカウが歌っていることです。元々僕はこの人の演技臭さが余り好きでは無いのですが、まるでオペラの演技みたいです。テノールのジェイムス・キングは問題ありません。楽章では「青春について」はとても心楽しいのですが、「美について歌う」の中間部では元気が有り過ぎて、なんだかハリウッドのミュージカルのように聞こえます。
ラファエル・クーベリック指揮バイエルン放送響(1970年録音/audite盤) クーベリックのグラモフォンの交響曲全集には「大地の歌」は含まれませんので、このライブ録音は貴重です。明快ですが明る過ぎずに厚い響きの優れた録音が曲に適しています。テノールはヴァルデマール・クメント、アルトはジャネット・ベイカーです。ワルター、バーンスタインの粘っこい演奏に比べると、しつこさが無いので人によっては、むしろ好まれるかもしれません。ユダヤ風のように粘らない「ドイツ的」な演奏は意外と少ないので、お薦めできます。「美について歌う」の中間部ではハリウッドではなく戦前のベルリンのキャバレーみたいかな。
ヴァーツラフ・ノイマン指揮チェコ・フィル(1971年録音/Radio Servis盤) ノイマンの「大地の歌」には、二種類のライブ録音しか残っていませんが、その一つです。テノールはヴィレム・ブジビル、アルトはヴィエラ・ソウクポヴァーという自国の歌手です。ノイマンは晩年になっても、独特のあっさりとした(けれども味わいのある)マーラーを演奏していましたが、この録音はそれ以上に速めで、少々あっさりとし過ぎています。演奏、録音共に更に優れる1983年の録音が存在する以上、こちらの価値は薄いと言わざるを得ないところでしょう。
ヨーゼフ・クリップス指揮ウイーン響 (1972年録音/オルフェオ盤) ウイーン出身のクリップスはハイドンやモーツァルト、べートーヴェンという印象が強く、マーラーは珍しいですが、これはウイーンでのライブです。一言で『人間味に溢れるマーラー』です。第1曲冒頭のホルンから、何か人間の声の叫びを聞くかのようです。特筆すべきは弦も管も歌い回しが正にウイーン節で、情緒的な味わいはウイーン・フィル以上と言っても過言ではありません。歌手もテナーのジェス・トーマスが素晴らしいです。オーストリア放送協会によるステレオ録音は明瞭で分離が良く透明感が有りますが、音が薄く感じられることなく生々しい迫力を感じます。(更に詳しくは関連記事を参照>
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィル(1973年録音/グラモフォン盤) 非常に立派な演奏です。しかもテノールはルネ・コロ、アルトはルートヴィッヒです。コロの声は力強く、まるでジークフリートみたいです。ですので1楽章に『現世を悲しんでいる』雰囲気はありません。カラヤン自身もそんなタイプの人間では無いですし。ですがこの演奏は、2楽章以降が耽美的に美しいのです。オリエンタルな雰囲気もよく出ています。これはマーラーが意図した一面を極限まで音にしているのではないでしょうか。余りに美しすぎるものは儚く哀しい。そんな気にさえなってきます。「告別」でも決して慟哭するのではなく、静けさに包まれていますが、それがまた哀しいのです。
レナード・バーンスタイン指揮イスラエル・フィル(1974年録音/SONY盤) カラヤン盤の翌年に、同じコロとルートヴィッヒをソリストに迎えての演奏です。オケの音はウイーン・フィルやベルリン・フィルと比べると荒削りに感じますが、むしろ色彩的で無く洗練されていないところが魅力です。「美について歌う」はウイーン・フィル盤以上に元気が良いですし、アルトが歌うので「マイフェアレディ」という感じです。それはよいとしても、僕はやはりアルト・パートはそのまま女性が歌ったほうが好きです。「告別」の後半にはオケがドスの効いた迫力で迫り来ます。録音についてはそれほど良くないように感じます。
ヘルベルト・ケーゲル指揮ライプチヒ放送響(1977年録音/WEITBLICK盤) ケーゲルは70歳の時にピストル自殺しました。その原因については諸説有りますが、とにかく普通に人生を終わらせた人ではありません。そのことを、ことさらにこの演奏に結び付けたくもないのですが、どこか『死にゆく者の虚しさ』を感じさせるような暗さを持ちます。オケの表情はおよそ明るさを感じませんし、テノールのライナー・ゴールドベルクとヴィエラ・ソウクポヴァーのどちらの歌声も、ひどく暗さを感じます。聴いていて段々と気が滅入ってくるというのは、この曲の場合、もしかしたら凄い名演なのでしょうか・・・・。
クラウス・テンシュテット指揮ロンドン・フィル(1982年録音/EMI盤) テンシュテットが喉頭癌を発病したのは85年なので、できればこの曲はそれ以降の演奏で聴きたかったと思います。何故なら、それらの演奏の迫真性が大きく増しているからです。この演奏も、全体的にゆったりとした印象で悪くは有りませんが、テンシュテットにしては少々食い足りない印象が残ります。それはそのままロンドン・フィルの印象でもあります。テノールはクラウス・ケーニッヒ、アルトはアグネス・バルツァですが、特にバルツァの良さが光ります。録音は並みという程度です。
ヴァーツラフ・ノイマン指揮チェコ・フィル(1983年録音/PRAGA盤) プラハにおけるライブ録音ですが、前述の’71年ライブ盤に比べて音楽のゆとりや深まりが非常に感じられます。冒頭のホルンのヴィヴラートはユニークですが、全体を弦楽器も管楽器も大変美しい音で味わいの有る演奏を聴かせてくれます。テノールのモーザー、メゾのルードヴィッヒはどちらも非常に素晴らしいです。ノイマンのスプラフォンへの全集に残されなかった「大地の歌」が、こうして明瞭かつ優れた録音で残されたことは何物にも代えがたいです。
カルロ・マリア・ジュリーニ指揮ウイーン・フィル(1987年録音/オルフェオ盤) ジュリーニはベルリン・フィルと1984年にセッション録音を行っていて、それはそれで素晴らしいのですが、こちらはザルツブルク音楽祭でのライブです。大きく異なるのはやはりオケの音色です。明るく明快なベルリン・フィルに対して、ウイーン・フィルはほの暗くしっとりしてこの曲に向いています。録音も生の会場を思わせるもので好ましいものです。演奏は第1楽章からスケールが大きくかなり壮絶ですが、2楽章以降もウイーン・フィルの魅力全開で聴き応えが充分にあります。歌手はテノールのアライサ、アルトのファスベンダーとも非常に素晴らしく文句無しです。
ガリー・ベルティーニ指揮ケルン放送響(1991年録音/EMI盤) これはEMIの全集盤の演奏ですが、東京でのライブ収録です。この演奏の完成度は実に素晴らしいです。録音が生々しいのも良いですが、とにかく響きが美しいですし、オケの音に力を感じます。時に表面的な美しさに終わる演奏が無いわけでもないベルティーニが、マーラーの死に向う心境の音楽を余すところなく表現していると思います。どの曲の演奏も良いですが、「告別」では静けさの中から「死への恐れ」がじわじわと立ち込めてくるようです。歌手はテノールのベン・へフナー、メゾソプラノのリポヴシェクのどちらも素晴らしいです。
ゲオルグ・ショルティ指揮アムステルダム・コンセルトへボウ管(1992年録音/DECCA盤) ショルティの二度目の録音ですが、手兵のシカゴ響ではなくコンセルトへボウ管とのライブです。コンセルトへボウの響きの魅力は抜群で、ショルティのリズム感と力強さが加わって素晴らしい演奏となっています。「美について歌う」は快速テンポがミュージカルのようですが興奮させられます。「告別」はゆったりと深々としていてとても味わいを感じます。ことさら暗く沈滞しているわけでは無いのですが、中間部の音の厚みは聴きごたえが有ります。歌手はアルトのリポヴシェクに僅かに不安定さを感じるものの些細なレベルです。テノールのモーザーは声が若々しく良いです。しかし、この演奏の魅力はオーケストラ演奏に有ります。(更に詳しくは関連記事を参照)
ジェイムス・レヴァイン指揮ベルリン・フィル(1992年録音/グラモフォン盤) ベルリンにおけるライヴですが、レヴァインのこの曲の録音は他に無さそうなので貴重です。第1曲ではベルリン・フィルの響きがやや明る過ぎますが、スケール大きく迫ります。ただジークフリート・イエルザレムは力が入り過ぎて何だかワーグナーみたいです。第2曲はレヴァインらしい遅めのテンポで歌を引き立てます。そのジェシー・ノーマンの歌唱は流石の上手さです。第3曲から第5曲はややポップですが、まあオケも歌も本当に上手いです。しかし白眉はやはり第6曲「告別」で、深々と表情豊かに歌われますが、後半ではいよいよ管弦楽も厚く凄味を増してゆきます。
ピエール・ブーレーズ指揮ウイーン・フィル(1999年録音/グラモフォン盤) ウイーン・フィルもベームが居なくなった頃から音が段々と近代的に変わってきた気がします。機能的に優れることと引き替えに、あのしっとりとした情緒がかなり失われてしまいました。この演奏はブーレーズということもあり、美しいことには違い有りませんが、随分明るく軽やかな印象です。人生の苦悩や不安を余り感じさせません。テノールのミヒャエル・シャーデもメゾ・ソプラノのヴィオレッタ・ウルマーナもやはり軽い歌声です。気楽に聴くには良いですが、そもそもこの曲をそんな風に聴けるものでしょうか。
というわけで僕のベスト3をあげるとすれば、ワルター/ウイーン・フィル(DECCA)、ジュリーニ/ウイーン・フィル(オルフェオ)、クリップス/ウイーン響(オルフェオ)です。続いてはベルティーニ/ケルン放送響(EMI)、クレンペラー/ニュー・フィルハーモニア(EMI)、カラヤン/ベルリン・フィル(グラモフォン)が気に入っています。さてみなさんのお好きな演奏は誰でしょうか。
ああ、マーラーもブルックナーも次回はとうとう9番となってしまいました・・・。
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コメント
こんにちは
最近、ようやくマーラーの9番に目覚めました。素晴らしい曲です。しかし、「大地の歌」はよく分かりません。ハルさんの推薦盤をどれか聴いてみようと思います。
自分が聴いた「大地の歌」の演奏はシノーポリとミラノ・スカラ座のものです。
投稿: kurt2 | 2010年5月 4日 (火) 15時26分
kurt2さん、こんばんは。
マーラーの「9番」は、ちょっと別格の曲ですね。あれだけの曲は中々有りません。
「大地の歌」ももちろん素晴らしい曲ですよ。色々聴かれて無駄では無いと思います。
僕は、シノーポリはSKドレスデンとのグラモフォン盤を聴きましたが、特に印象に残らなかったので友人にあげてしまいました。スカラ座との演奏は知りませんがライブなのでしょうか?
投稿: ハルくん | 2010年5月 5日 (水) 00時29分
ハルくんさん、おはようございます。
「大地の歌」は、分かりやすい曲という印象がありますね。
紹介されていた録音の中では、ワルター(DECCA)、クレンペラー、バーンスタイン(DECCA)、ノイマンのものを持っていますが、やはりよく聴いて来たのは、ワルターのものです。ワルターのCBSのステレオ録音も好きです。
最近聴くことがあるのは、ライナー指揮シカゴ交響楽団、モーリン・フォレスター(コントラルト、カナダ生まれ)、リチャード・ルイス(テノール、イギリス生まれ)による1959年録音です。暗さが尾を引かず、どこまでも生命力を覚える演奏です。暗い内容を深々と歌うソロ(コントラルト)と、しなやかで力強いオケの組み合わせというのも面白いものです。
投稿: HABABI | 2010年5月 5日 (水) 07時10分
ハルさん
おはようございます
シノーポリのものはライヴです。
歌手は誰だか分かりません(爆)
ワルターのを聴いてみようと思います^^
投稿: kurt2 | 2010年5月 5日 (水) 07時10分
HABABIさん、おはようございます。
そうですね、慣れてしまえばどれも良い曲ですが、7番、8番よりはずっと分かり易い音楽ですよね。
ワルターのDECCA盤は時代を超えた演奏ですね。僕の場合はCBS盤は余り好きでないので、もっぱらDECCA盤、もしくはTAHRA盤です。
ライナーの演奏は聴いていませんが、この人は思わぬ名演があるので気になります。機会あれば是非聴いてみたいと思います。ありがとうございます。
投稿: ハルくん | 2010年5月 5日 (水) 07時19分
kurt2さん、おはようございます。
そのシノーポリはやはりライブなのですね。
ワルターのDECCA盤だけは、聴き逃せない名盤だと思います。フルトヴェングラーのシューマン4番クラスだと思いますので、是非とも。
投稿: ハルくん | 2010年5月 5日 (水) 07時24分
私はヴァーツラフ・ノイマンが1989年ウィーンフィルを振ったライブの海賊盤を持っています。独唱はメゾ・ソプラノがクリスタ・ルートヴィッヒ、テノールがトマス・モーザー。残念ながら第3楽章に一部、音飛びがあります。
ノイマンは温厚な指揮者と言うイメージがありますが、この「大地の歌」では、それを払拭させる熱い演奏を聴かせてくれます。第1楽章からウィーンフィルの何かうねるような演奏には、この作品はこうでなくては!と思わせるものがあり、これがブーレーズの指揮の録音と同じオケか?と本当に驚かされます。
ノイマンがもう少し長生きしてくれたら、ウィーンフィルの最高の指揮者になれたのでは、と思い本当に残念でたまりません。
投稿: オペラファン | 2010年5月 5日 (水) 22時51分
オペラファンさん、こんばんは。
ノイマン/ウイーンフィルの演奏をお持ちでしたか。これは、是非とも正規録音盤で聴きたいとかねてから思っています。
晩年のノイマンは音楽が円熟し切って、本当に素晴らしい演奏ばかりだと思います。
投稿: ハルくん | 2010年5月 5日 (水) 23時06分
いつもながら、名盤がこんなに並んでいると
すごいですね。
私なんか、まだバーンスタインの1枚だけですね(汗)
マーラーの曲は、いろんな人の演奏を
聴きたくなりますね。
次はだれのにしようかな(笑)
投稿: 四季歩 | 2010年5月 8日 (土) 00時26分
はじめまして
四季歩さんのブログからやって参りました。
これだけ聴き比べると楽しいでしょうね。
この曲はワルターのデッカ盤と、クレンペラー盤が好きでよく聴いています。
しかし、ワルターのデッカ盤の翌日録音の存在をはじめて知りました。是非聴いてみたいのですが、ただいまレコード整理中のため、これが終わってからですね。
投稿: メタボパパ | 2010年5月 8日 (土) 02時14分
四季歩さん、こんにちは。
これから楽しみがたくさん有っていいじゃないですか。ブルックナーとマーラーは色々な演奏を聴けば聴くほど面白さが増してゆきます。もっともそれでキリがなくなっちゃって困るのですけれども。(笑)
投稿: ハルくん | 2010年5月 8日 (土) 08時32分
メタボパパさん、はじめまして。
ようこそ拙ブログにお越しくださいました。ありがとうございます。
パパさんのブログもいま拝見しました。フルトヴェングラーやワルターなど大好きな名前がたくさん出てきて嬉しく思いました。
私も未だにアナログ盤を時々聴いていますし、これから記事をゆっくり読ませて頂くのが楽しみです。どうぞよろしくお願いします。
投稿: ハルくん | 2010年5月 8日 (土) 08時39分
こんばんは。
珍しく、貴殿紹介前に下記を入手済でした。
①ワルター/VPO:とにかく素晴らしい。
②クレンペラー/NPO:演奏・独唱の録音バランスは最高。
③バーンスタイン/VPO:独唱陣の印象が妙に強く...。
②の録音状態が異常にイイのと、①③には無い独唱陣の「もうひと伸び」を感じるので、①②が双璧かと。
投稿: source man | 2010年5月 9日 (日) 22時40分
source manさん、こんにちは。
ワルターとクレンペラー素晴らしいですよね。
バーンスタイン/ウイーンは記事にも書きましたが、どうしてもアルトパートを歌うフィッシャー=ディースカウが好みでありません。
投稿: ハルくん | 2010年5月10日 (月) 06時04分
ハルくんさん、saraiです。
ご無沙汰してました。
いよいよ、「大地の歌」まできましたね。
さすがに大変な労作ですね。
私も同じくワルター+フェリアーに尽きます。ダントツです。ライブ盤は聴いてないので、いつかは聴きたいな!
あとはベルティーニにも1票。都響とのライブCDもいいです。
ジュリーニファンなので、両方とも聴きましたが、実はほとんど印象に残っていません。再度、聴いてみましょう。
バーンスタインのフィッシャー・ディースカウ盤は実は最初に「大地の歌」を聴いたLPでした。残念ながら、やはり、バリトンはアンマッチだと後で悟りました。演奏はなかなか素晴らしかったですが・・・
今まで聴いていないもので気になったのはクーベリックです。クーベリックはマーラー全曲聴いてみたいですね。
次は遂に9番ですが、ハルくんさんのご託宣が楽しみですが、怖いような・・・
今回のように気持ちが合えば、嬉しいのですが・・・
では。
投稿: sarai | 2010年5月12日 (水) 13時35分
saraiさん、こんばんは。
やっぱりワルター/ウイーンですね。ニューヨークPO盤も有りますが、ウイーン盤の魅力にはかないませんね。
ジュリーニ/ウイーンも僕は好きです。ベルリンPO盤よりも好きですね。
ベルティーニは素晴らしいですよ。彼のマーラー全集の中でも1、2を争うんじゃないですか。
バーンスタインはウイーンPOは素晴らしいのですけどね。フィッシャー=ディースカウはどう聞いてもミスマッチに感じてしまいますね。
9番ですが、人それぞれの好みですから別に違って構わないではないですか。違わなければつまらないですよ。
それではまた。
投稿: ハルくん | 2010年5月12日 (水) 23時20分
ハルくんさん
ご無沙汰しております
久しぶりにお邪魔して、この「大地の歌」の記事に気が付きました。先日私も同じ曲をアップしたばかりと言う事もあり、早速拝見させていただきました。
何より、ワルター・フェリアー盤が一押し、と言うところが嬉しいです。
私もシノーポリ、クレンペラーなど、ちらりと(笑)聴いたことがありますが、ワルター・フェリア盤があまりに強く刷り込まれてしまったせいか、なんだかぴんときませんでした。ディースカウのバリトンとなれば何をか言わんや!
フェリアーの特異とも言えるコントラルトは、他の誰の演奏ともくらべることができません。マーラー、ワルター、フェリアーの三人が共有していたこの曲への想いとその深さは、演奏の完成度と一つになっているように思います。
ジュリーニ盤、ちょっと聴いてみたくなりました♪
投稿: aosta | 2010年12月23日 (木) 08時42分
aostaさん、こんにちは。
「大地の歌」に関しては、いまだワルター/ウイーンフィル盤を超える演奏は無いと思っています。フェリアーは最高ですが、パツァークも素晴らしいですしね。
ジュリーニ盤はウイーンフィルをステレオ録音で聴けますし、もちろん演奏もワルター盤に次いで気に入っています。セカンドチョイスとしてはベスト盤(変な言い方??)です。ご興味ありましたら是非!
投稿: ハルくん | 2010年12月23日 (木) 15時32分
ハルくん、こんにちわ
この曲では、最初に聴いた(1)ワルター・ニューヨークpo盤、そして、(2)クレンペラー・ニューフィルハーモニアO盤、(3)バーンスタイン・ウィーンpo盤 が私のベスト3ですね。
一般的に、(1)は(4)ワルター・ウィーンpo盤より評判が悪いですが、(4)はモノラルですし、私はフェリアーの声があまり好きではないですので。(3)も好きでない人が多いようですが、そもそも、マーラーでさえ、バリトンにするかアルトにするか、決めかねていた訳ですし、歌詞の内容から言えば、男性が歌うものだと思いますので。
なお、9番もいいですが、第10番は色々な版、すなわち、クック版数種類、マゼッティ版、カーペンター版、バルシャイ版、フィーラー版等があり、当時のマーラーがどういう状態であったかの解釈もあり、比較すると、面白いですよ。
投稿: matsumo | 2010年12月23日 (木) 16時55分
matsumoさん、こんにちは。
記事中ワルター/ニューヨークPO盤に触れなかったのは、余り好まないからなんです。モノラルと言えどもウイーンPOのこぼれるような音色は自分にはニューヨークPOよりも魅力的に聞こえます。仮にウイーンPO盤の存在が無ければ、ずっと存在感を増すとは思います。
バーンスタイン/ウイーンPO盤は記事中に記した通りなんです。すみません。バリトンというよりも、ここでのDFディースカウの歌唱が好みでは無いのです。元々この人の演出臭さが非常に苦手ではあるのですけれど。
クレンペラー盤は僕も好きですよ。
10番に関して補稿盤の聴き比べは面白いでしょうが、元々マーラーが公表を禁じた未完成の楽譜の復元ですので、個人的には抵抗が有ります。それも楽しみ方のひとつだと割り切れれば良いのですけどね。
投稿: ハルくん | 2010年12月23日 (木) 17時48分
ブルックナーの9番は未完だし、マーラーの9番と並べられる曲とは思えませんがね。
あと私もシュトラウスは好きではありませんが、俗人のシュトラウスを得意としたから、カラヤンがマーラーの9番を体現できない、というのはなんとも乱暴な結論。マーラーも常に思い悩んでいた高尚な人間でもないでしょうし、バーンスタインこそ指揮のパフォーマンスなど俗人然としているように思え、マーラーの生まれ変わりなどと思えませんが・・・
いずれにせよ、マラ9が傑作とは思いますが極度の別格視には、私も近年一番好きな交響曲でありますが信心が深すぎるのもなんとも、と思わせてくれましたね。
投稿: | 2011年5月21日 (土) 02時56分
unknownさん、コメントを頂きましてありがとうございます。
これは、あくまでも趣味的なブログですので、個人的に思うままを述べています。当然、多くの方に異論、反論が有るに決まっています。実際にはそれは中々書きにくいものですが、unknownさんのように誹謗嘲笑ではなく、忌憚のないご意見を頂きましたことは大変嬉しく思います。
僕の考えは、おおむねブログに書いた通りです。未完成でありながらも、音楽の深さでブル8よりもブル9を上にしたいこと。ブル9とマラ9は、どちらとも言えないこと。この3曲に並べるとすればベト9くらいしか考えられないこと。バーンスタイン本人がマーラーの生まれ変わりと言いたいのではなくて、バーンスタインは「マーラーの生まれ変わりのような演奏をする」ということ。そしてブル9とマラ9への、愛着、信心はこれは自分自身どうしようもありません。どうぞご理解ください。
お名前記載をお忘れになられてしまったようですが、大変音楽への造詣のお深い方とお見受けしました。今後も色々とご意見、ご感想を頂けると嬉しく思います。どうぞよろしくお願い致します。
投稿: ハルくん | 2011年5月21日 (土) 09時08分
皆さま、こんにちわ。
趣味の世界での色んな、ご意見を読ませていただきました。
「大地の歌」はジュリーニ:ベルリンフィル(1984年録音)のCDを手にしています。
まずはジュリーニから聴いてみましたが、私のレファレンスとして特に不満はありません。
他はどうかとホームページやブログで、ご提供されている方からダウンロードして昨夕から聴いてみました。
ワルター:ウィーフィル(1952年録音)。ライナー:シカゴ交響楽団。ワルター:ウィーンフィル(1936年録音)。
をチョイスしましたが、ワルター:ウイーフィルの2曲では(1936年盤)は録音状態がすぐれず残念というところで(1952年盤)の方は音質も良く、いい演奏と思いました。
ライナー:シカゴSOは期待していませんでしたが聴いて満足いく大変素晴らしい演奏と思いました。
マラ9については、「大地の歌」ほど聴いていませんので「大地の歌」の方が親しみを抱いています。しかし、9番もいいですね。もうちょい聴き込みます。(ケント・ナガノ:ハレ管弦楽団、日本公演ビデオ)
で、マラ9とブル9については、比較ができません。現世に生きて作曲したマーラーと人間とは関係ない世界にでも生きている仙人のようなブルックナーとでは、音楽の色合いや香りが違う問題のように感じています。
なにか土俵が違うような気がしますね。
お陰さまで、昨夕からマーラーの「大地の歌」を聴かせていただきました。
こういう機会がないと複数の演奏者で続けて聴くことはありませんから、先輩諸氏のご意見は偉大ですね。
ありがとうございます。いい音楽日和でした。
投稿: たつ | 2011年5月22日 (日) 14時20分
たつさん、こんにちは。
ジュリーニ/ベルリン・フィルも素晴らしいですね。僕は好みでウイーン・フィルのライブ盤を上げましたが、ベルリン盤も非常に良いです。
ワルターの52年盤は記事に書いた通り大好きです。ライナーのこの曲は聴いたことがありません。
マーラーとブルックナーの土俵が異なり、比較するのは無理とのご意見、正にその通りだと思います。両極端の方向で、どちらも極めた音楽家だということでしょうね。
こちらこそ、どうもありがとうございました。
投稿: ハルくん | 2011年5月22日 (日) 19時17分
ハルくん様
morokomanです。
先日購入したベルティーニの全集、全曲ともに満足のいく水準なのですが、時間の経過とともに、ついつい手が伸びる曲が限られてきました。
秋、という季節も関係しているのでしょうが……その「手が伸びる曲」とは『大地の歌』のことです。
今までワルター/フェリアー&パツァーク盤やクレンペラー/ルードヴィヒ&ヴェンデルリッヒ盤といった、いわば「定盤」を聴いていましたが、このベルティーニ盤は、「定盤」以上に私の心にマッチしました。
ケルン放響のオーケストラ部は期待以上。私がヴァントとのブルックナー全集でホレこんだ「北欧のような、澄んだ透明な音」は健在でした。特に木管。どこかうすら寒い、どこか冷たい、どこかさびしい、まるで尺八を連想させる響きが要所要所でじわっとにじみ出て、曲想に調和しています。
メゾのリポヴシェクはどの楽章も淡々と歌っていますが、これまたうっすらとした「哀しみ」を連想させます。激した表現ではないので、切々とした風情を感じさせます。担当した楽章、すべて素晴らしいです。
私は5曲目の「ヤケ酒の歌」が大好きで、仕事がうまくいかない時や失敗した時など、杯をあおりながら何度も何度も繰り返し聞いたものです。
確か、評論家のU野先生はあまり5曲目は評価されてはいないようで「あまりに人間の弱さを赤裸々に映し出された結果、気品と格調を欠き、芸術としての高さを落としている」などと書いてらっしゃいますが、そうかなぁ。演奏しだいで、聴く者の心に深い共感を呼び起こす、実に優れた曲だと思うのですけど。
この5曲目を歌ったテノールのベン・へフナーはその「共感」を呼び起こすのに成功していると思います。抑制が効いているところが、かえって歌の裏に隠された「男の悲嘆」を感じさせます。
ハルくん様のご指摘の通り、なぜか『マーラー全集』を謳いながら「大地の歌」が収録されていない全集は結構あります。図書館にあったノイマン旧盤やシャイー盤、ともに収録されていませんでした。
(なぜ収録しなかったんでしょうね? いわゆる「第九のジンクス」の伝説から言えば、作曲家にとってはこの曲こそ「真の第九」であるべきはずなのに……)
そんな中で、これほど質の高い『大地の歌』が収録されている全集の存在は、本当に貴重ともいえますね。
投稿: morokoman | 2013年11月 5日 (火) 20時38分
morokomanさん、こんばんは。
れっきとしたマーラーの、それも最晩年の傑作交響曲を含めないで「全集」というのも納得できませんよね。
この曲を秋の今頃に聴くのは最高です。ちょっと寂しく成り過ぎますけど。
この曲は意外にマーラーのスペシャリストが必ずしも良い演奏だとは限らないようです。やはり難しい曲なのでしょう。
その点、ベルティーニの演奏は素晴らしいですね。これが全集盤に含まれているのはポイント高いです。
お気に入られて良かったです。
投稿: ハルくん | 2013年11月 5日 (火) 22時53分
ハルくん様
続きです。
今回は、ハルくん様の記事の内容について。
今後、新しい『大地の歌』を購入する場合、私が強く関心を持っているのはケーゲル盤です。
マーラーの伝記などで、彼はワルターに「この曲を聴いて、自殺する人間がでるのではないか」などと語った逸話が紹介されています。
私などは「またまたぁ~。マーラーときたら、大げさに言いすぎるよ~!」「こう言っておくと、曲に対する結構な宣伝になるからね。マーラーの話題づくりの才能も、なかなかのものだな~」と、笑っていたのですが……。
ハルくん様の記事を読み、もしかすると本当に実在するのではないか、それがケーゲル盤なのではないか、と思いました。
ケーゲルと言えば、シベ4が飛びぬけて高評価で、ネットの評論などでも激賞の声をよく聴きます。「ケーゲルのシベ4、最高!」「ケーゲルは素晴らしい!」「本当にシベ4を理解していたのはケーゲルだ!」と言った具合です。
こうした「真っ暗で闇の底に引きずりこまれる」系統の曲に、抜群の適性を持っている指揮者なのかもしれないですね。
ところで、私はケーゲルのシベ4、本当に聴きました。
……言われるほど凄いのかなぁ、というのが正直な感想です。ベルグルンド/ヘルシンキのほうが良いと思うのですが。(あと、渡邊/ヘルシンキも)
もしかすると、自分の感性に問題があるのかも知れませんが……。
なので、マーラーの方はどうなんだろう、と関心を持った次第です。
投稿: morokoman | 2013年11月 6日 (水) 21時19分
morokomanさん、こんばんは。
少なくとも、僕がこれまで聴いた「大地の歌」の中で、一番マーラーのコメントに近い演奏はケーゲル盤かもしれません。但し、これが一番好きだというわけでもありません。
ケーゲルには熱烈なファン層が居るので(評論家の許氏などはその典型)、どの演奏も絶賛されています。
でも僕が聴いたものは案外と?がつく演奏が多い気がします。
シベ4もファンには絶賛されていますが聴いていません。理由は簡単で、ケーゲルがフィンランド人では無く、オーケストラがフィンオケでは無いからです。
これは偏見かもしれませんが(いや偏見です)、余り興味が湧かないのはどうしようもありませんね。
投稿: ハルくん | 2013年11月 6日 (水) 23時24分
こんばんは。
この曲は
①テノール&アルト
②テノール&バリトン
③マーラー自身によるピアノ伴奏版
④シェーベルク編曲の室内楽版
といろいろな聴き方が出来ますね。
③は不当に無視されていると思いますし
④は実演で聴いて大いに感動しました。
③・④でこの曲の「侘しさ」を味わった後に
私が初めて(当時はLP)買った
バーンスタイン&ウィーン・フィル盤を改めて聴くと
あまりにも雄弁・色彩的・感情を込め過ぎという
昔からの印象を再確認しましたが
これはこれで大いに存在意義がある・・・と思います。
バリトンよりはアルトの方が良いですが
この盤におけるウィーン・フィルの魅惑(と録音の良さ)は素晴らしいです。
投稿: 影の王子 | 2016年5月 4日 (水) 22時13分
影の王子さん、こちらへもコメントをありがとうございます。
私は考えてみたら③④は聴いたことが無かったですね。機会あればぜひ聞いてみたいものです。
②についてはFディースカウとヘフリガーが思い出されます。でもこの曲は、やはりアルトのほうがしっくり感じられます。バーンスタイン/VPOのオケの音の魅力は抜群ですけれどね。
投稿: ハルくん | 2016年5月 6日 (金) 12時50分
1960年収録のワルター&NYフィルのステレオ録音、LP時代に何度も聴きましたが、確かにこのコンビとしてはマーラーの第2やシューベルトの未完成ほどの域には、達して居ないようです。
鋭い切り込みが乏しい感じで、なだらかさに柔らかさの方にウェイトを置きすぎのような、御印象を受けます。やはり御老齢ゆえでしょうか?
投稿: リゴレットさん | 2018年2月27日 (火) 23時36分
リゴレットさん、こんにちは。
ワルター/NYPのステレオ録音のCDは以前持っていましたが手放してしまったので記事中には書きませんでした。それは仰るように余り満足できなかったからですね。
ただ、ワルターですのでやはり良いところも有ったのではないかと思い、もう一度買い直そうかと考えています。(笑)
投稿: ハルくん | 2018年2月28日 (水) 12時56分
ハルくん様 ご無沙汰しております。
世界中に拡がった新型コロナウイルス。日本でも緊急事態宣言が出されましたが、ハルくん様もご家族様もお身体には十分御注意下さい。
今回は平凡な日常の中に潜む未知のウィルス、自粛中に感染→死という「生は暗く死もまた暗い」という気持ちになってしまいます。
そこで、今マーラーの「大地の歌」を聴いています。
この曲は指揮者、オーケストラ、独唱者の3つが揃わないと成功しない難曲だと思います。
主な名盤はハルくん様が紹介されていますので僕の愛聴している録音を紹介いたします。御笑読いただければ幸いです。
● ライナー/シカゴ交響楽団
リチャード・ルイス(テノール)
モーリーン・フォレスター(アルト)
ライナーにはルートビィッヒと共演した録音もありますが、僕はフォレスターと共演した録音の方が好きです。
ライナーは日本ではバルトークとワーグナーくらいしか評価されていませんが、アメリカではシカゴ交響楽団を世界一の技術集団にしたので、今でも超人・別格的に尊敬されています。
シカゴ交響楽団は後にショルティが引き継いだので、クールなイメージがあるようですが、ライナーはかなり曲にのめり込んだ熱い演奏をします。彼のベートーヴェンやモーツァルトを聴くと、良く分かります。また、フルトヴェングラーのようなエンターテイナー型ではなく、カリスマ・独裁型指揮者だったので、非常に多くの敵を作ったせいか、日本では人気が今一つですが、僕にとってはクレンペラー、リヒターと並んで良く聴く指揮者です。
● カイルベルト/バンベルク響(ライヴ)
フリッツ・ヴンダーリヒ(テノール)
フィッシャー・ディスカウ(バリトン)
男性歌手でマーラーを歌わせたら右に出るものがない2人が共演した貴重な録音です。
マーラーを知り尽くした男性が歌うと、より寂侘感が深まるから不思議です。
カイルベルトは他に、1番、4番、8番をライヴ録音しています。
それでは、コロナウィルスが収束して「生は明るく、死もまた明るい」と言える日が来ることを信じています。
投稿: motosumiyosi | 2020年4月26日 (日) 22時14分
motosumiyosiさん、こんにちは。
ありがとうございます。お元気そうで何よりです。
が、しかしいつ何時コロナがわが身に降りかかるか分からない怖い状況ですね。外出を極力控えて、我が家でじっと音楽を聴くのが一番です。
ライナー、カイルベルトともにこの曲は聴いたことが有りませんが、機会あれば聴いてみたいです。ただ、低域パートはやはりバリトンよりもアルトが良いですね。バーンスタインのウイーンPO盤と一緒です。
投稿: ハルくん | 2020年4月28日 (火) 15時04分
ヴンダーリヒ(35歳没)、フェリアー(41歳没)、マーラー(50歳没)、ワルター(85歳没)、クレンペラー(88歳没)、そしてついに、ルートヴィッヒ(1928年3月16日 - 2021年4月24日 93歳没)。
・・・・・・天は永遠に青みわたり、大地はゆるぎなく立って、春来れば花咲く。けれど人間はどれだけ生きられるというのだ。・・・・・・
この曲で長年にわたり音盤で感動させてくれた皆様のご冥福を、改めて感謝を持ってお祈りしたいです。
投稿: 犍陀多 | 2021年4月27日 (火) 15時55分
犍陀多さん
ルートヴィッヒは随分と昔から活躍していましたので、正直「まだ生きていたのか」という印象でした。
「大地の歌」での数々、その他の数々の名唱で偲びたいと思います。
投稿: ハルくん | 2021年4月28日 (水) 14時33分
ルートヴィヒの訃報、購読のS新聞の報道で知りました。同じく大歌手で良き共演者でもあったシュヴァルツコップ同様、長寿を全うなさいました。心より追悼の念を捧げます。
この所、ベイ・シティ・ローラーズのヴォーカル担当でした、レスリー・マッコーエン(享年68)、古葉竹識・監督時代の広島東洋カープで、御活躍された、エイドリアン・ギャレット(同78)等、懐かしい著名人の方々の訃報が、相次いでおります。
投稿: リゴレットさん | 2021年5月 3日 (月) 00時44分
リゴレットさん
ルートヴィッヒは何しろ昔から数多くの録音で耳にしましたから、正直「まだ生きていたのだ!」と驚きました。それにしても素晴らしい大歌手でしたね。
投稿: ハルくん | 2021年5月 4日 (火) 22時07分