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2010年1月22日 (金)

マーラー 交響曲第4番ト長調「大いなる喜びへの讃歌」 名盤

ブルックナー&マーラーの交響曲特集もいよいよ中盤にさしかかりました。山登りに例えればさしずめ中腹。巨峰が次々と仰ぎ見られるようになります。

Tenjyo02 マーラーの音楽は激しさや沈鬱さと優しさ、美しさが混然としているのが特徴ですが、この第4番は全体が明るさと幸福感に溢れています。またマーラーとしては短くとても親しみ易い作品なので、昔は第1番の次に多く演奏されました。副題に「大いなる喜びへの讃歌」と付けられることが多いですが、実はこれはマーラー自身が付けたわけではなく、第4楽章の歌詞が誤用されたようです。マーラーの弟子であったブルーノ・ワルターはこの曲について「天上の愛を夢見る牧歌である」と語ったそうです。イメージ的にそれほど大きな違いは無いとも思いますが、やはり弟子の言葉の方が正しい気がします。この曲は大曲揃いのこの人の交響曲の中では最も規模が小さい曲ですが、それでも演奏時間は50分を越えます。僕は第2、5、6、9番といった激しい曲を聴くことが多いですが、この第4番を聴く喜びというのは何物にも代えがたいと思っています。

第1楽章ソナタ形式 鈴の音と共に始まる冒頭からメルヘン的で、ヴァイオリンが第1主題を軽やかに奏すると心が浮き浮きしてきます。続いてチェロが歌う第2主題は何という美しさでしょう。正に天国的です。展開部のフルートはメルヘンの笛そのものですし、言いようの無い懐かしさを感じます。そして終結部のトゥッティでは、喜びと幸福感一杯の讃歌を歌い上げます。

第2楽章スケルツオ 二度高く調弦した独奏ヴァイオリンが非常に印象的です。マーラーはこれに「友ハイン(死神)は演奏する」と書いていますが、死神を「友」と呼ぶのですから、マーラーの神経はやはりちょっと普通では無かった様に思います。とは言えこの曲では、死神のヴァイオリンですら楽しく感じるのです。また中間部は非常に美しい曲想です。

第3楽章変奏曲「やすらぎに満ちて」 非常に美しい楽章で、正に天国的といえます。幸福感に満ち溢れますが、途中何度も転調してはその度に孤独感に包まれて、マーラーの精神状態を表わしているかのようです。後半急にテンポアップする部分は何となくハリウッドのミュージカルのように聞こえます。

第4楽章「極めて快適に」 「子供の不思議な角笛」からの歌詞をソプラノが歌います。管弦楽伴奏付き歌曲のようなユニークな楽章です。幸福感溢れる静かな部分が中間の闊達な部分を挟む構成です。

それでは僕の愛聴するCDを順にご紹介しましょう。

Mahr4walt_cci00023 ブルーノ・ワルター指揮ウイーン・フィル(1955年録音/グラモフォン) ウイーン国立歌劇場再建記念演奏会の素晴らしい記録です。戦前のウイーンの柔らかく甘い弦と管の魅力をまだまだ湛えている時代の演奏なので、この曲には正にぴったりです。実際この4番を演奏するウイーン・フィルの魅力というのはちょっと別格だと思います。ワルターにとっても天国的な喜びに満ちたこの曲はとても資質に適していますし、両者の組み合わせは最高に幸福な結果となっています。テンポは全体を通じてゆったりしていて情感をたっぷりと味あわせてくれますし、個々の楽器奏者の歌いまわしもセンスが抜群、懐かしさに溢れています。

Mahr4cci00023 オットー・クレンペラー指揮バイエルン放送響(1956年録音/GreenHILL) クレンペラーはEMIにスタジオ録音を残していますが、これはミュンヘンでのライブ録音です。創設間もないバイエルン放送が既にドイツの楽団らしい性能と音色を持っていて嬉しいです。演奏はいかにもクレンペラー調の徹底したインテンポなのですが、音楽が退屈になることは無く、逆に立派さを感じさせます。テンポは晩年のスタイルとは違って特に遅いということはありません。ただ曲が曲なので個人的にはもう少し面白さが有ったら良いのになぁとは思います。音質は年代としては非常に明瞭です。

Mah4130 ブルーノ・ワルター指揮ウイーン・フィル(1960年録音/Music&Arts) マーラー生誕100年記念コンサートにワルターが招かれて指揮した時の演奏です。はからずもこのコンサートはワルターとウイーン・フィルの最後のコンサートになりました。ワルター協会が所有する録音を米Music&ArtsがCDにしてくれたのは幸せです。55年盤よりもずっとゆっくりとしたテンポで全ての音符が慈しむように奏されていますが、とりわけ第3楽章は他のあらゆる演奏よりも遅く、情感も極まって感動的です。やはり彼らにとって特別な演奏会だったのでしょう。これは正に一期一会の名演奏だと思います。録音は55年盤のほうがパリッとはしていますが、鑑賞に何ら問題は有りません。むしろマイク位置が近いので、通常よりも各楽器の動きが室内楽的に明瞭に聞き取れるので新鮮です。

Mahr44107072515 レナード・バーンスタイン指揮ニューヨーク・フィル(1960年録音/CBS盤) 宇野功芳先生が昔から推薦されている演奏です。曰く「愉しくて仕方ない演奏」とのことです。確かに第1楽章のメリハリと緩急の自在さはバーンスタインでなければ出来ない表現ですが、問題が有るとすれば、いや普通なら問題ということは無いのですが、それはオーケストラの音質です。時に騒々しさを感じさせるNYPの音(特に金管)を聴くと、この曲を演奏するウイーン・フィルのこぼれる様に美しく柔らかい音を知っている耳には、どうしても物足り無さを感じてしまうのです。とは言え愉しい演奏という点では確かに最上位かもしれません。

Mahler4_5197rwzwkcl ラファエル・クーベリック指揮バイエルン放送響(1968年録音/グラモフォン盤) クーベリックのマーラーは特にスタジオ録音の場合、端麗でさらりとしてベタつくことはありません。当時のバイエルン放送響の音も同傾向に有ります。それが劇的な曲となると少々物足りなさを覚えるのですが、この曲の場合にはむしろ自然や素朴さが感じられて適しています。但しそれでも余りに淡々と起伏の少ない指揮ぶりには飽きが来る一歩手前の恐れが有ります。決して悪い演奏だとは思いませんが、頻繁に取り出して聴きたくなるかといえば否ということになってしまいます。

Mahler4_horenst ヤッシャ・ホーレンシュタイン指揮ロンドン・フィル(1970年録音/EMI盤) ユダヤ系のホーレンシュタインは昔からマーラーを得意にした指揮者です。学生時代に買った6番のLP盤は愛聴盤でした。この4番はほとんどテンポも動かさずに淡々と進める演奏です。バーンスタインのCBS盤が緩急自在の器用な天才タイプ花形満だとすれば、さしずめ素朴で努力家タイプの左門豊作のような演奏です。これは貴重な存在だと思います。特に3楽章が心に染み入り感動的です。ロンドン・フィルも美しく不満を感じません。既に廃盤のようですが、中古店なら手に入るのではないでしょうか。

Mahr4ten クラウス・テンシュテット指揮バーデンバーデン&フライブルグ響(1976年録音/ヘンスラー盤) テンシュテットにはEMIへの録音が有りますが、ロンドン・フィルの非力さがどうも気になります。その点、たとえドイツの無名オーケストラのライブ演奏であってもロンドン・フィルよりもずっと優れています。実際、このオケの音色は中々に魅力的です。テンシュテットが本領を発揮するのは「復活」のような大曲ですが、この曲も悪く有りません。バーンスタイン/NYPのような面白さが有るのにオケの音がうるさくは感じません。これはとても良い演奏だと思います。テンシュテットには翌1977年にボストン響に客演したコンサートの録音(伊Memories)も有りますが、明るく柔らかい音色のボストン響が同様の良い演奏をしています。

Mahr4aba クラウディオ・アバド指揮ウイーン・フィル(1977年録音/グラモフォン盤) 比較的早めのテンポで飄々とした演奏ですが、歌うところはアバド得意のオペラを思わせるたっぷりとしたカンタービレがとても素晴らしいです。なにせウイーン・フィルの楽器の音色が美しいので、それだけでも魅惑されてしまいます。こればかりは他のオケではどうにもならないですね。第2楽章のヴァイオリン独奏も名コンマス、ヘッツェルの何と上手いこと!第3楽章は淡々としていますが弦がもちろん美しく、終結部では大きく盛り上がります。第4楽章の独唱はフレデリカ・フォン・シュターデですが、技巧を感じさせない清純素朴な歌い方がとても気に入っています。

Mahr441q4f2bynsil ロリン・マゼール指揮ウイーン・フィル(1983年録音/CBS SONY盤) 第1楽章のテンポはかなり遅めでゆったりとしています。そのせいかどうも生気に欠ける気がします。心が弾んでくるような楽しさが感じられないのです。第2楽章もほぼ同様です。第3楽章ではウイーン・フィルの音はもちろんとても美しいのですが、ワルターやバーンスタインのように陶酔的では有りません。第4楽章のソプラノはキャスリーン・バトルが美しい声を聞かせますが、マゼールの遅いテンポがどうも全体をもたれさせています。従って滅多に聴くことは有りません。 

Mahrlcci00026 レナード・バーンスタイン指揮ウイーン・フィル(1984年録音/First Classics盤) バーンスタインにはコンセルトへボウ管との再録音盤がグラモフォンに有りますが、この曲だけはどうしてもウイーン・フィルに惹かれます。有り難いことに海賊盤でその演奏を聴くことが出来ます。ライブ録音ですが、おそらく放送局音源を使っているのか音質も優秀です。緩急自在なのは変わりませんが、ニューヨーク盤ではバーンスタインがオケを引っ張っている感が有ったのに対して、ウイーン盤の場合にはオケが自然に鳴っている印象です。それに何といってもこの柔らかい楽器の音色はウイーン・フィル以外では考えられません。第3楽章もワルター/ウイーンの60年盤並みに遅いテンポでたっぷりしています。4楽章の独唱がボーイソプラノなのはよく批判されますが、僕は好きです。大人のソプラノは大抵技巧的な「歌唱」を感じさせるのに対して、たとえ下手でも純真な「天使の歌声」を感じるからです。

Mahler4_51ch9rxaoxl レナード・バーンスタイン指揮アムステルダム・コンセルトへボウ管(1987年録音/グラモフォン盤) ニューヨーク盤の楽しさ、ウイーン・フィル盤のしなやかな美しさと比較すると、この演奏からは円熟と落ち着きが強く感じられます。といっても他の指揮者と比べればやはり変幻自在で語り口の上手さは独壇場です。コンセルトへボウもまた素晴らしい音色でマーラーを堪能させてくれます。特にウイーン・フィル盤は海賊盤でしたので、正規盤としての価値は大いに有ります。ここでも4楽章の独唱はボーイソプラノが歌っています。

Mah417690522 ガリー・ベルティーニ指揮ケルン放送響(1987年録音/EMI盤) ベルティーニのマーラーはブルックナーの場合のヴァントと同じ、職人型の演奏です。実にソツが無いというか、失敗はしません。でもそれが必ずしも感動につながるとは限らないのです。この4番の演奏もフレージングが実に明確で音符一つ一つに表現意欲を感じますし、一般的に言えば立派で良い演奏なのでしょうが、このような天国的な曲の場合にはなんだか煩わしさを感じてしまうのです。神経質過ぎてうるさい、とも言えます。これでは「天国」というよりも「地上界」の音楽になってしまいます。決して美しく無いわけでは有りませんし、好みの問題ですので人によっては反対に受止められるかもしれません。

Mahr4cci00024 ヴァーツラフ・ノイマン指揮チェコ・フィル(1993年録音/CANYON盤) これはスプラフォンへの旧録音盤では無く新盤のほうです。新盤の一連では第3番が「超」の付く名演でしたが、この4番は残念ながらその域には達していません。それでもいかにもノイマンらしい派手さの無い節度の有る自然な表現なので、この曲には向いています。チェコ・フィルの美しい音もとても魅力的です。特に第4楽章のオーケストラは3番に匹敵する魔法のような棒さばきで大変に魅力的です。ソプラノ独唱も悪く有りません。CANYONの録音もいつもながら極上です。

これらのうち、僕が特に好きなのは、ワルターの1960年盤とバーンスタインの1984年盤です。この二つが正に双璧です。次いではワルターの1955年盤とアバドの1977年盤なのですが、要するにいずれもウイーン・フィルの演奏です。このオーケストラの持つ音色は、この曲に於いては決定的な魅力となるからです。 

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マーラー(交響曲第1番~4番)」カテゴリの記事

コメント

私はLPレコードの時代、初めてワルター指揮ウィーンフィルの1960年のライブ録音がブルーノ・ワルター協会から初めて発売された時、レコードを入手しました。あまりにも音のバランスが悪く閉口しました。
そのイメージが強いのかCDでは買い直していません。
ワルターとウィーンフィルの最後の歴史的演奏会ライブだけに気になるのですが・・・
かなり音質的に改善されているようですが、どうなのでしょうか?

投稿: オペラファン | 2010年1月23日 (土) 22時00分

それにしても、保有ディスクの多さに
脱帽です。
ワルターとウィーンフィル良さそうなので、
こんど聞いてみます。

それと、オットー・クレンペラー、
目下気になる存在なので、これも聴きたいなあ。

いつも貴重な情報ありがとうございます。

投稿: 四季歩 | 2010年1月24日 (日) 12時09分

1週間のご無沙汰でした…このフレーズにピンと来る方も年齢高め?ですよね…
本日のN響アワーは、指揮者の尾高忠明さんがゲストで、エルガー&ブルックナーのちょっと玄人好みの内容でした。 ハルくんはご覧になりましたか? 凄く良かったです。
若き日の尾高氏の映像や写真も紹介されておりました。私が35年位前、中3から高1の夢見る乙女だった頃の時代です。
黒柳徹子さん司会のおしゃべりオーケストラ~音楽の広場という番組で東フィルを指揮する尾高氏に夢中になっていました。ハンサムではないけれど、柔和な性格そのままの優しい笑顔や、ちょっと覗く八重歯が大好きで…世の中の大抵の女子学生は、新ご三家に騒いでいたけれど。
お顔の表面積はかなり広くなられても、優しい笑顔は変わらずで、指揮者としては円熟期に入られたご様子。ますます活躍して欲しいとファンの一人として思います。
作曲家や曲の話が置いてきぼりてご免なさい。お許し下さいませ。
しばし、女学生だった自分を思い出しながら、今日の夜はブルックナー三番を聞いて寝ます。zZ……

投稿: From Seiko | 2010年1月24日 (日) 22時11分

オペラファンさん、こんばんは。

ワルター/ウイーンの1960年盤はLPでは聴いていません。僕の所有するCDは実はMusic&Artsでも旧盤の方で、これは日本コロムビアが製造していました。記事にも書きましたが鑑賞に支障は無いと思います。現在のMusic&Arts盤は聴いていませんが、音が更に改善されているのかどうか気にはなっています。

投稿: ハルくん | 2010年1月24日 (日) 22時19分

四季歩さん、こんばんは。

ワルターのウイーンフィル盤は是非お聴きになられて下さい。1955年盤は中古店で無いと入手できませんが、1960年盤は現役盤です。時代離れした演奏ですが、そこが大きな魅力です。

投稿: ハルくん | 2010年1月24日 (日) 22時26分

Seikoさん、こんばんは。

「1週間のご無沙汰でした」懐かしいフレーズですね。まあ年齢が察せられます。(笑)

尾高忠明さんは、マーラーの「復活」の記事の時に書きましたが、学生時代(1977年)に氏の指揮で演奏をしたことが有ります。練習の時にもとても優しくいい人でしたよ。
とても楽しい思い出です。

投稿: ハルくん | 2010年1月24日 (日) 22時42分

返答コメントを早速ありがとうございます。
慌ててマーラーの復活の回読ませて頂きました。尾高氏と競演…私には夢の様なお話です。滅茶苦茶に羨ましいっ!失礼ながらハルくん様は楽器は何をされていたのですか?新参者はハルくんの人となりを解っていないので教えて下さいm(_ _)m

投稿: From Seiko | 2010年1月24日 (日) 23時55分

ハルくんさん、おひさしぶりです。考えてみたら来年は没後100年になりますね。その辺も見通してシリーズをお書きになっているのでしょうか。

マーラーマニアでない私ですが、4番はいい曲ですね。弦楽器が木管のように歌う、つまり一人一人の歌い方が完璧に揃っている演奏が、この曲には似つかわしいと感じます。

TVの尾高さん、私も見ました。札幌出身者には札響正指揮者として古くからおなじみの方です。

投稿: かげっち | 2010年1月25日 (月) 12時17分

Seikoさん、こんばんは。

さっそく「復活」の記事をお読み下さったのですね。嬉しいです。
僕が当時やっていたのは、某国の皇太子殿下が弾いている楽器ですよ。Violaです。
大学で始めてオケに入団して「Violaならば直ぐにレギュラー」と誘われて、その勢いのままNHKホールに上ってしまいました。お陰で尾高さんの情熱的な指揮でマーラーを演奏出来て最高でした。今は昔の話ですけれど。

投稿: ハルくん | 2010年1月25日 (月) 23時37分

かげっちさん、こんばんは。
お元気そうで何よりです。

特にアニバーサリーイヤーを意識したわけではありません。マーラーもブルックナーも好きな割りにこれまで記事にしてこなかったのでまとめて特集にしたいと思っただけなのです。

4番はホントに良い曲です。各楽器の歌い方の統一性は大事ですね。でも余りにキッチリと厳格に弾かれると息苦しさを感じます。どこまでも柔らかく弾いて欲しいと思いますよ。

投稿: ハルくん | 2010年1月25日 (月) 23時42分

ハルくんさん、こんにちは。

管楽器だと良くも悪くも一人1パートですが、弦楽器だと大勢で1パート弾くわけで、みんなが「同じように、どこまでも柔らかく弾く」ためには、みんなのセンスが共有できていなければいけません。

その意味で、ウィーンフィルのマーラーやブルックナー、チェコフィルのドヴォルジャークなどは、指揮者が何も言わなくてもすでに思いが共有された演奏になっている、のじゃないかと思いますねえ。

投稿: かげっち | 2010年1月28日 (木) 12時36分

かげっちさん、こんばんは。

おっしゃられるとおりだと思います。
「みんなのセンスが共有できている」というのは弾き方の微妙なニュアンスまでが揃っているというということですよね。ウイーンフィルやチェコフィルはその点で見事に統一されています。言語と同じようにその土地の人にしかわからない違いが有ると思うのです。ですので世界中から技術的に優れた奏者を集めたベルリンフィルにローカルな味わいが有るはずは無く、極めてインターナショナル的な音になると思うのです。

投稿: ハルくん | 2010年1月28日 (木) 23時25分

ハルさん、こんにちは。

今、タイ出張中です。
タイは、今乾季で、蒸し暑くないですが、昼間は流石に日差しが強く、暑く感じます。

そんな南国にいるとマーラーも遠い存在になってしまいます・・・。

さて、マーラーの「第4」ですが、実はあまりCDを聴く機会がないのです。嫌いな曲ではなく、好きな曲の1つですが、何故か保有しているCDの種類も少ないですね。

そんな中、私のベストCDは、ハルさんも挙げられているワルタ=ウィーン・フィルのCD(1955年ライヴ)です。
ウィーン・フィル創立150周年記念CDボックスを購入した時の1枚にこのCDが含まれていて、よく聴いていました。

古きよき時代のウィーン・フィルサウンドが堪能できる素晴らしい演奏だと思います。

確かにこの曲想はウィーン・フィルにピッタリですよね。

投稿: たろう | 2010年1月30日 (土) 19時11分

たろうさん、こんばんは。

現在はタイですか。それではマーラーという気分ではないでしょうねぇ。スペイン音楽かイタリア音楽でも聴かれてはいかがかと・・・(笑)

ワルター1955年盤は本当に素晴らしいですよね。機会有れば1960年盤も聴かれてみて下さい。それぞれに良さが有って自分としては両方ともかけがえの無い演奏です。

投稿: ハルくん | 2010年1月30日 (土) 20時28分

こんにちは。

ワルター/ウィーン/55年DG盤を入手。4番初体験です。
余りの気持ち良さに毎度途中で眠りに...昨夜初めて最後まで。

想像以上の「天上の~牧歌」な曲で驚きました。マーラーですよね!?

そう思うと、2番は聴き応え在り過ぎます。

投稿: source man | 2010年2月 6日 (土) 12時29分

source manさん、こんにちは。

4番は幸福感を最も表わしているので、そう感じらたのでしょうけれど、これもやはりマーラーの一面そのものです。
ワルターの1955年盤は最高の演奏の一つですので当分はこれ1枚で充分楽しめると思いますよ。

投稿: ハルくん | 2010年2月 7日 (日) 13時49分

再びこんばんは。

バーンスタイン/VPO/First Classics盤も。
ワルター'55に続いて2枚目。録音技術upを感じずにはいられまセンthink

今回も1度目は途中でsleepy。2度目で最後まで。あぁココチよいconfident

人気First Classicsでも、別格な値段なのも納得good

追伸:
貴BlogのTopを開き、W.F氏の御顔が目に飛び込んできて驚きました。

投稿: source man | 2010年8月22日 (日) 22時22分

source manさん、バーンスタイン/ウイーンPO盤を手に入れられましたか!
この曲だけは、やはりウイーンPOが最高ですね。今では高価ですが、それだけの価値は絶対に有りますね。

ええ、次回からはベートーヴェン(フルトヴェングラー?)特集ですので、予告編です。(笑)

投稿: ハルくん | 2010年8月22日 (日) 22時32分

こんにちは。

ワルター/VPO'60(M&A旧盤)入手。
未完成lovelyも入ってると知り探しました。

音質も最初!?と感じたものの、すぐ気にならなくなりました。モノラル好きですし嫌いじゃナイhappy01。旋律を聴くには、むしろ合ってる音質カモ。

未完成で、貴殿イチオシ盤を教えて下さると有難いです。

ボクは、ワルター/CBS、クナッパーツブッシュ/BPO('50/1/30)Tahra盤(Green Hill盤が欲しいcrying)です。ヴァント'00日本公演は、最後の楽しみで未聴にして確保してます。

投稿: source man | 2010年8月28日 (土) 13時23分

source manさん、こんにちは。

記事にも書きましたが、ワルターの'60年盤は本当に好きですね。音は悪くは無いですけど、年代を考えるともうちょっと期待したいですね。正規音源盤が出るといいのですけれど。

未完成ですか。そのうちに記事にしたいと思っていますが、source manさんだけには特別にお教えしましょう。(笑)
ズバリ、1位 ワルター/ウイーンPO’36年EMI盤、2位 シューリヒト/ウイーンPO'56年DECCA盤 です。ワルターのこの'60年盤とCBS盤もとても好きですけど。

投稿: ハルくん | 2010年8月28日 (土) 15時12分

再びこんにちは。

特別講義有難うございます。m(_ _)m
ベートーヴェン祭りに入られるので、待ちきれず訊いちゃいましたsweat01
シューリヒトはノーマークでした。

先程の書き込み、訂正させて下さい。
未完成クナ'50年盤、Tahra盤はブルックナー9番も入ってて、9番はGreen Hill盤も在るので、未完成も入ってるのでは!?と推測の域を出てナイのに断定した書き込みを...御免なさい。
m(_ _)m

投稿: source man | 2010年8月28日 (土) 16時41分

source manさん、

未完成のワルター'36年は録音が相当古いですし、シューリヒトはよほどのファンでも滅多に推薦していません。ですので普遍的ではないかもしれません。
そういう点で、ワルター/NYPのCBS録音を他人には第一に勧めるべきかもしれません。あくまで僕のフェイヴァリットということで。

投稿: ハルくん | 2010年8月29日 (日) 14時53分

シェイナのマーラー4番を聴いてみました。確かに天国の音楽がなっています。ヤルヴィによれば一番すばらしい演奏なのだそうですよ。これは買いです。

投稿: まつやす | 2012年1月12日 (木) 20時56分

まつやすさん、こんばんは。
本年もどうぞよろしくお願いします。

カレル・シェイナのマラ4は聴いたことが有りませんが、そんなに良いのですか?
ヤルヴィって、親父の?あの人はこのを曲振っていましたっけね?それともシェイナを超える自信が無くて振らなかったのかな。
どちらにしても聴いてみたいですね。

投稿: ハルくん | 2012年1月12日 (木) 22時10分

こんばんは。

34年前に初めてこの曲を聴いたのが
バーンスタイン&NYPだったので
「刷り込み」もあると思いつつ
未だにこれに匹敵する演奏に出会えてません。
これはCDの音も大変良いので
何回聴いても飽きることがありません。
それどころか「生きてて良かった」とすら思えます
(本当です)。

バーンスタイン&アムステルダム
ホーレンシュタイン、マゼールも素晴らしいですが・・・
「愉しさ」という点で及びません。

それにしてもワルターのステレオ録音が無いのが残念です。

投稿: 影の王子 | 2014年5月 5日 (月) 22時12分

影の王子さん、こんにちは。

バーンスタインの旧盤は自分も非常に愛聴しました。本当に、愉しさという点では未だにこれ以上の演奏は無さそうです。

ワルター、バーンスタイン/VPOは通常盤ではありませんので、通常盤としてはアバド/VPOが一番好きです。
ウイーンフィル以上にこの曲に適した音を出せる団体は無いと思うからなのですね。

投稿: ハルくん | 2014年5月 6日 (火) 11時33分

異色盤ですが…メンゲルベルク/ACO…かつてワルターよりもマーラーの意図をよく汲んでいるいると評された盤です。冒頭の大見栄を切るようなポルタメント…今こんな演奏をしたら非難されるだろうな…(第5番のアダージェットは超名演なのに)他にはセル・ライナーといったマーラー的ではないかもしれない演奏も一聴の価値ありと思います。ホーレンシュタインは外盤で入手しました。第3楽章が何ともいえない雰囲気でした。定評のあるアパド・カラヤンはマーラーのイメージから少し遠いと思います。びっくりしたのはクレンペラー盤でシュバルツコップか独唱していること…雄弁すぎる気がします

投稿: k | 2014年10月 9日 (木) 22時52分

Kさん

メンゲルベルクぐらい個性的な指揮者も居ないので、ファンにとってはたまらないのでしょうね。(”時代を超越した個性”とでも言いましょうか)

セル、ライナー、カラヤンは余り食指が湧かずに聴いていません。
アバド/ウイーンPOはオケの美しさで特に好きな演奏の一つです。
クレンペラーのEMI盤、シュワルツコップの歌唱は非常に味わいが有りますが、そこが好き嫌いの分かれ目なのでしょうね。

投稿: ハルくん | 2014年10月11日 (土) 09時57分

こんばんは。

バーンスタイン&コンセルトヘボウのDG盤は初出以来
好意的な評が見当たりませんが
僕は演奏そのものは美しいと思います。
終楽章のボーイ・ソプラノを皆「親の仇」の如く否定してますが
僕は終楽章には拘りが無いので気になりません。
「老バーンスタインが幼い日の思い出に浸っている」ようです。

投稿: 影の王子 | 2017年11月 3日 (金) 19時52分

影の王子さん、こんにちは。

コンセルトヘボウ盤も良いですよね。実は現在はCDも所有していますが加筆をサボっているだけです(汗)。
ウイーンフィルとのライブ盤はMemoriesからもリリースされましたし、どちらを選ぶかといえばやはりウイーンフィル盤です。けれどもコンセルトへボウも非常に魅力的です。

投稿: ハルくん | 2017年11月 6日 (月) 15時04分

老ワルターのこの曲のステレオ再録音、実はCBSのプランにあったのです。
1962年2月にお亡くなりになってしまって、実現しませんでしたが…。
'61年が巨匠の録音活動最後の年になってしまいましたが、翌年の予定曲目には、マーラーの第4&5番、ブルックナーの第8、シューマンの交響曲全集、ベートーヴェンのフィデリオ全曲、ドビュッシーの交響詩海が、ありました。

投稿: リゴレットさん | 2018年3月 7日 (水) 08時48分

こんばんは。

今日アマ・オケで聴きましたが、かなり水準の高い演奏で大満足。
ますますこの曲が好きになりました。
この曲が人気あるのは、決して演奏時間が1時間未満だとか
LPやCD1枚に収まるといった理由だけではなく
無駄のない名曲だからこそに他ならない・・・と認識を新たにしました。

投稿: 影の王子 | 2018年5月27日 (日) 18時18分

影の王子さん、こんにちは。

他の長大な曲と比べれば短いといっても50分を越えますしやはり長いです。
その長さが苦にならないくらい幸福感に溢れた名作シンフォニーですよね。
マーラーは本当に天才です!

投稿: ハルくん | 2018年5月28日 (月) 12時35分

ハルくん様
6月10日(日)、箕面市民オーケストラ第36回定期にて、この曲の実演を聴いて参りました。指揮は野津臣貴博…のづ・みきひろ…さん、ソプラノは高嶋優羽…たかしま・ゆは…さんでした。
定期は年2回ですので、じっくり練り上げた演奏を聴かせて戴けますので、充分満足な域に達しております。大規模で色彩的なオーケストレーションですので、目で各奏者を拝見すると愉しさ倍増ですね。

投稿: リゴレットさん | 2018年6月11日 (月) 06時10分

リゴレットさん

それは良かったですね。
アマチュアオケでもレベルの高いところは多いですし、演奏を生で聴き視覚的に見ていると思わぬ新しい発見が生まれたりして楽しいですよね。

投稿: ハルくん | 2018年6月11日 (月) 12時46分

ハルくん様
ソプラノ様が、約7~8分の出番では歌い足りないせいか(笑)、アンコールにJ・シュトラウス2世の『蝙蝠』からの、アデーレの歌う『侯爵様、貴方のようなお方は』を、御披露して下さり御開きとなりました。
ただ、深い余韻を湛え静かに終わるメイン・プログラムの後には、幾分そぐわない選曲だった感も…(笑)。
例えば、同じマーラーの『リュッケルトの詩による歌曲集』からの『我はこの世に忘れられ』を歌って戴いた方が、より印象的な締め括りになったのでは…などと贅沢な想像をしてしまいました。

投稿: リゴレットさん | 2018年6月12日 (火) 09時40分

リゴレットさん

そうですねぇ。マーラーのあとにJシュトラウスというのはどうでしょうね。
角笛つながりで「魔法の角笛」からどれか1曲なんて最高でしたけど、練習時間が無かったのでしょうかね。

投稿: ハルくん | 2018年6月12日 (火) 12時57分

ハルくん様 こんにちは

関西は北大阪地震に続き、平成30年西日本豪雨、そしていきなりの酷暑と大変です。頼みの政治家のセンセー方は酒盛りでお忙しいようで、本当に日本は大丈夫かと、さすがに呑気な僕も真剣に考えてしまいます。
亡くなられた方々のご冥福を祈るとともに、一日も早い復興を祈っています。

さて、暑い時は不思議とマーラーの交響曲第4番を聴きたくなります。マーラーの曲の中で珍しく暑苦しくないからかもしれません。
愛聴盤は以下の通りです。

アバド/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、シュターデ(メッゾ・ソプラノ)

作曲家の別宮貞夫さんは「アバドはカラヤン、ベームより上、フルトヴェングラー級の天才だ」とある音楽雑誌に書いておられました。
この意見に賛同するかどうかは別として、僕もアバドは20世紀を代表する指揮者であることは間違いないと思います。ただその割には、交響曲では印象が薄いです。
アバドはどんな作曲家を振っても及第点以上ですが、あまりにも音楽が整い過ぎていて、僕のような凡人には、心に響かないようです。
マーラーも然りで、僕としてはテンシュテット盤やバーンスタイン盤に手が伸びてしまいます。
しかし、第4番や当時絶好調だったジェシー・ノーマンを迎えた第3番はアバドに合っているように思います。また、第9番のバーンスタインの対局にあるような清潔(別にバーンスタインが不潔と言っているのではないですが)な解釈も好きです。

また長話になってしまいました。申し訳ありません。
一寸先は闇の時代、ハルくん様も健康には十分ご注意下さい。


投稿: motosumiyosi | 2018年7月16日 (月) 23時09分

motosumiyosiさん、こんにちは。

豪雨警戒時の酒盛り報道はいかにもメディアの週刊誌的な取り上げ方が匂っていますが、為政者に油断は禁物です。常に緊張感を持ってもらわないと困りますね。

アバドがベーム以上ということは120%有り得ないと思いますが(ではカラヤンは???)、マーラーなど素晴らしいものが多いですね。
ウイーンフィルを指揮した3、4、9番はいずれもトップを競うほどの愛聴盤です。
ただシカゴ響やベルリンフィルとの録音にはそこまでの魅力は感じません。それは自分のオーケストラの好みの問題が大きいのだと思います。

投稿: ハルくん | 2018年7月17日 (火) 16時07分

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