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2009年9月12日 (土)

リヒャルト・ワーグナー 楽劇「トリスタンとイゾルデ」全曲 名盤 ~禁断の恋~ 

ヴェルディの傑作オペラ「ドン・カルロ」は、王子がかつての恋人である姫を自分の父親である国王に王妃として横取りされてしまうという悲恋の物語でした。一方ワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」は、国王の王妃となる予定の姫を迎えに行った騎士が、飲んでしまった媚薬のおかげで姫と恋に落ちてしまい、最後は命を落とすという悲恋の話です。やはりクスリにはノ〇ピーでなくても弱いようですな。(笑) 悪いクスリは絶対にやめましょうね。

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という訳で、この話は「禁断の恋」がテーマなのです。実はワーグナーは作曲当時、恩人ヴェーゼンドンクの夫人マティルダと不倫の恋をしていました。ですので、この作品の騎士トリスタンこそはワーグナー自身で、イゾルデ姫はマティルダだというのがもっぱらの定説です。但し当の本人はそれを認めてはいなかったらしいのですが。

それにしても、ワーグナーのオペラはどの作品も長大です。四夜にわたり上演される、楽劇「ニーベルンクの指輪」は別格としても、どのオペラも上演に4~5時間はかかる大作ばかりです。しかし、それらの作品の中で、僕が最も愛して止まないのは、楽劇「トリスタンとイゾルデ」です。他の作品の場合には生の公演でならいざしらず、家でCDを全曲聴き通すなんてのは中々出来ないのですが、「トリスタン」だけは例外です。W0001
この作品は、さすがにワーグナーが禁断の恋の真っ只中にあって作曲しただけあって、全編が愛欲と官能の香りに満ち溢れています。これほどまでに「エロス」を感じさせる音楽芸術が一体他に有るでしょうか。ですので、この作品は非常に解り易いです。最初の「前奏曲」と最後の「愛の死」を続けて、「前奏曲と愛の死」としてオーケストラ・コンサートでよく演奏されますが、それはこのオペラの集約であって、全体は「前奏曲」と「愛の死」に挟まれた一つの巨大な作品になっているのです。なので、「前奏曲と愛の死」が好きになれば、楽劇「トリスタンとイゾルデ」を理解するのは全く難しくありません。まったくもって、この作品は何度聴いても本当に官能的で素適な音楽です。直江兼続ではありませんが、やっぱり人間一番大切なのは「愛」ですよね。

ここで、あらすじをおさらいしておきます。

時代:伝説上の中世
場所:イングランド西南部のコーンウォール

主要登場人物
トリスタン(T):マルケ王の甥であり忠臣
イゾルデ(S):アイルランドの王女
マルケ王(Bs):コーンウォールの王
ブランゲーネ(Ms):イゾルデの侍女
クルヴェナール(Br):トリスタンの従者
メロート(T):マルケ王の忠臣

第1幕
アイルランドの王女イゾルデは、コーンウォールを治めるマルケ王に嫁ぐため、王の甥であり忠臣のトリスタンに護衛されて航海していた。かつてトリスタンは、戦場でイゾルデの婚約者を討ち、その戦いで自らも傷を負ったが、名前を偽ってイゾルデに介抱をしてもらったことが有った。イゾルデはトリスタンが婚約者の仇だと気付いたが、既にそのときトリスタンに恋に落ちていた。

イゾルデは、自分をマルケ王の妻とするために連れてゆくトリスタンに対して、激しい憤りを感じていた。彼女は一緒に毒薬を飲むことをトリスタンに迫ったが、毒薬の用意をイゾルデに命じられた侍女ブランゲーネが、代わりに用意したのは「愛の薬」だった。その為、船がコーンウォールの港に到着する頃には、トリスタンとイゾルデは強烈な愛に陥ってしまった。

第2幕
イゾルデがマルケ王に嫁いだ後、マルケ王が狩に出掛けたすきに、トリスタンがイゾルデのもとを訪れ、二人は愛を語う。ところがマルケ王が突然戻ってきた。実はこれはイゾルデに横恋慕していた王の忠臣メロートの策略だった。マルケ王はトリスタンと妃の裏切りに深く嘆く。王の問いかけにトリスタンは言い訳をしようとしないので忠臣メロートが斬りかかるが、トリスタンは自ら剣を落とし、その刃に倒れた。

第3幕
フランスのブルターニュにあるトリスタンの城。トリスタンの従者クルヴェナールは、深手を負ったトリスタンのために、イゾルデを呼びよせた。けれども、イゾルデが駆けつけたその時、トリスタンは息絶えた。
そこへ、全ては愛の薬のせいだと知ったマルケ王がやって来るが、イゾルデは至上の愛を感じながらトリスタンの後を追った。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

これまで自分が生で接した最上の「トリスタン」の舞台は2007年10月のベルリン国立歌劇場の日本公演です。指揮はダニエル・バレンボイム、会場はNHKホールでしたが、ワルトラウト・マイヤーが円熟の極みの大変素晴らしいイゾルデを聞かせてくれました。

この作品のディスクは、高校生のときにフルトヴェングラーのLP盤5枚組を購入したのが最初ですが、それ以降、幾つか演奏を聴いて来ましたのでご紹介してみたいと思います。

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ハンス・クナッパーツブッシュ指揮バイエルン歌劇場(1950年録音/オルフェオ盤)

古今のワーグナー指揮者の中で最も偉大なるクナのライブ録音です。何しろクナがウイーン・フィルとDECCAに録音を残した「前奏曲と愛の死」「第2幕抜粋」は神々しいほどの名演中の名演でした。ですので、この全曲盤にも大いに期待したいのは当然です。ところが残念なことにあのDECCA録音と比べると余り魅力を感じられません。録音は年代的には標準レベルですが、肝心の演奏がクナ本来の実力には程遠い出来栄えだと思うからです。これは記録としての価値に留まると思います。

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ウイルヘルム・フルトヴェングラー指揮フィルハーモニア管他(1952年録音/EMI盤)

これはもう歴史的な録音です。モノラル録音としては優秀なので鑑賞に支障は有りません。有名な「第九」と同様に音質を越えた不滅の演奏です。べームやクライバーの造形と比べれば随分と甘いですが、この深く深く沈滞してゆく味わいは他の誰とも違います。元々不健康な雰囲気の表現には比類が有りませんが、この作品の場合に音楽と見事に一体化しているのです。フルトヴェングラーを聴かずして「トリスタンとイゾルデ」は絶対に語れません。イゾルデのフラグスタートは確かに既にオバさん声なのですが、逆に非現実的な雰囲気に感じられて良いと思います。なお、「前奏曲と愛の死」の管弦楽の演奏としては、1954年のベルリン・フィルとのライブ録音(グラモフォン盤)が全曲盤を凌駕する名演です。官能と絶頂という点ではこれ以上の演奏を聴いたことがありません。

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カール・ベーム指揮バイロイト祝祭歌劇場(1966年録音/グラモフォン盤)

ベームのオペラがどんなに素晴らしいか、実演でどんなに燃え上がるかを証明したワーグナーの聖地バイロイトでのゲネプロライブ録音です。ベームが観客無しのセッション録音を嫌って招待客を前にして行った演奏なので精緻でいてかつ劇的なまでに迫力が有ります。沈滞する部分がややあっさり感じられますが、逆に全曲を一気に聴き通すには向いています。主役の二人、ビルギット・ニルソンとヴォルフガング・ヴィントガッセンの歌にも全く文句のつけようが有りません。全3幕がぴったりと各CD毎に収まっているのも鑑賞には便利です。

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レジナルド・グッドオール指揮ウエールズナショナルオペラ(1981年録音/DECCA盤)

評論家の山崎浩太郎氏が熱烈に推薦したために知る人ぞ知るディスクとなりました。それは「動かざること山の如し」、クナッパーツブッシュ顔負けのスケールの巨大さです。それはそれで良いのですが、クナのようにテンポの流動性が無く常にインテンポの印象を与える為に、全曲を聴いているとどうも長く感じられてしまいます。オーケストラと歌手も最高レベルとはいいかねます。ですので、これはあくまでマニア向けの演奏でしょう。以前はDECCAでしたが現在はタワーレコードがライセンス販売しています。

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レナード・バーンスタイン指揮バイエルン放送響(1981年録音/フィリップス盤)

バーンスタインも非常にテンポが遅くスケールの大きな演奏です。そのセッション録音の現場に現れたベーム翁が絶賛したそうですが、ベームとは対照的な演奏なのが面白いです。優秀なオケを使って精緻な演奏を行っているのは良いのですが、やはり少々テンポが遅過ぎてもたれます。ですがこのマーラーのようにドロドロ粘る、いかにも後期ロマン派風の演奏には確かに説得力が有りますし、緊迫感の有る部分では非常に高揚して聴き応えが有ります。最近亡くなったベーレンスの全盛期のイゾルデが聴けるのも貴重ですし、ペーター・ホフマンのトリスタンもとても素晴らしいです。

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カルロス・クライバー指揮ドレスデン歌劇場(1982年録音/グラモフォン盤)

クライバーの「トリスタン」は、本当はバイロイト音楽祭での生演奏が非常に素晴らしかったです。ですがそれらが音質の良い正規録音盤で出ていない以上は、セッション録音のドレスデン盤を聴くしか有りません。僕はクライバーの才能は認めますが、あの体育会系の健康的な音楽には感心しない場合が良く有ります。ベートーヴェンやブラームス、シューベルトあたりでは往々にです。この「トリスタン」は不健康では有りませんがロマンティックな雰囲気が良く出ているので決して嫌いではありません。ただマーガレット・プライスのイゾルデは声がリリック過ぎて現実世界の人に感じられてしまうのが難点です。

以上はどれも素晴らしいもですが、特に愛聴しているのはベーム盤とフルトヴェングラー盤の二つ、それに次点としてバーンスタイン盤です。但し、もしもクナッパーツブッシュがウイーン・フィルとDECCAに全曲録音を残してくれていたら史上最高の「トリスタン」になったことでしょう。大変残念です。

そうそう、それと試聴でしか聴いていませんが、ティーレマンのウイーン国立歌劇場ライブはいかにも放送局の録音という自然な感じで好印象でした。これは購入してじっくり聴いてみたいです。さて皆さんの愛聴盤はどれでしょうか?

<関連記事>
「トリスタンとイゾルデ」 ティーレマン/ウイーン国立歌劇場盤

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ワーグナー」カテゴリの記事

コメント

こんにちは。ハルくんさん。
久しぶりにコメントします。。。
実は私はオペラはまったく聴かなくてですね、でもこのトリスタン・イゾルデは聴きたいなと思っていたんです。
ガッコに通っているとき(何年前の話だ!)、岩波文庫で「トリスタン・イズー物語」を読んでやたら感動しました!!!
先日も読みかえしたんですけれど、やはり感動というか、無意味に感動というと聞こえが悪いんですが、理屈抜きで感動するんですよね。自分でもわけわかりません。
オペラの方もそうなんでしょうか。。。

でも何を買っていいかわからなくて~~。
フルヴェンかベームか・・・
二者択一のところまで絞り込むことができました。。。
でも、まだ悩んでいることにはかわりません。
ガツンと決めの後押しが欲しいです~~~。
ここはぜひ、皆さんのお力を拝借したいです!!!

投稿: はるりん | 2009年9月13日 (日) 18時01分

はるりんさん、こんにちは!
こちらこそコメント差し上げずに失礼しています。でももうじきあの彼(!)の特集開始しますからね。楽しみにしててね~。

「トリスタン」で最初に買うべきCDとしてはですね、ここは迷うことなくベームでしょうね。①演奏に勢いが有るので長さを感じにくい(でもワーグナーは長いゾ~)②歌手が最高 ③各幕が1枚づつのCDに収まっている ③録音も良い という理由からです。ガツンと後押しします。

投稿: ハルくん | 2009年9月13日 (日) 19時17分

私が持っているCDは、かろうじて
フルトヴェングラーの「前奏曲」と「愛の死」だけです。

このオペラも見たいし、
楽劇「ニーベルンクの指輪」も絶対に
全部見てやろうと思っています。
実現するのは、いつのことかわかりませんが。

ワーグナーってすごいですよね。

投稿: 四季歩 | 2009年9月13日 (日) 19時50分

おおう!!!ハルくんさん。
さっそくの決めのガツンをありがとうございます。
ベームを買うことにします。

ワーグナーのトリスタン・イゾルデとっても楽しみです。
やはりトリスタンが情けない男なのでしょうか。。。
文庫のトリスタンはそれはもうしょ~もないほど情けない男なんですよ~。
でも、ほら~、私はそういう男が好きなので。。。

お妃さま。トリスタンはもうお妃さまのことは思い切りまして、二度とお目にかかることはありますまい
とか言って涙ながらに別れをイゾルデに告げておきながら、せめてもうひと目と言って何回もイゾルデのところに帰ってくるんですよね。


トリスタンって馬鹿じゃないの!!!と思いつつ、
しっかりしろ~~!!!とその度に感動するはるりんでした。
トリスタンってまるでどこかの誰かさんのようでして。。。

ところで、彼の特集、楽しみです。

投稿: はるりん | 2009年9月13日 (日) 20時55分

四季歩さん、こんにちは。

「前奏曲と愛の死」がお好きでしたら全曲も間違いなく気に入りますよ。
生公演は滅多に有りませんが是非ともですね。ワーグナーのオペラは元々動きが少ないのでCDでも結構楽しめます。

それにしてもワーグナーは凄いです。どうしてこんなに長くしなければならないのかなぁといつも思いますよ。(笑)

投稿: ハルくん | 2009年9月13日 (日) 21時39分

はるりんさん、ベームはCD3枚組なので対訳付きの国内盤でもそれほど高くありません。僕のは例によって中古品ですのでもっと安かったですけど。

トリスタン君は仕方がないですよ。媚薬がよほど効いてしまったのでしょう。おかげで身を滅ぼすとはね。クスリは一度くせになるとやめられないのですね~(笑)

はい次回からは、はるりんさんの「彼」の特集です。(笑)お楽しみに!

投稿: ハルくん | 2009年9月13日 (日) 21時48分

ハルくんさん、saraiです。
遂にトリスタンですね。
まさに愛と官能のオペラ、しびれますね!!

夢のようなオペラですが、決して眠くならない、稀有なオペラです。saraiは生で3回見ましたが、2001年にミュンヘンと東京でほぼ同じキャストで見たバイエルン国立歌劇場の2回の公演が最高でした。初演したオペラハウスってこともありますが、ハルくんさんと同じく、ワルトラウト・マイヤーが素晴らしかったのが一番です。マイヤーはやはりワーグナーオペラにつきますが、なかでも、イゾルデが最高です。タンホイザーのヴェーヌスも官能的ですが、あまりに官能的過ぎて・・・!
映像作品では、何といっても、バイロイトのバレンボイム指揮で、ルネ・コロのトリスタン、ヨハンネ・マイヤーのイゾルデ、ハンナ・シュヴァルツのブランゲーネ、マッティ・サルミネンのマルケ王は感動ものです。見ていると、こっちの頭までおかしくなって、熱が出そうになります。ここまでいくと、ビョウキですね。
実はCDでは聴いたことがありません。アナログディスクでは、バーンスタインのトリスタンが素晴らしかった。saraiとしては、やはりこれは映像が欲しいところです。したがって、イゾルテ役はそれなりの容貌が要求されます(笑)。

投稿: sarai | 2009年9月14日 (月) 09時28分

私の宝と言うべきベームの全曲盤を推してくださり本当にありがとうございます。「トリスタンとイゾルデ」への想いを私のブログでも取り上げていますが寄り道が多く、なかなか前へ進みませんがベーム盤への想いはきちんとコメントするつもりです。
さて情報ですが来月10月11日午後8時よりNHKハイビジョンでメトロポリタン歌劇場での「トリスタンとイゾルデ」公演が放送予定です。デボラ・ヴォイトのイゾルデ、演出はディーター・ドルン。
(なお翌日はゲオルギュがミミ役の「ラ・ボエーム」です)
機会があればご覧ください。

投稿: オペラファン | 2009年9月14日 (月) 09時38分

嗚呼、ハルくんさんはやはりこの曲がお好きなのですね(やはり、とは???)

皆さんの入れ込みようを見ると気が引けるのですが、オペラはあまり聴かない(見ない)上に、ワーグナーは苦手なんです。でも文庫で「トリスタンとイズー」を読むのは好きですけど。

ワーグナーの曲って、fffとか書いてある割に大きな音が鳴らないのですよ。だからクライマックスをfffにしようと思うととても疲れるのです。

大きな音を出さずに効果的にfffにするコツは、弱音との対比とか、アーティキュレーション(スラーやスタカートの使い方)だと思うのですが、そのあたりに芸がなくて、ただレガートで強奏を要求されると奏者は死んでしまいます。

でも、その強奏を突き抜けて歌うことを要求される歌手はもっとかわいそうかもしれません。

投稿: かげっち | 2009年9月14日 (月) 21時37分

saraiさん、こんにちは。

バイエルン歌劇場では僕も「神々の黄昏」を観ることが出来ました。やはりバイロイトと並ぶワーグナーの聖地ですからね。素晴らしい体験でした

僕はこの作品はむしろ音楽だけの方が集中できるように思います。ですので生公演についても、舞台よりも音の記憶の方が鮮明なのです。

投稿: ハルくん | 2009年9月14日 (月) 23時29分

オペラファンさん、こんにちは。

いつも貴重なトラックバックを頂戴して有り難うございます。ベームの全曲盤は聖地バイロイトの比類ない演奏記録ですね。全てのワグネリアンの宝なのではないでしょうか。

ゲオルギューがミミの「ラ・ボエーム」もイイですね。飛び切り美人の彼女も最近はネトレプコの勢いに隠れた感が有りますが、まだまだ魅力的です。ああ、ワタクシは美人にはホントに弱い!(笑)

投稿: ハルくん | 2009年9月14日 (月) 23時37分

かげっちさん、こんにちは。

はい、やはりこの曲は好きですよ~。
なんと言いましてもこのほとばしる情熱!めくるめく愛と官能の世界!僕はまだまだヴェーヌスべルクの住人です。魂が救済されるまでにはまだまだ当分時間がかかりそうです。(笑)

それにしてもこの重厚な管弦楽の響きを突き抜けて歌わなければならないワーグナー歌手は大変です。ホントに気の毒ですね。

投稿: ハルくん | 2009年9月14日 (月) 23時50分

ネトレプコとゲオルギュー。どちらがいいか夜、寝られないくらい悩むところですが、私は自分自身、齢を取ってきたせいかゲオルギューのように熟女ぽい方にぐらつきそうです。しかしネトレプコの「ラ・ボエーム」や「愛の妙薬」の映像を見ると・・・しかしゲオルギューのアディーナも、うっとりします。
困った!困った!この節操の無さのみワーグナーに似ているのでしょうか?
なお「ラ・ボエーム」の放送の翌日はプッチーニの歌劇「マノン・レスコー」が放送予定で、マノン役はカリタ・マッティラらしい。
彼女の声がプッチーニに合っているかどうかよくわかりませんが、北欧美人のマノンを楽しめそうです。
「トリスタンとイゾルデ」の話題から見事に脱線してしまい、本当に失礼しました。

投稿: オペラファン | 2009年9月16日 (水) 00時09分

「ネトレプコとゲオルギュー。どちらがいいか夜、寝られないくらい悩むところです」
いや~オペラファンさんならではのコメントです!ご冗談ではなく本当に悩んでおられるようなご様子には感服します。(笑)
もう一人、ストラータスも綺麗でしたよね、って「トリスタン」からどんどん脱線しているのは僕の方です。
あ~美人にはホントに弱い弱い・・・(笑)

投稿: ハルくん | 2009年9月16日 (水) 00時31分

はじめまして。
ワーグナーを好きになりたいが、なかなか好きになれない者です。
理由は作品が歌手、指揮者ばかりでなく、聴き手にも、とてつもない負担を強いるところがあるからだと思います。
私のように人生に疲れ切り、癒しを求めている人間にはワーグナーは止めておいた良いのでしょうか…。
しかし、ワーグナーを聴きたい…。
そこで質問ですが、《トリスタン》で、オーケストラをたっぷり鳴らすエネルギッシュな演奏ではなく、穏やかで、角の取れた、聴いていて癒されるような演奏はないでしょうか?
《トリスタン》に癒しを求めるのは無理かもしれませんが…。

例えばヤノフスキの《指環》はスケールは小さいものの、木目細やかで、疲れることなく聴けます。
まだ途中ですが。
そのような演奏を《トリスタン》にも求めています。
もしあれば、教えて下さい。
宜しくお願い致します。

投稿: ロフラーノ | 2010年5月29日 (土) 12時19分

ロフラーノさん、はじめまして。
ようこそお立ち寄りくださいました。ありがとうございます。

なかなか難しいご質問ですね。
穏やかで癒されるような「トリスタン」ですか。フランス人がフランスの歌劇場で演奏すると、そんな感じになりそうですが・・・どうもCDは見当たりませんね。

ひたすら美しい演奏ということであれば、ハイライト盤ですが、クナッパーツブッシュがウイーンフィルとDECCAに録音した「前奏曲」「2幕の抜粋」「愛の死」という最高の演奏が有ります。50年代のウイーンフィルの柔らかく最美の音が味わえますし、フォルテの音も決して柔らかさを失いません。2幕も夢を見ているような心地良さです。聴かれたことは有りますか?

投稿: ハルくん | 2010年5月29日 (土) 13時44分

ハルさん、お答えありがとうございます!
やはり《トリスタン》からスケールの大きさや力強さを取ったら《トリスタン》の魅力は無くなるのでしょうね(笑)。
クナッパーブッシュ盤は聴いたことがないので、購入してみようかと思います。HMVにありましたので。
フラグスタートやニルソン等ビックネームが名を連ね、正統派演奏の極致といったところでしょうか。

あと、気になる演奏がひとつあります。
グッドオールです。
クナッパーブッシュの再来とも評された彼の演奏も聴き手を圧倒するような力強い演奏なのでしょうか?
もし力強さには欠けるものの、細部にまで細心の配慮が行き届いた素晴らしい演奏なら購入するのですが…。
ヤノフスキの《指環》はそうでした!

投稿: ロフラーノ | 2010年5月29日 (土) 15時06分

ロフラーノさん、こんにちは。
お返事が遅くなってしまいました。

グッドオール盤は「力強い演奏」というよりも「スケールの大きい演奏」という感想です。何しろ遅いテンポをずっと保つので、僕には長丁場を乗り切って鑑賞を続けるのは少々厳しいです。
演奏に指揮者の意図、配慮は感じますが、やはりオーケストラの質の問題で、繊細な表情を描くには限界が有るとも思っています。
でも、ご興味をお持ちでしたら、やはりご自分の耳で確かめられる事をお勧めします。

投稿: ハルくん | 2010年5月30日 (日) 17時20分

こんにちは。

先日mailtoしたURL、発言者が誰か記載がなく判り辛くてsweat01御免なさい。

昨日みたく朝~体調downな日の夜はいつも、フリッチャイ/モーツァルト♪ミサ/DG、ヘレヴェッヘ/フォーレ♪レクイエム、そしてトリスタンconfident

といっても1枚目だけsweat01。フルトヴェングラー/EMIの前奏曲でlovely満足し過ぎて、2枚目~未聴のままcoldsweats01なので昨夜1枚目だけ他盤の扉を。

クライバー/バイロイト'74/Hypnos→録音が異常にイイ。イゾルデもgood。ただ、前奏曲にもっと怪しさ、暗さが欲しい。クライバーの煌びやかさが前奏曲には...かと。同/SKD/DG→意外に残念な録音なので、大好きなSKDさを余り感じず、イゾルデも'74に比べると...。フルトヴェングラー/EMI→前奏曲の怪しさ、只ならぬ雰囲気lovely。録音もクライバー/DGより遥かにイイ。ベーム/バイロイト/DGは最後の楽しみに、まだ寝かせておきマス。

投稿: source man | 2010年9月28日 (火) 11時00分

source manさん、こんにちは。

Cクライバーには不健康な音楽は余り似合わないと思いますね。南米生まれのせいかも?
それはともかくトリスタンならばバイロイトの演奏のほうが良いと思います。録音についても東西ドイツの共同制作ですし、デジタル録音ということもあって、アナログ期のSKドレスデンの音とはだいぶ違う印象なのでしょう。とても同じルカ教会の音とは思えません。

ベーム盤は全曲通して聴いて真価が分かる演奏だと思います。じっくり聴かれてください。

投稿: ハルくん | 2010年9月28日 (火) 22時49分

ハルくん様
デルネッシュ、ヴィッカース、カラヤン&BPOのEMI、今はワーナーのスタジオ録音は、如何思われますか。

投稿: リゴレットさん | 2018年3月19日 (月) 11時34分

リゴレットさん

私はカラヤンがベルリンフィルを指揮した演奏は大抵のものが苦手なので、「トリスタン―」も聴いていません。ただ最近はディスカヴァーカラヤンのつもりで少しづつ聴くようにはしています。
これもその中の候補の一つではあり、中古で見つければ購入すると思います。
などというコメントで誠に申し訳ありません。

投稿: ハルくん | 2018年3月19日 (月) 12時53分

ハルくん様
この楽劇、ニルソン、ウール、ヴァン・ミル、レズニックが顔を揃えた、ショルティ指揮のDecca盤は、絶対と言って良いほど名盤候補には、上がって参りませんね。
クナの指揮でイゾルデの物語りと呪い&前奏曲と愛の死を録音していたプリマが、是非全曲をやらせて貰えるよう切望して、実現したスタジオ録音らしいです。
リゴレットさんよりか

投稿: リゴレットさん | 2018年4月15日 (日) 07時57分

リゴレットさん

ショルティ盤は記事の後に購入しましたがまだ追記できていません(こんなのばかりですが・・・)
さすがに当時のウイーンフィルの音が魅力ですし、ニルソンは当然素晴らしいです。
もしもクナッパーツブッシュが全曲録音できれば遥かに素晴らしいでしょうが、それは無い物ねだりですね。

投稿: ハルくん | 2018年4月16日 (月) 13時09分

ハルくん様
C・クライバー盤、まだ途中で放り出さなかっただけでも、ヨシとしなければならないのでは(笑)?
DGのラ・ボエームも例の調子で、後拭い的にアバドが残された歌手とスカラ座のオケで、ヴェルディのレクイエムを録音しましたし、EMIのヴォツェックも同様に投げ出した為、ヤノフスキが呼ばれてR・シュトラウスの沈黙の女に演目を替えて、全曲盤を収録する羽目になりましたからねぇ…。

投稿: リゴレットさん | 2018年4月17日 (火) 19時53分

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» 楽劇「トリスタンとイゾルデ」への想い。 [オペラファンの仕事の合間に パート2]
私は仕事がゴタゴタすればするほど、時間を忘れて心にズシンと来る大曲を聴いてみたくる傾向がある。 久し振りにワーグナーの楽劇「トリスタンとイゾルデ」の全曲DVDを取り出して時間を経つのを忘れて見入ることができた。1983年のバイロイト音楽祭での映像。バレンボイムの指揮、演出はジャン・ピエール・ポネルである。ポネルの演出は今、流行の読み替えの演出とは背を向けた幻想的で音楽と寄り添うような演出で安心して見ることが出来ます。巨大な作品ですがドビュッシーの歌劇「ペレアスとメリザンド」の世界を連想させるものも感... [続きを読む]

受信: 2009年9月14日 (月) 09時41分

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