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2009年4月25日 (土)

グリーグ ピアノ協奏曲イ短調Op.16 名盤 ~ぶらり北欧の旅~ 

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ここしばらく、シベリウスの音楽ばかりを聴いていましたので、フィンランドの自然をすっかり満喫した気分になりました。せっかくの美しい北欧の旅ですので、ここはこのままぶらぶらと旅を続けようかと思います。北の海沿いをぐるりと回ってお隣のノルウェーにでも流れて行ってみようかなぁ。さしずめフーテンのハルくんの気ままな一人旅です。

ノルウェーといえば世界に冠たる水産国。僕の好きな鯖が美味しいのですよ。日本の近海ものは乱獲がたたって小ぶりの脂の少ない鯖が多いのですが、ノルウェーは漁船ごとに年間の捕獲量が厳しく決められているので乱獲をせずに魚がすっかり成長するまでは獲らないのだそうです。それを最新鋭の漁船で一瞬にして冷凍にしてしまうのです。なので鮮度が失われません。安くて美味しい鯖がこうして日本の食卓に届くわけです。僕はシンプルに塩焼きに大根おろしが一番好きです。味噌煮も美味しいですけどね。

さて魚くんの話はここまでにして、音楽の話に行きましょう。
ノルウェーと言えばやっぱりグリーグですよねぇ。グリーグのピアノ協奏曲はイントロがとても印象的。「チャン!チャチャチャン。チャチャチャン、チャチャチャン、チャチャチャ~ン♪」というあれです。(って知らない人がわかるかよー。)子供の頃に毎日ラジオで「ルーテル・アワー」という番組を聞いていましたが、その始まりの音楽でしたので良く耳にしました。実際の曲はそのあとに続く木管の調べがなんとも哀愁が漂って美しいです。そしていよいよピアノが登場して静かに優しく木管の旋律をなぞって行くのです。だんだんにテンポアップはしますが曲の瑞々しさはそのままで、やはり北欧の自然を連想させてくれます。第2楽章アダージョがまたすこぶる美しいですね。とっても心を癒される音楽です。第3楽章アレグロ・モデラートはリズミカルですが少しも賑やかに成り過ぎずに楽しませてくれます。

この曲は素晴らしい名曲だと思うのですが、実はヴィルトゥオーゾ・タイプの有名ピアニストが弾いたり、巨匠指揮者が演奏したりすると、どうも大げさに成り過ぎてしまうことが多いようです。この曲はそんな大げさな曲ではないと思うのですね。
僕にとってはノルウェーの港の近くの丘の上に可愛く咲いている花がひっそりと港を見下ろしているような印象なんです。ですので、僕の好きなCDは比較的地味な演奏のものが多いのです。それでは愛聴盤をご紹介させて頂きます。

Griegchopin_61tyfqvvxyl_2 ディヌ・リパッティ(Pf)、アルチェオ・ガリエラ指揮チューリッヒ・トーンハレ管(1947年録音/EMI盤) まずは殿堂入りクラスの録音と言えば、このリパッティ盤です。古いモノラル録音ですが音は明瞭であり案外と聴き易いです。既に悪性リンパ腫の病魔に侵されていたのかもしれませんが、演奏は非常に力強く、かつロマンティックに歌い上げていて引き付けられます。ただ、これが北欧の抒情を十全に表わしているかといえば必ずしもそうとは言えません。リパッティの演奏としてはどんなに素晴らしくても、北欧系の優れた演奏と比べるとそこがやや物足りません。しかし、リパッティファンにとってはかけがえの無い1枚です。オケ伴奏は可も無く不可も無くです。 

71x1dztyb2l_ac_sl1417_ サー・クリフォード・カーゾン(Pf)、エイヴィン・フィエルスタート指揮ロンドン響(1959年録音/DECCA盤) カーゾンはモーツァルトやシューベルトを得意として、虚飾やハッタリといった類の外面的な効果を狙わない極めて誠実な演奏をします。テンポはゆっくりでロマンティックな味わいを持ちますが、それは自然に滲み出るようでベタベタとしつこいことは有りません。そういうピアノがこの曲にはピッタリです。フィエルスタートはノルウェー出身でロンドン響から北欧の雰囲気を引き出してはいますが、総じてフォルテでの金管の音が粗く、少々うるさく聞こえるのがマイナスです。

Chopin146273574760143956178 ハリーナ・チェルニー=ステファンスカ(Pf) 、ヤン・クレンツ指揮ポーランド放送響(1960年代録音/MUZA原盤:日本コロムビア盤) ポーランド生まれのCステファンスカは1949年のショパン国際コンクールでベラ・ダヴィドヴィチと第1位を分け合い、以後ショパン弾きとして活躍しましたが、他の作曲家の作品の録音は少ないので稀少です。大げさな表現を排した素朴な演奏はグリーグの音楽に適していて、心に安らぎを与えられます。クレンツの指揮も同様です。録音年が不明ですが‘60年代初めのステレオ録音で、音質に古めかしさは有りますが充分に鑑賞可能です。

4988005813268 ゲザ・アンダ(Pf)、ラファエル・クーベリック指揮ベルリン・フィル(1963年録音/グラモフォン盤) アンダはブラームスを得意とするだけあり、強靭な打鍵でスケールの大きいピアノを弾きます。しかし一方でデリカシーも兼ね備えたバランスの良さが特徴です。ここでもクーベリックとベルリン・フィルという強力なバックを得て、遅くゆったりとしたテンポで聴き応えのあるグリーグとなっています。しかし北欧の爽やかさからは遠ざかっていて、必ずしも自分の好みでは有りません。特に3楽章終結部の管弦楽の強奏は少々耳に堪えます。

51ob2cqipml_ac_ ラドゥ・ルプー(Pf)、アンドレ・プレヴィン指揮ロンドン響(1973年録音/DECCA盤) ルプーのデビュー直後の録音です。当時のキャッチコピー「千人に一人のリリシスト」を証明する、繊細なリリシズム溢れる演奏です。プレヴィンとロンドン響の美しい演奏にサポートされた素晴らしい演奏だと思います。僕もかつてはこの演奏を一番に愛聴していました。北欧の空気の味わいも中々に感じさせますが、後述のクナルダールやブラトリなどの演奏に出会って、それと比べてしまうと、どうしてもかないません。

712fa1kqwel_ac_sl1071_ エヴァ・クナルダール(Pf)、シェル・インゲブレッセン指揮ロイヤル・フィル(1978年録音/BIS盤) ノルウェーに生れて子供のときに米国に渡り、35歳になって再びノルウェーに戻ったクナルダールという女流ピアニストの演奏も気に入っています。 写真をご覧になって頂ければ、およそヴィジュアル路線からはかけはなれたプレイヤーだということがお分りになることでしょう(笑)。 ところが演奏が本当に素晴らしいのです。正直テクニックに特別なものは無いのですが、曲をゆったりと本当に心から慈しむように弾いているのです。 Cci00027_2このような演奏はこれまで決して耳にしたことが有りません。 同じノルウェー人のインゲブレッセンの指揮する管弦楽も素晴らしいです。同郷ならではの音楽への共感と味わいに満ち溢れています。ですのでこのCDは過去の好きな演奏を全て忘れてしまうほどです。但し繰り返しますが冴えたテクニックを求められる方にはお薦めできません。音楽の味わいを最も大切にされる方だけにお薦めします。

Grieg-img_1415 アウドゥン・カイザー(Pf) 、 カルステン・アンデルセン指揮ベルゲン交響楽団(1985年録音/TROLDHAUGEN) 何といっても「トロルの家」というレーベル名がいいです。前述のクナルダールも素晴らしかったですが、カイザーのピアノも同様におよそヴィルトゥオーゾ・タイプとは正反対に、郷土の誇りである音楽を愛情いっぱいに弾いている印象です。ここには虚飾や姑息さは一切なく、素朴の極みなのですが、元々が、野に咲く花のような音楽ですから、曲の本来の魅力が心の奥に染み込んでくるようです。同郷のアンデルセンの指揮する管弦楽団がまた実に素朴な田舎っぽい音なのですが、それ故にこの曲の純粋な美しさを表していると言えます。もし貴方がチェコの団体のドヴォルザークやフィンランドの団体のシベリウスの演奏を好む方であれば、絶対のお勧めです。但し現在は廃盤で入手性は良く有りません。

Scumann41jdvhzqggl ホルヘ・ボレット(Pf)、リッカルド・シャイー指揮ベルリン放送響(1985年録音/DECCA盤) キューバ生まれのボレットの弾くグリーグですが、この人は父ゼルキンのアシスタントを務めたこともあり、ロマン派の音楽は得意です。しかし、ここに有るのは北欧の冷たい空気感では無く、ロマン派の深い情感です。全体的にゆったりとしていますが、特に3楽章は極端にテンポが遅く正に巨人の足取りなのがユニークです。シャイーはオーケストラを美しく歌わせていますが、控え目な表情でこの音楽に貢献しています。

1153678 イェンス・ハーラル・ブラトリ(Pf)、マリス・ヤンソンス指揮オスロ・フィル(1988年録音/ノルウェーNkf盤) ブラトリは1948年生れのノルウェーのピアニストでノルウェー音楽院の教授です。録音には他にノルウェーの作品が幾らか存在するだけです。ブラトリの演奏は、音楽の素朴さや土俗感という点では、同じノルウェー出身のクナルダールやカイザーに一歩譲りますが、確かなテクニックは彼らよりもずっと上で、それでいてテンポが常にゆったりとして呼吸が深く、曲の情緒が如何なく表現し尽くされています。一音一音に念押しをしている感じですが、決して音楽がもたつくわけではありません。ヤンソンス指揮のオスロ・フィルも最高に美しいです。長い年月をかけて練り上げられた母国の音楽への敬愛が基盤に有るからでしょう。(更に詳細は<関連記事>を参照のこと)

653 レイフ=オヴェ・アンスネス(Pf)、ドミトリー・キタエンコ指揮ベルゲン・フィル(1991年録音/EMI盤) ノルウェー生れのアンスネスは抜群のテクニックと才能を持った若手ですが、これはまだデビュー直後10代の時の録音です。テクニックは既に完成されていますが、音楽にはまだ幾らか青さを感じます。緩急を付けた表現意はは旺盛ですが、必ずしも感動に結び付きません。終楽章はかなりの速さで、新時代の演奏家であることが認識されます。ただし自国出身の人だけあって、よくあるヴィルトゥオーゾ・ピアニストのような大げさなところは感じさせません。自国オケのベルゲン・フィルの音は最高に美しく、弦楽も管楽もその音色は北欧の空気に満ち溢れています。

Shumann41gil0xlil__sl500__2 仲道郁代(Pf) 、クラウス・ペーター・フロール指揮フィルハーモニア管(1994年録音/BMGビクター盤) 仲道郁代さんはシューマンの演奏が一番好きなのですが、このグリーグもピアノの音色の温かさ、表情の優しさがとても良いです。曲の穏やかなロマン性が自然に滲み出ています。全体的にゆったりと落ち着いた雰囲気で、輝かしさには幾らか不足するかも知れませんが、それはそもそもこの曲の特徴です。フロールと英国の楽団はとても美しい響きで北欧の爽やかさを感じさせてくれる好演です。

Grieg-51nwsm908l_ac_ 小川典子(Pf)、オーレ・クリスティアン・ルード指揮ベルゲン・フィル(2002年録音/BIS盤) 日本人が続きます。国際的に活躍する小川さんですが、このCDに興味を持ったのは、ノルウェー人指揮者のルードとベルゲン・フィルの比較的新しい録音であるからです。その点では、アンスネス/キタエンコ盤以上に美しい管弦楽の音を味わえます。小川さんのピアノは所謂ヴィルトゥオーゾ・タイプの派手な要素は有りませんか、さりとて素朴ということは無く、やはり国際派の印象です。良くも悪くも優等生的で癖のない立派な美演と言えます。

以上ですが、現在ではカイザー/アンデルセン盤を最も好んでいます。続いてはクナルダール/インゲブレッセン盤、そしてブラトリ/M・ヤンソンス盤です。ベスト・スリーがいずれもノルウェー出身ピアニストですが、国民楽派の音楽は大抵の場合、同じような結果となりますね。

さてノルウェーのひとり旅、フーテンのハルくんは旅先で素適な女性に果たしてめぐり合うことが出来るでしょうか。楽しみですね~(笑)

<関連記事>
グリーグ ピアノ協奏曲イ短調 イェンス・ハーラル・ブラトリの隠れた名盤

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コメント

ハルくんさま お早うございます〜

グリーグのピアコン
良いですよね〜
グリーグはオーケストレーションも実に上手く、私が演奏している楽器でも、素晴らしいソロがあり、何度も演奏したい曲ですが、これまで1回しか演奏したことがありません。

CDでは、ソロモンの演奏、後はギレリスの演奏しか聴いていないかもしれません。ルービンシュタインなどは良さそうに思うのですが〜。

私は、イタリアからドイツに入る一人旅に出たいです、出るなら1ヶ月は行きたいですね、行けません、爆〜。
行けますが、首になります、爆〜。

ミ(`w´彡)

投稿: rudolf2006 | 2009年4月25日 (土) 08時07分

rudolfさん、おはようございます。

ルービンシュタインのグリーグは高校時代に最初にLPで買った演奏でした。音楽ガイドの推薦盤だったからです。しばらく聴いていませんが、いかにもルービンシュタインでした。堂々としているのは良いのですが、個人的にはもう少し可憐な感じもほしいなぁと思うのですよ。

イタリアからドイツよいですね~。ひと月といわずに1年くらい行きたいです。そうしたらそのまま本当にフーテンになってしまいますね。(笑)

投稿: ハルくん | 2009年4月25日 (土) 08時31分

そう来たか(笑)

こんばんは、グリークも爽やかで素敵なサウンドですよね。そして曲をコンパクトにまとめる才能が素晴らしい。

ショパンの協奏曲など聴くと伴奏が実につまらなくて楽団がかわいそうに思えるのですが、その対極で、伴奏する側としても嬉しくなるPコンの代表格が、グリーク、ブラームス、シューマンだと思います。グリークの場合、弦の懐かしくも暖かい包み込むような響き、木管のひなびた旋律、森から遠鳴りするようなホルン、そういった要素と透明な響きのピアノとがアンサンブルを楽しむように書かれていますね。ですから、巨匠的な芸をひけらかすソリストよりも、指揮者やオケと家族か親友のような関係を持てるピアニストのほうが、佳い演奏になるのだと思います。

今もあるのかどうか、かつて田沢湖音楽祭というイベントに一度だけ参加しました。全国から夏の高原に集まった愛好家が、オケ練習に励んだり、古楽のレッスンを受けたりするサマフェスです。最終日のオケコンサートでこの曲も上演しました。前プロは後宮、メインは新世界。楽しい想い出でした。

投稿: かげっち | 2009年4月25日 (土) 21時57分

こんばんは。
やっとコメントできそうな記事が・・・ウレシイ
大学の時に友人にすすめられて聴いたのが最初かしら・・・
いったい何十年前の話だw(゚o゚)w
イントロ聴いて知っている気分になりましたっけ。
おバカなはるりんです。
私が持っているグリークはすべてシューマンとカップリングになっているのですが(まぁ仕方ないですかね・・・私の場合)、いつも不思議に思うのはなんでグリーク・シューマンの順番なのでしょうか。逆があってもいいじゃないって思うのですが・・・
そんなことばっかり考える私ってちょっとヘンですかね・・・
私もノルウェーの港の近くの丘の上に可愛く咲いている花がひっそりと港を見下ろしているような印象っていうのは賛成です。
ちなみに私は学生最後の春に3週間ほど友人二人とドイツ飲んだくれの旅に出たことがあります。当時はクラシックにさほど興味がなかったので・・・今にして思えば残念な旅でした。
ローベルトのお墓参りしてくれば良かった~~~~。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。
くだらないコメントですみません。

投稿: はるりん | 2009年4月25日 (土) 22時30分

かげっちさん、こんばんは。

ショパンの協奏曲の伴奏はつまらないですか?僕は大好きなのですけど。
確かに管弦楽法で見たらつたないのですけど、たとえば第1番イントロの青春の甘い感傷性なんかいいですよ~。
もっとも演奏によっても感動レベルは変わりますけどね。以前ショパンで記事にした、ルービンシュタインのライブ盤がとても素晴らしいのですよ。http://harucla.cocolog-nifty.com/blog/cat32344963/index.html

投稿: ハルくん | 2009年4月25日 (土) 22時55分

はるりんさん、こんばんは。

やっぱり通常はグリーグ/シューマンかなぁ。シューマン/グリーグでもいいと思いますけどね。曲の充実度では互角だと思うし。実は個人的にはここにショパンが入ってもOKなのですよ。

ドイツ飲んだくれの旅は最高ですね!
2年前にデュッセルドルフで飲んだくれたけど、シューマンのお墓は意識しなかったなぁ。どこにあるのだろう?

投稿: ハルくん | 2009年4月25日 (土) 23時09分

おはようございます。
確かにおススメのピアニストさん。ある意味でインパクトありますね。
きっと心に沁み入るような演奏をされるのでしょうね。
いまYouTubeで話題の女性歌手のようです。

ロベルトとクララのお墓はデュッセルドルフではなくてロベルトが療養していた精神病院があったボンにあります。その療養所は今ではシューマン博物館になっているけれど誰も行かないだろうなぁ。
ベートーヴェン・ハウスはいつも賑わっているんですけれど・・・
ボンは私にとって聖地なんですよ~~~。

投稿: はるりん | 2009年4月26日 (日) 07時47分

はるりんさん、こんにちは。

ロベルトとクララのお墓はボンでしたか!
ドイツではボンにも行ったのですが、その時はベートーヴェンハウスにしか立ち寄りませんでした。知らなんだ~(涙)
今度ボンを訪れる時にはぜひともシューマン博物館に立ち寄りたいものです。

それはさておきドイツのビールは本当に美味しいですね。そのうちS同盟でシューマンの道程をたどる飲んだくれツアーなんてやれたらいいですよねぇ。

投稿: ハルくん | 2009年4月26日 (日) 13時37分

ハルくんさま

私は本当はショパンそのものが好きじゃないのですが(そういう人は聴かなければよいのだ)、とりあえずショパンの叙情性は評価するとそて、それにしてもこのオーケストレーションは「あんまり」じゃないか、というのが私の感想です。もう少しちがう書き方をすれば、ソロがもっと引き立つような気もするのですが、ショパン自身にはそんなことどうでもよかったのかしら?

はるりんさま

言われて気がつきました、確かにみんなグリークが先ですね。しいて言えばシューマンのほうが少し重いからでしょうか。これも独断で言えば、シューマンは1楽章が圧巻で(最初はこれだけで作曲を終えたらしいです)、2,3楽章と進むにつれ感興が薄れてしまうので、その後にグリークを聴きたいと私は思います。

私はドイツに足をおろしたことがないのでお二人がうらやましいです。シューマンは最期があまりハッピーでなかったので(クララは会わせてもらえなかったし)お墓参りする人が少ないのでしょうか。東京だと例えば神保町や飯田橋にビアバーがあるので、私は出張のついでにそういうところでドイツを偲んだりいたします(笑)

投稿: かげっち | 2009年4月26日 (日) 17時30分

かげっちさん、こんにちは。

どうにもショパンのオーケストレーションがお気に召さないようですね。それでしたらこういうのはどうでしょう。ジャン-マルク・ルイサダがターリッヒSQと録音したピアノ+弦楽六重奏版です。じつに感興豊かに弦楽パートが歌うのでオケ伴奏とは相当印象が変わります。オケが無ければオーケストレーションも気にならないでしょう!(笑)

投稿: ハルくん | 2009年4月26日 (日) 18時11分

こんばんは。たいていはシューマンとの組み合わせが多いようです。例としてアンダ、クーベリックとツィマーマン、カラヤンによる古今東西のベルリン・フィル。比較してみたら前者は東欧的なのかあまり魅力を感じない。後者はツィマーマンの職人芸にカラヤンが過去にグリーグ、シベリウスを取り上げていた実績からかドイツ的であり、北欧的である。実はグリーグが新米作曲家だった頃、シューマンと極似したというエピソードがあったそうです。
その中で1つ挙げます。オリ・ムストネンがブロムシュテット、サンフランシスコ響と共演したものはショパンとの組み合わせとなっている。グリーグは北欧のショパンと言われたのも1つだそうです。ムストネンはヘルシンキ出身のピアニスト。やはり、北欧色が高いかな。

投稿: eyes_1975 | 2009年4月26日 (日) 20時42分

eyes_1975さん、こんばんは。

オリ・ムストネンも北欧出身。同じ空気を感じられるピアニストかもしれませんね。私はまだ聴いたことがありませんが、実際にはこの人のグリーグはどんな演奏ですか?

投稿: ハルくん | 2009年4月26日 (日) 20時53分

ムストネンは1967年生まれです。「展覧会の絵」(ムソルグスキー)を始めとする近代ロシア作品をレパートリーにしています。
やはり、フィンランドもかつてはロシアの一部だったことも縁なのでしょうね。
そして、ムストネンによるグリーグの「ピアノ協奏曲」はデッカから1994年に録音されました。若いピアニストなのか元気がいいし、強部と弱部を使い分け、ペダルを使いすぎない切れの良さが魅力です。また、クールでありながら凍りつかない響きが自慢のピアニストなのでもっと、評価して欲しい人でもあります。

投稿: eyes_1975 | 2009年4月26日 (日) 21時50分

ありがとうございます。

なるほどなかなか良さそうですね。
同じ若手のアンスネスと是非聴き比べてみたいですね。

投稿: ハルくん | 2009年4月26日 (日) 22時02分

ルイサダ盤おもしろそうですね、こんどさがしてみます。ありがとうございました。

投稿: かげっち | 2009年4月28日 (火) 12時27分

かげっちさん、こんにちは。

ショパンのルイサダ盤は面白いことはこの上無いのですが、ピアノも実に素晴らしいです。ルービンシュタインのほうが更に好きではあるのですが、ルイサダも非常に好きです。ぜひご一聴してみてください!

投稿: ハルくん | 2009年4月28日 (火) 18時20分

もちろんルイサダには期待できます。よく聴く「ピアノの名曲」に別の角度から光を当ててくれる人ですね。

投稿: かげっち | 2009年4月28日 (火) 21時41分

かげっちさん、こんばんは。

ルイサダは本当に良いピアニストですね。
ショパンの「ワルツ集」などは昔から定評のあるリパッティ以上ではないかという気がします。

投稿: ハルくん | 2009年4月28日 (火) 21時48分

ハルさん、saraiです。
どじってしまいました。
ドレスデンの来日公演にコメントするつもりが、グリーグのP協奏曲とは。
ついでにコメントすると、最近聴いたCDはやはりアンスネスでした。素晴らしい演奏ですね。
コンサートでは上原彩子の演奏を昨年、クリスチャン・ヤルヴィ指揮ウィーン・トーンキュンストラー管弦楽団で聴きましたが、彼女らしくダイナミックでタッチの明確な音で気持ちよく聴けました。
ところで、間違ってアップしたコメントは削除するか、移動するか、どうしましょうね?

投稿: sarai | 2009年7月10日 (金) 23時45分

saraiさん、こんばんは。

そういうわけでコメントは移動させて頂きました。しかしアンスネスのグリーグは素晴らしいですよね。わが意を得たりです。
上原彩子もとても人気が有りますね。もっとも最近は辻井伸行君旋風が吹き荒れていますけれど。これが日本人特有の一過性ブームに終わらないと良いのですが。

投稿: ハルくん | 2009年7月11日 (土) 00時20分

リパッティ&ガリエラ盤は、さすがに殿堂入り扱いと言うわけですね(笑)。
リヒテル&マタチッチのEMI盤は如何でしょうか。堂々たる弾きぶりで北欧風のリリシズムを求めるお方には、必ずしも向いて居ないかも知れませんが、聴きごたえはなかなかのものです。

投稿: リゴレットさん | 2018年2月28日 (水) 16時47分

リゴレットさん、こんばんは。

リパッティ&ガリエラ盤は好きですが、北欧テーマの記事でしたので上げていませんでした。
しかしこの名演を除くのはやはり忍びないということで急遽『殿堂入り』させました。(笑)

リヒテル&マタチッチはこの曲にしては少々肥大化し過ぎた感が有りますね。

投稿: ハルくん | 2018年2月28日 (水) 23時27分

ハルくんさん、こんばんは。

この作品はつい最近までこれは、と思う演奏に出会えておりませんでした。抒情的だけども小味で物足りなかったり、スケールが大きすぎて大味だったり。で、ようやく心から満足できる演奏にたどり着いたのはほんの数年前の事でした。

その演奏は、ギオマール・ノヴァエスのピアノ、スワロフスキー指揮ウィーン・プロ・ムジカ響によるVOXレーベルの録音です。この演奏の傾向を例えますと、「メンゲルベルクのマタイ」のような演奏!?です。もっとも、あそこまで大時代的では無いのですが、徹底して自分の側に作品を引き寄せているという点に関しては双方とも驚異的です。ノヴァエス女史はこの曲を完全に自家薬籠中の物としており、冒頭の和音から最後まで、どこをとっても完全に自分の血肉としています。間然とする所なぞ皆無、心の籠った歌が、間が、合いの手が見事に決まっております。スワロフスキーも触発され、歌心溢れるオケで対抗しており実に聴きごたえがあります。

ですので、ハルくんさんの好みからは大きく外れるかも知れません。しかし、これはもはや好みを超えて素晴らしい演奏だと思っております。録音もモノラルながら、驚くほど生々しくて最高です。私にとっては心・技・体(歌心・技巧・音質)揃った決定盤です。

ただ、CDは未聴でして、VOXレーベルのCDは経験としてあまり良い音のものが期待出来ないのがネックですが。

投稿: げるねお | 2020年5月16日 (土) 00時13分

げるねおさん、こんにちは。

そうですね、私はやはり「抒情的だけども小味」の方が「スケールが大きすぎて大味」よりもずっと好きですね。グリーグの音楽ってそういう類のものだと思っているからです。

確かにVOXはアナログ時代もCDも音質には良い印象は有りませんね。

それよりクナの51年のパルジファルを購入して聴き、記事にも追記しました。
評判の良いNAXOSの復刻盤ですが、62年のフィリップス録音には音質は流石に及ばなかったです。それでも演奏や歌手には聴きどころが多く、62年盤と共に聴いて楽しむべきというのは同感です。ありがとうございました。

投稿: ハルくん | 2020年5月18日 (月) 10時36分

通りすがりでございます。ハリーニチェルニー
ステファンスカさんのLPを持っています。なかなかいい演奏で好きです。今から30年以上前ですが、営業で日本を飛び回っている頃に、長野県で、ハリーニチェルニー・ステファンスカ
さんのコンサートポスターが貼られているのを
見ました。当時でも相当御高齢と感じましたが、私が幻を見たのでしょうか。

投稿: 武田の赤備え | 2024年5月 1日 (水) 00時19分

武田の赤備え 様

コメント下さりありがとうございます。

チェルニーステファンスカさんの誇張の無い実直な演奏は素敵ですよね。
30年以上前でも60代?あるいは70近かったかもしれませんね。
貴重な演奏会を体験されましたね!

よろしければいつでもまたお気軽にコメントください。

投稿: ハルくん | 2024年5月 1日 (水) 12時55分

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