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2008年12月30日 (火)

ベートーヴェン 交響曲第9番ニ短調op.125 「合唱」 名盤

Beethovenベートーヴェンの『第九』が古今のクラシック作品の中でも、最も偉大な作品の一つであることは疑いのない事実ですので、今更この曲について細かいことを述べるつもりは有りません。

しかし、年末に第九を聴こうという習慣も、聞けば日本だけのことでは無く、ヨーロッパなどでも段々と増えているそうですね。日本から逆輸入の文化として、すっかり定着するのかもしれません。

それにしても、日本では12月になると音楽会は「第九」一色です。とりわけ東京では著しく、在京オーケストラはどこも揃って数回づつコンサートを開きますから、プロ・オケだけでも全部で40回前後。アマ・オケも同じように演奏しますから、第九の演奏会数は50~60回以上になるのではないでしょうか。第九だけはチケットも良く売れますので、おそらく東京エリアだけでも延べ10万人くらいの人が第九を聴きに行く計算です。

確かにこの曲は、荒波にもまれた一年に禊(みそぎ)を行う気分で聴いて、新しい年を迎えるにはとてもふさわしい音楽だと思います。「苦悩を突き抜けて歓喜へ」とは未曾有の景気悪化まっただ中の今年の年末には特にぴったりでしょう。

第九のコンサートを聴きに行くのも良し、自宅でCDを聴いて第九三昧するのもまた良しです。

それでは第九のCDの愛聴盤、お薦め盤をご紹介することにしますが、たとえどんなに録音が古くなろうとも、ドイツの大巨匠ヴィルヘルム・フルトヴェングラーの演奏を避けて通ることは絶対に出来ません。そこでフルトヴェングラーとそれ以外の演奏で其々まとめてみることにします。

―フルトヴェングラーの演奏―

Cci00054 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮ベルリン・フィル(1942年録音)(写真はターラのフルヴェン戦時中録音集) ファンには有名な戦時中の演奏です。僕が高校生の頃にカラヤンの次に買ったLP盤がこの演奏でした。その二つの演奏の余りの違いに愕然としました。すっきりスタイリッシュなカラヤンと壮絶極まりないフルトヴェングラー。どちらに感動したかは言うまでもありません。感受性豊かな若い頃にこの演奏に出会ったことが自分がクラシック音楽にのめり込む大きなきっかけになったと思います。さすがに今では滅多に聴くことは無いですが、クラシックファンならば一度は聴いておくべきだと思います。少々大げさに言えば人生観さえ変わるほどの凄さだからです。

Cci00058 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮バイロイト祝祭管弦楽団(1951年録音/EM原盤I:Grand Slam盤) 最も有名な戦後バイロイト再開の年の記念演奏会の録音です。戦時中演奏のあれほどの壮絶さは無いですが、限りなくスケール壮大な演奏です。というよりも、単なる「壮大さ」などとひと言では表現できない正に「宇宙的なまでの広がり」を持った演奏なのです。本家EMIの海外References盤の音も悪くは無かったですが、平林直哉さんのGrand Slamレーベルによる初期LPからの復刻盤が非常に音が良いのでお薦めです。MYTHOSの復刻盤よりも良いような気もします。これまでは団子状態に聞こえていた弦楽の細かい刻みまでが充分に聞き取れますので感動も新たです。これはファンには是非のお薦めです。余談ですが、朝日カルチャー講座の後に一度お話の出来た平林さんはいかにも誠実そうな印象でした。氏の仕事ぶりも全く同じ印象です。

Fb9 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮バイロイト祝祭管弦楽団(1951年録音/オルフェオ盤) 上記の1951年バイロイトと同じ日の放送局正規録音ということで、オルフェオからCDがリリースされましたが、聴いてみるとこれは全く同じ演奏ではありません。ということは、これまでのEMI盤には実は編集部分が有ったのだと推測されます。けれどもオルフェオ盤は残念ながらEMIリファレンス盤と比べても音質は落ちますし、Grand Slam盤と比べればそれ以上に落ちるのでEMI盤以上の存在意義は感じません。あくまでも”記録”として聴いています。

520ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮ウイーン・フィル(1952年録音/ターラ盤) フルトヴェングラーのウイーン・フィルとの第九の録音は幾つか有りますが、最もドラマティクな演奏としては、この’52年のニコライ記念演奏会が挙げられます。1楽章の遅さと音のタメは驚くほどです。但し、それが逆に音楽の流れを悪くさせているようにも思います。ですので、個人的には流れと勢いのある’53年のほうを好みます。また独唱陣の出来も余り良いとは言えません。録音としても’53年のほうが優れています。

Cci00054bィルヘルム・フルトヴェングラー指揮ウイーン・フィル(1953年録音/独グラモフォン盤) ウイーン・フィルとの第九の録音の中で演奏・録音のバランスが一番取れているのが’53年のニコライ記念演奏会で、これは「ウイーンフィル150周年記念盤」として発売されました。’52年ほどのドラマティックさは有りませんが、非常に流れの良さを感じます。録音も良いので、べルリン・フィル盤でもバイロイト盤でも聴けない、ウイーン・フィルの持つ弦の柔らかな味わい、美しさを味わうことが出来ます。

Lucerne_beethoven_9ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮フィルハーモニア管(1954年年録音/audite盤) 大学生の頃ですが、フルトヴェングラーが亡くなる直前のルツェルン音楽祭の第九がバイロイトよりも凄いという評判を聞いて、どうしても聴きたくなりプライヴェートLP盤を購入しました。学生の身には随分と高価でしたが、実際に聴いてみてその噂通りの素晴らしさに本当に驚きました。但し音はかなり悪かったです。それが時を経て、いまから10年近く前にターラからオリジナルテープからの復刻CDが出た時には、その余りに明瞭な音に驚愕したものです。演奏の真価がようやく明らかになり、その時には本当にバイロイト盤よりも上だと思いました。現在では様々なレーベルから復刻されていますが、無難な選択では放送局のオリジナルマスターテープを使用したaudite盤です。柔らかさと広がりを感じます。OTAKEN盤も硬さが有りますが非常に明瞭です。また聴いてはいませんが最近Grand Slamからオープンリールテープからのマスタリング盤も出ました。このあたりはどれを選んでも失敗は無いと思います。

以上、フルトヴェングラーの6種類の演奏があれば、正直「第九」はもう充分と思わないでもありません。事実、これまで他のどの「第九」の演奏を聴いても、フルトヴェングラーの良くて半分位の感動しか得られなかったからです。決して「感動」だけが鑑賞の尺度では無いとは思いますが、感動の無い第九などは聴きたくも無いですし、録音状態の良し悪し以外でフルトヴェングラーの彫りの深い表現を超えるものには未だに出会ったことがありません。とは言え、他の演奏を何も聴かないのもどうかと思いますので、自分の好みでCDを幾つか挙げてみたいと思います。

―フルトヴェングラー以外の演奏―

Cci00055b カール・ベーム指揮ウイーン交響楽団(1957年録音/フィリップス盤) 後年のグラモフォン盤の2種の録音ではなく、まだまだベームが壮年期で若い時代の演奏です。モノラル末期の録音なので音質も明快です。’70年代のグラモフォン盤と比べると、テンポもずっと早めで、ぐいぐいと畳み掛けるような勢いと生命力があります。円熟したグラモフォン盤よりもこちらのほうが好きだと言われる方も多いと思います。ただし自分自身はグラモフォン盤の余裕とスケールの大きさ、それにウイーン・フィルの音色の美しさを好みます。

240 ブルーノ・ワルター指揮コロムビア響(1959年録音/CBS盤) ワルターもフルトヴェングラーの第九と比較されて随分と割を食ったと思います。ところが、現在改めて聴き直してみると、これほどまでに指揮者の意図が伝わって形になっている演奏は極めて稀だということが分かります。第3楽章や、終楽章の歓喜の歌が弦楽で静かに歌われる部分の美しさは、ちょっと他には有りません。ワルターのベートーヴェンで素晴らしいのは、何も「田園」だけでは有りません。

Cci00055 フランツ・コンヴィチュニー指揮ライプチッヒ・ゲバントハウス管(1959年録音/edel盤) コンヴィチュニーのベートーヴェンは学生の頃に廉価盤のLPで良く聴きました。安っぽくひどいデザインのジャケットでしたが演奏はどれも一級品でした。曲によっては一番好んだ演奏も有ったほどです。CD化されたこの全集も第一に選びたいほどです。第九も実に素朴な味わいであり、よく言われるようにまるで古武士の如き質実剛健な響きがなんとも魅力的です。合唱団、歌手陣も共にバランスがとても良いです。

Cci00059 ハンス・シュミット-イッセルシュテット指揮北ドイツ放送響(1970年録音/ターラ盤) このCDはステレオ盤の方です(別のモノラル盤も有ります)。多少のざらつき感は有りますが奥行きの有る良好な録音なのが嬉しいです。どうもこの人はスタジオ録音の場合の柔和なイメージが強く、かなり誤解されているようです。ライブでも虚飾の無い実直なスタイルに変わりはないですが、力強さがまるで違うのです。この演奏も3楽章だけはあっさりしていますが、その他の楽章は非常に彫りが深く、剛健な北ドイツ放送響の音を充分に楽しめます。DECCA録音のあの穏やかなウイーン・フィル盤とは次元の異なる貴重なCDです。

41f7t1kscml__sl500_aa300_ カール・ベーム指揮ウイーン・フィル(1972年録音/グラモフォン盤) 30年以上も前の学生時代に聴いた時には、フルトヴェングラーに比べて随分生ぬるいと感じてしまい余り気に入りませんでしたが、現在改めて聴いてみると、やはり演奏の素晴らしさに感銘を受けます。何と言ってもウイーン・フィルの響きが美しいですし、音の緊張感にも決して欠けたりしません。テンポは幾分ゆったり気味ですが、実に堂々として立派であり、安心して身を任せられます。やはりベームは本当に偉大な指揮者でした。そのベームの第九の代表盤だ思います。

Beethoven_9__sl500_ヘルベルト・ブロムシュテット指揮ドレスデン国立歌劇場管(1979/80年録音/キング盤) 録音された1970年代はSKドレスデンが多くの名人奏者を抱えていた時代で、ドイツ音楽ではウイーン・フィル以上に魅力的な音を響かせていました。ブロムシュテットは元々強い個性を感じる人ではありませんが、ここでは極上のオーケストラがまるで自然に鳴っている印象です。特別に深刻なドラマは有りませんが堅牢な造形を持つ素晴らしい演奏です。合唱団もソリスト陣も充実していますし、この楽団のいぶし銀の音のファンにとってはかけがえの無い演奏です。

287 ラファエル・クーベリック指揮バイエルン放送響(1982年録音/オルフェオ盤) クーベリックも実演になると相当に人の変わる指揮者でした。スタジオ録音でも大抵バランス良くまとめてはいましたが、ライブの激しさを知るファンにとってはどうも物足りなさを感じることが多かったです。「第九」にもベルリンPOとのDG録音が有り、とてもよい演奏でした。ですが、やはり手兵のバイエルン放送とのライブ盤で聴きたいと思います。これは非常に素晴らしい演奏です。第1楽章の気迫、ドラマはフルトヴェングラーに中々迫りますし、第3楽章、第4楽章の弦のしなやかな美しさは非常に魅力的です。録音は優秀ですし、合唱もとても良く録れていて非常にスケールが大きいです。

Cci00057 カルロ・マリア・ジュリーニ指揮ベルリン・フィル(1989年録音/グラモフォン盤) ジュリーニは不思議な指揮者で昔からイタリア的でもドイツ的でもない。何を振ってもジュリーニ的なのです。ベルリンPOも既にインターナショナルオケ化した後なのでこの演奏は決してドイツ的な音ではありません。第1楽章は遅めのテンポですが暗さは無く、およそ「苦悩」という雰囲気は生まれてきません。第3楽章も流麗で美しいですが神秘的ではありません。終楽章の合唱は力みの無いあっさりしたものです。後半になると少しも熱くならずにスケール大きく包み込むという、いかにもジュリーニ的な演奏です。

こうして並べてみると、ほとんど重量級の演奏が並んでしまいました。僕の好みははっきりしています。ドイツ的で重厚かつ激しい演奏が好きなのです。重厚なだけでも激しいだけでも駄目なのです。そうなると演奏は案外絞られます。フルトヴェングラーの中ではバイロイト盤とルツェルン盤が双璧。ウイーン・フィルとの録音では’53年盤をとります。

フルトヴェングラー以外では、1にイッセルシュテット/北ドイツ放送響、2にクーベリック/バイエルン放送響、それに捨てがたいのが、ベーム/ウイーン・フィルとワルター/コロムビア響というところです。

それでは皆様、どうぞ良いお年をお迎え下さい。

<補足>
フルトヴェングラーのルツェルン盤を書き換えました。
後からブロムシュテット盤を追加しました。

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ベートーヴェン 交響曲第9番 ~懐かしの指揮者で(スイトナー、ノイマン)~

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ベートーヴェン(交響曲第7番~9番)」カテゴリの記事

コメント

私も最初に購入した第九のCDはカラヤン=ベルリン・フィルの演奏でした。迫力のあるオケとカラヤンの流麗な表現に圧倒され、当時は何度も聴いていました。
しかし、その後、バーンスタイン=ウィーン・フィルや朝比奈=大阪フィル等の演奏に触れ、様々なスタイルがあるということとカラヤンの表現に違和感を覚え始めました。
そんな中、巷で評判のフルトヴェングラー=バイロイト祝祭管(EMI)のCDを聴きました。しかし、正直に書くと、世間が大騒ぎする程の感動は覚えずに、音の悪さの印象が残りました(特に第1楽章)。
その後もいろんな第九のCDを購入して聴いていますが、なかなか理想的名演には巡り合えていません。
むしろ実演で朝比奈=大阪フィルや朝比奈=新日フィル、フルネ=都響で聴いた第九に感動を覚え、今でもよく覚えています。
第九はどうも実演向きの曲かなと思っています。
CDでよく取り出して聴くのは、ハルさんも挙げられているコンヴィチュニー=ゲヴァントハウス管ですね。古き良きドイツの響きが素晴らしく、コンヴィチュニーの表現もオーソドックスながら第九の曲の素晴らしさを素直に伝えていると思います。
この年末は第九をまだ聴いていないので、どのCDを選ぼうか迷っているところです(^^;)。

投稿: たろう | 2008年12月28日 (日) 19時19分

たろうさん、こんばんは。
コメントをいつもありがとうございます。

第九に限らず大合唱入りの曲は実演向きと言えるでしょうね。ただ私の場合は運悪く実演の第九で感動したことは有りません。
ゲヴァントハウスの第九も70年代初めにマズア指揮の生演奏で聴きましたが、オケの古武士風の音は健在だったものの、指揮のつまらなさにはがっかりしました。

バイロイトはグランドスラム盤をお試しになることをお薦めします。LP復刻なのでノイズはどうしても残りますが、音の良さはEMI盤の比では有りません。ルツェルン盤はお聴きになりましたか?こちらはオリジナルテープ使用なのでノイズは有りません。この方が更にお薦めかもしれません。

投稿: ハルくん | 2008年12月28日 (日) 20時33分

こんばんは。

私の好きな演奏が沢山あって嬉しいです。
フルトヴェングラーでは52年のニコライ・コンサートがバイロイトをも上回る演奏だと思っているのですがいかがでしょう?
ステレオ録音ではクーベリックがダントツで好きですね。

投稿: dokuoh | 2008年12月28日 (日) 22時16分

dokuohさん、コメントありがとうございます。

52年のニコライ・コンサートですね。
推進力よりも何度も念押ししながら進む(進まない?)感じがユニークです。クナの63年のブラ3のお好きなdokuohさんが評価するのはとても良く分かります。
終楽章の低弦のレチタティーヴォとか非常に素晴らしい部分も多々有りますが、逆に終楽章で音が混濁するとか、ソロ声楽アンサンブルが荒いとかの欠点も有ると思います。
私としては録音状態と演奏の完成度から言ってバイロイト盤や記事で挙げた53年のニコライ演奏会盤のほうがやはり良いなぁ、と思っています。でも正直言うと本当に一番好きなのはルツェルン盤かもしれません。

クーベリックは本当に良いですよね。でもイッセルシュテット/NDRの70年盤も凄く良いですよ。

投稿: ハルくん | 2008年12月29日 (月) 00時29分

第九・・そう来たか(笑)
世の中に名曲数多ある中で第九はそれほど聴き比べていないのですが、第九はそもそも、歌にしても楽器にしても、あちこちで極限に近い技巧が要求される難しい曲だと思います。だから私は、ライブで勢いに任せて熱狂的に聴くぶんにはよいのですが、録音で聴くとたいていの演奏には満足のゆかない部分があるのも仕方ないと思っています。
そういう意味では70年代後半からの録音のほうが、総じてオケは上手い(ただし、イコール良い演奏ではないことは勿論ですが)。個人的にはフルトヴェングラーの指揮(特にテンポ感)はついて行けないので、クーベリックがよいですね。フルトベングラー的なテンポ設定を厳しく批判したはずのワインガルトナーの演奏を今日聴くと、同じ批判をワインガルトナー自身に向けたくなるのも面白いです。
好きとは言いませんが、プラハの春音楽祭のフィナーレで演奏されるチェコ語の4楽章も興味深いですよ。

投稿: かげっち | 2008年12月29日 (月) 16時33分

第9に関してフルトヴェングラーのバイロイトでのライブは、やはり避けて通れない録音だと思います。なお、私もグランドスラム盤を重宝しています。当然1942年のベルリンでのライブや1954年のルツェルン音楽祭のライブも聴いています。
しかし、ステレオ録音で聴きたい時は、マタチッチ指揮NHK交響楽団の1973年のライブ録音に手が伸びます。迫力満点でカラヤンの演奏は吹っ飛びます。

投稿: オペラファン | 2008年12月29日 (月) 20時49分

暫く外に出ていましたので久し振りに読ませて頂きました。
51年のバイロイトの第9がLP化されたのはフルトヴェングラーの死後4年後の54年になってからでした。当初、彼は自分のこの演奏に不満でレコード化する意思が無かったと言われていたようで、生前にはOKが出なかったとのことですが(一説ではレッゲがカラヤンに肩入れしていたのを快く思っていなかったとも言われている)、私たちにしてみれば世評の高い演奏が、今出るか今出るかと首を長くして待っていましたから東芝からそのレコードが出た時の喜びは、格別のものがありました。それも片面一楽章づつの二枚組みのセットでエンジェルマークのゴールドラベル、当時としては箱入り仕立ての立派なものでした。拍手と足音入りは、その後日本盤(TOCE6510)だけに入ったとか聞いていますが、これはもうなんと言っても世界遺産そのもので間違いなく素晴らしい演奏に違いありません。初期LPだけが持っている良い音ですので、今もそのまま大事に持っています。
オルフェオ盤の出現により、本番とリハの継ぎはぎ論議が喧しいですが、EMI盤の価値がそれによって下がるものではなし、全体から受ける感動は人それぞれですので、お好きな方を聴かれれば良いのではなかろうかと素人の私は考えます。
吉田秀和氏とか故大岡昇平氏、遠山一行氏などはパリやバイロイトでフルトヴェングラーの演奏をリアルタイムで直に聴かれているよしで、なんとも羨ましい限りです。特に吉田先生の「音楽紀行」には当時のヨーロッパの人たちのフルトヴェングラー観がどんなものだったかをよく知ることが出来ますので、未だでしたらお読みになることをお勧めします。
他の盤のことはまたの機会にして、一先ずこの辺で・・・
どうぞ良いお正月をお迎えになってください。

投稿: ISCHL | 2008年12月30日 (火) 01時03分

かげっちさん、コメントありがとうございます。

はい、第九で来ましたよ~(笑)

フルトヴェングラーについていけませんか!? テンポが最も普通に近く演奏にキズも少なく録音が良いのがルツェルン盤ですが、それでも駄目なのでしょうか?

終楽章「歓喜の歌」については、日本語版が傑作です。「いざいざ行かん~♪」などと思わず吹き出します(笑)昔々の演奏録音で聴きましたが、最近でも毎年のように日本語で歌っているアマチュア団体が有るようです。

投稿: ハルくん | 2008年12月30日 (火) 01時11分

オペラファンさん、コメントありがとうございます。

マタチッチ/N響は当時FMとTVで見聴きしました。おそらくは日本で演奏された最も素晴らしい第九だったのではないでしょうか。
私が生演奏で聴いたマタチッチではワグナーの管弦楽曲集が圧巻でした。N響のあんな音は以来聴いたことが有りません。

投稿: ハルくん | 2008年12月30日 (火) 01時19分

ISCHLさん、こんにちは。

久々にコメント頂き大変嬉しく思います。
お時間有れば是非その間の既記事についてもコメント下されば幸いです。

バイロイトの第9が世界遺産とのご意見に全面的に賛成です。フルトヴェングラーでも様々な演奏が現れて、部分的には別の演奏が優れる場合も有ります。しかしバイロイト盤のレコードとしての歴史も含めて考えた場合には、これほど重要な録音は無いと考えるのです。おっしゃられるようにオルフェオ盤の放送局録音とEMI社の録音の価値は別物だと私も思います。そして初期LP、あるいはその優れた復刻CDの音質を含めての私の比較評価は記述した通りです。

他の盤、特にルツェルン盤についてのご意見は是非お聞きしたいと思いますので宜しくお願いします。

投稿: ハルくん | 2008年12月30日 (火) 01時42分

ハルくんさん、こんばんは!
今回は第9ですね!

第9も曲を楽しむうえではいろいろな選択肢があるとは思いますが、フルトヴェングラーは別格ですねえ。これはうぐいすが初めて買った第9のLP、という思い入れもあるのですよ。凄絶なティンパニの轟音に圧倒される'42年盤や、端正で終楽章コーダもばっちり決まってる'54年盤もいいのですが、なんだかんだいいながらもバイロイトの'51年盤に戻ってきてしまいます。やはりこれも至宝ですね!

12/31に帰省いたしますので、今回のコメントがおそらく今年最後になります。今年も終盤になってハルくんさんと出会えましたが、それによって新たな発見をさせていただく機会がありました。
従来うぐいすはハンガリーの音楽家に共通する部分、分かってるようで分かってないような感じだったのです。以前にいただいたハルくんさんのコメント、ロイスマンとシゲティの共通性に言及していたのを読んで、なんとなく見えてきたような気がします。とても参考になりました。どうもありがとうございました!

それではまた、今後もお邪魔させていただきます。来年もよろしくお願いいたします。

投稿: うぐいす | 2008年12月31日 (水) 00時14分

うぐいすさん、ご丁寧なご挨拶をありがとうございます。本年はありがとうございました。

ハンガリー系演奏家の音の特徴についてのお話は楽しかったですね。私も同じように従来漠然ととらえてはいましたが、うぐいすさんとのやり取りの結果で新たに気が付いた部分も有りました。こちらこそ来年もどうぞ宜しくお願い致します。

投稿: ハルくん | 2008年12月31日 (水) 08時01分

大晦日になってしまいましたね、今年も聴けなかった録音、奏けなかった曲がたくさんありました(笑)
第九に限らないのですが私は、原曲に指定のないところでテンポを揺らすことに関してできるだけストイックでありたい(必然性に確信が持てる場合に限る)という主義なんです。と言ってもメトロノームのように厳格なテンポを望むという意味ではないんですが。この意味で、フルトヴェングラーはテンポを揺らしすぎる、あるいは譜面に指定がないLuftpause(一瞬の間)を取りすぎる、という印象なんです。
原曲の指定を尊重して演奏するということは実は非常に難しく、安易にテンポを設定すると易しくなります。フルトヴェングラーの時代には、指揮者の指示に関係なく「安易に演奏したがるオケ」が普通であったということなので、録音によっては「指揮者が望んだわけではないが妥協した設定」ということもあるかもしれません(フルトヴェングラーはそんな妥協しなさそうですけど)。
ショパンなんか弾く時には奏者がテンポを揺らすのが当然でしょうが、「ロマン派のドアを叩き、開き、覗いたが、足は踏み入れなかった」Beethovenの場合には、テンポにしても強弱指定にしてもストイックに解釈したい、というのが私のtasteなのです。
きょうは第九を聴こうかしら、それとも・・・ではよいお年をお迎えください。

投稿: かげっち | 2008年12月31日 (水) 11時29分

かげっちさん、今年はたくさんのコメントありがとうございました。

ベートーヴェンの適正なテンポとは?これはおそらく意見は様々。答えは一つでは無いでしょう。振り手、聴き手それぞれに委ねるしかないと思います。ただベートーヴェンは「ロマン派のドアに決して足は踏み入れなかったが、魂はすっかり入り込んでしまった」というのが私の実感です。(笑)

フルトヴェングラーのテンポ設定は私にとって、新古典派のブラームスはNG、ロマン派のシューマンはOK、ブルックナーはNG、そしてベートーヴェンはOK。なかなか複雑です。ただし彼以外の人でこのようにテンポを動かしてOKになる人はおそらく居ないでしょう。ですので、古典派に適正な規律正しいテンポで感動が100%のクーベリックやイッセルシュテットよりも感動が120%のフルトヴェングラーを上位に置きたいと思うのです。人により受止め方も様々。これが音楽鑑賞の面白いところですね。

それでは良いお年を!

投稿: ハルくん | 2008年12月31日 (水) 12時09分

今年もあと数時間で終わりますが、この秋以降、私が未知だったハンス・ギレスベルガーのモーツァルト、イザベル・ファーストのブラームスのCDなどの在処を教えて頂くことが出来、本当に有り難うございました。
正月の楽しみが出来たことを嬉しく思っています。
来年もまた貴兄がお好きなアドルフ・ブッシュを始めとして、いろいろ素晴らしい音楽家のことについて、沢山お話が出来たら良いなと願っております。どうぞ宜しくお願いいたします。
 ルチェルンの第9は、THARA盤が94年だったか店頭に出た時に直ぐ手に入れて聴きました。第一印象は音がそれまでのフルトヴェングラーのレコードに比して、格段と鮮烈に響いたことに先ず驚きました。バイロイトの演奏を単純にディオニュソス的と捉えるなら、ルチェルンの演奏はアポロン的と言うか、壮年の覇気とでも言ったら良いのか、決然とした意思を秘めた演奏だなと直感したものです。場違いを顧みずアルマ・マーラーの「私の生涯」からの一節を引用すると、自分の内面には一切のものが内在している。グスタフ・マーラー、オスカー・ココシュカ、グローピウス・・そのすべてが真実であったし、いまも真実なのです」と、フルトベングラーは最晩年、このなかのココシュカと深交があったことに思いを巡らせて見ると、アルマの言う「私にとってすべてが真実」という言葉が、急に身近になって、バイロイト、ルチェルンの二つの第九はそれこそ余計なことを考えずに「一つの真実」として私たちの心のうちに受容すれば良いのだと思うのですがどうでしょうか。
戦時下の第9もその意味で、空襲(わが家は焼滅)に怯えたり、房総沖から低空で飛んでくるグラマン戦闘機の機銃掃射に恐怖を覚えたわが身の少年時代を想起して聴くと、ある種の戦慄を覚えるのです。
そういえばTHARA盤にはフルトヴェングラーのベートーヴェンの交響曲についての講釈が二分半位入っているのが嬉しいですね。

フルトベングラーのベートーヴェン演奏についてはまた改めてお話する機会もあると思いますので楽しみにしています。

では今年はこの辺りで、どうぞ良いお年を迎えて下さい。

投稿: ISCHL | 2008年12月31日 (水) 18時55分

ISCHLさん、こちらこそ毎回とてもご丁寧なコメントを頂きましてありがとうございました。この様な素適な出会いが有ったことを考えると、半年前にブログを思い立って始めてよかったなぁ、とつくづく思います。

フルトヴェングラーの演奏に真実でないものは一つとして無いとは思います。とは言え、楽団、コンディションなどの違いで出来栄えの差はどうしても生まれることでしょう。

第九に関して言えば、戦火の中の42年盤、ドイツ国民の誇りの象徴であるバイロイト再開記念の51年盤はその置かれた状況の下での最高の記録に他ならないと思います。
それに対してルツェルン54年盤は、既に余命の少なさを薄々意識していたであろうときに最後の不死鳥のごとく全精力を使い果たした演奏だと思っています。最も巨大な広がりの有る演奏はバイロイト。逆に彼としては最もインテンポに近く結晶化した演奏がルツェルンだと思います。そこにはそれまでの演奏には無い何か澄み切った彼岸のような雰囲気を感じてしまうのです。
その演奏をTHARAやOTAKENのような最上の音質で聴くことの出来るのが本当に嬉しく思います。

来年も様々なご感想・ご意見をお聞きするのをとても楽しみにしています。宜しくお願い致します。
それでは良いお年をお迎え下さい。


投稿: ハルくん | 2008年12月31日 (水) 21時09分

こんばんは。

先日、別で書き込んだ【イッセルシュテット/北ドイツの第9(Tahra)が結構好き】というのは、51年の演奏です。

貴blogで知ってから、70年のを聴きたくて聴きたくて...。オークションでたまに見かけても毎度の高値で断念。

昨日中古屋で、初めて見るジャケットのイッセルシュテット/北ドイツの第9が在り、裏を見ると1970、しかもCinCin盤。直感で迷わず購入。帰宅して調べたら同音源と判り大興奮。

先程聴きました。コレ、スゴいですホント。自然な音質もイイ。演奏が進むにつれて力強さが段々増してくる感じがLive感を味わえるし、何より美しく強い響きに惹き込まれます。クーベリック/バイエルンと双璧か、愛聴盤としては上になりそです。Tahra盤の高値が納得です。

投稿: source man | 2010年4月 2日 (金) 23時30分

source manさん、こんにちは。

またまた古い記事へのコメントを頂きましてありがとうございました。大変嬉しいです。

イッセルシュテットの70年録音盤をお聴きになられたのですね。これ、本当にいいでしょう?DECCAのスタジオ盤とは全然違いますからね。僕もクーベリックのLIVE盤以上に好きですよ。この人のこういう演奏が広く世に知られていないというのは実に気の毒です。

投稿: ハルくん | 2010年4月 3日 (土) 07時29分

こんばんは。

フルトヴェングラー/BPO'42/Venezia盤を入手。
盤起こし特有ノイズも曲が曲なので各楽章冒頭以外はすぐ気にならなくなります。ただ第4楽章を、素晴らしい音で聴ける第1~2楽章と同等で聴けないのが残念。

でも音の悪さを超えて、演者の想いや意志を感じる凄まじい演奏。Zeppelin初来日やコレを高校生で体験されたなんて素敵ですね。

投稿: source man | 2010年12月 9日 (木) 23時30分

source manさん、こんばんは。

Venezia盤は聴いていませんが、ベルリンからロシアが持ち去ったテープ録音では無いのですか。
4楽章は合唱が入るので、どうしても昔は録音レンジが限界なのでしょうね。

ご感想の「演奏者の想いや意志を感じる凄まじい演奏」には全くもって同感です。Led Zeppelin初来日公演もこのフルトヴェングラー体験も、自分の音楽体験の5指に入る出来事だと思います。

投稿: ハルくん | 2010年12月10日 (金) 00時01分

こんにちは。

Veneziaは盤起こしです。某鑑賞記ではDeltaと並んで最高評価なので探してました。でもDeltaはバイロイトで苦手意識が...。

ただ鑑賞記ほど、4楽章が堪能できるかといえば難しい処。1~2楽章が最高なので、ソノ差を感じてしまいます。

マタイ生演奏羨ましい限り。交響曲もイイでしょうが、宗教曲こそ生で是非聴いてみたいです。返す返すも5月のコルボ/レクイエムを逃がしたのが無念でなりまセンcrying

投稿: source man | 2010年12月10日 (金) 10時05分

source manさん、こんにちは。

そうですか、Veneziaは板起こしだったのですか。

ええ、仰られる通り宗教曲の生演奏は本当に良いですよ。次回のチャンスには是非ともお聴きになってください。

投稿: ハルくん | 2010年12月10日 (金) 23時55分

こんばんは。
シューリヒトの御蔭で交響曲にも再びw
寝かせてあるTestament盤の前にと、クレンペラー/EMI盤を入手し聴き終えた処です。考えてみれば、スタジオ録音で初めて第九を。記録を意識するからでしょうか、熱さは無く深奥な世界です。
譜面通りに演奏すればこうなのかなーとか、でも録音という文明はなく生演奏しかなかった時代だし...とか、奏者が燃えるように作曲したのだろか...とか、聴きながら色々考えてしまいました。

投稿: source man | 2013年3月 1日 (金) 21時49分

source manさん、こんにちは。

そういえば、シューリヒトもクレンペラーも記事から抜けていましたね。忘れたというわけでも無いのですが、自分の中での存在が特別に大きくは無いからだったかなぁ(汗)

今度、続編にするか、こっそりとこの記事に書き加えるか、どちらかにしようと思います。
ありがとうございました。

投稿: ハルくん | 2013年3月 2日 (土) 09時24分

フルトヴェングラーの第9に関しては貴殿のおっしゃることに全く同意です。刷り込みというものもあるかも知れませんが、やはりこういった曲は一度フルトヴェングラーの魔法を体験してしまうと他の演奏に違和感を感じてしまうのが恐ろしいですね。
テンシュテットはステレオ録音だとやはり最高の一人ではないでしょうか。五種類それぞれが凄絶さと深さを備えた凄演だと思います。
ベームやワルター、ジュリーニはライヴの方が好きですね。特にベームのバイロイトの第9とジュリーニのシュットガルトライヴは熱気とがっしりした骨格で素晴らしいと思いました。
まあ、第9はやはり実演、それもバイロイト音楽祭やベルリンの壁崩壊記念のような歴史的イベントで演奏されることでより感動が増すと思います。

投稿: ボナンザ | 2014年8月 7日 (木) 20時03分

ボナンザさん

フルトヴェングラーの第九こそは神業以外の何ものでもありませんね。あの演奏だけは他にできる人は絶対に居ませんね。

テンシュテットも良いですね。5種類も有りましたか。ライブはどれも凄いでしょうね。
もちろん他の指揮者のライブも良い演奏が多いです。
ただし、バーンスタインのベルリンの壁崩壊記念は、録音で聴いてしまうと世評とは裏腹に余り凄いとは感じません。最近は聴いていませんが。

投稿: ハルくん | 2014年8月 7日 (木) 23時16分

こんばんは。

ベルリンの壁崩壊から25年ということで
バーンスタインの「ベルリンの第9」を
本当に久しぶりにCDで聴いてみました。

映像でのバーンスタインは憔悴しきっていたので
本当に調子が悪かったのでしょう
演奏には緊張感や盛り上がりが決定的に欠けています。

ただ、弛緩した演奏とはまではいかなく
第3楽章はなかなか美しいです。

惜しむらくは、肝心の第4楽章が盛り上がりに欠けることです。
せっかく、歌詞を変更までしたのに・・・

バーンスタインの名誉とはならない演奏ですが
単なる「記録」として切り捨てるには惜しい演奏です。

投稿: 影の王子 | 2014年12月23日 (火) 22時01分

影の王子さん

バーンスタインの「ベルリンの第9」は当時、映像で一度観た切りです。さほど良い演奏には感じなかったからですね。
記念碑的な演奏会には違いありませんが、集中力に欠け、いかにも寄せ集めの団体の風に思えました。
聴き直す気も余り起きませんが、改めて聴いたらどんな印象になるかなとは思います。

投稿: ハルくん | 2014年12月23日 (火) 23時40分

こんばんは。

ジュリーニ&ベルリン・フィルを聴き直しました。
以前聴いたときに良い印象がなかったので。
指揮者とオケの意志疎通がうまくいっていない気がします。
聴き終えた感銘はやはりさほどではありませんでした。

ジュリーニは妻の病気のため、ロスアンゼルス・フィルの音楽監督を辞任、以降はヨーロッパ内での「客演」でしたが
それは彼にとって「不幸」だったと思います。

1982年のロスアンゼルス・フィルとの来日公演(「悲愴」&「運命」)
は集中力があり聴きごたえのあるものでした。
やはり、彼の音楽を「浸透」させるオケが必要だったと思います。

投稿: 影の王子 | 2015年7月 4日 (土) 23時04分

影の王子さん、こんばんは。

ジュリーニが好きかと聞かれたら「好き」とは答えますが、それほど沢山聴いている訳でもありません。ベルリンPOとの第九は最初は結構良いと思ったのですが、回を重ねるとそれほどでもなくなりました。

ロス・フィルとの演奏も余り聴いていませんので、どうこう言うべきではないと思ってはいます。

ジュリーニの指揮は全然イタリア的ではありませんが、ディスクを聴くと、どことなくイタリアを感じさせるのは面白いです。

投稿: ハルくん | 2015年7月 6日 (月) 23時13分

ハルくんさん初めて投稿します。ベートーベンの第9を以前NHKFMで録音したのですが第一楽章の半分とエンディグが切れております。非常に気に入った演奏なので指揮者、楽団が分かればと思いお便りしました。録音したCDをおくりますが聞いていただけますか?最後の解説で指揮者を聞き損ねましたがカラヤン、フルトベングラーなど大御所ではなかつたと記憶しております。NHKに問い合わせても駄目でした。宜しくお願いいたします。 迷える子羊より

投稿: 山内 信一 | 2016年5月 6日 (金) 16時41分

山内さん、はじめまして。
コメント下さりありがとうございます。

その演奏がわかるかどうかは難しい問題ですが、それほどお気に入りの録音でしたらお送りくだされば聴いてみたいと思います。
ただ大御所でないとするとますます難問ですね。
お送り先は別とお知らせします。

今後ともどうぞよろしくお願い致します!

投稿: ハルくん | 2016年5月 7日 (土) 15時22分

ハルクンさんへ 第9の指揮者分かりました。Amazon,Yutube等丹念に検索して見つけました。インマゼール指揮アニマ、エテルナ合唱団でした。早速CDを購入し聞いてみたところテンポが遅いのでピッチを上げて聞いてみたら録音したCDと同じ音になりました。TEACのカセットデッキを使用してますがこんな事あるのでしょうか?このCDの感想はホールの響きは気に入ってます。早いピッチで聞き慣れてるので原盤はやや拍子抜けの感あり。第9のあまりゆっくりしたものは好きになれません。聞く価値はあると思います。迷わなくなった子羊より

投稿: 山内 信一 | 2016年5月11日 (水) 23時51分

山内さん

迷い道から解放されて良かったですね。
録音・再生する段階で回転速度にズレが生じたのでしょうね。
ピッチが高いと得てして壮絶さが増しますね。
市販のCDでも古い録音には時々見受けられる現象ですので不思議は有りません。

インマゼール盤ですね。機会あれば聴いてみたいと思います。ありがとうございます。

投稿: ハルくん | 2016年5月15日 (日) 00時03分

こんばんは。

もう第9の季節か!で思い出したのが

かつて勤めた会社の上司。
10年間私の直属の上司だったのですが
お金を貯めることだけが趣味の人で
ただの一度も私にご馳走してくれませんでした。

そんな人が「第9を歌う会」に仕事を切り上げてまで通い
実際に歌いました(案内はくれなかったので未聴)。

上司殿がそうした動機は不明ですが
第9には「参加したくなる」何かがあるのかもしれませんね。
そうした意味でも「規格外」の作品だと思います。

投稿: 影の王子 | 2016年11月17日 (木) 18時34分

 こんにちわ

 たつ改め龍です。
影の王子さんの「上司が、お金を貯めることだけが趣味の人。そんな人が、第9を歌う会に仕事を切り上げてまで通い実際に歌いました」というコメントを目にして熱くなりました。
人は、日頃の行動では分からない素晴らしい一面があるものだと改めて感じました。
 第9については、もう十数年前のことですが、ある日曜日の午後、何気にラジオのFMをスイッチオン。
そこからは第9の音楽が聞こえてきました。
中途から聴いたわけですが、「素晴らしい演奏。誰の指揮だろう。今まで聴いたことがないほど心に迫る第9.......
その演奏に感動したまま時は過ぎました。
そしてアナウンサーは、フルトヴェングラー指揮バイロイト祝祭管弦楽団と終わりを告げました。
こうして翌日、仕事を切り上げタワーレコードにむかいそのライブ演奏のCDを手にしました。
ご解説にありますような演奏に初めて遭遇したと思い返しました。
フルトヴェングラーって素晴らしい演奏家ですね。

,

投稿: 龍 | 2016年11月17日 (木) 23時22分

影の王子さん、こんにちは。

とても楽しいエピソードをありがとうございました。第九はクラシックの枠を外れた一大イベントですね。普段クラシックにそれほど馴染みの無い方をもそこまで引込んでしまうのは凄いことですね。
これが”良いの悪いの”と語るのも野暮というもので、皆で心から楽しめばいいですよね!

投稿: ハルくん | 2016年11月20日 (日) 14時30分

龍さん、こんにちは。

僕が10代のころ、つまり40年以上も昔ですが、「録音は古いが演奏が凄い」という評判でフルトヴェングラーのレコードを買い、聴きましたが、第九は特に有無を言わせない存在でしたね。
当時の多くの「新盤」が時と共に色褪せてゆくのに対して、現在でも同じように輝きを失わないフルトヴェングラーの演奏。
つくづく偉大な指揮者です。今年も年末に心して聴き直してみたいです。

投稿: ハルくん | 2016年11月20日 (日) 14時43分

こんにちは。

これまた20年くらい前の「レコード芸術」でのベートーヴェン特集
で作曲家(名前は失念)の方が以下の趣旨を述べておられました。

「ベートーヴェンの偉大さは晩年における精神の健全さ。
同じ晩年でもマーラーが如何に病んでいたかを考えてみるべき」

ベートーヴェンは交響曲でいうと「第8」と「第9」の間に「スランプ」があります。
健康問題、結婚の断念、安定しない経済状況、甥カールの問題と
ベートーヴェンの心が病んでもおかしくはなかったわけですね。
それを乗り越えての「第9」。
人々に愛される理由の一つはそこにあるのかもしれません。

なぜ「第9」が愛されるのか?聴きながら考えていきたいです。

投稿: 影の王子 | 2016年11月23日 (水) 15時12分

影の王子さん、こんにちは。

第九の作品としての偉大さには異論の余地はありませんが、その「レコード芸術」での作曲家の方の趣旨には同感しかねますね。
これでは不健全な精神状態のマーラーの作品が偉大さに欠けると言われているようなものです。マーラーの後期の作品は、作品そのものとして最高に偉大な作品であると思っています。
一般の人々に愛されているかどうかといえば必ずしもそんなことはないのですけれども。

投稿: ハルくん | 2016年11月24日 (木) 09時03分

こんばんは。

今年は一度も「第9」を聴いていなかったので
最後の最後で
ハンス・シュミット-イッセルシュテット&ウィーン・フィル
を聴きました。
激烈でも重厚でもありません・・・
しかし、なんと音楽が心に染みてくることでしょう。
DECCAの優秀録音で、オケの響きがとても美しいです。
音楽それ自体が雄弁に語りかけてくるようですね。
い~やぁ、聴いてよかった。
「ウィーン・フィルを聴く」という意味での
ベートーヴェンの交響曲全集では
録音の良さも含め、イッセルシュテットが一番な気がします。

投稿: 影の王子 | 2016年12月31日 (土) 23時48分

影の王子さん、こんにちは。

シュミット-イッセルシュテットは僕も大好きな指揮者です。
ベートーヴェンの交響曲全集も、あの時代のウイーンフィルのDECCA録音を聴けるのは貴重ですね。
少し後のベームのグラモフォン盤も良いと思いますが、オケの魅力と録音の質とのバランスで見るとシュミット-イッセルシュテット盤は実に得難いです。

投稿: ハルくん | 2017年1月 1日 (日) 11時02分

こんばんは。

キングレコードの日本フルトヴェングラー協会提供の
1953年5月31日のウィーン・フィルのは
全般的に録音が良く、気迫のこもった演奏でした。
フルトヴェングラーとしてはテンポの揺れが控えめで
聴いていて安心感を覚えます。
これは聴いて正解でした。

投稿: 影の王子 | 2017年4月 2日 (日) 18時42分

影の王子さん、こんにちは。

フルトヴェングラーの第九はどれも神がかっていますが、戦時中のベルリンや、バイロイト、ルツェルンの各盤ほどウイーンフィルとの演奏が話題にならないのは不思議です。
これがメジャーレーベルのレギュラー盤として発売されていれば世の定番になったことと思います。個人的に大好きな演奏です。


投稿: ハルくん | 2017年4月 3日 (月) 12時50分

こんにちは。

昨日、百貨店の催事で目に留まったフルトヴェングラーの第九が在りました。

チェトラ盤で、解説書には既存盤との違いは音の良さ、ヘンな編集跡も無いと書かれてるし、試聴できないけど最近マエストロの第九は聴いてなかったのもあり勝負してみました。

1951年1月7日、VPOとのライヴなのですが、力強い仕上げと書かれている1月10日と同じ可能性も示唆されています。

Theフルトヴェングラーな演奏で、音も確かに良い。こんな演奏を聴き逃していたなんて苦笑。何処かで目にされたら是非ご試聴を。

某鑑賞記でも★★★笑。同じ品番の西ドイツ盤は更に上だそう。以前所有していた、貴blogでも評価されているバイロイトのGS盤も好きな音でしたが鑑賞記では×なので、全てを信じている訳ではないのですけど苦笑。

プレス国で音が違う問題、今でもあると最近知りました。

小室哲哉「罪と音楽」という少し前の書籍に、日本でも工場によって音が違って、出した作品の売り上げが悪い地域をトレースすると、その悪いプレス工場だったとか。友達に話したら、先日テレビで或る音楽プロデューサーが、海外アーティスト御用達のプレス工場が日本に在ると言っていたと。

現在でもそうなんて、もうイヤになります。購入する側はそんなの判らないまま買うのですから。

投稿: source man | 2017年10月28日 (土) 15時33分

source manさん、こんばんは。

フルトヴェングラーの第九ではウイーン・フィルとの演奏も非常に好きですが、52年のニコライ記念と53年のウイーンフィル150周年盤があれば充分だと思っていました。
ですので51年ですとチェトラやザルツブルクがありますがそれほど重視はしていませんでした。でもチェトラ盤は昨年再発されましたし改めて聴いてみたい気もします。ありがとうございます!

投稿: ハルくん | 2017年10月29日 (日) 00時10分

こんばんは。

この記事で前回に投稿した文章の中で下記なのですが

【小室哲哉「罪と音楽」という少し前の書籍に、日本でも工場によって音が違って、出した作品の売り上げが悪い地域をトレースすると、その悪いプレス工場だったとか】

大手量販店に勤めていた知人が詳しく知りたいと言うので、先日ようやく本を入手できて改めて読んだ処、上記とは少し違っていたので訂正させて下さい。
m(_ _)m

プレス工場を数社に振り分けた場合、完成品の音質は明らかに異なり、気持ちのいい音の商品と、微妙に気持ちの悪い音の商品が出てきてしまう。海外の工場を使うと、さらに顕著になる。ヒットCDなのにこの地区だけ売れていない...追跡すると某工場で製造していた、なんてコトも無いとは言えない。音楽はそれほど微妙で繊細なもの。

と書かれています。

以前に自分の書き込みを読まれた方、ゴメンなさい。

投稿: source man | 2017年11月29日 (水) 17時51分

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