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2008年11月13日 (木)

ブラームスの室内楽 クラリネット五重奏曲ロ短調op.115 名盤

ブラームジアーナー(ブラームスの音楽を理屈抜きで愛好する人)にとっては、おそらく彼の室内楽曲が一番大切なジャンルではないでしょうか。一人で悶々と(男性ならしかめつらをしながら?)ブラームスの室内楽を聴く姿は、いかにも「我はクラシックファンでござい」という雰囲気丸出しで良いではありませんか。(^^)

さて冗談はさておき、ブラームスの室内楽作品の本丸はやはりピアノを伴う作品群でしょうね。ところが、彼の室内楽で一番好きな曲を選ぶとすれば、僕なら迷うこと無く「クラリネット五重奏曲」ロ短調 op.115を挙げたいです。

民族(ジプシー)音楽の影響を強く受けたこの作品は、明るい部分がおよそ無くてブラームス愛好家を喜ばすには最高の曲なのですが、さりとて聴いていて陰鬱になるかというとそんなこともありません。懐かしさと哀愁が一杯に漂う音楽ではあっても、決してマーラーやショスタコーヴィチの音楽のように悲劇的な悲しみとは異なります。ですのでゆったりと落ち着いた気分で聴いていられます。

この曲は全4楽章とも素晴らしい傑作なのですが、個人的に好きなのは第3楽章です。ジプシー的なメロディは何度聴いてもしびれてしまいます。

P1000258 レジナルド・ケル(Cl)/ブッシュSQ(1938年録音/EMI盤) この曲の名盤というと昔ならウイーンスタイルのウラッハか、ドイツスタイルのケル/ブッシュSQと言われました。けれども、いま聴くとさすがに古臭く感じてしまいます。ケルは現代ではとても考えられないような自由自在さでデフォルメをして吹いています。とは言え、昔のヴィルトオーゾ風の名人芸には違いなく、この曲であれば許せると思わないでもありません。アドルフ・ブッシュは僕の大好きなヴァイオリニストなのですが、この曲に関しては後述のカンパーのほうがずっと好きです。

240 レジナルド・ケル(Cl)/ブッシュSQ(1948年録音/Music&Arts盤) これはニューヨークでのライブ録音です。ブッシュは戦中に米国に渡ってからは、昔のドイツの伝統を守りながらも新時代の感覚を少しづつ取り入れて行ったので、個人的には古めかしいポルタメントを多用するSP録音時代よりも好んでいます。なのでこの演奏には大いに期待したいところですが、1938年盤とほとんど変わりがありません。なお、このCDのカップリングであるVnコンチェルトについては既記事の通り素晴らしい名演です。

404 レオポルド・ウラッハ(Cl)/ウイーンコンツェルトハウスSQ(1952年録音/ウエストミンスター盤) ケルがすっかり忘れられた存在なのに対して、ウラッハは今でも決定盤として必ず上がります。それは演奏スタイルが古いと言っても逆にこの曲の懐古的な雰囲気がより感じられる結果になって、抗しがたい魅力に溢れるからでしょう。僕はウラッハのクラリネットももちろんですが、第一ヴァイオリンのアントン・カンパーの弾き方が大好きなのです。第三楽章のメロディのゆっくりとした歌わせ方、繰り返しの際に加わる装飾音の生かし方が最高です。こんな弾き方をしてくれる人は他にはちょっと居ません。第一~第二楽章も同じように素晴らしいのですが、欠点は終楽章がちょっと柔らかすぎて立体的な迫力に不足することです。それが味なのかもしれませんが、第一楽章にはそれを感じさせませんからここはやはり残念。なにはともあれ、この演奏を抜きにこの曲は絶対に語れません。

Cci00035 フリードリヒ・フックス(Cl)/ウイーンコンツェルトハウスSQ(1962年録音/オーマガトキ盤) ウイーンコンツェルトハウスSQが来日した時にNHKのスタジオで録音されたものです。フックスもとても良いのですが、どうしてもウラッハと比べてしまうと物足りない感が有ります。但し、第2Vnに若き名手ワルター・ウェラーが入りましたので、第1Vnのアントン・カンパーとの絶妙な掛け合いを味わえます。ウエストミンスター盤の味の濃さよりも柔らかさの目立つ演奏です。ステレオ録音なのは大きなメリットです。ウラッハ盤を本命としつつも、時々取り出したくなる演奏です。

Cci00034 デヴィット・オッペンハイム/ブダペストSQ(1961年録音/CBS SONY盤) 私の最も好きなカルテットであるブダペストも録音を残しています。このカルテットは我が尊敬する中野雄さんにすら「すでに忘れられた存在」と公言されているほどですが、断じて異論を唱えたいと思います。「20世紀の歴史上最も偉大なカルテットである」とです。ただし彼らの余りに求道的な厳しい音が現代人の耳にはなかなか受け入れられ難いのも判ります。それについてはまたいつかゆっくりと書き記したいと思いますが、この演奏は実に素晴らしいです。第三楽章だけはウラッハ盤の綿々たる情緒に及びませんが、残る楽章、とくに終楽章の立体的な充実感は最高です。オッペンハイムはCBSのプロデューサーとしても有名だった人らしいですがプレイヤーとしてはほとんど知られていません。だがこのクラリネットは決して悪くありません。

41r4h94nk2l__sl500_aa300_ カール・ライスター(Cl)/アマデウスSQ(1967年録音/グラモフォン盤) クラリネットの大巨匠ライスターは、この曲を何度も繰り返して録音していますが、これは比較的若い時代にアマデウスSQと録音した演奏です。第1ヴァイオリンのブレイニンの大げさで演技的な弾き方には大抵の曲で抵抗を感じてしまいますが、この演奏では余り違和感を感じません。これは民族的な旋律の多い曲想からなのかもしれません。ライスターのクラリネットはかっちりとした音と表情で流石に素晴らしいです。

130 アルフレート・プリンツ(Cl)/ウイーン室内合奏団(1980年録音/DENON盤) 前述のウラッハ/ウイーンコンツェルトハウスは昔のウイーンフィルの団員達ですが、その後輩達にも当然新しい録音が有ります。これはG.へッツェル時代に名手プリンツが吹いた録音です。個人的にはへッツェルはモーツァルトの場合にはもう少し柔らかい情緒が欲しくなりますが、ブラームスにはほぼ満足できます。初めてこの曲を聴こうという方にもしもCDをお薦めするとしたらこれでしょうか。

3202030696 ペーター・シュミードル(Cl)/ウイーンムジークフェラインSQ(1993年録音/Plazz盤) もうひとつウイーンスタイルの演奏を。これはウイーンフィルのもっと新しい世代のプレヤーですから、最近のファンにも御馴染みでしょう。シュミードルはプリンツとは互角と言って良いと思います。第1ヴァイオリンのキュッヘルはへッツェルと比べると、良く言えばドラマティック、悪く言えば荒いです。ですので好みで選べば良いと思います。ですが、僕はどうせウイーンスタイルを聴くならやはりウラッハ盤を聴きたいということになってしまいます。 

しかし名曲には名盤がまだまだ有るもので、続編、続々編と記事にしました。
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ブラームス(室内楽)」カテゴリの記事

コメント

ハルくんさま こんばんは

今回ご紹介の曲はブタペスト盤以外全て聴いています。ウラッハはまさに不滅の名演奏だと思います。カップリングのモーツァルトは今となっては拍子の取り方が気になるようになってしまいましたが、ブラームスは申し分ないと思います。ウラッハではシュトロスQとのモーツァルトもなかなかのものです。バックと合わない?分ウラッハ教授の演奏が楽しめます。

ところで、苦手と言われているアマデウスが私のベスト盤です。特に第4楽章の味の濃いしつこさ(笑)もまたブラームスらしいのでは…と思います。普段聞いているのはプリンツですね。

これからのいろいろなブラームスの室内楽のご紹介を楽しみにしています。

投稿: ezorisu | 2008年11月13日 (木) 19時36分

ezorisuさん、こんばんは。
コメントありがとうございます!

私はウラッハのモーツァルトもレトロな感じがとても好きですよ。そう言うとなんだか協奏曲の場合と矛盾するようですが、自分的には二つの曲のイメージの違いからなのです。

アマデウスお好きですか。第4楽章、味濃いですよねー。(笑) この演奏を聴いていると私はなんだかナイトクラブで厚化粧のえらく色っぽいママにぐいぐいと迫られているような気になってしまうのです。(ヒドいたとえ!) もしかしたら私は全盛期のD・Fディスカウの味の濃い歌いまわしも苦手なので共通しているかもしれません。お好きな人にとってはそこが魅力なのでしょうが。

投稿: ハルくん | 2008年11月13日 (木) 21時58分

ウラッハとウイーンコンチェルトハウスの王座はやはり安泰ですね。この演奏は私も一番好きです。1962年5月(記憶に間違いなければ)アントン・カンパーさん率いるこの四重奏団が2度目の訪日のときに、この曲をプログラムに入れていたので、どうしても聴きたくて万障繰り合わせて聴きに行きました。クラリネットはフリードリヒ・フックスでした。さすがウイーンの味わいは素晴らしく、奏者こそ違えブラームスの情趣は十二分に聞き届けることが出来ました。

60年の初来日のときには、ウラッハも一緒だったとか、宇野功芳さんが宝塚劇場と日比谷公会堂でのアンサンブルを胸轟かせて聴かれたよし、ライナーノートに書いておられるのを読みましたが、ウイーンの情緒が纏綿と歌われていた時代の最後の残照とも言うべき演奏だったと思われます。最近は世界の名だたるオーケストラも金管楽器など日本製(さすが!)が多くインターナショナルな響きになって来ていますので、ウイーン独特の響きが遠からず消えるのではないかとアンヴィバレンスな気持を抱きつつ心配しています。

さて話を元に戻しますが、私は出来立てほやほやの東京文化会館(1961年4月オープン)で聴きました。もう遠くに去って帰らぬ夢のような、一晩の思い出が懐かしいです。

あとは時折、知り合いの音楽家の方たちがなさるホームコンサートとか、公開の室内楽コンサートなどで聴いたりしています。クラリネット・クインテットも、ホルン三重奏曲もありで、案外皆さんブラームスフアンですよ。ちかじかヴァイオリン・ソナタの3番が聴けそうなので楽しみにしています。

次の章は?何を選ばれるのか期待してお待ちします。

投稿: ISCIL | 2008年11月14日 (金) 16時36分

ハルくんさま こんばんは

拙ブログにいつもコメントしてくださり、本当にありがとうございます。m(_ _)m

ブラームスの室内楽は、私はちょっと苦手です。食わず嫌いかもしれないのですが、かなり暗くて〜。
その中で「クラリネット五重奏曲」は例外的に聴いています。私はプリンツ盤が一番懐かしいです。プリンツさんは、ベームがヴィーンを振っていた頃のソリストですよね。演奏会で何度か演奏を聴きました。

ウラッハの演奏はLP時代に聴いていましたが、CD時代になってから聴いたことがありません。

さすがに色々な演奏を聴かれていますね〜。

今度とも宜しくお願いいたします。

ミ(`w´彡)

投稿: rudolf2006 | 2008年11月14日 (金) 18時17分

ISCILさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。

ウイーンコンツェルトハウスも実際にお聴きになられたのですね。残念ながら1962年では私はまだ小学生。小学生ではさすがにまだブラームスは愛好しておりませんでした。(^^)
夢のような一晩の思い出、さぞや素適であったろうと想像できます。

お知り合いの音楽家の方たちのホームコンサートもさぞや楽しいひと時でしょうね。ブラームス時代の音楽愛好家の集まりを再現しているようですからね。

いま次回の曲を考えているところですが、名曲が多くて困っています。でも近いうちに!

投稿: ハルくん | 2008年11月15日 (土) 01時50分

rudolfさん、こんにちは。
コメントいただき有り難うございます!

ブラームスの室内楽はあまり聴かれないのですか?かめばかむほど味の出るスルメのような曲が多いと思うのですが・・・。でも好みは有りますからね。
ウラッハもプリンツもどんなに時を経ても価値を失うことの無い名演奏だと思っています。

投稿: ハルくん | 2008年11月15日 (土) 01時58分

こんにちは、いつもNoraさんちでお目にかかっています。いよいよBrahmsのクラ5の季節になりましたね(笑)
あげてくださったのは全て名盤ですが、個人的にはシュミードゥルは好みでなく、代わりにボスコフスキー(コンサートマスターの兄)盤をあげたいと思います。ヴラッハは、恐ろしく分厚いリードに速い息を吹き込んで鳴らす人のようで(プリンツもこれに近い)日本のプロが吹かせてもらったが鳴らせなかったと聞きました。この奏法のため長く余韻を残すことのない、ある意味ぶっきらぼうな吹き方なのですが、それがBrahms(過剰にセンチメンタルになってはいけない音楽)には似つかわしいと言えましょう。もっとも作曲者自身は三重奏の方がお気に入りだったと聞きます。
昔、先輩(ファゴットを吹く人だった)から聞いた話ですが、彼が「二浪決定」した日、部屋に差し込む西陽が照らす畳を見つめながら「あぁ...今年も駄目だったか...」と、この五重奏を聴き続けたそうです。mmm...
曲に話を戻すと、1楽章の第1主題後半(Vnにメロディが戻ったところ)、3楽章主題、4楽章主題の全てがdから始まり互いに関連していること、さらに2楽章中間部もこの延長にあることは、巧みな統一です。クラの使い方もWeber真っ青の縦横無尽、本当に凄い曲です。無人島に流される時に1曲だけCDを身って行けるとしたらこの曲です。

投稿: かげっち | 2008年11月23日 (日) 12時23分

かげっちさん、ようこそお越しいただきました!
ご丁寧なコメントを頂きましてありがとうございます。

アルフレート・ボスコフスキーですね。外してしまいまして申し訳有りませんでした。非常に柔らかい演奏ですよね。有る意味最もウイーンらしいのかもしれません。

私は正直、管よりも弦のほうにこだわりが有る為に、無意識のうちに弦が重要要素になっている気がします。そういう点では、よくお越しいただくISCILさんが1962年に生演奏をお聴きになられたというフックス/コンツェルトハウスの日本での録音も好きなのです。ただ面白いのは後年のフックス盤よりも、早い録音年のウラッハ盤のほうが全体的にテンポが遅いことですね。あのゆったりと遅いテンポでこそ、この曲の魅力が最大限出るのではないかと思っています。

ところで無人島にクラ5ですか!うーん、私だとすぐに自殺してしまいそうだなぁ(笑)。私の場合そういうシチュエーションでしたらドヴォルザークのアメリカあたりでしょうか。(^^)
また是非お越し下さい。

投稿: ハルくん | 2008年11月23日 (日) 15時28分

ハルくんさん、ボスコフスキーを思い出してくださってありがとうございます(ヴァントの交響曲3番を聴きながら書いています)。なるほど、ふだん弦中心に聴いておられるのですね。
私はクラ吹きなのでこの曲を冷静に聴けません(苦笑)経験から言えば、SQとクラでは音量の水準が違うので、ある程度大きな音で伸びやかに(しかし柔らかく)弾けるSQと弦によく融け合う柔らかい音色のクラという取り合わせが、この編成では理想です。またBrahmasでは弦4人が対等に書かれているので、1stVn以外のメンバーの響きが豊かであることは一層重要です。正直言うとブッシュSQやブダペストSQは(あの時代のSQはたいていそうですが)響きが内向的でクラ吹きにとっては物足りない面もあります(4人で弾いている分には問題ない)。
それにしてもISCILさんが羨ましい、60年代のそんなライブを聴けたとは!(私は生まれたばかり)
私が無人島に流され気が滅入った時には「Brahmasだって鬱病だったんだ、でもクラ吹きに出会って元気になれたからこの曲を書いたんだ」と思うことが、私の救いになりそうに思えるのです。(アメリカだって、書いた人は島流し気分だったのかな?)鬱状態の時には適度に抑鬱的な音楽が良いように思います。

投稿: かげっち | 2008年11月24日 (月) 12時14分

かげっちさん、こんにちは。
またまたコメントありがとうございました。嬉しい限りです。

かげっちさんはやはりクラ吹きさんでしたか。そんな気がしました。(^^) 私は元ヴィオラ弾きです。なるほどお互いに聴き方が職業病ということですね。(笑)

ご指摘例のブダペストQ、ブッシュQですが、昔のヨーロッパでは通常室内楽演奏は小ホールで演奏された為に現代のような大音量は要求されず、あのような響きでよかったのでしょう。しかもドイツ、ハンガリーはヨアヒム~カール・フレッシュという端正な音の流派が主流。柔らかで豊かな音のウイーン流派やロシアなどに渡ったアウアーの豊穣な音の流派とは元からタイプが異なるのです。ですので私としてはそれが逆に現在ではほとんど失われてしまった魅力有る音に感じるのですが。

ハハハ、「アメリカ」の作曲者も島流し気分だったでしょうね。母国よりもはるかに大きな島ですが。(爆)

投稿: ハルくん | 2008年11月24日 (月) 20時07分

追伸:
書き込んだ後、Sym.3が終わってどうにも我慢ならなくなり、久しぶりに楽器を取り出しました、かなり情けない音でしたが。BruchのKl+Vaの二重協奏曲を書架から取り出しました、季節に似つかわしいと思ったので。私見(独断と偏見)によればクラ吹きとは、MozartやWeberやBrahmsの晩年や困った時に慰めと救いを与えた素晴らしい人種です(爆)Bruchの息子もそうだったかどうかわかりませんが。鬱病になったら呼んでください(保険は使えません)

投稿: かげっち | 2008年11月26日 (水) 12時42分

かげっちさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。

ブラームスの3番といえば大学オケで演奏した懐かしい曲です。第二楽章の出だし部分で、クラリネットが吹くメロディにヴィオラ(チェロもですが)が後からかぶせて、それを何回か繰り返す部分が大変印象的でした。
ともあれ同じ中音域パート同士ですからね。今後ともごひいきにです。

なるほど「癒しのクラ吹きさん」ということですね。うつ病になりそうな時にはかげっちさんに来て貰って一緒に合奏してパーッとやりますか!(笑)

投稿: ハルくん | 2008年11月26日 (水) 22時19分

ハルさん、saraiです。
いやはや、みなさんの熱いトークを聴いていると、たまりませんね。
saraiもみなさん同様にこの曲の大ファンです。ブラームス作品のなかで1番好きな曲だし、他の作曲家も含めた室内楽作品のなかで最高に好きな作品です。
学生時代に熱中して聴いていて、耐え切れずに、古道具屋に走り、フランス製のポンコツクラリネットを購入。
京都に下宿していたので、部屋では吹けず、鴨川の土手で練習していました。周りのかたにはずい分、ご迷惑をお掛けしたと思います。すぐに「キャッ」という音を立てていました。
何とか、この曲のさわりの簡単なところを吹けるようになり?、一人で陶酔していたことが懐かしいです。(このブログには、かげっちさんのようなクラリネットプレーヤーのかたもいらっしゃるので、恥ずかしいですが・・・)

CDはケルとシュミードルは聴いていません。オッペンハイムは購入済みでこれから聴くところです。
で、どれがいいかというと、恥ずかしながら、どのCDも冒頭のメロディーが始まると、ブラームスの世界に耽溺し、ひたすら夢の世界です。誰かが言っていましたが、秋の日のこもれびがうっすらとさしてくるというのがぴったりかなと。ですから、この曲に限って、どのCDも好きです。特にウラッハでないとダメということではありません。何せ、名曲中の名曲ですからね。
ただ、無人島に持っていく一枚にはなりません。来る日も来る日もこれを聴き続けるのは耐えられません。やはり、バッハのパルティータとか平均律あたりでしょうか?

またまた、古ネタをごめんなさい。
では。

投稿: sarai | 2009年7月15日 (水) 13時51分

saraiさん。こんばんは。

京の鴨川の土手でブラームスのクラリネットクインテットですか。いやーなんとも風情が有りますねぇ。秋の日ならば実に絵に成ると思います。京都美人に惚れられますね。(笑)

確かに誰の演奏で聴こうが名曲であることには違いがありません。しかし僕がウラッハ盤を好む理由は、弦の魅力、とりわけアントン・カンパーの素晴らしさも大きいのです。記事の中で触れた通りに、あのように情緒綿々と歌うヴァイオリンを聴いたことが有りません。ウラッハとカンパーの絡み合いが正に最高なのです。

古ネタは大歓迎ですので、コメント頂ければ誠に嬉しい限りです。どうぞ宜しくお願いします。

投稿: ハルくん | 2009年7月15日 (水) 20時32分

ハルさん、こんばんは。
この曲は昔から好きで、いろいろな団体のものを聴きましたが、プリンツが一番気に入ってます。その次にしいてあげればウラッハで、ウィーン・コンツェルトハウス四重奏団が頑張っているような気がします。
昔は、ウエストミンスターと言えば、バリリ四重奏団ばかり聴いて、WKQはあまりピンとこなかったのに不思議なものです。

投稿: くま | 2015年5月 3日 (日) 01時37分

くまさん、こんにちは。

自分はこの曲にジプシー的な要素とレトロな雰囲気を求めたくなるので、そうなるとやはりウラッハ/ウィーン・コンツェルトハウスQを一番に選んでしまいます。
あるいは、柔らかい音でウイーン情緒たっぷりのアルフレート・ボスコフスキー/ウイーン八重奏団員も非常にお気に入りです。

投稿: ハルくん | 2015年5月 4日 (月) 19時06分

ハルさんこんばんわ。
クラ5は私にとってアンサンブルの何たるかを教えてくれた最も大切な曲です。名曲というのはそれを真剣に練習するときに、しばしば先生方の下手なのウンチクなどよりはるかに多くのことをプレイヤーに諭してくれるものだというのを実感しました。かくいう私はド素人ですがクラ吹きなのです。
ハルさんの記述はいつもながら楽曲の特徴をよく掴み取ってくれているのでとても嬉しいです。
ドイツ系の演奏がなんといっても主流となりますが、私の愛聴盤はジャック・ブライマーとアレグリ四重奏団のものです。現在入手可能かどうかはわかりませんが・・

投稿: MSJ | 2015年9月 6日 (日) 00時52分

MSJさん、こんにちは。

ブラームスのクラ5を練習されるクラ吹きさんとあれば”ド素人”というのは大変なご謙遜とお見受けしました。

モーツァルトとブラームスのクインテットは別にクラ吹きさんでなくても傑出した名作であり音楽愛好家の正に宝ですね。

この曲はドイツ/オーストリア系の演奏家がこぞって取り上げますが、ハンガリー系の演奏家も往々にジプシーの味を感じさせてくれるので好きです。
ジャック・ブライマーとアレグリ四重奏団の演奏は残念ながら聴いたことがありませんが機会あれば聴いてみたいです。
ご紹介ありがとうございました。

投稿: ハルくん | 2015年9月 7日 (月) 12時53分

ハルさん こんばんわ。
そうなんです。この曲はクラ吹きでなくても愛好家が多いばかりか、ブラームスの最高傑作に推す人も多いのです。つまり古今の器楽曲中の最高峰といっても過言ではありません。
ピアノとヴァイオリン以外でこれほどの名曲を作ってもらえた楽器はクラリネットくらいです。少なくとも他の管楽器には見当たりません。クラリネットというのはとにかくそういう楽器なんですね。
でも同じクラ5でもモーツァルトのほうは美しすぎてなんだか怖いです。私個人としてはブラームスのほうに親近感をもてます。

返信コメントありがとうございました。
またどこか別の曲でお会いしましょう。

投稿: MSJ | 2015年9月12日 (土) 01時19分

MSJさん、こんにちは。

ブラームスの最高傑作、あるいは古今の室内楽の最高傑作というご意見には自分ももろ手を挙げて賛成をしたいところです。
もちろん好みというものも有り、例えば「モーツァルトのクラ5のほうが好き」という方にも随分お会いしました。
けれども、そういう客観的な立場に立つのが煩わしくなるほど僕も大好きな曲です。

これから段々とこの曲を聴くのにふさわしい季節になってゆくのが嬉しいですね!

いつでもお気軽にコメントください。楽しみにお待ちしております!

投稿: ハルくん | 2015年9月14日 (月) 12時45分

こんばんは。

プリンツ盤、今まで聴いていなかったのを猛省しているところです。
というか、この曲を聴いたのが本当に久しぶりで
(モーツァルトはよく聴きます)
20代にザビーネ・マイヤー盤を聴いていた時は
ただただ陰鬱な曲にしか思えていませんでした。
50歳になってようやく良さが判りかけてきたのかもしれません。

しかし、アナログ最末期の優秀録音で
アンサンブルが極上のこの盤で聴くと
むしろ、甘美極まりない曲に思えてくるのですが?

この曲に限らず、私の中でブラームスの株が上昇中です。

投稿: 影の王子 | 2017年5月28日 (日) 21時28分

影の王子さん、こんにちは。

確かに暗く陰鬱ではありますが、1、4楽章では押えられない感情の高まりも感じます。
マイヤーも齢を重ねてからの演奏だったら曲の印象がまた変わったかもしれませんね。

私は若いころからブラームスは大好きでしたが、最近は増々好きになっているように思います。特に室内楽の分野においてですね。
そうなると楽しみは無限大に広がりそうです。

投稿: ハルくん | 2017年5月29日 (月) 12時38分

こんばんは。

フックス/コンツェルトハウスを入手。カンパー/ウェラーのVnコンビによる厚みに参りました。他の演奏とは違う次元です。そのせいか、フックスに耳がいきません苦笑。

コノ曲はホントに浸れます。貴blogで紹介された中から、諸先輩方の書き込みも参考にして、間違いない録音ばかり聴くので、逆にダメな録音なんて存在するのか!?なんて思ってしまう位に大好きです。

ご紹介の再発セットでいつか...と思っていたら、某サイトで1986年発売Seven Seasバラ売りを同時入手できたのですが、もう1組の1960年録音のが魔坂の中身違い(ブレンデルのベートーヴェン3大ソナタ西独盤)で唖然...。入れ替わった可能性があると連絡したのですが、探されたかは怪しいもので、割と直ぐに返金対応の回答でした涙。片方だけ入手してしまった結果なので、逆に入手し難くなってしまいました。
_| ̄|○

現在ワルター・ウェラーmodeに入ってまして、どういう訳か色々と入手できているのです。貴blogへ書き込むのが愉しみです。

投稿: source man | 2017年6月 2日 (金) 20時20分

source manさん、こんにちは。

この曲の魅力に一度憑りつかれるとたまりませんね。駄目な演奏があるかどうかはともかく、ブラームジアーナーにとってはかけがえない名曲です。

ワルター・ウェラーがお好きならフックス盤は魅力ですね。本当に素晴らしいヴァイオリニストでした。

投稿: ハルくん | 2017年6月 4日 (日) 12時02分

こんばんは。

シュミードル盤もプリンツ盤に勝るとも劣らない名演ですね。
ご指摘のとおり、弦の起伏はこちらの方が激しいですが
私には「荒い」とは思えず、いい塩梅です。

投稿: 影の王子 | 2017年7月 8日 (土) 22時04分

影の王子さん、こんにちは。

シュミードル盤も良いですよ。
プリンツ盤とは本当に好みによりますね。
宇野先生などはシュミードル盤を推していましたね。

投稿: ハルくん | 2017年7月10日 (月) 12時54分

お久しぶりです。

先日、ひょんなことからウィーン八重奏団盤を入手し(メンデルスゾーンの八重奏曲のカップリングになっていた)、聴いてみました。

ともかくメンデルスゾーンが良い演奏で気に入りました。こんなにいい曲だとは思いませんでした。


投稿: くま | 2017年7月22日 (土) 00時16分

くまさん、こんにちは。
お久しぶりです。

ウィーン八重奏団盤のメンデルスゾーンOCTETは持っていませんが、間違いなく良い演奏でしょうね。
曲も魅力的ですしね。

私が所有しているのはスメタナQ+ヤナーチェクQです。これもとてもいいですよ。

投稿: ハルくん | 2017年7月24日 (月) 11時35分

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