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2008年10月25日 (土)

ブラームス ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調op.83 名盤

ブラームスの残した2曲のピアノ協奏曲はどちらも大曲です。2曲とも演奏時間が50分を越える演奏も有りますし、この人のどの交響曲よりも長大な作品です。管弦楽パートは実に充実して響きは分厚くスケールが大きいので「ピアノ独奏を伴う交響曲」とも呼べるでしょう。事実当時のウイーンの評論家ハンスリックもそのように述べました。早い話が「交響的協奏曲(シンフォニック・コンツェルト)」なのですね。

僕は高校生の頃にブラームスの交響曲が大好きになったのですが、ピアノ協奏曲についてはそれまで一度も聴いたことが有りませんでした。そこで、ある日レコードを買うことを思い立ち、当時新盤のギレリス独奏、ヨッフム/ベルリン・フィルのLP盤を買いました。ところが、そのレコードを聴いてみたものの良くは分かりませんでした。長過ぎてつかみどころが無かったのです。今思えば、高校生の若造が一度聴いて理解出来るような曲でしたら、とっくに世の中から飽きられていることでしょう。何度も聴き返し聴くうちにだんだんと気に入り、いつしかブラームスのみならず、数多のピアノ協奏曲の中でも最愛の2曲になっていました。

第2番は疑いなく古今のあらゆる協奏曲のジャンルの最高峰だと思います。かの楽聖の「皇帝」でさえもひれ伏す、正に「協奏曲の王様」ではないでしょうか。曲の構成もユニークな全4楽章から成ります。通常の3つの楽章に更にスケルツォが加わるのです。

第1楽章アレグロ・ノン・トロッポ ソナタ形式で長大でシンフォニック。ホルンのゆったりとしたソロにピアノの分散和音が寄り添う序奏からして、もうぐっときてしまいます。その後もピアノとオーケストラが丁々発止と渡り合って全く飽きさせることがありません。

第2楽章アレグロ・アパショナート 大海のように勇壮なスケルツォ楽章です。スケールの大きさはマーラーのシンフォニーのそれにも匹敵するでしょう。けれども曲想はいかにもブラームス風なので魅力充分です。

第3楽章アンダンテ ゆったりとした緩徐楽章です。秋も深まった頃に聴くと一層に味わい深いです。チェロのしみじみとした独奏が長々と続くのも大きな聞きものです。

第4楽章アレグレット・グラチオーソ 軽快なロンド楽章です。この楽章は作曲期間中の2回のイタリア旅行の影響があるので明るいとよく言われるのですが、そこはブラームスのこと。メンデルスゾーン先生のような脳天気な明るさには到底なりません。それでも終楽章が軽やかなので曲を聴き終った後にどっと疲労することがありません。もしも仮にこの楽章が重々しい曲だったら、まるでマーラーやブルックナーを聴いた後のように(良い意味で)どっと疲れ果てることでしょう。

それでは僕の愛聴盤をご紹介します。

41nv3zs7msl_ac_ エドウィン・フィッシャー独奏、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮ベルリン・フィル(1943年録音/EMI盤) 戦時中のライブの放送局録音で、もちろんモノラル録音です。過去にDGなど様々なレーベルから出ていますが、音質は人によっては劣悪と感じるかもしれないレベルで、管弦楽はともかくも、せめてピアノの音がもう少し明瞭だったらと思ってしまいます。しかしフィッシャーもフルトヴェングラーも演奏は凄まじく、テンポの緩急の巾は大きく、濃厚なロマンティシズムと壮絶な迫力に思わず引きずり込まれます。決して自分の好みでは無いブラームス解釈なのですが、それでも有無を言わせない凄さです。ぜひご自身のお耳でご鑑賞されてください。

51wfbzhw8lスヴャトスラフ・リヒテル独奏、エーリッヒ・ラインスドルフ指揮シカゴ響(1960年録音/RCA盤) このころのリヒテルの演奏はどれも凄かったです。後年のマゼールとのEMI盤も有りますが、荒さが気になって余り好みません。その点、このRCA盤は理性をかなぐり捨てて音楽に没入する気迫とデリカシーの両方が備わっていて魅力です。即興的なテンポ伸縮が有るので造形性は薄いですが、実演のような熱気は西側にデビューしたばかりの意欲の表れなのでしょう。ラインスドルフ指揮のシカゴ響の重厚な音もリヒテルを大いに盛り立てます。鬼神が乗り移ったかのような壮絶な演奏で、一度聴き始めると虜になります。録音も鮮明感には欠けますが、中々に優れています。

Cci00025アルトゥール・ルービンシュタイン独奏、ヴィトルド・ロヴィツキ指揮ワルシャワ・フィル(1960年録音/Muza盤) ルービンシュタインには1960年のライブ録音もあります。この2枚組みのCDには、親切にもステージ・リハーサル(中断無しの通し練習)とコンサート本番の両方の録音が収められているので、とても楽しめます。ルービンシュタインの祖国ポーランドでの演奏会ですので、RCAへのスタジオ録音とはまるで違った気迫が感じられます。ピアノのミスタッチが幾つも有るのはご愛嬌ですが、ほとんど気にもなりません。これは隠れ名盤であり、個人的にはRCA盤以上に好んでいます。

41wc7qpbvtl_ac_ ジーナ・バッカウアー独奏、スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ―指揮ロンドン響(1962年録音/マーキュリー盤) バッカウアーはギリシア人ですが、父親はオーストリア人です。ギリシアで学んだ後にコルトーやラフマニノフに師事しています。テクニックは素晴らしく、非常に明快なピアノで、余りルバートなどはせずにサクサクと進みます。情緒的に粘らないのは地中海風なのでしょうか。それでも第3楽章ではしっとりと味わい深く聞かせます。スクロヴァチェフスキーも同様にロンドン響からサクッと切れの良い演奏を引き出しています。個性的ですが一聴に値します。

075ルドルフ・ゼルキン独奏、ジョージ・セル指揮クリーヴランド管(1966年録音/CBS盤) バックハウス、ルービンシュタインと来れば、ここはオールド・ファンの為にはゼルキンに登場してもらうしかないでしょう。第1番と同じジョージ・セルとのコンビの演奏ですが、演奏そのものはピアノとオケのどちらに関しても第2番のほうが更に充実しています。この頃のゼルキンのピアノにはまだまだ若々しさがあります。この人の壮年期の演奏は本当に気迫がもの凄かったです。これもとても好きな演奏です。

Brahms617ukoewu5l_sy355_  アルトゥール・ルービンシュタイン独奏、クリストフ・フォン・ドホナーニ指揮ケルン放送響(1966年録音/ICA CLASSICS盤) これは1966年のチューリッヒでのライブ録音ですが、オーケストラがケルン放送響というのが嬉しく、ドイツ的な分厚い響きは、当然のことながらワルシャワ・フィルを凌駕しています。ルービンシュタインも相変わらず男性的で豪壮なピアノが素晴らしく、ここでもミスタッチなど少しも気になりません。曲が進むにつれて両者の気迫がどんどんと増していき、思わずのけ反りたくなるような迫力と充実感に圧倒されます。録音も良いですし、ルービンシュタインのみに限らず、この曲のベスト演奏の一つに数えたいと思います。

Cci00028 ウィルヘルム・バックハウス独奏、カール・ベーム指揮ウイーン・フィル(1967年録音/DECCA盤) 僕が最も愛してやまない演奏は、宇野功芳先生ではないですが、やはりバックハウス盤です。晩年のバックハウスのピアノは本当にしみじみとして心の奥底に染み入る美しさです。決して力で押しまくるようなことは無いのですが、堂々としていて威厳が有り、実に立派なピアノです。普通のピアニストが軽く弾く最終楽章でも、ゆったりと一音一音を慈しむかのように弾き進める愉悦感は、他のピアニストからは決して味わえません。どの部分をとっても含蓄の深さを感じるので何度聴いても飽きることが有りません。強いて不満を言えば、ベームの指揮は大変立派なのですが、ウイーン・フィルの音がDECCA録音ということも手伝い、透明感が有り過ぎて(音響的に)分厚さ感がやや不足することぐらいでしょうか。

Brahms-cp20vjx3l_ac_sl1393_ ダニエル・バレンボイム独奏、ジョン・バルビローリ指揮ニュー・フィルハーモニア管(1967年録音/EMI盤) バレンボイムが27歳の時の録音で、その後は指揮者としても活躍しますが、この頃は新進の才能あふれるピアニストとして認識されていました。同時期に録音された第1番と同様に、長大なブラームスの曲をゆったりとしたテンポを基調として、堂々とスケール大きく、且つロマンティックな味わいや音楽の持つ陰陽を深く表現していて驚くばかりです。テクニック、打鍵の明確さ、美しさも文句ありません。バルビローリの指揮も風格と情感が滲み出ていて素晴らしいです。録音も良好です。

41mkfv28nnlクラウディオ・アラウ独奏、ベルナルト・ハイティンク指揮アムステルダム・コンセルトへボウ管(1969年録音/フィリップス盤) 名門コンセルトへボウの響きが素晴らしいです。ハイティンクの指揮も非常に立派です。アラウは実演では意外と即興的に演奏する場合が有るように思いますが、ここでは頑固なまでにどっしりとした演奏をしています。正に「動かざること山の如し」といった風情です。ピアノの一音一音に聴き応えが有ります。ドイツの頑固おやじのような武骨さがブラームスを思わせますが、それはともかくとしても、これはコンセルトへボウのいぶし銀の音色と相まって、忘れることの出来ない演奏です。

Cci00027アルトゥール・ルービンシュタイン独奏、ユージン・オーマンディ指揮フィラデルフィア管(1971年録音/RCA盤) ルービンシュタインのブラームスはどれも本当に素晴らしいです。最近では、さっぱり話題に登りませんが、これは入手し易いセッション録音として、バックハウスに次いで味わいの深い名演奏だと思います。それはルービンシュタイン晩年の録音だということもあるでしょう。オーケストラの音はやや明るめですが違和感を感じる程ではありませんし、オーマンディのリズム感もずっしりと落ち着いていてブラームスらしく、とても好ましいです。これはもっと多くの人の話題に上がって良い名盤です。

51yrcvk8tl__sl500_aa300_ エミール・ギレリス独奏、オイゲン・ヨッフム/ベルリン・フィル(1972年録音/グラモフォン盤) LP盤では愛聴しましたが、そのうちにベルリン・フィルの余りに豪放な響きがブラームスには似合わない気がするようになりました。しかし、これほどまでに壮大でスケールの大きな演奏も珍しく、聴き応えは充分です。またギレリスは余裕のテクニックで弾きこなしていますが、第3楽章などでは淡々と深い抒情性を感じさせます。これはやはりこの曲の名盤の一つとして上げておかねばならないでしょう。

71qacdufmjl_ac_sl1500_ ヴァン・クライヴァーン独奏、キリル・コンドラシン指揮モスクワ・フィル(1972年録音/RCA盤) 人一倍本場もの嗜好の強い自分が、以前ならアメリカ人ピアニストとロシアの指揮者とオケの演奏するブラームスなど聴きもしなかったでしょうが、聴いてみるものです。これはクライヴァーンがチャイコフスキーコンクールでの優勝以来、何度も共演をしたコンドラシンとのモスクワでのライブです。ゆったりと遅めのテンポで堂々とスケール大きく男性的なピアノはギレリス顔負けであり、クライヴァーンが並みの才能では無かったことがよく分かります。ドイツ音楽を得意としたコンドラシンもブラームスの響きを造り上げていて素晴らしいです。

Brahms-7182bpdvffl_ac_sl1200_ マウリツィオ・ポリーニ独奏、クラウディオ・アバド指揮ウイーン・フィル(1976年録音/グラモフォン盤) 僕はそれほどには感じませんが、この曲はブラームスのイタリアへの憧れが反映されていると言われます。その点、イタリアン・コンビの演奏はドイツ的な晦渋さからは解放されています。若きポリーニのピアノも切れの良いテクニックで颯爽としているので、沈滞するようなブラームスらしさは感じません。時にはこういうブラームスも良いのかもしれませんが、筋金入りのブラームス好きには幾らか物足りないかもしれません。ウイーン・フィルの響きが厚く捉えられた録音なのは嬉しいです。

51utxbxft6l__ss500_ クリスティアン・ツィメルマン独奏、レナード・バーンスタイン指揮ウイーン・フィル(1984年録音/グラモフォン盤) まだ27歳という若きツィメルマンの演奏です。初めて冒頭の何十小節かを聴いた時は、「なんて凄い演奏だ!」と思いました。表情の彫の深さといい、打鍵の美しさといい申し分無かったからです。ポリーニのほうがよほど青二才に思えました。けれどもだんだん聴いているうちに、特にゆったりとした部分で間がもたないのですね。こういう処はバックハウスや他の巨匠の至芸には及びません。バーンスタインも力演ですが、音楽に含蓄の深さは余り有りません。それでも、大変美しく分かりやすい演奏なので、初めてこの曲に親しもうという方にはお勧めできます。

035イヴァン・モラヴェッツ独奏、イルジー・ビエロフラーヴェック指揮チェコ・フィル(1988年録音/スプラフォン盤) 第1番と同じ演奏家ばかりが並んでしまうのは申し訳ないのですが、このモラヴェッツ盤も大好きです。ここでも第1番と同じように、テクニックだけでない非常に音楽的な名人芸を披露していて大変に魅了されます。およそ"愉しさ"という点では随一の演奏ではないでしょうか。但しビエロフラーヴェックの指揮は割に平凡でオケの音も厚みに不足します。録音はデジタルで非常に優秀なのが嬉しいです。

Brahms-iiuec0x1l_ac_sl1019_ ゲルハルト・オピッツ独奏、コリン・デイヴィス指揮バイエルン放送響(1993年録音/RCA盤) ドイツのピアニスト、オピッツが40歳の時の演奏ですが、正にドイツ正統派のスタイルを継承していてスケールが大きく重厚、骨太で底光りのするピアノが同郷の先輩であるリヒター=ハーザーのようです。このような、およそ姑息さとは無縁の表現でこそブラームスの音楽は生きます。Cデイヴィスの指揮も堅牢なドイツ的表現で、バイエルン響から音の厚みと美しさを見事に引き出しています。CDは第1番とカップリングされていて便利です。

P2-71thhrjtdl_ac_sl1425_ 二コラ・アンゲリッシュ独奏、パーヴォ・ヤルヴィ指揮フランクフルト放送響(2009年録音/ERATO盤) これはずっと新しい録音となります。フランス系ですがドイツ音楽を得意とするアンゲリッシュにとってブラームスは重要なレパートリーです。卓越したテクニックで難曲を悠々と弾きこなしていて爽快です。随所でちょっとしたルバートや音のタメを利かせるのは、伝統的なドイツスタイルの味わいを感じさせます。ただし重ったるくなることは有りません。パーヴォが統率している管弦楽も非常に充実しています。これは先行した第1番の協奏曲と並ぶ新鮮な名盤です。

それにしても何度聴いても飽きない名曲中の名曲ですね。まだまだ素晴らしい演奏が沢山有りますので、それらについては下記の記事からご参照ください。

<補足>
ルービンシュタインの1966年盤、フィッシャー盤、バッカウアー盤、クライヴァーン盤、アンゲリッシュ盤を追記しました。

<後日記事>
ブラームス ピアノ協奏曲第2番 続・名盤
ブラームス ピアノ協奏曲第2番 続々・名盤
ブラームス ピアノ協奏曲第2番 新・名盤
ブラームス ピアノ協奏曲第2番 新々・名盤

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コメント

バックハウスとベームのCDを久し振りに聴いてみました。バックハウスとベームにとって、おそらく最高の演奏と言って良いでしょう。私にとって、この作品の録音は、この録音があれば他はいらないと言っていいでしょう。ツィマーマン盤やポリーニ盤もバックハウス盤の敵ではありません。レコードではオケのキンキンした音が気になっていましたが私の所持しているCDはウィーンフィルの濃くのあるサウンドを楽しめます。
1967年、バックハウス、死の2年前の録音ですが、この録音の時、ベームが彼より年長のバックハウスの気迫に押され放しだったと何かの本で読んだことがあります。

投稿: オペラファン | 2008年10月27日 (月) 14時04分

初コメントさせて頂きます。
ブラームスの協奏曲、それも第2番変ロ長調は格別に好きな曲ですので、思い出が沢山あります。それゆえ、なにから書けば良いのやら纏まりがつきませんが、とりあえず一番好きなのは、やはりバックハウスとベームのDECCA盤で、ハルさんと全く同じです。但し私はシューリヒトとの以前のモノラル盤の方にも愛着があります。機会がありましたら是非お聴きになってみて下さい。第3楽章の冒頭のチェロが「君よ知るや南の国」へのブラームスの憧憬を見事に奏でているのです。
輸入LPが高額で種類も少ない頃、音楽喫茶で夜中までねばって第1番二短調を聞き終えた後に来る、一種名状し難い感情の高まりを、今も懐かしく思い出します。その時聴いたのは確かコロンビア盤のゼルキンとオーマンディだったのではないでしょうか。
友と連れ立っての帰り道、シューマンがライン川に身を投げた事件のことなど語り合いながら、見上げた真冬の星空がとても綺麗だったことも一緒に忘れることが出来ません。
さて第2番ですが、昔の録音では、ホロヴィッツとトスカニーニ盤(1940)、エドウィン・フィッシャーとフルトヴェングラー盤(1942)という一時代を画した名盤、カラヤンがリヒター=ハーザーとゲザ・アンダと組んだ2枚の録音などの外、ハルさんがお挙げになっているルビンシュタイン、ゼルキン、アシュケナージ、ブレンデル、リヒテルなど、いろいろなピアニストのレコードを夢中になって集めたりした時期もありました。
バーンクライバーン、チャイコフスキーコンクールを制覇した、アメリカが最も輝いていた時期の青春真っ盛りであったピアニストもこの曲を弾いていましたっけ。
でも結局いつも全曲通しで聞くのはバックハウス盤になってしまいます。

女流ピアニストでブラームスのコンチェルトを弾く人は至って少なく、マーキュリー盤でギリシャの名女流バッカウアー、それに今を時めく才媛のグリモー(彼女は15歳の頃から来日を重ねており、彼女のライブの殆どを聴いて来ています。そしてサイン会があれば臆面も無く短いお喋りをして、もう何枚もメモリーとして貰っていますので、向こうも多少は顔馴染み?)が目立つ程度、日本では伊藤恵さん辺り位で少し淋しい気がしています。長くなってしまいました。とりあえず本日はこの辺でまた!

投稿: ISCHL | 2008年10月27日 (月) 16時01分

オペラファンさんこんばんは。

「バックハウス/ベーム盤があれば他には要らない」というお気持ちは良く分かりますよ。それほどまでに素晴らしい演奏ですからね。
でも他にも良い演奏は存在しますし、それらを聴き楽しむことでまたバックハウス盤に戻ったときに余計にその素晴らしさを感じることも有るのではないでしょうか?

投稿: ハルくん | 2008年10月27日 (月) 21時55分

ISCHLさん、はじめまして。同好の志のコメント嬉しい限りです。

バックハウス/シューリヒトのモノラル盤は昔LPで聴きましたよ。私はこの曲に関してはベーム盤のほうがずっと好きでした。でも久しぶりに聴いてみたい気がします。
フィッシャー/フルトヴェングラーもLPでです。でもフルトヴェングラーのブラームスは好みとは少々違うので余り聴きませんでした。
リヒテル/マゼール盤も少々雑でデリカシーに欠けるピアノと感じるので聴きません。リヒテルはシューマンだとあれほど素晴らしいのに不思議です。他にはカーゾン独奏、クナッパーツブツシュ/ウイーンフィルという極めてユニークな演奏もありました。面白いけれど「好きか」と訊かれると?です。

ここで触れなかった演奏で好きなのは、以前の記事に書いたベロフ/ヨッフムのライブ盤です。それとブルーノ・レオナルド・ゲルバーもピアノは非常に好きなのですが、ケンペ/ロイヤルフィルのオケの響きが余りに貧弱なので残念です。

グリモーは第一協奏曲が最高ですね。彼女は他の録音はほとんど聴いていませんが、あれ1曲だけでも素晴らしい才能が良くわかります。これから他の演奏も聴いてみることにします。

投稿: ハルくん | 2008年10月27日 (月) 22時19分

ご無沙汰しています。
私のブログでこの曲を取り上げようと思って検索していたら、こちらがヒットしてしまいました。(笑)
リヒター=ハーザー(カラヤン)、バックハウス(ベーム)、アラウ(ジュリーニ)、ゼルキン(セル)、ギレリス(ヨッフム)、リヒテル(マゼール)、ブレンデル(アバド)、ツィメルマン(バーンスタイン)を机の上に置いて、さてどうしようかと考えています。
ハルくんさんの記事、すごく参考になりましたが、頭の中から追い出して、ゼロからスタートしてみますね。
一週間ぐらい経ったら、ご訪問いただければ幸いです。その頃にはアップしていると思いますので。
それでは……。

投稿: ハルコウ | 2009年3月28日 (土) 20時17分

ハルコウさん、こんにちは。
ご無沙汰してしまいました。

そうなのですか、検索エンジンも大したものですね。(笑)
ブラームスのピアノ協奏曲2番を取り上げられるのですね。どうぞおっしゃる通りに私の記事のことなど全て忘れてご自分の感想100%でお書き下さい。時に正反対の感想を自由に述べ合うのがブログの良さだと思いますので。とても楽しみにしていますよ。

投稿: ハルくん | 2009年3月28日 (土) 22時25分

ようやくブラームスのピアノ協奏曲をアップすることができました。
改めて、ハルくんさんの記事を拝読させていただき、自分の記事の拙さを思い知った次第です(笑)。
私の今回のベストは、ツィマーマンでした。元々贔屓のピアニストだったこともありますが、たまたま今回は、感じ入るものが多かったです。
あと、ルービンシュタイン盤が欠けているのが一番大きな違いですね。大変申し訳ないのですが、一枚も持っていないのです。今後の課題となりました。
(なお、余談ですが、もし私のブログにコメントを下さる場合は、私の名前は「ハルコウ」でお願いいたしますね。いろいろ大人の事情があるもので……(笑))

投稿: ハルコウ | 2009年4月 5日 (日) 22時17分

ハルコウさん、こんばんは。

おおっ、ついにP2番アップされたのですね。ぜひお邪魔させてもらいます。拙さだなんてご謙遜なさらないで下さい。私の方こそ勝手気ままに書き記しただけですから。
ルービンシュタインは好みが分かれると思いますよ。技巧派の演奏とは正反対ですから。私は年寄りの演奏家がたいてい好きなのですよ。(笑)

投稿: ハルくん | 2009年4月 5日 (日) 23時22分

こんばんは。

バックハウス/ベームの西独盤をずっと狙ってました。
でも、オークションは毎度高額になるし...。(ToT)
諦めて、CDは独ハノーヴァー製の96年国内盤を入手。
POCL-9762(452 780-2)

まさに「ピアノ独奏を伴う交響曲」「王様」ですね、コレは。
繰り返し聴いてます(3回目)。

モラヴェツ盤(1,2番セット)も入手。聴くの楽しみです。

投稿: source man | 2009年12月18日 (金) 21時41分

source manさん、こんにちは。

96年国内盤とは"栄光のロンドンサウンドシリーズ"でしょうか?たぶん僕のと同じだと思いますが、このシリーズのマスタリングはアナログ的で非常に良いので充分満足しています。気を付けなければならないのは最新24bitマスタリングものですね。音がキンキンの場合が多々有ります。

バックハウス/ベームは翌年1968年のザルツブルク音楽祭ライブ盤もオルフェオから出ています。バックハウスの気合が増していて良いのですが、オケの録音が引込み気味なので、普通に鑑賞するにはDECCA盤がベストです。

モラヴェッツ盤は楽しいですよ。そちらもお聴きになられましたらご感想を是非とも。

投稿: ハルくん | 2009年12月19日 (土) 07時19分

こんにちは。独り古い記事に失礼しています。(^-^;

帯を確認しました。「栄光の~」です。
確かにキンキンせず、pianoが良く録れてるので逆に疑ってしまう程です。

今日、名古屋では幾つかの場所で中古saleで大漁でした。
バーンスタイン/マーラー1,2番/CBSマックルーア盤、フルトヴェングラー/トリスタン/EMI盤etc。

思いっきり貴Blogを参考に購入してマス。( ̄ー+ ̄)

投稿: source man | 2009年12月19日 (土) 15時33分

source manさん、こんにちは。

とんでもありません。古い記事に多くコメントを頂けるのを大変嬉しく思っております。

バーンスタイン、フルトヴェングラーなど良いCDを沢山GETされたのですね。
source manさんとは、演奏や音質に対する好みが似ている気がします。ですので僕の好みのCDが結構お気に入られるのかもしれませんね。そのように仰って頂いて本当に嬉しく思います。どうも有り難うございます。

投稿: ハルくん | 2009年12月19日 (土) 16時54分

こんばんは。

バックハウス/ベーム西独盤も入手。「栄光の~」96年ドイツ盤は、
アルゲリッチ/チャイコP協1番/95年独盤と同傾向のマスタリングと判ります。

コノ演奏は西独盤で聴いてしまったら戻れないです。
オークションで高値になるのが納得です。

投稿: source man | 2010年1月26日 (火) 19時52分

source manさん、こんばんは。

バックハウス/ベームの「栄光のロンドン~」独マスタリング盤と西独盤では、そんなに違いますか?
確か最近HQCD盤でも出ませんでしたっけ?
これはなかなか聴き比べが気になるところですね。
とにかく貴重な情報をありがとうございました。

投稿: ハルくん | 2010年1月27日 (水) 00時38分

こんにちは。

アルゲリッチのは、ホントに好みが分かれます。
昨日のコメント「判れる」は誤字です。m(_ _)m

コンドラシン伴奏の聞こえ方に大差は無いのですが、95年はピアノの輪郭がより聞こえる為に、伴奏との差を(錯覚でしょうが)感じてしまいます。

でも、バックハウスのは間違いなく西独盤。
宜しければ、2枚ともCD-Rで送ります。

投稿: source man | 2010年1月27日 (水) 09時33分

source manさん、こんばんは。

それでしたらCDRを是非お願いしたいと思います。本当にいつも有り難うございます。お礼はまた何かの形でということで。

投稿: ハルくん | 2010年1月27日 (水) 23時52分

こんばんは。残暑お見舞い申し上げます。

フルトヴェングラー/BPO/フィッシャー/1942LiveのVenezia盤(V-1022)入手。

冒頭~パチパチノイズが大きくすぐに停止ボタン。CD世代なので盤起こし苦手を再確認。でも折角買ったのだからと、今日再チャレンジ...。

パチパチが気になるのは、1,3楽章冒頭だけで、特に3~4楽章は音の拡がりが素晴らしい

デルタ盤でも苦手な盤起こしですが、コノCDで忍耐を学びました

コノ演奏はどの様に感じておられますか?

投稿: source man | 2010年8月11日 (水) 19時35分

source manさん、こんばんは。

フルトヴェングラーは恐らく僕の一番好きな指揮者だと思います。ですが、心底良いと思うのはベートーヴェンで、他のブラームス、シューベルト、ワーグナー等は曲にもよりますがそれほどではありません。ブラームスのP協2番のこの演奏も昔LP盤で買ってみましたが、良いと感じたことは一度も有りません。音の良し悪しは余り関係ないと思います。

ちなみに同じコンビで世評の高いベートーヴェンの「皇帝」も有りますが、やはり良いと思ったことは有りません。
なかなか好みというのは難しいものです。

投稿: ハルくん | 2010年8月11日 (水) 20時29分

再びこんばんは。

紹介されてナイ事からも、お好きではナイと推測はしてました。
【フルトヴェングラーのブラームス】というのが素直な感想です。

でも交響曲1番だけは、フルトヴェングラー大好きです。
'52/1/27のVPO盤も入手し、2楽章の木管と弦楽器に

ベートーヴェン交響曲は、3,5,9しか他の指揮者のも含め聴いてナイので、貴殿がどの様に紹介されるかホント楽しみです。

投稿: source man | 2010年8月11日 (水) 22時13分

source manさん、こんばんは。
再びコメントをありがとうございます。

フルトヴェングラーの1番は好きですよ。2番はちょっと違うなー。3番はもう一歩。4番は凄いんですけど、やはりちょっと違うな、という感じです。

夏休みが終わったらベートーヴェンのSYMに行こうかと思っていますが、フルトヴェングラーとその他の指揮者と2回に分けようかなぁなんて考えたりもして。それぐらいベートーヴェンは凄いですよ。

投稿: ハルくん | 2010年8月11日 (水) 22時28分

こんにちは、初めまして、クラシックが好きなファン歴30年程の40代です。
好きなジャンルを聞き続けています。ブラームスは何故か、20代で2つの協奏曲も4つの交響曲も好きになれました。バックハウス、ベーム盤の2番よりもゼルキン、セルの2番のほうが、音色や、同じフレーズを繰り返す場合(4楽章)にそれぞれ表情というかイントネーション的なニュアンスの違いが、ブラームスの心情を語っているような気がして好きです。
想像ですが、どの作品もどこかで、亡き恩師の妻:クララへの思いを語っているように思えてなりません。

投稿: 動物公園前 | 2010年11月26日 (金) 10時13分

動物公園前さん、はじめまして。
コメントを頂きましてありがとうございました。

どうしてもブラームスというとクララへの思いや本当のところ二人はどういう間柄だったのかと考えてしまいますが、真実は分かりませんので自分で創造するしかありませんね。
ですが、そういう背景を忘れても本当に素晴らしい曲です。

ゼルキン/セルの演奏は本当に素晴らしいですね。僕も大好きです。

どうぞまたお気軽にコメント頂けると嬉しいです。宜しく御願いします。
ところで、どこの動物公園なのでしょうね??

投稿: ハルくん | 2010年11月26日 (金) 19時48分

ブラームスの協奏曲のレビューがこんなに載ってるブログは初めてでした。とても参考になりました。

自分が好きな録音はスティーヴン・コヴァセヴィッチの2度目の録音(ウォルフガング・サヴァリッシュ&ロンドン・フィル)ですね。現在は第1番と第2番が二枚組でEMIから出ています。

コヴァセヴィッチはモダンな演奏タイプですね。上記の演奏家と比べれば割とルプーに近いタイプの演奏家だと思います。見通しが良く、キラキラしたピアノのタッチが美しく、力強さもかなりあります。とにかく繊細さと力強さのバランスが抜群で好きですね。

それにしてもルプーのブラ2をライヴで聴けたとはうらやましい限りです。ザンデルリンクのブラームスはとにかく上手いの一言ですしね...

投稿: ひゅーい | 2011年3月 2日 (水) 14時28分

ひゅーいさん、初めまして。
コメントを頂きまして誠にありがとうございます。
ひゅーいさんもブラームジアーナーなんですね。同じ穴のムジナですね!

ルプーを生で聴いたのは1番の方です。どうやらこの曲を相当得意にしているようです。

コヴァセヴィッチのCDは残念ながら持っていないのですが、10年ほど前に生で聴いたことがあります。ベートーヴェンのP協の3番か4番だったかなぁ?オーソドックスでとても良かった記憶が有ります。ブラームスは聴いてみたいですね。

どうぞまたお気軽にコメント下さい。
今後ともよろしくお願いします。

投稿: ハルくん | 2011年3月 2日 (水) 22時42分

個人的にはツィメルマンとバーンスタインのものが名演中の名演だと思います。一楽章のへ短調と変ロ短調の歯切れの良いパッセージは神業です。跳躍が大きいのにテンポがほとんど崩れず、ペダルを多用していないところがすごい。ツィメルマンはまだ若かったはずですが、私はこれでファンになりました。

ペダルでべったりさせているピアニストも多いですが、ロマン派といってもやはりある程度の抑制は必要でしょうね。

恥ずかしながらグリモーや伊藤恵さんが弾いているとは知りませんでした。私も聴いてみます。

投稿: NY | 2012年2月 3日 (金) 09時32分

NYさん、初めまして。
コメントを頂きまして誠にありがとうございます。

ツィメルマン27歳(たしか)の演奏は驚異的ですね。僕はピアノの技術的なことは良く分かりませんが、NYさんは詳しく分析されていてとても参考になります。
僕は通常、ペダルも含めての音色、フレージング、テンポ、呼吸感、流れ、それらが全部まとまった音楽として、自分の感覚に訴えかけてくるかどうかで、好き嫌いを判断しています。随分曖昧と言えば曖昧です。ですが若きツィメルマンの演奏は、巨匠たちを凌駕するほどの素晴らしさだと思っています。

グリモーは1番のみですが、僕の大好きな演奏です。是非お聴きになられてみてください。ご感想を楽しみにしております。

投稿: ハルくん | 2012年2月 4日 (土) 00時17分

こんにちは、ハルさん。

私の一番好きな作曲家で、大体の曲は最初に聴いた時にすぐに好きになったブラームスですが、この曲はいまだにお気に入りとは言いきれません。ずっと「メリハリがない」ように感じていました。高校時代のハルさんと同じですね。

それが去年のラフォルジュルネでベレゾフスキーの演奏で聴いてから印象が変わりました。

ベレゾフスキーのなぜかよれよれのスーツが最初は気になって仕方がなかったのですが、次第に華麗なタッチに引き込まれ、第三楽章のチェロのソロあたりですっかり虜になりました。

今ツィマーマンで聴いてみると、ところどころ交響曲の旋律に似ている部分も出てきて、まさに「ブラームスには一音の無駄もない」(ミルヒー@のだめ)ですね。ツィマーマンとアラウしか持ってないので、やはりバックハウスを手に入れようと思います。

投稿: 雪子 | 2012年2月17日 (金) 15時42分

雪子さん、こんばんは。

きっとベレゾフスキーの生演奏が良かったのでしょうね。
ブラームスのピアノ協奏曲は1番も2番も、今では交響曲以上に愛着が有ります。最初はとっつき難かった分、いちど曲に馴染むと、何度繰り返して聴いても飽きることがありません。

ツィマーマンをお持ちでしたら、バックハウスを聴かれるのは良いと思いますよ。人により好みは色々ありますが、両者の違いを聴き比べると実に楽しいです。

投稿: ハルくん | 2012年2月17日 (金) 22時17分

さっき、カティア・ブニアティシヴィリという人の動画を見てました。この人のブラームス2番はすごいです。グルジア出身の若い女性ピアニストですが、切れの良い名演だと思います。こういう若手の良い演奏を聴いてしまうと後戻りできません。リストなど他の曲ではテンポが速すぎて好みの演奏ではなかったですが、やはり若さというのは強い。

誰とは言いませんが、往年の名ピアニスト達であってもあまりに古い録音はもう私は聴かないと思います。演奏技術も音質も現代には絶対にかないません。演奏は進歩するものなんですね。そう考えるとブラームスの時代はどんな演奏をしていたのでしょうか。

投稿: NY | 2012年2月24日 (金) 19時01分

NYさん、こんばんは。

ブニアティシヴィリのブラームス、僕も聴いてみました。勢いを感じるものの、やや荒い印象は受けました。それがまた面白さなのでしょうが。むしろシューマンの幻想曲が良かったです。アルゲリッチの若い頃と同じように、非常に興味の湧く若手ですね。注目したいです。

往年の巨匠には若手では味わえない良さがありますし、若手にはその逆の魅力が有ります。どうせなら両方の面白さを楽しみたいと思っています。

個人的にはグリモーのブラームス2番が非常に聴きたいです。1番の素晴らしさから絶対に良いと期待しています。

投稿: ハルくん | 2012年2月24日 (金) 21時57分

ブニアティシヴィリの幻想曲(シューマン)、私も見ました。表現力がすばらしい。一楽章の中間部、ハ短調のところは遅めのテンポで独特の表現を作り出していました。左手のアクセントの付け方もいいです。まだ若いのにすごいですね。これで遅まきながら私も幻想曲を好きになるかもしれません。

グルジアはハチャトリアンの生地らしいですね。政情が不安定な国みたいですが、芸術分野にはまだ私達が知らない偉人がいるのかもしれません。

若い人が旧世代を襲っていくのは世の常ですが、ピアニストの技術そのものはおそらく19世紀とは比べ物にならないほど上がっているのでしょう。

投稿: NY | 2012年2月24日 (金) 22時48分

NYさん、コメントをたくさん有難うございます。

幻想曲の1楽章中間部の深々とした表現には惹きつけられますね。若いのに凄い。

旧ソビエトに限りませんが、世界の色々な国から、突然天才が現れるのですね。日本からも現れて欲しいと思いますが、どうでしょう。

演奏家の平均的な技量は比べものにならない位上がっているでしょう。ですが、昔のヴィルトゥオーゾの表現力は凄いですよ。リストやパガニーニの実演を聴いたら、現代の聴衆は腰を抜かすかもしれません。技術を得た代償として、もしかしたら失ったものも有るのかもしれません。

投稿: ハルくん | 2012年2月24日 (金) 23時09分

私も初めて聞いたのはギレリス盤なので懐かしい思いです。ヨッフムはオケの音色に左右されるところがある指揮者(意外に派手好き?)なので、ハルくんさんのコメントもなるほどなーと思いました。
ここに挙がっていないのだとアラウとジュリーニのコンビが中々気に入っています。ジュリーニらしい丁寧さで好感が持てます。
アンダとリヒテルは不覚にも未聴なので聞いてみたいですね。
もちろんバックハウスも好きですよ。もはや技術とか通り越した演奏だと思います。

投稿: ボナンザ | 2014年5月28日 (水) 00時06分

ボナンザさん、
いつもコメントをありがとうございます。

ギレリス/ヨッフム盤は昔は素晴らしいと思っていたのですけれどねぇ。もちろん好きな人にはたまらないとは思いますが。

アラウも良いですね。ジュリーニ盤は持っていませんが定評ありますね。
アンダは特にフリッチャイ盤が素晴らしいです。結構人気も高いですよ。
リヒテルのRCA盤も凄いです。これも好みははっきりと分かれるとは思いますが。

この素晴らしい名曲に多くの名演奏が有ってとても嬉しいです。

投稿: ハルくん | 2014年5月28日 (水) 11時30分

“事実当時のウイーンの評論家ハンス・リックもそのように述べました。”

Eduard Hanslickのことでしょうか?
ならば、ハンスとリックの間に中黒(・)は不要だと思います。

投稿: unknown | 2014年9月27日 (土) 09時47分

unknownさん、ご指摘ありがとうございました。
さっそく訂正を行いました。

投稿: ハルくん | 2014年9月27日 (土) 11時06分

初めまして。
和歌山の“なりくん”と申します。

ある小説で、ブラームスのピアノ協奏曲第2番が出でてくるものがあり、どんな曲かな?と思って聞いたのが、まさに、バックハウス・ベーム指揮のCDです。小説では、そのレコードだったので、同じ演奏者・指揮者で聞きたいと思い、購入したのです)

なんともいえないこの温かみ。
それ以来、この曲(というか、このCD)を愛聴しているのであります。

最近、また聴き始め、この曲の良さ、深さを再認識・発見している日々です。

そんななか他の名盤もないのかな?と思っていたところ、ハルくんさんのこの素敵なブログを見つけました。

おかげで、少しずつではありますが、ちょこちょこ買い足し、聞き比べをしております。
(といっても、ハルくんさんや、他の方々のような優れたオーディオ環境ではなく、恐縮です…。)

自分の中では、やはり、バックハウス・ベームが一番です。笑。

P.S.
膨大な記事、少しずつ拝読させていただいております。
どれもこれも、素敵な記事で、「う〜む…。」とうなりながら、この曲も聴いてみたい!と思いながら、毎日の日課になりつつあります。

投稿: なりくん | 2016年8月21日 (日) 14時52分

なりくんさん、初めまして。
和歌山へは今年の4月に初めて旅行で白浜と那智勝浦を訪れましたが良いところですね。

コメントをありがとうございます。
過去の記事をお読み下さっているとのこと、本当に嬉しく思います。このブログのヒントは亡き宇野功芳先生の名曲案内で、幾つもの推薦盤を並べるというスタイルなのですね。自分がお世話になったことを少しでも真似できれば良いなという思いから書いています。

ブラームスのピアノ協奏曲第2番は私も本当に大好きで、もしかしたら一番多くのCDを記事紹介しているかもしれません。中でもバックハウスとベームの演奏はやはり一番好きですね!
この演奏がお好きだということは、おそらく好みの傾向が似ているのでしょうね。

今後ともどうぞよろしくお願いします。
またのコメントを楽しみにお待ちしています!

投稿: ハルくん | 2016年8月21日 (日) 22時55分

こんにちは。

貴blogで紹介されて聴いてみたかった最右翼が、ルービンシュタイン/1960/Muza盤で、滅多に新品は買わないのにタワレコで注文するも入手不可でキャンセルされてしまい(現在でもサイトでは取り寄せ可と表示されますが苦笑)、先日ついに中古の縁が在りました。

再発のAltara盤なのですが、最初のショパンから、逆にマスタリングでの装飾を疑う位の録音の良さで、否が応でもブラームスに期待して聴き始めました。

ショパンは1966年/Prelude&Fugue盤で体験してますが、こういう弾き方をするルービンシュタインのブラームスは新鮮で、独奏の割合が増える3~4楽章が特に魅かれます。

2枚目のリハーサル音源での第1楽章最後、(1枚目の本番でもそう弾いていたのか憶えていないのですが)エレクトリックピアノの音色に感じる程に♪ピロピロピロピロ~と聞こえるのが不思議です。

投稿: source man | 2016年11月23日 (水) 10時06分

source manさん、こんにちは。

ルービンシュタインのMuza盤は廃盤ではないもののメーカー在庫が切れているのでしょうかね。いずれまた追加プレスされる可能性は十分にありますね。

マスタリングでの装飾は逆に不自然になることがありますね。ブラームスの音がエレクトリックピアノの音色に感じるというのはその影響かもしれません。自分はAltara盤は聴いていませんので全く想像の範囲ですけれども。

投稿: ハルくん | 2016年11月24日 (木) 08時55分

こんばんは!

この曲は中学生から聴いているのですが
最近「本当に良い曲だ」と思えてきました。
加齢で判る曲かも知れません・・・
やっぱり第1楽章が最高だと思いますが
以前は嫌いだった第4楽章も「これでいいのだ」と・・・
不思議です。

1位の盤は今は決める気にはなりません。
ただ、ウィーン・フィルが優位なのは動かしがたいですね。
その点で、ツィマーマン盤かなぁ?

投稿: 影の王子 | 2017年3月 2日 (木) 00時08分

影の王子さん、こんにちは。

本当に良い曲ですし、よくもまあこんなピアノ協奏曲を書いたものだとつくづく思います。
第一楽章の充実度は半端ないですね。
僕は第二楽章のスケール大きなスケルツォ相当楽章も大好きですが、仮にこの楽章を取り除いて3楽章構成としても、尚且つ凄い曲なので唖然とします。
バックハウス/ベームが好きですが、それ以外にも名演奏が多く有るので何とも幸せです。


投稿: ハルくん | 2017年3月 2日 (木) 10時08分

こんばんは。

バックハウス盤を本当に久しぶりに聴きましたが
まさしく「大人の演奏」ですね。
といっても大味だとか晦渋という意味でなく
「余分な力みの無い」名演です。
むしろ演奏する喜びが伝わってきます。
バックハウスもベームも厳しい人だったのでしょうけど
この演奏には厳めしさではなく共生の喜びを覚えます。

投稿: 影の王子 | 2017年4月 7日 (金) 23時47分

影の王子さん、こんばんは。

バックハウス/ベーム盤は何度聴いても素晴らしいですよね。
物理的な迫力で言えば他にも演奏は有りますが、これほど含蓄のある演奏はまず有りませんね。この「含蓄」こそがブラームスの音楽の魅力である訳ですので、これぞ最高のブラームスです。
”極め人”でなければこんな演奏は決して出来ません。バックハウスもベームもつくづく偉大であったと思います。

投稿: ハルくん | 2017年4月10日 (月) 23時29分

いつもハルさんのブログを参考にさせていただいているのですが、初めてコメントさせていただきます。

私の場合、皆さんが話題に上げていらっしゃるベーム・バックハウス盤に加え、クナッパーツブッシュ・カーゾン盤、ワルター・ヘス盤を愛聴しております。


意外なまでにカーゾン卿をきっちりとサポートするクナの伴奏を聞いて、この音楽家の違った一面に気づかされた次第です。チェリの言う「悪い音楽家だが、下手な指揮者じゃなかった。」というのは、実は基礎をきっちりとこなせる職人としての顔もクナは持っていたのかなと思わされた次第です。


ワルター盤はこの大指揮者の歌心にあふれた演奏がなんとも心地よいです。また、マイラ・ヘスの男勝りなピアニズムにもしっかりとつけていて、しっかりと協奏曲をしているなと思わされました。


ベームとバックハウス盤はもう皆さん言われている通りですので、私が言えることはもうないですw

投稿: お名前不詳 | 2017年4月18日 (火) 15時38分

お名前不詳さま、はじめまして。
ご丁寧なコメントを頂きありがとうございます。

クナッパーツブッシュ/カーゾン盤は私もとても好きです。現代では中々聴くことのできない正に大人の余裕の音楽ですね。

ワルター・ヘス盤は聴いていませんが、ヘスがカザルスたちと一緒に演奏した室内楽などは大変素晴らしいと思います。機会あれば是非聴いてみたいです。

ベーム・バックハウス盤については本当におっしゃられる通りですね。王道盤です。

いつでもまたお気軽にコメントください。楽しみにお待ちしております!
その際は是非お名前をお書きください。もちろん仮名で大丈夫ですので。

投稿: ハルくん | 2017年4月20日 (木) 11時21分

ハルくんさん、こんばんは。ご無沙汰しております。

この作品はハルくんさん同様、私の最愛のピアノ協奏曲であります。その円熟しきった筆致による味わい深さ、旋律的魅力、堂々たる構成、聴後の充実感どれを取っても最高です。このジャンルの中でもトップレベルの難曲として知られていますが、それが技巧のための技巧ではなく、ひたすらに作品の充実度に奉仕しているのがいかにもブラームスらしくて堪りませんね。

これだけの大傑作ですので名盤も非常に多くて嬉しい限りですが、それらの中でも抜きんでていると思っているのがやはりバックハウス/ベーム盤ともう一つ、リヒター=ハーザー/カラヤン盤です。

前者についてはもう語り尽くされた感もございますが、味わい深さでは一頭地抜けた存在であるのは間違いないと思います。バックハウス・ベーム共々ひたすらに演奏効果など目もくれずに作品の素晴らしさを表現しきっていると思います。

ですが、個人的な好みでは後者に軍配を挙げたいと思います。リヒター=ハーザーの純ドイツ的ながらも歌心に満ち満ちたピアノ、まだカラヤン臭に染まる前の引き締まって重厚なBPO.の響き。主導権はピアノにありますが、オケも決して引けを取らず、この「ピアノを含んだ交響曲」を思う存分満喫させてくれます。正直なところ、バックハウスは自分的には枯れ過ぎて少々物足りないんですよね。ああ、ここをもっとためて欲しいのに、ここはサラリとし過ぎるなぁ、と思わずにはいられなくて・・・。まだまだ私は達観した境地には至れそうもありませんね。

尚、これは副次的なことではありますが、音質は圧倒的にリヒター=ハーザー盤の勝ちです。当時の優秀録音盤であります。それよりおおよそ8年後の録音であるにもかかわらず、しかもDECCA録音でありながら、バックハウス盤はパッとしない音質なのが残念です(CDでもかなり差がありますが、アナログオリジでは更に差が広がります)。

投稿: げるねお | 2020年12月31日 (木) 01時10分

げるねおさん

こんにちは。
ハンス・リヒター=ハーザー/カラヤン盤も素晴らしいですね。それについては続・名盤で書きました。
http://harucla.cocolog-nifty.com/blog/2010/12/post-e6a6.html

ただ音質については全く逆の感想で、CDではバックハウスのDECCA盤の勝ちです。ただし所有のリマスター盤の差による影響があるかもしれませんね。
アナログに関してはリヒター=ハーザー盤は有りませんので比較できません。

リヒター=ハーザーは1980年過ぎまで現役でしたので第1番の方はザンデルリンク/デンマーク放送響との素晴らしい演奏/録音が残されていますし、第2番ももっと新しい録音が無いものかなぁとは思います。

投稿: ハルくん | 2020年12月31日 (木) 07時13分

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