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2008年8月

2008年8月30日 (土)

「新世界より」&「我が祖国」 素晴らしいアナログ盤ふたつ

P1000226s 最近素晴らしいアナログ盤をふたつ購入しました。一つはチェコ・フィルハーモニーのかつての三代の常任指揮者による「新世界より」を組み合わせた3枚組みです。オールドファンには人気の高いヴァーツラフ・ターリッヒ(1949年盤)、カレル・アンチェル(1961年盤)、ヴァーツラフ・ノイマン(1973年盤)という正にアナログ録音全盛期の演奏です。以前からアンチェル盤のLPが欲しくて探していたのですが、やっと新品同様の状態の良い物を見つけました。10年以上前に昔のLPを処分してしまい、その後CDで聴いていましたが、どうしても昔のアナログの音が懐かしくなり再購入したのです。はやる心を抑えながらディスクに針を落としてみると、「ああっ、この音だった!」忘れもしないスプラフォンのやや硬質ではあるが温かみのあるあの音です。それに意外だったのはノイマン盤です。CDとの違いが一番大きいのです。「こんなにいい演奏だったっけ!?」目から鱗となりました。ノイマンの新世界はこの後のものは全てデジタル録音となりますから、これは貴重なアナログ録音です。

P1000211 もう一つはズデニェック・コシュラー指揮スロヴァキアフィルの「我が祖国」です。コシュラーは東京都交響楽団を度々振った名指揮者ですので日本でも御馴染みですし、チェコフィルを指揮した録音も幾つか有りますが、一番相性の良かったのはスロヴァキアフィルだったと思います。チェコフィルとはまた違うローカル色の強い素晴らしいオケですし、コシュラーの表現したいことを一番忠実に演奏できる親密感を感じます。彼がスロヴァキアフィルと初期に録音した「新世界より」はこの曲のベストを争う名演奏だと思いますが、それもやはりLPを処分したままなので、今また中古を探し歩いているところです。わたしゃほんとにバカ!(苦笑)

この「我が祖国」も素晴らしいです。素朴で民族色豊かで本当に味わいが付きません。チェコフィルの一連の演奏(アンチェル、ノイマン、スメターチェク、クーベリックら)と比べても同等以上だと思います。ですので最近出たアンチェル/チェコPOの1968年プラハでのライブ盤とともに愛聴しています。

僕はアナログ盤の収集家では有りません。それは20年前に止めました。それに何でもアナログの方が音が良いと言うつもりもありません。しかし廃盤でCDでは購入できない録音や、CDのマスタリングでは満足できない録音に限ってはLPを購入することが有ります。状態の良いLPを見つけたときはラッキーです。なにしろ今回の「新世界」3枚組みはたったの¥735、「我が祖国」2枚組みは¥525ですよ。なんという幸せでありましょうか!

<別記事> 「新世界より」愛聴盤諸々 「わが祖国」名盤

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2008年8月24日 (日)

ジミー・ペイジ・アット北京スタジアム

20080826211235_2 今日は北京オリンピックの閉会式をテレビで観ていました。壮大派手な演出ではあるけれども少々退屈し始めていたら、次回の開催地のロンドンの紹介が始まりました。ロンドン名物の二階建てバスが出てきて、それに乗ったレオナ・ルイスが歌を歌うと思ったら、いきなり忘れもしないギターフレイズが聞こえてきました。こ、これは今では伝説的ロックバンド、レッド・ツェぺリンの「Whole lotta love/胸いっぱいの愛を」ではないですか。それをなんとジミー・ペイジがギターを弾いているのです!これには驚きました。

4439s 思えば中学卒業して高校入学も間もないころ、レッド・ツェぺリンの初来日公演を聴きに友人数人と日本武道館へ行った思い出が有ります。それは僕が初めて聴いた外来オーケストラであるレナード・バーンスタイン/ニューヨークフィルのコンサートの時と全く同等の感動の思い出なのです。

きっと今日の閉会式のTVを観ていたオールドロックファンはみな僕と同じようにさぞかし懐かしく思ったことでしょう。でも、なんでも著作権の問題でこの録画を再放送で流せないみたいです。とするとTVの生放送を観ていたファンは実に幸運だったと言えます。

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2008年8月23日 (土)

ヴェルディ 歌劇「アイーダ」全曲 名盤

先日、歌舞伎座で観劇した「野田版 愛蛇姫」の評判をネットで見てみると、感想は様々のようです。オペラを観たことの無い人も多く、「違和感を感じた」と言う人と「楽しめた」と言う人が半々かもしれません。またオペラの「アイーダ」を知っている人の中にも「壮大な凱旋の場面の再現には無理がある」と言う人も居ました。けれども自分はとても楽しめました。そもそもこれはパロディです。ここで壮大な舞台を求めるのは野田さんの意に沿わないと思います。ともかく観客の受止め方が様々なのが舞台芸術の面白いところですね。

ところで、僕はこの「アイーダ」というオペラは大好きです。ヴェルディの作品の中でも「オテロ」と並んでよく聴いています。伝統的なイタリアのオペラというと、歌い手達の妙技を順番に披露するスタイルですので、通常は1曲ごとに番号を付けた紋切り型の構成なのですが、ヴェルディ後期のこの作品は、実に”器楽的に”ゆったりと曲と場面を移し変えながら進行してゆきます。それはまるでワーグナーの中期以降の作品のようです。このオペラはどうしても派手な凱旋行進の場面ばかりがクローズアップされてしまいますが、実際には管弦楽、合唱とも繊細で絶美なメロディの宝庫なのです。そして最後のあの二人のこの世への別れのシーンは非常に感動的です。愛し合う二人はもはや死をも恐れ無い。永遠にお互いの心が結びつくことを喜び、抱き合いながら最後の時を迎えるのです。

それでは、その「アイーダ」のCD愛聴盤をご紹介します。

Cci00031 リッカルド・ムーティ指揮ニュー・フィルハーモニア管(1974年録音/EMI盤)  この作品はオーケストラの演奏がとても重要です。オケが燃えないことには、どうしても退屈してしまいます。その点、リッカルド・ムーティが若い頃にEMIに録音した演奏は全体がはち切れるような生命感に満ち溢れています。それに加えて、歌手陣もカバリエやドミンゴ、コッソットなどの最高のメンバーたちで固められています。管弦楽がイタリアではなくイギリスのオーケストラであるのが幾らかマイナスですが、ムーティの熱い指揮がそれを補って余り有ります。

072 リッカルド・ムーティ指揮バイエルン歌劇場(1979年録音/オルフェオ盤) ムーティにはもう一つ1979年に彼がミュンヘンのバイエルン歌劇場に客演指揮した時のライブ録音盤がオルフェオから出ています。それは正に体から火の出るごとくに燃えに燃えた演奏で、その点ではEMIの演奏をも凌駕しています。トモワ=シントウ、ファスベンダー、ドミンゴらの歌手も水準以上ですが、最大の魅力はやはり全体の熱演ぶりです。正規録音のために音質も優れています。ですので僕はムーティではEMI盤とこのミュンヘン・ライヴ盤の両方を愛聴しています。                        

467クラウディオ・アバド指揮ミラノ・スカラ座(1972録音/OPERA D'ORO盤)  ムーティも素晴らしいのですが、僕が全てのアイーダの演奏の中で最高だと思うのは、クラウディオ・アバドが1972年にミラノ・スカラ座を引き連れて、奇しくもムーティ盤と同じバイエルン歌劇場へ引越し公演をした時の演奏です。当時NHKもFM放送したらしいのでオールド・ファンには聴かれた方も多いと思います。残念ながら自分はその時には聴きませんでしたが、幸いなことに、現在マイナーレーベルのOPERA D'OROからライブCDが出ているので聴くことができます。録音は全体的に音ゆれやザラつきが有りますが、一応はステレオ録音ですし、この手のものとしては随分とマシな方です。管弦楽が生々しくうねり、スカラ座の圧巻の合唱と歌手が絶唱する、正に入魂の演奏です。イタリア・オペラの総本山が、いわばアウェーであるドイツの歴史有るオペラハウスで演奏するという状況が、このような尋常でない精神の高揚を生んだのでしょう。アバドはグラモフォンにスタジオ録音も行っていますが、演奏はずっとおとなしいので余り面白くは有りません。このライブがいつか正規録音盤で出ることを願ってやみません。
また、アバドとスカラ座は同年に本拠地のミラノ、またモナコでもほぼ同じキャストで公演を行い、別のマイナーレーベルからCDが出ています。それらについては残念ながら聴いたことがありません。

<補足>
この他にも大好きな演奏であるトスカニーニ盤、メータ盤について名盤の続編として記事にしました。
ヴェルディ 歌劇「アイーダ」 続・名盤

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2008年8月15日 (金)

歌舞伎でアイーダ 「野田版 愛陀姫」

2008kabuki

昨日はお盆休みの2日目で、歌舞伎座に行ってきました。といっても、今月の演目は「野田版 愛陀姫」。演劇界の才人野田秀樹さんは新国立劇場でヴェルディの歌劇「マクベス」の演出を手がけたことも有りましたが、今回はヴェルディの傑作オペラ「アイーダ」を、なんと歌舞伎へ書き換えたという注目の舞台ですので、とても楽しみでした。

原作のエジプトとエチオピアの争いを、戦国時代の美濃と尾張に置き換えて主役のアイーダは愛陀と、将軍ラダメスは木村駄目助座衛門(きむ、らだめす、けざえもん)と名前をパロっているあたりから笑えますが、将軍を決めるお告げを告げるいんちき占い師の名前が「細毛」と「荏原」の二人というのが大笑いでした。一方、アムネリスは実在の人物である濃姫として、最後に織田信長へ嫁にやられるというオチが傑作です。農姫を演じるのは中村勘三郎でさすがの演技です。

演出は歌舞伎と言ってもほとんど演劇風の実にわかり易いものです。ヴェルディの勇壮な音楽が、笛やお囃子や演歌ヴァイオリンで安っぽくバックに流れるのがまた雰囲気をかもし出してセンス抜群です。とくに凱旋のシーンでは軍隊ラッパのアイーダ行進曲とともに美濃軍が旗印を連ねて、大八車に戦利品を積んで行進してくるなど、最高のパロディで大笑いでした。

それが最後の地下牢での二人のこの世への別れのシーンになると、迫真の演劇のやり取りが実に胸を打ちました。その感動たるや、オペラ公演をむしろ凌ぐほど。さすがは野田秀樹です。そういえば、このシーンの音楽だけは、ヴェルディの原曲では無くマーラーの第五交響曲の「アダージェット」に差し替えていました。ちょっと驚いたものの違和感は感じませんでした。むしろイメージにピッタリで分かり易くて良かったと思います。

何しろ面白かったです。公演はまだ2週間ほど続くのでお薦めですが、昨日も立ち見が出るほどでしたので前売りはもう残っていないかもしれません。

野田秀樹演出の歌舞伎は過去にも2回行われていて、それは劇場映画化されています。「歌舞伎シネマ」という形で全国の劇場で順番に公開されていますので、お薦めです。特に「研辰(とぎたつ)の討たれ」という作品は抱腹絶倒、これほど面白い映画はこれまでにちょっと思い当たりません。騙されたと思って必ず観に行ってください。もうひとつの「鼠小僧」という作品もやはり凄ごく面白いですよ。

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2008年8月12日 (火)

素晴らしいブラームスのCD ベロフ、ヨッフム/シュターツカペレ・ドレスデン

795 最近興味深いCDが出たので早速聴いてみました。

ミュンヘン・フィルとのあの超名演のブルックナー9番の正規録音盤がやっと出たばかりのオイゲン・ヨッフムが、今度はシュターツカペレ・ドレスデン(SKD)を振ったブラームス・チクルスです(WEITBLICK SSS0085/86-2)。 演奏は1979年で、ピアノ協奏曲第2番と交響曲第4番という最高のプログラムです。ピアノ独奏はミシェル・ベロフ。ブラームスを聴きこんだ人ならこれらのキーワードに胸が高鳴ることと思います。

クルト・ザンデルリンクがこのオケを指揮したブラームス交響曲全集(ベルリン交響楽団との新盤ではありません)が示すとおりに、SKDの純ドイツ音楽への適正は正に比類が有りません。また、ヨッフムもエミール・ギレリスの独奏でP協1番、2番の録音をDGに残しておりブラームスを得意としています(個人的にはその演奏は好みでは無いのですが)。

ということで、まずは今回のP協第2番。何しろ曲が素晴らしいです。演奏によっては50分を越えることもある並みの交響曲真っ青の壮大な、かつ繊細な曲想を併せ持った大傑作です。ベートーヴェンのP協5番が「皇帝」なら、こちらはさしずめピアノ協奏曲の「王様」です!第1楽章と第2楽章はオケが豪快に鳴り響き、ベロフが深い打鍵で荒々しいほどに弾ききった壮絶な演奏です。それでもさすがSKDなのは、DG盤のベルリン・フィルのように鳴り過ぎでうるさくなったりすることは有りません。続く第3楽章では一転して、深く沈み込んでゆく趣がなんとも魅力的であり、音楽をとことん堪能することが出来ます。最後の第4楽章(この曲は3楽章では終わらない!)も充実した演奏で聴き応え充分です。ライブならではの些細な傷は結構有りますが、そんなことは全然気にならないほど強く惹きつけられる演奏でした。この曲は随分色々な演奏を聴いてきましたが、この演奏はバックハウス/ベーム=ウイーン・フィル(DECCA)、ルービンシュタイン/ロヴィツキ=ワルシャワ・フィルの1960年ワルシャワライブ(MUZA)に続く位置を占めそうです。欠点は音質が高音を強調したカサカサした音であること。本来のSKDのいぶし銀のサウンドが2割も再現されていないでしょうか。僕のオーディオではトーンコントロールで高域をカットする調整が必要でした。

第4交響曲については、以前に海賊盤(METEOR)が出ていましたので、同様に凄い演奏であることは知っていました。今回は正規盤でどれぐらい音質が改善されたかに期待していましたが、残念なことにこちらも同じく高音強調の最悪のマスタリングでした。AAD(アナログ=アナログ=デジタル)マスタリングの海賊盤のほうがよほどSKDらしく聞えます。最新リマスタリングの悪しき例です(案外とよく有ることですけれど)。しかし演奏そのものは千変万化のロマンティックな素晴らしい演奏です。ザンデルリンクとはまた違った濃密なブラームスを味わえます。それでいてフルトヴェングラーのような極端な踏み外しは有りませんので安心です。

このCDはマスタリングが悪いのが返す返すも残念ですが、それでもこの素晴らしい演奏はこれからも繰り返し聴きたくなると思います。

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2008年8月10日 (日)

バッハの好きな曲

Bach ”好きな作曲家”というのは数多く居るとしても、それを”偉大な作曲家”と言い換えてみると話はまた変ってきます。恐らくはバッハかモーツァルトかベートーヴェンのいずれかでしょうか。あと他に誰がいるか?ワーグナー?ブルックナー?でもやっぱり最も偉大なのは”音楽の父”ヨハン・セバスチャン・バッハではないでしょうか。いつの世でも偉いのは父親でしょう!(苦笑)。だとすると、最も偉大な曲は「マタイ受難曲」か「ロ短調ミサ曲」になりそうです。だれに聞いてもまずは東と西の横綱でしょう。やはり双璧です。ならば、さしずめ大関は「ヨハネ受難曲」でしょう。でも、僕はこの大関を横綱と同じ様にこよなく愛しています。他に大曲では「クリスマス・オラトリオ」も有りますが、クリスマス・カンタータ6曲が徒党を組んでというのが、なんとなく卑怯のような。カンタータなら僕はなんと言っても第140番「目覚めよと呼ぶ声す」が好きです。その第一曲「コラール:目覚めよと呼ぶ声す」は、ソフトバンクのCMで犬の父親が出てくるバックに何故か毎回流れますね。この曲と第四曲「シオンは物見らの歌うを聞く」が最高に好きなのですが、「シオン」はテノール独唱で歌われるよりも、合唱で歌われるほうがはるかに好きです。カール・リヒター盤は独唱ですし、それにテンポが遅すぎてもたれます。何でも、このカンタータはリヒターが音楽家になるきっかけとなった曲みたいなのですが、あまりに思い入れが強すぎたのでしょうか。僕の愛聴盤はLP時代からクルト・トーマス/聖トーマス教会盤です。「シオン」の合唱のなんという素晴らしさでしょう!CDではドイツ盤のみですがこの人の指揮したカンタータのディスクが数枚でているのは嬉しい限りです。

何しろバッハの名曲は多くて、番付表もあっという間に一杯になってしまうでしょうが、個人的に好きな曲を1曲だけ上げると「オーボエとヴァイオリンの為の協奏曲ハ短調」BWV1060です。ヴァイオリン協奏曲集にほとんどいつも入れてもらえずに仲間外れになる可哀相な名曲。これも昔からヘルムート・ヴィンシャーマンが自らオーボエを吹くドイツ・バッハ・ゾリスデンの旧盤が一番好きです。こんな無骨な太い音のオーボエは今ではもう聞けないでしょう。新盤ではオーボエが他の奏者に替り、音が弱くなってるのでいまひとつです。ところが旧盤は廃盤のようですので是非とも再発売に期待したいところです。

今日は少し涼しいようです。バッハを聴こっかな~。

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2008年8月 5日 (火)

好きな作曲家は?

初めて出会った音楽愛好者同士が語り合うときのお決まりの話題といえば「どんな作曲家が好きなの?」とか「どんな曲が好き?」「どんな演奏家が好き?」たいていこんなところから始まりますよね。そして共通の対象が見つかると一気に親近感が湧いてきて、時には古くからの友人だったかのような雰囲気になることさえあります。音楽に限らず趣味ってそんなものですよね。

ということで、まずは私の好きな作曲家なのですが、結構多いのです。バッハ、モーツァルト、ベートーベン、ブラームス、マーラー、ブルックナー、ドヴォルザーク、チャイコフスキー、シベリウス。これでちょうど9人。さしずめ野球で言えばスタメンですな。でも控えにも、シューマン、ワーグナー、ヴェルディ、プッチーニなど強力なメンバーが揃っています。聴き方としては案外と季節とか気候、時間帯などTPOに合わせることが多いかなぁ。毎年今頃の暑い時期にはスメタナやドヴォルザークを聴いています。とても爽やかになりますからね。初秋あたりまではボヘミアものが良いです。本格的な芸術の秋になればモーツアルト、ベートーベン、ブルックナー。ドイツ、オーストリアものをじっくりと味わえる最高の季節です。そして秋もいよいよ深まってきたらなんと言ってもブラームスですねー。晩秋の夜更けにしみじみと聴くにはこれ以上にうってつけの音楽は無いです。そして冬になったらチャイコフスキー。凍てつくロシアの大地を想像しながら聴くと実に良いです。シベリウスも良いのですが、あの冬の星空のように澄み切った曲想が少々寒くなり過ぎてしまう気がします。むしろ少しずつ春が近づいてきて陽ざしも明るくなり、雪解けが始まろうかという頃に聴くほうが好きです。すっかり春になったらシューマンがいいかな。秋でも良いけれど春が良いです。マーラーはオールシーズン対応。この人はその時の気分で聴きたくなりますね。オペラも季節は余り意識しないです。やはり気分で聴きます。

ということで今はボヘミア音楽を主体に聴いています。四季の移り変りを様々に感じながら素適な音楽を味わうことが出来る。これは我々日本に生まれた者の特権ではないでしょうか。

 

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2008年8月 3日 (日)

J.S.バッハ「ミサ曲ロ短調」 福島章恭/東京ジングフェライン演奏会

実はもう先週の日曜日の事なのですが、音楽評論家であり合唱指揮者でもある福島章恭さんの演奏会を聴いてきました。曲目はJ.S.バッハの大作「ミサ曲ロ短調」でした。福島さんは宇野功芳、中野 雄のお二人と一緒に「クラシックCDの名盤」(文春新書)いう音楽本としては異例のベストセラーを執筆されていたので、名前は以前からよく知っていましたが、演奏会を聴いたのは初めてです。合唱は、オケはヴェリタス室内オーケストラ。どちらも福島さんの手兵と言ってもよい団体だそうです。

管弦楽やオペラは日本でもプロの公演が多く開かれていますので、それほど欲求不満に陥ることはありませんが、合唱曲となるとモーツァルトの「レクイエム」やベートーベンの「第九」以外には、なかなかお目にかかれないのが実態です。そんな中で、アマチュアで活発に活動している団体が「マタイ受難曲」とかの大曲を時々演奏してくるのは本当に有り難いことです。そして今回のロ短調ミサ公演会場の杉並公会堂へ楽しみに出かけたのでした。

ということで、こういう曲を生で聴けるだけでも有り難いのですが、福島さんの指揮は偉大なバッハの音楽に真正面から真摯に立ち向かうという姿勢がひしひしと感じられて好感が持てました。合唱も初めのうちは緊張のせいかやや声が詰まって硬かった気がしましたが、曲が進むにつれてどんどん調子が出てきて素晴らしくなりました。そして圧巻だったのはソロ声楽陣とヴェリタス室内オーケストラです。ソロシンガー達はさすがに福島さんの人選だけあって、声も技術も感情面も全員文句無し、というかそれ以上です。オケも桐朋学園出身のプロの奏者が集まっていますが、恐らくほぼ固定に近いメンバーなのではないでしょうか。弦楽パートの技術が高く、しかもボウイングがそろっているために非常に聴き応えが有りました。というのも日本のオーケストラはそれが案外苦手。歴史的にヨーロッパの国々とは違い、近代になってから色々な国から違った流派が入ってきたので、弾き方吹き方が奏者により色々。特に年齢層の高いオーケストラほど著しいように思います。更に言えば、日本の奏者は音程の取り方が平均律(ピアノの音程。基本的に変らない。)だそうです。ところがヨーロッパの伝統ではそれぞれの調性によって音の取り方が少しずつ変ります(例えば同じミの音でも調によって同じ高さではなくなる)。それを「音楽的に」良い耳でお互いに聞きわけながらハーモニーを取るのですね。そういう専門教育を子供の頃から受けた上で自国の楽団に皆集まるわけですから、そりゃ音やリズムの統一感や表情、味わいも生まれてこようというものです。

話が少々反れてしまいましたが、ヴェリタスはそんな統一感を持った素晴らしい団体です。福島さんによれば、「まだまだ発展途上でもっともっと良くなりますよ。」とのことですので、これは楽しみです。

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「ハルくんの音楽日記」にようこそ!

はじめまして!ハルくんです。

昔からクラシック音楽が好きだったので、音楽好きな友人は多くできました。彼らと会えば決まって名曲、名盤の音楽談義に花が咲きますが、そうそういつも会える訳ではないですし、もっと多くの方と語り合うにはやはりブログが一番かな、という結論に達し、スタートしてみることにしました。

どこかで、レコード、CDの愛好家仲間を「盤友」と称すると聞いたことがありますが(いい言葉ですよね!)、はたしてブログを通じてでもそのように呼べるのでしょうかね?まあ、いいでしょう。音楽について、名曲、名盤、名演奏家について、多くを楽しく語り合いましょう!

クラシック音楽の話題を中心にしたいと思いますが、他にも好きなバレエや美術、映画、それに最近面白いと思う歌舞伎や時にはスポーツなどの話題にも触れてみたいと思います。話題は一緒に作って行きましょう!

それでは皆さんよろしくです!notes

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